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2006年4月29日 (土)

『Blood Tide』(『エーゲ海の伝説』 1983年)

 

Blood Tide』(『エーゲ海の伝説』 1983年)

 どうでもいいですけど、池田 満寿夫っぽい邦題ですなあ(笑)。美しきエーゲ海の孤島を舞台に古代の怪物が蘇って人々を恐怖のどん底に陥れるという話であります。なんだか面白そうと思ったアナタ、勘違いしてちゃいけません、この映画あのMIMIビデオからVHSソフトとして発売されていたのですぞ。そんな映画が面白いわけないじゃないですか。

 冒頭、人類文明の黎明期 人々は海の邪悪なるものにいけにえを捧げていた。生贄はもちろん、バージン、処女だ!こんなイヤーなナレーションが流れまして、筏に乗せられて海に流される生贄。生贄はもちろん、バージン、処女であります。生贄はなにやらコインのようなものをくわえている。これがどうやら生贄の印らしい。生贄はもちろん、バージン、処女でありますって、それはもういいから。

 筏は波に揺られて鍾乳洞へどんぶらこっこ、どんぶらこっこ、あ、何か石造りの戸口みたいなのがあるぞ。これを見た生贄は立ち上がって衣服を脱ぎ捨ておっぱいぽろーん。すると海ががぼがぼと盛り上がって現れたのは・・・、

はい、現代に戻ってタイトル出ます。美しいエーゲ海を疾走するかっこいいクルーザー。シェリー・グリース(マリー・ルイス・ウェラー)とニール・グリース(マーティン・コブ)の新婚夫婦。新婚旅行だったのであります。そして彼らにはカリブ海の日差しを浴びながら海上セックスするということ以外にもう一つ目的がありました。それはニールの姉マデリン(デボラ・シェルトン)を探すこと。彼女は四ヶ月前、シネラム島に行ったまま連絡を絶っているのです。

 オープニングクレジットが終わって首尾よくシネラム島に到着した二人、早速マデリンの捜索をかねて島を観光しようとします。するといきなり「にゃーっ」猫が飛んできた、いや、本当に猫が四肢をぱっと開いて飛んでくるんだ(大爆笑)。実はこれは子供のいたずら、ムッとしたニールは「なんだ、この島は」私も少々ムッとしまして「なんだ、この映画は」

ここで二人の前にシネラム島の村長さんが現れます。彼は二人をお詫びのつもりか村の酒場に御案内。「さあさあ、我が島の地ワインをやりなされ」これをいいチャンスとばかりにニールはマデリンの写真を取り出して「すいません、この人に見覚えありませんか、僕の姉さんなんですけど。彼女、この島の怪物伝説に興味を持っていて調べにきたんですけどね」村長さんはちょっと複雑な表情。「まあ、怪物伝説などどこの島にもありますからなあ。それに私、この人みたことありません」

 がっくりして、それでもなおあきらめきれず島を調べて回るニールとシェリーです。そろそろ日もとっぷり暮れてきてあたりが見えなくなってきた。えー、見ている私には本当に真っ暗で何がなんやら良く分かりません(笑)。島の遺跡を歩いているようですが。その二人の前をさっと通り過ぎる白い服の女、「あ、あれ、マデリンじゃないか?」ええ、そんなに簡単に見つけてどうするのと思いましたが、後をつけていくと本当にバーバラだったという・・。彼女はフライ(ジェームス・アール・ジョーンズ)なる人物と島の調査をしていたのです。

 次の場面になるともうフライとマデリン、ニールとシェールは村のレストランで飲んでいる(笑)。ニールは「みんなに姉さんの写真見せたけど知らないって言ってたよ」とボヤくのですがマデリンは知らん顔。なにか不思議な姉さんですな。そしてここでまた新たなる登場人物、フライの助手なのかしら、白人女性バーバラ(リディア・コーネル)が現れます。この人がまあ、どこに行くにも巨大なラジカセ持って行ってじゃんじゃか音楽をかけるタイプ。フライは顔をしかめてそのラジカセのスイッチを切ると「マデリン、弟さんに君が発見したものを見せてあげてはどうだ」しかし、マデリン、首を振って「弟はこんなのに興味ないから、もう私疲れた、帰ってねるわ」この姉のそっけなさに首をひねるニールであります。でもいつまでも首をひねっていてもしょうがないのでホテルに帰ってとりあえずシェールとヤルと。

