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2006年3月24日 (金)

『Queen of the Amazons』(1947年)

 

Queen of the Amazons』(1947年)、当時は未だ謎の大陸であったアフリカの風物を見せる紀行映画にジャングルのアマゾネス、さらに象牙の密漁を絡ませたというなんとも欲張りな映画。意外と面白いのですが、やっぱりなんでこの作品がSF映画50本パックに入っているのか分かりません(笑)。

 はるばるインドのアクバルへやって参りましたのはジーン・プレストン(パトリシア・モリソン)、ジョーンズ大佐(ジョン・ミリアン)、教授(ウィルソン・ベンジ)のご一行様。彼らは先発していたウェイン(キース・リチャーズ)に迎えられるのですがいきなり「もう、こんなとこ危なくって駄目ですよ」実は彼らは一ヶ月前に姿を消したサファリ男のグレッグ・ジョーンズ(ブルース・エドワーズ)を探しにやってきたのでした。彼はジョーンズ大佐の息子でありジーンの婚約者。しかし探そうにも手がかりはまったくなく、しかもアクバルの情勢は不安定を極めいつ現地住民が決起してもおかしくない状況だったのであります。

 でも来てしまったものは仕方ない。とりあえずホテルに投宿することになりますが、このホテルのクラーク、ジョーンズ大佐たちがチェックインを済ませるとすぐにどこかへ電話。「あ、すみません、あの男を捜している女がきました」連絡を受けたのはシルエットだけのいかにも悪者の親玉らしいキャラクター(笑)です。そんな中、ジーンの部屋を訪ねてきたのがインド人女性のタンドラ(ベーダ・アルダナ)でした。彼女は自分の夫がグレッグの行方について知っているかもしれないというのです。だったら善は急げ、ジーンはタンドラに現金握らせて(笑)その夫を連れてこさせます。

 タンドラの夫はグレッグの写真を見せてもらうと大きく頷いて「うん、この人はアフリカのカイボウに行ったよ。実はこの人は・・・」窓の外に現れた黒い影がいきなり銃を発射。タンドラの夫を射殺してしまいます。古典的な口封じの手法。この事件で呼ばれてきた警察がきっかけとなってはい、現地住民の皆さんが暴動起こしちゃいました。ジーンや大佐は「よし、アフリカか、すぐ行こう」ってタンドラの夫の死体をそのまんまにしてアフリカ行っちゃいましたとさ(大笑い)。

 飛行船であっという間にアフリカへ。グレッグの生存について懐疑的なウェインは何かにつけて「彼はもう死んでいるよ」「アフリカであてもなくさがそうなんて干草の中の針を探すようなものさ」と口走りジーンをいらただせております。

 カイボウに到着しました。さっそくにグレッグ捜索行の準備が始まります。まず、優秀なガイドがいなけりゃ話にならないというのでカイボウのコミッショナー(ジャック・ジョージ)が紹介してくれたのがゲイリー・ランバート(ロバート・ロウリィ)。しかし一つ問題あり。実は彼は女嫌いでありまして特にサファリに女連れでいくのは真っ平ごめんだという男らしい。これを聞いたジーン、私が説得しますと大張り切り。

 射撃練習をしているゲイリー・ランバート。10の的のうち9発命中させて大得意。ペットのカラス、ジミーに「どうだ、スゴイだろう」などと威張っております。そこに突然やってきたジーン、すちゃっと拳銃抜いてずどん、ずどん。彼女は10発中10発を命中させたのであります。「うわぉ、スゴイ、アニー・オークリーかよ」すっかり感心したゲイリー、最初の女嫌いという設定はどこへやら。快くグレッグ捜索隊への参加を承知してくれたのでした。銃の腕で有無を言わさず説得、ジーン、なかなかやりますなあ。

 さらに彼の紹介で腕扱きのコック、ギャビー(J.エドワード・ブロムバーグ)も参加が決定。彼は猿をペットにしておりまして、この猿がカラスのジミーと騒動を巻き起こすという仕掛けになっております。

 ここでコミッショナーがグレッグについて重大な告白をします。どうやらグレッグには象牙の密猟者を阻止する任務が与えられていたらしい。そうか、じゃああの黒い影は・・・。だんだん話が見えてきたようです。

 さあ、すべての準備が整っていよいよ出発と思いきや、この映画、当時はまだまだ珍しかったアフリカの風習を紹介する意図もあったらしく現地住民の踊りを長々見せてくれるのです。それを見た大佐曰く「これがすべての近代ダンスの祖だな」これが終わってようやく船で出発します。しかし出発したと思ったらあっという間に次の目的地、ツンバラ村についちゃった。ここでポーターを雇ったり食料を仕入れたりしようというのですが、ここでまたまた現地住民の皆さんの歓迎の踊りです(笑)。

