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2006年4月24日 (月)

『The Wild Women of Wongo』1958年

 

The Wild Women of Wongo1958

低予算の原始映画。低予算原始映画とは原始人だから毛皮でも着せておけばいい。どっかの海岸でロケすればセット組む必要もない。結果として安くあがる。おまけに原始人だからネーちゃんの肌の露出度もアップ、これで観客は大喜びだ!という大人の社会というものをなめきった映画のジャンルであります。だからホントーにくっだらなくってこんな映画を作る奴は地獄へ落ちろと思うのであります。

のっけから気の抜けた音楽、気の抜けたイラストで構成された脱力必至のオープニングクレジット。本編が始まるといきなり「私は母なる自然、私は父たる時と共にこの世界を作りました。この仕事は非常に上手くいってこの世界は繁栄したのです。しかし私達はひとつだけ失敗しました。一万年前人間を作ったのですが、彼らを二つの村に分けたのです。ひとつはワンゴ、不細工で乱暴な男と美しい娘たちの住む村。もうひとつはグーナ、ハンサムな男と不細工でぐーたらの娘たちが住む村。この組み合わせが良くなかったのです」えー、このナレーションだけでこの映画がいかにくだらないか分かりますな(笑)。

 さて、岩で作られた神殿へ入っていくワンゴの族長(レックス・リチャーズ)、女司祭(ズーニ・ダイアー)に面会して言うことにゃ、「我がワンゴの若者たちが結婚を希望しております。神様のお許しを頂きにきました」女司祭は彼を連れて神殿の地下へ。すると池がありまして泳いでいるのがちんけなワニ。どうやらこれが彼らの神様らしい。女司祭はそのワニ、じゃなかった神様に話しかけたり手を耳に当ててワニ、じゃなかった神様のお告げを聞いているようなそぶりをしたり。女司祭、頷いて「神様のお告げがでたばい。よか、結婚しんしゃい」族長喜んでワンゴの村へ戻ります。この結婚しようとしている若者たちというのが族長の娘オーナ(ジェーン・ホークショー)と副族長の息子アーコでありました。ちなみにアーコの父親が族長に渡した持参金は彼が生涯かけて集めた貝殻だそうで(笑)。

 ワンゴの女たちの中でオーナは一人だけ豹柄の衣装を着ております。誰が見ても一目で彼女だ!と分かる親切なつくりになっております。

 さあ、後は結婚の儀式を待つばかりと思いきや、ここで珍客到来。いきなり海からボートでやってきたのはグーナの王子アティー(キャンデ・ジェラルド)でありました。彼はワンゴの長老会議のメンバーに面会を要求。そうしてグーナの王の使いだと言い次のような話をするのでした。「最近海の方から猿人たちがやってきてわれわれを襲う。我がグーナはワンゴに同盟を申し込みこの猿人たちをやっつけたい。ついてはグーナに来てくれないか」この申し出に長老会議のメンバーたちは侃々諤々の話会いです。「猿人たちとな、それは大変じゃ」「いや、そんな猿人の話など聞いたことないぞ」「これは罠ではないか、彼奴らは我々をグーナに誘い込み殺すつもりであろう。そうしてワンゴの女たちを奪おうとしているのだ!」はい、これは罠であるとの結論が出てしまいました。「よし」族長は頷いて「同盟はせぬ。それにあの王子をそのまま返してしまったらやっかいなことになる。明日の朝を待って殺してしまおう。その役目はアーコにやって貰う」とりあえずアティーには「返事は明日の朝しよう、それまで待て」彼はアーコの小屋に泊まることになりました。

 アティーはもう凄いハンサムなんです。ワンゴの女たちがみんな目ェハートマークにして彼を見つめている。ああ、夢の男が来たってんで瞳を潤ませている。だからワンゴの男達、「女を奪われてはかなわん」と思ったのですなあ。

 オーナも彼の美貌に夢中になった一人。実は彼女、アーコとの結婚をあんまり望んでいなかったのでなおさら。ついに彼女は父たる族長に「お父様、私、アーコと結婚するのはイヤです。代わりにあのグーナの王子さまと結婚させて下さい」「なにーっ!」激怒する族長。これはまあ仕方ありませんか(笑)。彼は小屋の中にオーナを監禁、「明日の朝まで出てくるな!あいつは明日殺されるんだぞ」とどなりつけたのでありました。一方、アティーはアーコの小屋で寝ようとしております。しかし、アーコ、いびきがでかい。閉口するアティーでありました。

 さて真夜中、族長はオーナを監禁しているというのに見張りの一人も立ててない。あっさり小屋から脱出します(笑)。またアーコの小屋にも見張りがたっていない。オーナ、あっさりアティーを小屋から誘い出すのです。二人は森の中に入って「ああ、君みたいな女性は初めてだ」「あなたは私が夢見ていた人よ」あっという間にデキちまってキス。ぶちゅぶちゅぶちゅちゅちゅー。えー、オーナ、キスなんぞしている暇があったらアティーに明日殺されるから逃げろぐらい言ったらどうなのか。

