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2006年3月24日 (金)

『Anthar l'invincibile』 1964

 

Anthar l'invincibile』(『Devil of the Desert Against the Son of Hercules1964年)、本作の主人公はアンター(カーク・モリス)というのですがとにもかくにもハーキュリースの息子、するとハーさんったらあちこちで息子作っているんですかねえ。とにかくハーキュリースの息子には間違いないので冒頭からあのすばらしいテーマソングが朗々と流れます。「いけーいけー、僕らのヒーロー、ヘラクレスの息子、怪獣なんかやっつけろ、ひーひーいわせていてこませ、がんばれ僕らのヘラクレスの息子 (2番)走れー走れー、僕らのヒーロー、ヘラクレスの息子、悪の部族は皆殺し、女子どもも容赦なし、無敵の僕らのヘラクレスの息子」

 そしてナレーターが荘厳な声で「我等がヒーロー、ハーキュリースの息子、強きをくじき弱きを助く正義の人、今回の彼の相手は砂漠の悪魔だ!」ここでその砂漠の悪魔というのがちらっと映ります。なんだ、どんな化け物かと思ったらフツーのおっさんじゃないですか、なんかがっかししちゃうなあ。

 さて、映画のはじまり、はじまり。繁栄を極める砂漠の都市、サンドアでありますってこれギリシアの話じゃないの(笑)。このサンドアに到着した騎馬の兵、宮殿に入っていきます。中にいたのはサンドア王の重臣ガーノ(マリオ・フェレシアーニ)、あ、こいつ、さっきの砂漠の悪魔のおっさんじゃないか。兵は彼に耳打ち。ガーノは頷きます。兵は再び宮殿の外へ。そして仲間たちとサンドアの兵士たちを不意打ちして殺害。その衣服を奪って変装し、宮殿に攻撃をかけてきたのです。

 まさか反乱がおころうとは夢にも思っていなかったサンドア王、ろくな迎撃命令をだすこともできず、宮殿はあっという間にガーノの兵に制圧されてしまうのです。王様は無数の矢を受けて即死(笑)。彼の息子、ダイカー王子(マニュエル・ガラード)は勇敢に戦ったもののついにナイフを受けて負傷。どこかへ連れ去られてしまいます。そして王女、サラヤ(ミケーレ・ジェラードン)はガーノに囚われるのです。そしてガーノ、お定まりで「お前をわしのクイーンにする」とくどくと(笑)。「良い女(王女さまのこと)と王座の一石二鳥じゃ、がははははは」しかしサラヤ、「そんなことはさせない。私がいなければお前が王座につくことはできないのだ、はっ!」彼女は勇敢にも開いていた窓から身を躍らせたのです。そのまま宮殿下の川にどぼーん。部下達、「王女を捜しに参りましょう」とうろたえ騒ぐのですが、ガーノは落ち着いたもの。「どうせ、今ごろはクロコダイルの餌食だわ。良い女だが仕方ない、放っておけ、放っておけ」こうしてサンドアはガーノの手に落ちたのでありました。

 さて、このこの川の下流で魚を獲っていたのが我等がハーキュリースの息子、アンターと相棒のシャベレナイ(ホセ・ジャスペ)。シャベレナイはおしで本当にしゃべれないキャラクター。彼にはエミューというリッパな名前があるというのにアンターったら「ハハハハハ、おい、シャベレナイ、この魚はちっちゃすぎるぞ、これじゃ一人分にもならないぞ、ハハハハハ」とか言ってます(笑)。ちょっとゴールデンタイムには放送しづらい映画ですねえ。

 この二人が「あっ、川に人が、ハハハハハ」ということでサラヤ王女を見つけるのです。ただちに彼女を助けるアンター。王女は意識を取り戻します。最初は見知らぬ男と警戒していたのですが、相手がハーキュリースの息子、アンターであることを知ると「私はサンドア王の娘、サラヤ、ガーノなるものが父を殺し王座を簒奪したのです」さあ、これを聞いたアンター、義侠心に駆られて彼女助けようとするのですが、ここに突然現れたのがムーラッド(アルド・チェッコーニ)なる男とその部下たち。彼らは族長アクリム(レナト・バラディニ)が開こうとしている大奴隷市場、奴隷オークション大会のためにあっちこっち回って奴隷を捜していたのです。彼が目をつけたのがサラヤ。アンターは彼らと勇敢に戦うのですが衆寡敵せずついに彼女を奪われてしまいます。「ハハハハ、こりゃ、いかん、まいったな、ハハハハ」彼はシャベレナイと共に馬に飛び乗ってムーラッドを追うのでした。