何しろ新婚さんでエーゲ海ですからなあ。

 一方、夜の海に船を出しているフライとバーバラです。どうやら秘密裏に海中の遺跡を調べているらしい。フライは「バーバラ、ライトはもちろん、音も立てるな」と注意すると海へどぼん。海中を泳いでああ、あの冒頭に出てきた鍾乳洞ではありませんか。彼はその中に入っていくのであります。鍾乳洞の中に照明設備が整えられているところから彼はもうかなり詳しくここを調べているらしい。あの生贄がくわえさせられていたコインも何枚も見つけています。そして、あの石造りの戸口も見えているではありませんか。しかし、冒頭に出てきた時と違ってそれはしっかり封印されているのでありました。はあはあ、生贄を食らっていた邪悪なものを封じ込めてしまったということなんでしょうね。ところがフライ、「いよいよあそこを調べる時がきた」とかなんとか言いやがってプラスチック爆弾をぺたぺた。うーん、戸口を吹っ飛ばすだけにしてはその量、多すぎやしないか(笑)。さて、準備が終わったフライ、ジャック・ダニエルを壜からラッパ飲み。それがなくなったところでスイッチをカチっ。どかーん、戸口を吹っ飛ばすのでした。無茶しますなー。そしてやっぱり量が多すぎたらしくて島全体がずずーんと振動。みんななんだ、なんだと飛び起きております。

えー、この間船上のバーバラ、フライの言いつけにしたがってライトをつけておりません。しかしこのあま、そんな暗いところで雑誌を読んでいるという…(笑)。監督さんももう少し考えたらいいと思うのですが。

 さあ、怪物出てきてフライずったずたにされるかと思えばさにあらず。何事もなく翌日になってしかもみんなで海水浴楽しんだりしております。海で泳いできゃあきゃあはしゃぐニールとシェール、バーバラ、フライは日光浴、でもマデリンは一人だけ瞑想をしております。そんな彼女に一応義理の姉さんだからということで何くれとなく話しかけるシェール。案外いい人ですな。「ねえ、あなたのやっているのはなんと言ったかしら、デン?いや違う、そうだわ、禅ね!」しかしマデリン、彼女を完全無視。でもシェールは諦めません。彼女は「ニールがね、この間のあなたの誕生日パーティできなかったから、プレゼントだけでもっていうの、だから香水を買ってきたのよ。好みが分からないからとにかく高い奴くださいって頼んじゃった」マデリン、無言でプレゼントの香水を受け取ると蓋をぽんっ。そしてばしゃばしゃ一瓶丸ごと体にかけちゃった。「ああ、だから、それ高いって言ったのに」がっかりするシェール。やっぱりマデリン、変わった人のようです。

 さて、海水浴の次のお楽しみはクルージングですよ、皆さん。贅沢でありますなー、もはや庶民の楽しみとは言えませんなー。こんな奴らとっとと怪物に食われてしまえばいいですなー。と思っていたら快調に走っていたクルーザーにがんという大ショック。何かに激突したらしい。これはヤバイというのでフライが潜ってスクリューを調べてみますとひびが入っている。そして怪しい黒いねばねばがこびりついていた・・・。ここで怪物登場、ぐわっとフライに襲い掛かると思いきやさにあらず、あんた、そればっかりですな。ひびの入ったスクリューいたわってゆっくり島に帰るという。

 ところが島の桟橋で事件は待っていた。村長以下、村の人々が殺気立った表情でクルーザーを迎えたのです。あろうことかライフル持っている奴までいます。驚いたフライがどうしたのだと聞きますと「村の若い娘が泳いでいて行方不明になった。あんたらのクルーザーで引っ掛けたんじゃあるまいな」ええ、さっきのショックは娘さんのせい?フライたちは「そんな筈はない。何かを引っ掛けたのは沖合いだった」と抗議するのですが聞き入れられる筈もなし。これから彼らは島民たちの監視下に置かれることになったのであります。

 一方、島の教会へ戻ったマデリン、本業である画家の仕事。この人は画家でアーティストでアマチュア考古学者でさらに禅で瞑想もするという人なのであります。彼女は教会のアイコン(絵)を補修しているようです。ここに修道女のシスターアン(リラ・ケドロヴァ)がやってきましていろいろとお話。実はマデリン、アイコンを補修するうちに本来のキリストの絵の下に別の絵が隠されていたことに気がついたのです。隠されていた絵とは人間と何か怪物のようなものが戦っているところを描いたもの。この絵を見せられたシスター・アンはちょっとぎくりとしますが、冷静を装って「そう、これは聖マイケルがドラゴンと戦っているところね。タイトルは聖マイケル対ドラゴン 地球最大の決戦よ」