 暗転してはい、アサー!浜辺に集まるワンゴの住人たち、そしてアティー。ここでオーナは女たちに「彼は殺されることになっているの」女達、「ええー、そんな、あんなハンサムな人を?」「彼を助けるから手伝って」。族長は進み出たアティーに「残念だがグーナの申し出は受けられぬ」「はあ、そうですか」がっかりしたアティーがボートに乗り込もうとした時、「さあ、今だ、アーコ、槍で突き刺してしまえ!」ぎょっとするアティー。大ピーンチなのですが、ここで女達が「きゃあきゃあきゃあ」とアーコに殺到し槍を奪ってしまったのです。凄い女達のパワー、ハンサムが絡むと女は変わりますなー(笑)。もっともあまりにパワーを出し過ぎたもので村のシンボルたるドラゴンの神の像を倒しちゃったのであります。「ウワー、なんてことをするのだ」激怒する族長、「お前らみんな、ドラゴンの神殿へ行け。そして一日に一人ずつ神の審判を受けるのだ。そうして生贄になれ!」オーマをはじめとする村の女達をみーんな神殿送りにしちゃったのです。

 この村のシンボル、ドラゴンの神の像というのがまたしょぼくて木の枝組み合わせた台にチンケなワニ(笑)の模型を乗っけたもの。こんなせこい像だから簡単に倒されちゃうんだ。

 一方女達の助けで命からがらワンゴを逃げ出したアティー。ようやくグーナの村にたどり着きます。迎えに出てきた族長(バート・ウイリアムス)と仲間たちに、「お父さん、僕、殺されそうになっちゃった。でもワンゴの女達が助けてくれたんだよ。まったくワンゴの女たちは特別なんだ」この特別という言葉に敏感に反応したグーナの男達、アティーを取り囲んで「特別って、どういう風に特別なのさ」とか聞いているのです。「うふふふ、決まってるじゃないか。特別に綺麗なんだよ」「ウワー、俺もワンゴ行きてぇ!」そんな男共をグーナのブスな女達が見て「ふん、何さ」とふてくされております。なんじゃ、こりゃ。

 神殿に送られたワンゴの女達。女司祭は「お前達は一人ずつ神の審判ば受けると。ばってん、その前に踊りたい!」いきなり女司祭、ワニの模型を頭につけた女に変身、この女は司祭のスピリットらしいのですが、何だか良く分かりません。スピリットの女(オルガ・スワレツ)は女達の前で激しい踊りを披露。そしてまた女司祭に戻ります。なんで変身したり元に戻ったりするのか全然分かりませんがこんな映画なので仕方ありますまい。女司祭、女達に向かって「今度はあんた達が踊りんしゃい!」はい、激しく踊る女達。もうなんだかイヤになってきたなあ(笑)。

 踊り終わった女達、海岸ぺりの小屋で神の審判を待って暢気に暮らすことになります。なんか海で泳いだりしてやがるし、緊迫感がないなあ(笑)。とここで現れたのがワニ。ワニはモーナ(マリー・アン・ウェブ)を襲います。「きゃーきゃー」彼女を助けるべく海に飛び込んだのがオーナ。ワニに飛びついてその首を締め上げるのでした。このワニとの大格闘、本当のワニ使ってやがる。こんな映画なんだから無理しないでぬいぐるみでも使えばいいのに。さあ、延々続くワニとオーナとの戦い。ついにワニ、動かなくなっちゃった。口から気泡を吐きつつ海の底に沈んでしまいます。まさか、本当に殺したんじゃないだろうな。それにワニ、あんたたちの神様じゃなかったの(笑)。これでオーナはモーナの命の恩人。モーナはオーナに忠誠をささげることとなります。

 そして何が何やら良く分からないうちにモーナが神の審判を受ける番。オーナはそんな彼女を心配して「何が起こるか分からないから寝ちゃだめよ」「うん、分かったわ、じゃあ、グーナのハンサムな殿方たちのことを考える。そうすれば眠くならないから」あー、そうですか。オーナは「何かあったら呼んでね。すぐ助けにくるから」でも、この女小屋に戻ったら速攻で寝とるやないけ(大笑い)。さて、夜の海岸で一人になったモーナ。すると二人の男が彼女を襲った!え、こいつら、誰?普通の男だけどワンゴでもグーナでもなさそうですが・・・なんとこれがアティーの言っていた猿人であったと。うわあ、猿人ってフツー、着ぐるみぐらい使うだろ、こいつら、鼻の頭をちょっと白く塗っているだけじゃないか。これで猿人ですと言い張るのはいくらなんでも図々しくないか。