 これが終わってようやくジャングルへ向かうのかと思ったらポーター頭のタンガが大佐に「旦那、うちの若いものヴードゥ、怖がる、タンガ、ヴードゥなど怖くない、でも若い奴ら、そうはいかない」ここでのヴードゥはいわゆるヴードゥ教、ゾンビにされるぞ、うわああではなくて何かしら“怖いもの”を意味する言葉のようです。ゲイリーが「そのヴードゥはなんだい」と聞くとタンガは「ジャングルの、白い、女。キレイだが怖い、アフリカではこれをキレイなウンコにはハエがつくという」「キレイなバラには棘があるということかなあ」首をひねるゲイリー。「白い女神、恐れられている」この謎の言葉に疑問を持ったジーンとゲイリーはその夜改めてタンガを訪ねます。

 「タンガ、もう少し白い女神たちについて教えてくれないか」キャンプファイアーのそばに座っているタンガは「昔、昔、船難破した。女たちだけが脱出して、残りの男は死んだ。女たち、住み着いた。そして白い女神になった」女神たちは何でも知っている、何でも分かってしまうと怯えるタンガとは裏腹に「白い女神ってロマンチックねえ」と目を潤ませるジーン。どうも女というものは仕方ないですなあ。

 翌日、探検隊がジャングルに向かって出発します。50人ほどもポーターを従えてしずしず進む探検隊。途中ゲイリーが望遠鏡を覗くと、あ、キリンだ、猿だ、シマウマだ、トムソンガゼルだ!動物がいっぱいでてきていいですなあ(笑)。そしてここで事件発生、タンガがどこからか連れてきた青年、バンダが白人の男に貰ったというアメリカ金貨を見せたのです。ジーンはびっくりして「ああ、それは私がグレッグにプレゼントしたものだわ!」なんでもバンダ、白人の男からこれをコミッショナーのところへ届けてくれと言われたらしい。「私たちの捜索行は間違っていなかった」と感激するジーン。とりあえずここでキャンプしてさらに詳しく探すことになりました。

 その夜、キャンプファイアー(またかい)の傍で話しているゲイリーとジーン。「ジーン、バンダはその白人の男、が白人の女の捕虜になっているといっていた」「白人の女ってタンガが言っていた白い女神たちのことかしら」突然ライオンが出現。ライオンはいきなりゲイリーに飛び掛ります。ゲイリー、必死に戦うのですが荒れ狂うライオンにかなうすべもなし。ひー食われてしまうのかと思ったところでウェイン登場。彼はキャンプファイアーの火を使ってライオンを追い払うのでした。なんとか助かったゲイリー、ウェインに礼を言うのですがウェインは「何、君が好きだから助けたんじゃないさ」とそっけないもの。それからウェインは大佐に耳打ちします。「どこの誰か分かりませんが、私たちがグレッグを探すのを邪魔している奴らがいますよ」

 ジーンはゲイリーの手当てに取り掛かります。ゲイリーは「信じられないかもしれないが、ジーン、あのライオン首輪をしていたぞ」ということはこのライオン、例の白い女神たちに飼われているということなのかしら。ここから二人の会話はちょっときわどくなってきましてジーンは「あたしとグレッグは幼馴染なの。だから私は彼一筋、というか彼以外の人と結婚するなんて考えられないわ」なんてのろけよる。面白くないゲイリー「じゃあ、彼がいなかったとしたらどうなる。例えばこの僕なんか」きゅうと赤くなったジーン、ぱちーんとゲイリーの背中を叩きます。「いてててて」と飛び上がるゲイリー。ジーンは「もう馬鹿、そんなこと答えられる訳ないじゃない、おやすみ」ぱーっとテントに帰ってしまいましたとさ。

 思わせぶりに妨害の可能性を大佐に示唆したウェインですが、あ、あれ、次の朝になったら殺されてます(笑)。ゲーリーは殺人現場に残されていた足跡を見て、「これは裸足になって現地住民の仕業に見せかけようとしているが、明らかに靴を履きなれた人間のものだ。つまり白人なのだ!」

 どうも穏やかではありませんがそれでも旅は続きます。いきなり探検隊の前に立ちふさがったのはイナゴの大群。「いかん、こりゃここでキャンプしよう」とゲーリー。タンガは「旦那、ここ、ライオンいっぱい、ライオンの国、ランド・オブ・シンバ、危ない、危ない」と言うのに、彼は「シンバって古今亭しん馬か、お前、変なこと知ってるな、わははは」と相手にしません。どう考えたってイナゴよりライオンの方がヤバイだろう。その警告どおり、グレッグの手がかりを持ってきたバンダがライオンに襲われて「ひーっ」食べられちゃった。ここでタンガが「わたしたち、バンダのかたきとる、ライオン狩する」この後延々現地住民の皆さんによるライオン狩の映像が流される訳ですね(笑)。槍片手にライオンに挑む現地住民の皆さん、わ、一人ライオンにやられた、これ本当の映像じゃないの。ようやくライオンを倒して旅が続けられます。