しかし、マデリンが見つけたものはこれが最後ではなかったのです。「聖マイケル対ドラゴン 地球最大の決戦」の下にもう一枚絵が隠されていたという・・・。木枠をフライに鑑定して貰ったところ、なんとそれがBC1521のものであることが分かったというのです。「そんなBC1521年って、キリスト誕生以前のわけがないわ」あえぐように抗議するシスター。さあ、これからどうなるかというと、はい、場面が変わって海岸でラジカセがんがん鳴らしながらビキニ姿で美容体操するバーバラになります(笑)。

 ひとしきり、「ワンツー、ワンツー」と体操した後、いきなりブラジャー外しておっぱいぽろーん。崖の上から彼女を見張っていた三人の島民たちはびっくりです。「ひーっ」あ、もっと良く見ようとして前に乗り出した一人が海に転げ落ちました。バーバラ、そんなことには委細構わず海に入って泳ぎ始めます。その彼女にせまる何者かの影・・・。暢気に泳いでいたバーバラ、がぼんと海に引き込まれてしまいました。そうしてあっという間にずったずったのぎったんたん。海水が血で染まります。そしてばらばらになった胴体とか首とか足首が砂浜に流れ着くという・・・。うわー、こんなところだけリアルだよ(笑)。もう島は大騒ぎ。「おおーい、大変だぞう、女が鮫にやられたぞう、首が千切れているぞう、内臓もびらびらだぞう」同時に行方不明になっていた島の若い娘も死体となって発見されます。こっちの方は青白くなっているだけで特に損傷を受けた様子はなし。すると単なる水死体なのでしょうか。

 そうして行われる二人の合同葬式。二つの棺桶が島民たちによって墓地へ運び込まれます。その様子を憮然としてみるフライとニール、シェール。墓穴に下ろされようとした棺桶を村長さんが一度止めます。そしてノミを使ってこじ開けると二つの死体にあのコインを咥えさせるのでした。これを見てかっとなったのがフライ。「おい、バーバラは放っておけ、お前らの糞ったれな風習なんぞお断りだ。それに鮫ってのもウソだろう、この辺に鮫はいないはずだぞ!」しかしフライの抗議もあっさりと無視されて棺桶はさっさと埋められてしまうのです。

 さてバーバラを殺されて失意のフライと思いきや、彼はまたアクアラングつけてあの鍾乳洞へ。なにやら怪しげなことをやっています。その彼の後を追ったのがニール。彼はシェールが「やめて、あんな人は放っておきましょう」と懇願するのを無視して海へどぼん。やけにあっさりと鍾乳洞へもぐりこみます。その彼にぱっと水中銃をつきつけたのがフライ。「わあ、危ない」とのけぞるニールに「お前、何をしにきたのだ、出て行け!でないと殺すぞ」ここでフライはマデリンがこの鍾乳洞に関係していることを話します。彼女がこの鍾乳洞を発見したということかな。このへん、雑音が酷くて台詞がきちんと聞き取れません。間違っていたらご容赦下さい。

 ニールとシェールはマデリンを連れ戻すべくあの教会へ赴きます。出てきたシスターアンに、「マデリンはどこですか、彼女を連れてアメリカに戻るのです」しかし、シスターは恐ろしい顔で「あんたがたはこの島に死を呼び込んだのじゃ、帰りなされ、帰れ、やさしく言っているうちに帰るのです」結局二人は教会を追い出されてしまいました。ニールは「マデリン、姉さんと一緒じゃなきゃ俺は帰らないからな」と叫びます。

 ちょっとたらたらした場面が続いてさぞ退屈かと思われますが、このへんから急展開しますからね。その急展開とは、「生贄ごっこ」(何しろみんなギリシア語で遊んでいるので良く分からない)らしい遊びをしていた島の子供たち、それで生贄役をしていた少女リフィ(ラニア・ポティオ)が海に落ちてしまったのです。びっくりして彼女を助けようとするお母さん(デスピニア・トマザニ)、ちょうど近くでボートに乗っていたフライも海に飛び込んで少女のもとに急ぎます。がぼ、がぼがぼがぼ、ああ、バーバラの時と同じだ、何者かが海中から狙っているぞ。お母さんも海に飛び込みます。抜き手を切って泳ぐフライ、急げ、急げ、少女が危ない。がぼん、海中に引き込まれてしまいました。リフィのお母さんが(大笑い)。少女はフライに助けられるのですが、哀れお母さんはずったずったのぎったんたん。そしてフライは見てしまいました。海中でお母さんの肉を噛み千切る怪物の姿を。