 ここはアクリムのキャンプ。ムーラッドは物凄い美女が手に入ったと意気揚々と帰還します。その後から来るわ、来るわ、明日の大奴隷オークション市に参加するために続々と各地のセレブがやってきました。その中でもとびきりの金持ちがカマラ(ピエトロ・トディ)、明日のオークションで司会を務めることになっているアブドール(ハワード・ロス)がもみ手しながら迎えるのです。「や、ようこそ、いらっしゃいましたなー、カマラはん、奴隷市はとびっきりの上玉揃えてますさかい、あんじょう楽しんでいってや!」

 その間アクリムはサラヤをテントに呼び出して品定め。サラヤはきっと彼を睨みつけるのですが生粋の大阪商人であるアクリムはびくともしません。それどころか、「あんたはな、明日売られるのやで、それも目の玉飛び出るような金でや。たんと儲けさしてもらうからな」そして彼は侍女のダナを呼び出して「お前、この女の世話まかしたさかい、明日に備えてぴかぴかに磨いてやってや、頼むで」ああ、サラヤの運命やいかに、このまま明日の奴隷市でスケベな大金持ちに売られて、あんなことや、こんなことされてしまうのでしょうか。

 サラヤを捜し求めるアンターとシャベレナイ。アンターは叫びます。「ハハハハハ、奴隷市やってるぞ、きっと彼女はあそこだ、ハハハハハ」彼らは馬を下りてこっそりと奴隷市にもぐりこむのです。シャベレナイは内心「そんな大きな声だしたら見つかっちゃうでしょ」と思っていそうですが、まあ、何しろあれですから、何にも言えないと。さて、アブドールの司会でいよいよ大奴隷オークション市の開催です。「さあさ、皆様、寄ってらっしゃい見てらっしゃい、これなる女奴隷、唇はルビーのよう、目はエメラルドのグリーン、スタイルはずっきゅんのずっぽん、お買い得でっせ」すると会場に集った男たちが目を血走らせながらはいはいはいと手を上げる訳です。「はい、そこのお客様」「150ピアストル」「はい、そっちの太ったお客様」「わしゃ200ピアストル出すぞ」「じゃ300」「くそー、500だそう、これで一杯だ」そうやって次々と女奴隷たちが競り落とされていくのであります。

 そしてついにサラヤの番がやってきました。後から押し出され台の上にあがるサラヤ。その輝かんばかりの美貌に会場からため息が漏れます。「さあ、今日の目玉商品でございます、こないなゴージャスな美女はめったにお目にかかれるものじゃありません、さあ、皆さん、どんどん競ってや!初値は一万からでどないだ!」はいはいはい、と小学生のように手を上げたのがあのセレブのカマラ、「一万五千だ」「一万五千!えらいこっちゃ、さあ、他にいないか、これは東洋のお宝全部に匹敵する価値のある女でっせ!」はいはいはい、と他の男が手を上げて「一万七千!」これから後はカマラとこの男の一騎討ち。ついに二万五千ピアストルの値段がついたのです。しかし、それで満足しないのがアクリム。彼はアブドールを手招いて「おい、一気に5万にしたらんかい」アブドールはびっくりして「5万!そりゃなんぼなんぼでもボリすぎと違いまっか?」「何、かまうこたない、下半身のことならなんぼでも銭出すのが男の性や、やったれ、やったれ」さすが大阪商人は違いますなあ(笑)。

 で、いきなり値段が5万になった。唖然とするカマラともう一人の男。男は「なんぼなんぼでも5万も出せるかい」と降りてしまうのですがカマラはうーんと考え込んで両手の指を使ってなにやら計算して、「よし、51ピアストルだすぞ」セコイなあ(大笑い)。こうしてサラヤはカマラに競り落とされてしまったのです。成り行きを見守っていたアンターとシャベレナイはがっかり。カマラはサラヤを受け取るなり直ちに命令します。「すぐに出発するぞ、皆のもの用意せよ!」諦めきれぬアンターとシャベレナイ、カマラのキャラバンを尾行するのでした。

 その夜、夜営をするカマラのキャラバン隊。さっそくカマラは自分のテントにサラヤを連れて越させます。そして二人っきりになると「うふふふふ」手を彼女の肩に伸ばすのですが、「触らないで、あたしはサンドアの王女、金で買われても心は渡さない!」「そんなこと関係あるかい!」いきなりキスされてしまいます。あっという間に押し倒されてしまいます。「ええやろ、させんかい!」「ひーっ」危し、サンドアの王女、サラヤ!このままヤラれてしまうのか、アンターはどうした!

