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2006年5月31日 (水)

『Misterio en las Bermudas』(『サントとバミューダの謎』1977年)

 

Misterio en las Bermudas』(『サントとバミューダの謎』1977年)

 サント、ブルーデーモン、ミル・マスカラスの三大レスラーがメキシコにやってきた王女を守って大活躍。三人のレスラー、王女様、その王女様を暗殺せんとたくらむ悪漢ども。どうです、皆さん、このプロットに覚えはありませんか。そう、これはメキシコ・ルチャ映画版『三大怪獣地球最大の決戦』なのです(ウソ、ウソ)。

 このDVDはスペイン語音声のみ、英語音声・英語字幕は収録されておりません。私はまったくスペイン語が分かりませんので、この映画のみいつもと違ってどこかの奇特な方が作って下さっているサント映画のストーリー解説サイト(英語)を参考にこのレビューをでっちあげております。だから実際の映画を誤解しているところもあるかも知れませんが、その辺はどうぞ、この事情を鑑みてご容赦くださるようお願いいたします。

 平たく言うと、「文句を言うな、コノヤロー」ということでございますね。

このDVD生意気に5.1チャンネルサラウンド音声が収録されております。まあ、まったく効果は感じられませんでしたが(笑)。冒頭いきなり海中からにょきっと突き出す謎のブイ?ちっちきちー、ちっちきちーと怪しい信号を発します。するとたちまち巻き起こる嵐、逆巻く波濤を特撮で表現していてなかなか洒落ておりますって、多分これは日本特撮からの流用フッテージでしょう。この嵐のせいで飛行機が行方不明。みんな大騒ぎであります。

 その翌日、地元民のラミロ(アーネスト・ソリス)が息子を連れて桟橋に釣りにでかけたと思いねえ。桟橋の横の草むらから鳥が急に飛び立ったので驚き、のぞいてみると野ざらしになった髑髏がひとつって、いきなりなんで落語になるの(笑)。元に戻して・・・、すると息子の竿に当たりが。いそいで巻き上げてみると、これがなんと海草まみれになったサントのマスクであったという(大爆笑)。ラミロ思わず持参の酒をマスクにかけて「野を肥やせ骨の形見のすすきかな」いい功徳をしたと気持ちよくその晩寝入っているととんとんと戸を叩く者がいる。出てみるとサントで「桟橋の草の中から来ました・・・」だからもう落語はよせっての。

 サントのマスクを見てハッとなったラミロ、「そういえばこんなことがあった」と息子に彼とサントたちが関わった怪事件について話し始めるのでした。

 サント、ブルーデーモン、ミル・マスカラス対悪役(レスラー名不明)三人の6人タッグマッチ。客席にはラミロがいます。彼はサントたちの友人だったのであります。そしてまた客席にいる怪しい男女、あ、あれはサント映画で御馴染みの役者、カルロス・スアレズだ(笑)。この人たちはどうやら悪い国のエージェントらしいのです。試合の方は当然ながらサントたちの勝ち。この後、ボートで釣りに出かけるラミロであります。

 プロレスラーたちはプールサイドで試合の後の骨休み。ここにビキニの女二人が近寄ってきてサントたちを逆ナンパしようとするのですが、あいにく電話が掛かってきた。これに出たサント、「うんうん」と頷き、「おい、でかけるぜ」どうやらサントたちには大事な用件がある様子です。彼らに取り残された女二人、「ン、もう」と憤然とするのでありました。ここでまたあの怪しいブイが海中からにょきっ。ちっちきちー、ちっちきちーと信号を発します。たちまち起こる嵐、ラミロ、大揺れに揺れるボートの上でエンジンをかけようと試みるのですが、まったく駄目。立ち往生となったのでした。

 ラジオで嵐のニュースを聞いたサント達、モーターボートで救助に駆けつけます。どうやって彼が危ない状況であることを知ったのでしょうなあ(笑)。また、このシーン、どう見たって晴れている。嵐とまではいかなくてもせめて雨の日に撮影したらどうかとおもいますが。ラミロ、ついに大波に飲まれて海に落ちちゃった。おまけに鮫までやってきてラミロ、大ピーンチ。サントたちはこれを見るやためらいなくボートから嵐の海に飛び込みます。嵐の海ったって全然荒れていないですからね。そして鮫をナイフでぐっさぐさとやっつけ見事ラミロを救ったのでありました。

 港に戻ったサントたち、今度はスーツに着替えてラヒアニ・リゾートホテルへ向かいます。そこで会ったのがイラニア国の使者。このイラニア国はメキシコと友好条約を結ぼうとしていたのであります。イラニア国の王女、ソレイダ(ゲイノア・コート)自らメキシコに来て条約に調印することになっているのですが、これを喜ばない悪い国がある。彼らはエージェントを送って王女を暗殺しようと企んでいるのでした。使者はこの王女の護衛をサントたちに依頼してきたのです。「おう、合点承知、大船に乗った気でまかせておくんなせえ」頼もしく承諾するサントであります。

 ここでソレイダ王女来墨の段取りについて説明しておきましょう。ソレイダ王女としてやってくるのは実は偽者。本物の王女は高名な空手家と名乗ってひそかにメキシコに入国することになっております。替え玉は分かるけれどもなぜ空手家?返って目立ちそうな気がしますが(笑)。フツーにメキシコ旅行に来たお嬢さんになるとかすればいいのにねえ。