 いちおうバンダ、白い女神たちの村への道を知っている唯一の人物だった筈ですが殺されてもあんまり関係ないのですなあ(笑)。それにもう映画が始まって40分にもなろうとしているのにジャングルのアマゾネスはどうなったんだ、いつ出てくるんだ(笑)。

 と思ったら何のためもなくアマゾネスの女王、ジータ(アミラ・ムスタファ)登場。しかも問題のグレッグといちゃいちゃしてはる(大笑い)。なんとグレッグ、ジータに助けられて彼女と恋仲になっていたのでありました。「もうダーリンったらぁん」「ああ、幸せだなあ、ぼかぁ」「ああン、嬉しい」とか本当にこんなこと言いやがってキスなんかしてやがる。ほうっておいたら今にも始めかねない二人でしたが上手いタイミングでライオンのトニーが戻ってきました。女王の飼いライオンらしいのですが、いきなり「トニー」という名前はどうかと思います。「あ、トニー、あなた怪我をしているじゃない」ライオンを調べたジータは「これは弾傷だわ。ということは侵入者が」と表情を険しくするのであります。

 これはキャンプでゲイリーを襲ったやつですか。ウェインは火で脅かしただけで撃ってはいないのですがねえ。

 さらに妙な展開。近づいてくる探検隊の正体を知っているらしいジータ、グレッグにこんなことを頼みます。「ねえ、ダーリン、あなた、私の代わりにアフリカ酋長会議に出てくださらない」なんじゃ、酋長会議って(笑)。グレッグは「探検隊の人に会いたいけれども、君のためならぼかぁいくよ」などと申しまして出かけていってしまうのであります。彼が出て行った後、ジータはライオンのトニーを抱きしめて「トニー、これで邪魔者はいなくなったわ」

 ジータは配下の現地住民に手紙を持たせて探検隊へ届けさせます。なんだ、なんだとゲイリーが手紙読んでみたら「私は女王、ジータ。あなたがたのうち三人だけを歓迎します。安全は保証しますから、私の村へいらっしゃい」三人となれば大佐・ジーン・ゲイリーの組み合わせになるのは決まっていますね。彼らは案内の現地住民に導かれてついにジータの村、アマゾネスの聖地に足を踏み入れたのでした。

 三人を迎えたジータ、開口一番、「なぜこんなところまでやってきたのです。侵入者は歓迎されないと分かっておいででしょうに」ゲイリー、ひるむことなく「私たちはここで捕虜になっている白人男性を探しにきたのだ」ジータはにんまりと笑って「あら、白人の殿方はたしかに滞在しておいでですが、どうやら別の人みたいですわね。だってここの殿方は自分の意思でこの村に留まっているんですから」顔を見合わせる三人です。ジータは彼らを自分の小屋に招くのでした。「さあさあ、ゆっくりなさってください。長旅でお疲れでしょう。シャギー、シャギー」「はい女王様」奥から侍女のシャギー(ケイ・フォレスター)が顔をだします。「皆様に食事と飲み物を持ってきなさい」「はい、かしこまりました」

 えーとどうやらアマゾネスの村、白人の女はジータとシャギーの二人だけらしい。ズルイや、そんなの(笑)。

 それからしばらくジータと三人は食事しながらご歓談。この会話でジータの母が難破した白人女性たちのリーダー格であったため娘のシーターが自然とここの女王になったということが語られます。まあ、どうでもいい情報ですが(笑)。そしてきりのいいところでジータ、「皆様、しばらく私とジーンの二人だけで話をさせてもらえませんか」はい、来ました、来ましたよ。

 別の部屋に移ったジータとジーン。ジータはジーンをみつめて「あなたがミス・プレストンね、グレッグから聞いているわ」きっと眉を吊り上げるジーン、「信じられないかもしれないけど私とグレッグはラブラブなのよ」きっとジータをにらみけるジーン、「あなたとグレッグの婚約は無効ね」かーっとつかみかかりそうになるジーン。「こ、このジャングルの野蛮人。いったいなんてこというのよ」喚き散らします。しかしジータはいささかも動ぜず「もう何もかも遅いの。グレッグと私を邪魔しようとしたらただおかないからね。葬式にきたお坊さんが遺体を見てそのあまりの酷さにお経も上げずに帰ってしまうようなそんな殺し方してあげるから!」