 猿人二人に抱え上げられて「キャーキャー」悲鳴を上げるモーナ。その声を聞きつけたワンゴの女達、手に手に槍をとってかけつけます。そしてモーナを奪い返すと槍で「えいえい」猿人たちをつつきまわすという・・・(笑)。猿人たちは追い詰められ遂に海に突き落とされてしまうのです。はい、ワニが待っておりましてがぶ、がぶ、がぶがぶがぶぶ、「ヒー!」綺麗に食べられてしまいましたとさ。「あれがアティーの言っていた猿人よ。ワンゴが危ないわ、すぐ戻りましょう」はい、女達はワンゴに戻ります。どうでもいいけど、神の審判だの生贄だのという話はどうなったんでしょうかねえ。

 さあ、ワンゴの村に戻ってきた。しかし男が誰一人いません。あわててあたりを探すと、やっと一人見つけた。しかし、彼は胸に重傷をおっており手当ての甲斐なくあっという間に死んでしまったのです。「ワンゴの村が猿人に襲われたのよ、男たちはみんな攫われたのだわ」呆然と呟くオーナであります。それからしばらくワンゴで暮らす女達ですが、ついにある結論に達します。「女だけじゃ暮らしていけない、男が必要よ。だったらグーナに行きましょう」はあ、そうですか、そうでしょうなあ。女達グーナに向かいます。と思ったら今度はアンカーをはじめとするワンゴの男達が戻ってきた。はあ?猿人にやられたんじゃなかったの?ワンゴが襲われている間、漁にでも行っていたのかな。男たちはワンゴを調べて誰もいないことを知ります。それでやっぱり出た結論は「女なしじゃ暮らしていけない、女が必要だ、そうだ、グーナに行こう」もう勝手にしてください(大笑い)。

 ちなみにオーマの父親、ワンゴの族長は猿人に連れ去られたのか姿を現しません。でも誰も心配してくれなくて凄く可哀想です。

 一方、その頃グーナでは成人の儀式が行われようとしていました。アティーを始めとするグーナの若者達は武器なしで森にいかねばならないのです。グーナの族長が演説します。「この月再び満ちる時まで森で過ごすべし。神のおきてに従い女人と話してはならぬ。そして成人と認められし後にグーナの女を娶るべし」これを聞いたグーナの女たちが不細工な顔でニヤー。若者達はげんなり。そういうギャグはいらんから(笑)。若者達、森へ向かいます。でもアティーは一応成人の儀式だというのに海で泳いじゃったりして緊張感がまったくないの。ここにワンゴの女達がやってきた。彼を見つけたオーマは大喜びで「私たちをグーナに連れていって、そして結婚しましょう!」けれど、アティーは「いや、駄目なんだよ、今成人の儀式で女と話したり会ったりしちゃいけないの」話とるだろう、お前!オーマは彼に尋ねます。「へえ、するとグーナの男の人はみんな森にいるの、え、槍も持ってない、ふーん、そう」ワンゴの女達は縄を取り出すと、はい、アティー、とっ捕まえちゃった(笑)。

 それからグーナ男捕獲大作戦の始まり。モーナが寝転がってセクシーなポーズをしてみせると、鼻の下を伸ばしたグーナの若者達がわらわら寄って来る。そこに網を被せて一網打尽、ええ、これは本当の話ですから、誓って本当にこんなことをやっているんですから。ワンゴの女達は捕まえた若者達を縄でつないで「さあ、ドラゴンの神殿に行って結婚しましょう」ああ、もう頭が痛くなってくる。そしてワンゴの男達はどうなったのかというと、こいつらも森でグーナの女達に出会った。グーナの女達はやせっぽちとかノッポとかデブとか容色に問題があるのですが(笑)蓼食う虫も好き好きと申します。ワンゴの男達はそんな彼女達をすっかり気に入ってしまったのでした。

 さあ、ドラゴンの神殿についた!ワンゴの女達は神殿にグーナの若者達をひっぱりこむのです。そしてあの女司祭に「私達の結婚をお許し下さい」そして、ワンゴの男達とグーナの女達もやってきた。そしてやっぱり「私達の結婚をお許しください」女司祭、頷いて「よか、結婚しんしゃい」はい、これでみんな幸せになりましたってなめてんのか、コノヤロー!エンドマーク。

 うーん、しょうもないのは百も承知で見ているのですが、こんなことをされたらやっぱり腹が立つ。なんだみんなで結婚しましょうって、コンチクショー。

 モノクロ・スタンダード。モノラル音声。画質・音質は最低レベル。時々画像がブロック状に崩れるのはなんとかならないものか。12枚のDVD50本の SF映画が収録された「SciFi Classics Collection: 50 Movie Pack」の一本。 Digital 1 Stop DVD

         エロの冒険者 

       HOMEPAGE http://homepage3.nifty.com/housei/

      SFシネクラシックス 輸入DVDでみるSF黄金時代(笑)

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