 アンターはシャベレナイと共にキャンプに潜入しておりました(笑)。彼らは馬の手綱を切って尻をひっぱたき暴走させるのです。たちまち大混乱に陥るキャンプ。慌てた男がランプひっくり返し炎に包まれるテント。アンターとシャベレナイはこの混乱を利用して首尾よく今まさにヤラれんとすという状況にあった王女を助け出したのです。邪魔する奴はざっくざっく切り捨ててキャンプから逃れる三人。そして自分達の馬に飛び乗ってあっという間に闇の中に消えていったのでありました。

 ここで場面はがらっと変わって再びサンドアの町へ。ガーノの兵士達が検問をしいております。それに引っかかったのが馬車の男、彼の馬車から武器が発見されたのでした。「おい、これはなんだ」ばっと兵士を振り切って逃走を図る男、しかし塀の上に配置されていた弓兵に背中に矢を撃ち込まれてしまいました。「ギャーッ」絶叫する男ですがなんとか態勢を立て直し馬を走らせます。そして岩山に姿を隠し追っ手を撒くことに成功したのです。しかし彼の命は風前の灯火、なんとか近くのオアシスにたどり着くとばったり倒れてしまうのでした。そこにいたのがハーキュリース達。あまつさえ王女は男の姿をみて「おお、そなたはハシェンではないか」本当に都合の良いことで(笑)。

 この男、ハシェンはべリンの山の部族よりサンドアの町で囚われているダイカーに連絡をつけようとしていたのです。「まあ、それでは兄は生きているのですね」と喜ぶ王女。「ついでにレジスタンスの人々に武器を届けようとしたのですが、これが見つかってしまって」ここまで喋ったハシェン、がくっと絶命するのでした。

 アンター、決心します。「ハハハハハ、ようし、ダイカーは私が救い出そう、おい、シャベレナイ、お前はサライアを連れて山の部族と合流するのだ、ハハハハハ」サライアとシャベレナイ、やっぱり耳押さえている(笑)。それでもサライアはけなげに「ああ、アンター、あなたは一人で行くの、危ないわ」なんとしたことか、サライア、アンターと恋に落ちていたのであります。「ハハハハハ、大丈夫さ、ハーキュリースの息子、アンター、ここにあり、ハハハハハ」という訳で抱き合ってぶちゅぶちゅぶちゅちゅちゅーとキスをする二人。

 さて、場面は変わってアクリムのキャンプ。血相変えてカマラが怒鳴り込んできました。「アクリム、お前、お前、馬鹿ー、金返せ、あの奴隷、アンターに攫われてしまったじゃないか、私を騙したな、さあ、払え、今払え、すぐ払え、51ピアストル(笑)耳を揃えて返せ!」しかしアクリムは動じません。「まあまあカマラはん、お金の話はじんわりとやりまひょ。まずは落ち着いて酒を一献」「馬鹿野郎」口から唾を飛ばしてカマラ怒鳴ります。「ふざけるな、酒などいらん、金を返せ、今すぐ、返せ」剣を振り上げます。しかし背後にいたアクリムの部下、ワラントがナイフをすばっ。「びわーっ」カマラ背中を刺されてハイ、死んでしまいましたとさ。アクリムはさっと冷酷な表情になって「こいつの連れてきた部下も片づけんかい、始末ついたらすぐ出発するで!なんか、えらいことになりそうやからな」こうしてアクリムはハルディアへ向かいます。おや、どうやらこの人はガーノの部下らしい。奴隷市場もガーノのための資金稼ぎだったのか。

 さて、同じくハルディアへ向かったアンター、下馬すると馬を先に行かせます。目ざとくみつけたガーノの手下、「あ、あれは俺の馬だ、戻ってきた」と喜び勇んで門を開けてしまうのでした。馬鹿ですねえ(笑)。この隙に乗じてハルディアへ潜入したアンター、次に干草の塊に火をつけるのでした。ぼうっと燃え上がったのに「わあ、大変だ、火事だ、水もってこい、110番だいや違う119番!大変だ」と兵士たち大騒ぎ。にやっとしたアンター、うろたえ騒ぐ兵士達を尻目にまんまと宮殿にもぐりこんだのであります。