 一旦はかっとなったジーンですが、よくよく考えてみるとあたし、もうグレッグよりもゲイリーの方がいいみたい(笑)てなもんで、いささか無作法なジータの申し入れも許してあげちゃうのです。なんなんだかなあ。

 ここで必要もなく村に近づいて捕まってしまった教授が連れてこられます。この機会を利用してゲイリーはジータに「象牙密漁団のリーダーを教えてくれないか」ともちかけるのです。ジータはしばし迷ってまあ、いいか(笑)てなもんで、「リーダーはね」とあっさり密漁団との約束を破って教えようとするんだこれが。たまらなくなった密漁団のリーダーが「ちょっとちょと待たんかい、お前」飛び出して来ちゃった。「こら、そんなあっさり俺の正体ばらすんじゃないっての!」みんなびっくりして「ああ、お前はキャビー」そう、インドでタンドラの夫を殺し、アフリカではウェインを殺してゲイリーたちがここに来るのを防ごうとしていた密漁団のリーダーはあのコックのキャビーだったのであります。

 「秘密を知られちゃいかしちゃおけねえ」わらわらと彼の部下の現地住民たちが入ってきますな。「やい、野郎ども、ゲイリーや大佐を連れていけ。女は残すのだ。この俺が自ら始末をつけてやる、ウヒヒヒヒ」外へ連れ出されるゲイリー、大佐と教授。こういう場合、当然ながら隙をみて反撃するのが定石であります(笑)また都合のいいことにキャンプに残してきたポーターたちが彼らを救出せんと村の様子を伺っていたのですな。相手から拳銃を奪ったゲイリーと呼応してわぁっと村になだれ込みます。ゲイリーはもう拳銃を乱射、乱射、また乱射。興奮のあまり「死ね、○○め、野蛮人め、白人様をなめるとどうなるか教えてやる」と叫びながら○○い、いや、現地住民の人たちを情け容赦なく射殺するのです。

 キモチは分からないでもないが、差別はいけないと思うよ、ゲイリー君。

 また絶好のタイミングで酋長会議からグレッグが戻ってきた。彼は「あっパパ!どうしてこんなとこにいるの?」と極めて暢気な質問。大佐は大佐で「おお、息子よ」とこっちも暢気。「生きているならどうして知らせてくれなかったんだ」グレッグは大佐と一緒になってついさっきまで仲間だった筈の現地住民たちを射殺し始めます。「何度も手紙は送ったよ」「くそー、そうか、あのコックめが途中で止めていたんだな!」あまるさえ村に火までつけちゃう(笑)。ごうごう燃え盛る村、逃げ惑う現地住民!ひどい!

 さてジータとジーンの運命は風前の灯。キャビー、槍を構えると「そら、死ね」、ジータに投げつけます。でも外れちゃった(笑)。じゃあというので今度は蛮刀を取ってジータをばらばらにしようという算段。ここにゲイリーが飛び込んできます。彼に向かって蛮刀を投げつけるキャビー、また外れた(大笑い)。へたくそなやっちゃなあ。さあゲイリーとキャビーの取っ組み合いとなります。一進一退の攻防、はらはらして見守るジーンとジータ。決着をつけたのは思いもかけぬ人物、シャギーでした。彼女は吹き矢を持ってくるとキャビーめがけてふっ。横腹にぷすりと刺さった吹き矢には猛毒のクラーレが塗ってあったのです。たまらず手足をぴくぴくさせるキャビー。その顔色がみるみるうちにどす黒くなってはい、絶命。

 キャビーの部下たちから象牙を回収してめでたし、めでたし。グレッグは「これで僕の任務も終わりさ」と笑っております。そうして次の場面になると村でジーンとゲイリー、ジータとグレッグの合同結婚式やってやがる(笑)。大佐が「史上初のジャングルでのダブル結婚式じゃ」と愉快そうに叫んでエンドマーク。

 この映画で徹頭徹尾必要のないキャラクター、教授。ただのこのこついてくるだけで何の役にも立ちません。ラスト近くでアマゾネスの村に侵入しようとして捕まるのですが、それだけ。本当に意味のない人です(笑)。

 モノクロ・スタンダード、モノラル音声。画質も音質も誉められたものではありません。特に画質は時々びっくりするようなブロックノイズがでます。12枚のDVD50本の SF映画が収録された「SciFi Classics Collection: 50 Movie Pack」の一本。 Digital 1 Stop DVD

         エロの冒険者 

       HOMEPAGE http://homepage3.nifty.com/housei/

      SFシネクラシックス 輸入DVDでみるSF黄金時代(笑)

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