怪物の姿といってもほんの一瞬映るだけ。どんな姿をしているのか良く分かりません。

 その夜行われる島民のお祭り。長年伝わるお祭りでどうやら古代の生贄の儀式を模したものらしい。にぎやかに歌い踊り食い飲みまくる島民たち。そんな中フライは怪物を見たショックか、ぐいぐいがぶがぶと酒を煽っております。心配したシェールとニールが「何を見たんだ、一体どうしたんだ」と尋ねるのですが答えようとはしません。そしてぼとっ、酔いつぶれて寝てしまいましたとさ。続いて例のアイコンを洗っているマデリンが映ります。そして海から上陸してくるあの怪物・・・。このへんからお祭りはクライマックス、メインイベントの生贄の行列が現れるのです。そして生贄役の少女、あれはリフィか、母親殺されたその日の夜にこんなことさせるか、フツー(笑)。冒頭の生贄と同じく御輿に乗せられたリフィが巨大なかがり火の前を通った時、突然怪物が現れた!怪物は少女をひっつかむとずったずったのぎったんたんと思いきや、これも儀式の一部で怪物と見えたのは被り物被ったフツーのおっさんでしたとさ。

 盛り上がらぬこと夥しいですなもう(笑)。いっぽうアイコンに取り組んでいたマデリン、ついに三枚目の絵をあらわにします。それは「陰茎を屹立させた怪物」と「それを見て怯える処女」の絵だったのです。これを見るなりキャーっと悲鳴を上げて逃げ出すマデリン。多分、今まで聖マイケルがドラゴンと戦っている絵だと思っていたのが実は恐ろしい怪物に捧げられる処女であることが分かって逃げたのだと思いますが、何の説明もないので絵にしてはリアルすぎてしかも屹立した陰茎を見て逃げ出したようにも見えるのです。なんじゃ、こりゃ。一方ふらふらと陸上をさまよっていた怪物、教会で一心に祈りを捧げていたシスターたちに襲い掛かってはい、彼女達もずったずったのぎったんたん。かろうじて逃れたのはシスターアンだけでした。

 そのシスターアン、血だらけとなって村へ。祭りやっていた広場にやってきて皆を驚かせます。「こりゃいかん、このシスターはどうでもいいけどマデリンが危ない!」教会へ急行するニール達。彼らがそこで見たのはずったずったのぎったんたんにされているシスター達と壁にべっとりこびりついているあの黒い液体でした。「怪物がきたのだ」と呟くフライ。「怪物はどうでもいいけど、マデリンはどこへ行ったんだ!」「多分あの鍾乳洞だ」「鍾乳洞はどうでもいいけどマデリンはなぜそんなところに?」もっともな疑問ですが明快な説明はなし。どうやらマデリン、自ら生贄となって怪物を止めようとしたのではないかと思われるのですが。

 フライとシェールはあの鍾乳洞に。すると思ったとおり岩場に寝ているマデリンが。フライは「マデリンを頼む」とニールに叫び洞窟にそのまま残してあったプラスチック爆弾を仕掛けるのです。ニールは逃げるのを拒もうとするマデリンの頬桁をびびびと張り飛ばして無理やり連れ出すのでした。さて起爆スイッチを握ったフライ、ええと、これは怪物が出てきたのかな、画面が暗くって良く分からないや、がおーっという唸り声らしきものはするのですが、これではと思っていたらどかーん、大爆発が起こって鍾乳洞が潰れてしまったのです。

 翌朝、クルーザーで島を離れるニールとシェール、マデリン。彼らを崖の上から見送る村長とリフィ。はい、エンドマーク。結局怪物の姿はきちんと確認できませんでした。こんなのアリかよ(笑)。

やっぱりMIMIビデオからソフトでただけのことはありますな、こんなつまらない映画(笑)。せめて怪物の姿ぐらいはっきり映せってーの。

カラー・スタンダード。モノラル音声。画質が悪いことは分かっているのですが、それでも暗いシーンで何やっているのか分からないのは本当に困ります。音質もひずんでいて聞き取りにくいといったらありません。12枚のDVD50本の SF映画が収録された「SciFi Classics Collection: 50 Movie Pack」の一本。 Digital 1 Stop DVD

         エロの冒険者 

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      SFシネクラシックス 輸入DVDでみるSF黄金時代(笑)

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