 女たちがさんざめく宮殿内のプール、アンターはこの部屋の隅に隠れます。どうしていきなりプールが出てきたのかというと、これが後の伏線になっている訳でして皆様、良かったら覚えといてください。まあ、覚えておかなくっても一行にかまやしませんが(笑)。アンター、女たちの目を盗んで柱の上に登ります。さて、ここであのアクリムが到着。ガーノに面会を申し込むのです。

 ガーノの部屋に通されたアクリム、意気込んで「ガーノさま、わて、うっかりサライア王女を奴隷にして売ってしまいましてん。おまけにその彼女をアンターに奪われてしまいましたのや。どないしましょう」ガーノ、「ふーむ」と考え込えこんで「サライアが生きておったか」彼はずるそうな表情になると「サライアのことを知っているのはアクリム、お前だけなのだな」「へ、そないだす。わてはこれでも秘密守るタイプですさかい」「その忠誠心見事なり、褒美を与えよう」ガーノはある部屋へアクリムを招きいれるのです。

 そこは四方が鏡になっているマジックミラーの部屋でした。鏡などというものをみたことのない人であるアクリムはびっくり仰天。「わあ、これはなんや、わてがたくさんおるで、あっちにもこっちにもわてがおるおる、なんや、脂汗でてきた」なんか蝦蟇の油売りみたい(笑)。にやりとしたガーノはナイフをすらりと抜いて彼に迫ります。「アクリム、すまぬな。サライアが生きていることを知られてはならん。いまだ余に忠誠誓わざるものどもを勢いづけてしまう。だから死んでくれ」「わあ、そんな殺生な、堪忍してつかあさい」ぐさっ。「びわー!」アクリム死んでしまいました。「これで秘密が守られた。わは、わは、わはははは」

 でも鏡に無数の自分の姿が映って混乱したからといって、ガーノはアクリムの正面からナイフもって迫っているんですよ、鏡の部屋の意味全然ないんだけれども(笑)。

 この一部始終を天井からアンターが見ていたと。彼はいかにも使ってくださいといわんばかりに天井から釣り下がっているロープを使ってこの剣呑な部屋を飛び越えます。そして彼は出会う兵をいちいち叩きのめしながらさらに宮殿の奥へ。囚われになっているダイカーの牢を目指したのです。ここでアクリムを始末したガーノ、これでも安心できないと見えて部下に「もう猶予はない。ダイカーめにわしの王座就任を要請させるよう仕向けるのだ。さすれば反対派の奴等も文句は言えまい」

 わりと安易にダイカーの牢へたどり着いたアンター。見張りの一人もおけよと思いますが(笑)。びっくりして飛び起きたダイカーに「ハハハハハ、ダイカー王子、われはハーキュリースの息子、アンターなり。サライア王女は生きておられますぞ、ハハハハハ」この五月蝿い男から思いがけないニュースを聞いてダイカー王子、喜ぶまいことか。さっそく二人で脱走しようとするのですが、絶妙のタイミングでガーノたちがやってきた!アンター、さっと物陰に隠れます。ガーノは牢に入ってきてダイカーに「私の王座を認めるのだ、さもないと、お前はもとより山の一族郎党も皆殺しにするぞ、それもただの殺し方じゃないぞ、葬式にきたお坊さんがあまりの死体の惨さにお経の文句を忘れるようなそんな殺し方をするぞ」ダイカー、苦衷の表情を見せて「ガーノ、返事は明日まで待ってくれ」

 ガーノ、なんと本当に返事を明日まで延ばしちゃう。伸ばすなよ(笑)。すぐ決めさせろよ(笑)、そんな暢気なことしているからダイカー、アンターに連れられて脱走しちゃったじゃないか(大笑い)。ダイカーは叫びます。「アンター、宮殿内のプールを知っているか、あそこの底から川まで水路が続いているんだ、そこから逃げ出せるぞ」そんな、いかにも逃げ出せと言わんばかりの設定ですね(笑)。川に直接繋がってたら魚やら迷いこんでくるのではないですか。川の水位が上がったらプールから水が溢れて宮殿水浸しになっちゃわないですか。

 アンターは彼らの脱走に気づいて追ってきた兵士を食い止めます。「ハハハハ、ダイカー、先に行くのだ。川の先に口の喋れない若者が待っている、彼と会って山の部族へ合流するのだ、ハハハハハ」いやいや、あんた、シャベレナイにそんな指示出していなかったから(笑)。どうしてそんなことがわかるのかと思いますね。ともあれ、アンターの援護を受けてプールへ飛び込むダイカー。彼は首尾よくプールの底から水路を抜けて川へ逃げることができたのでした。そこで何の指示も受けていないのにきちんと待っていた(エライ!)シャベレナイと出会います。そして二人で馬を駆り山の部族の下へ向かったのでありました。一方、アンター、ダイカーを逃がした後、一人で大奮闘、十数名の兵士をやっつけるのですが、雲霞のごとく押し寄せる軍勢に適わずついに捕らえられてしまったのです。アンター、苦笑いして「ハハハハハ、こりゃ、まいったね、どうも、ハハハハ」ガーノは耳を押さえて「早くその五月蝿いのを牢に入れてしまえ!」と叫びます。

 ダイカーとシャベレナイは山の部族と合流します。一足先に戻っていたサライヤと涙の再会。そしてダイカーは山の部族の軍勢を率いてハルディアに攻め込むことになったのでした。サライヤは「お兄様、アンターを助けてね」妹の潤んだ目に気づいたダイカー、「そうか、お前は彼を」「そう愛してしるのです・・・」もういい加減にせえや(笑)。

 さて囚われの身となったアンター、広場に引き出されます。ガーノ、「お前をわしに従わぬ馬鹿な民衆の見せしめにしてくれる!」なんと、アンターにサイをけしかけるのであります。サ、サイっすか。これまで一つ目ゴリラ、ドラゴン、ライオンなどと戦ってきたハーキュリスの息子ですが、サイは初めてです。着ぐるみのゴリラ、ドラゴン、生身でも訓練できるライオンとは違ってサイをそのまま役者と戦わせるのはさすがにやばかったらしく(笑)、ちょっとにらみ合ったところで、「ダイカーの軍勢が攻めてきましたー」という見張りの叫び。アンターはこの隙にサイからさっさと逃げてしまいます。この後、もちろんサイは二度と出てこない。

 これから始まるダイカー軍とガーノ軍の戦い。あのシャベレナイが城壁に突き立った槍を利用して鉄棒逆上がりの要領でするすると上がっていき、中に飛び込みます。そして敵の兵士をかわしながら門に取り付き、ついにこれを開放せしめたのでありました。歓声を上げて門から侵入するダイカー軍。アンターもセットに隠されたトランポリンを利用して(笑)ぴょんぴょん飛び回り敵を撹乱するのでありました。

 ガーノ、敗色濃しとみて宮殿へ逃げ込みます。その後を追うアンター、彼はガーノにあの鏡の間に誘い込まれてしまうのでした。鏡に映った無数のガーノがアンターを撹乱します。「わはははは、アンター、いかにハーキュリースの息子といえども鏡の魔力にはかなうまい。本物のわしがどれか貴様にはわからないだろう」いや、分かるから、別に鏡の迷路になっている訳じゃなくって部屋の壁が鏡になっているだけだから。きょろきょろしているアンターのすぐそばでガーノうろちょろしているんだから、本物はどれだって分かるから。まあ、これはお約束ですから言わない方がいいですか。

 アンター、本物をもとめてきょろきょろ、「ハハハハハ、なんだか脂汗でてきたなあ、あれだ、蝦蟇の油売りみたいだなあ、ハハハハハ」その瞬間です。彼の声のあまりの大きさに一枚の鏡が砕けてしまったのです。「ハハハハハ、そうか、鏡を壊してしまえばいいのか、ハハハハハ」また鏡ががちゃーん。それからアンターは剣を振るって鏡をみーんな叩き割ってしまいます。そして露となった本物のガーノをぐさっ。「ハハハハ、悪は滅べり、ハハハハハ」

 ついに父の王国を取り戻した王子、ダイカー。その傍らで抱き合うアンターとサライヤ。二人がぶちゅぶちゅぶちゅちゅちゅーとキスしたところでエンドマーク。それからそれから「今日は楽しい、今日は楽しい、冒険だー、ハーキュリース、ハーキュリース、ハーキュリースは強いんだな」という歌詞のエンドテーマが流れてようやくお終い。

 宮殿のセットなどかなり良くできていてお金も掛かっているのにどうして肝心な鏡の部屋で手を抜いたのか(笑)。鏡の迷路を作るなどそんなに難しいことではないと思うのですがねえ。

 カラー・スタンダード、モノラル音声。画質・音質例によって評価できず。12枚のDVD50本の SF映画が収録された「SciFi Classics Collection: 50 Movie Pack」の一本。 Digital 1 Stop DVD

         エロの冒険者 

       HOMEPAGE http://homepage3.nifty.com/housei/

      SFシネクラシックス 輸入DVDでみるSF黄金時代(笑)

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