 この後ミル・マスカラスは買い物に行ったらしい。というのも場面が変わったらいきなり両手に買い物袋抱えて桟橋を歩いていたからです(笑)。ここで彼に襲い掛かる三人の強盗。ミル・マスカラスは勇敢に戦うのですが、背後に回った一人に後頭部を一撃されて、昏倒してしまうのでした。強盗たちはミル・マスカラスから腕時計を奪って立ち去ります。倒れたままのミル・マスカラス、って次の場面になるといきなり女の家でくつろいでいるという・・・。ははあ、ミル・マスカラス、この女に助けられたのか。女に酒を一杯ゴチになったミル・マスカラス、お礼として女とその友達、サント、ブルーデーモン、ミル・マスカラスの合コンを約束するのでありました。なんだ、この展開は。

 ちなみにこの女、悪い国のスパイ、カルロス・スアレズの部下です。女から合コンのことを聞いたカルロス、スアレズ、「よっしゃよくやった!」って彼女をホメます(笑)。

 さて、プールサイドで合コンの開始。サントたちは女たちとたちまち意気投合。それぞれのパートナーと二人きりになっていいことしようじゃないのということになります。サントのお相手はリナ(シルビア・マンリケス)という名前。二人はホテルへ行くと部屋に入ります。そしてリナから酒を注いで貰うサント、彼は「酒は飲まれますかって、好きどころかあっしは浴びる方で」などと言いながら大喜びで一気飲み。リナが睡眠薬(自白剤)を仕込んでいたことも知らずに。たちまちもうろうとなるサント。リナは彼から彼とブルーデーモン、ミル・マスカラスの三人で女王を護衛することをまんまと聞き出したのです。ついでに替え玉のことを聞いておけばよかったのにね、リナ。

 質問が済んで解毒薬をサントに飲ませます。たちまち正気づくサント、「はっ、あっしは眠っていたんでやんすかい」なにがはっだよ(笑)。その後はリナと普通におしゃべり。リナは「科学者であった父親があの嵐で飛行機ごと行方不明になった」と言い出します。これに同情したのか、あるいは主に下半身の方からくるある種の欲望に忠実だったのか、分かりませんが、とにかくリナとキス。ぶちゅぶちゅぶちゅちゅちゅうー。ここで不思議なことが起こります。いきなり部屋に銀色のジャンプスーツを着た男が二人テレポートしてきたのです。彼らはサントもしくはリナを襲おうとしているみたいですが、ここで「いや、マズイ、またの機会を待とう」ふいと消えちゃった。このマズイことというのはブルーデーモンとミル・マスカラスのこと。済ませて下半身が軽くなった二人が「おい、トレーニングに行こうよ」とサントを誘いにきたのでした。

 三人と女達はジムへ。いろいろな器具でがっしゃんがっしゃんトレーニングをいたします。この間女達はひそひそと「彼らが王女を護衛するんだって」などと話しておりますな。トレーニングが終わってさあ、帰ろうとなった時、悪のエージェントたちが襲ってきた!女達を庇ってエージェントを迎え撃つサントたち。激しい肉弾戦が展開されます。と、ここでまたあのジャンプスーツの二人組みがテレポート。何するのかと思っていたらなんとリナを攫ってしまったではありませんか。そして走って逃げ出すジャンプスーツの男たち、テレポートしてきたんだから、テレポートで逃げんか、お前ら(大笑い)。そのまま車に乗り込んで逃走します。これに気がついたサントたちはエージェントと残りの女二人を放り出して車で追跡。しかし、ジャンプスーツの男達の車も早い、早い、追いつけません。

 ジャンプスーツの男達の車は港へ。そしてリナをつれてクルーザーに乗り込みます。サントたちもモーターボートに乗り換えて追跡を続けるのですが、ここで海中からあのブイがにょきっ。ちっちきちー、ちっちきちーと怪しい信号を発するとクルーザーが消えてしまったではありませんか。呆然とするサント達。

次の瞬間、リナは銀色のジャンプスーツを着た男女がぞろぞろいる不思議な場所にいました。みんな、銀色のジャンプスーツに頭にはこれまた銀色のハチマキ、お洒落です。未来です(笑)。そして黄色いソファーに納まった陰険そうなリーダー。彼はリナを尋問するのでした。「お前、なんであんなスパイに協力してんねん、事と次第によってはただじゃすまさへんぞ、コラ!」いきなりの関西弁にびっくりしたリナですが、答えないと本当にひどい目に合わされそう。それで彼女は必死で「あ、あのスパイたちに協力していたら飛行機ごと行方不明になったお父さんの手がかりがつかめるんじゃないかって思ったんです」「ふーん、一応ちゃんとした理由があるのやな。だがしかし」リーダーはにやり。「もうお前を地上には返さへんぞ。お前はここでずーっと暮らすのや」「ええーっ!」驚きの声を上げるリナでしたが、部下のジャンプスーツの男達に両側を固められて逃げることなどできません。

 リーダーはなおも「このあま連れていって浄化してまうのや!」この浄化というのが今ひとつよく分からないのですが、とにかくビキニ姿になって(笑)噴水の水を浴びるというもの。なんですか、これは「地上のアカ」を落とすってことなのでしょうかねえ。

ところで、ここはどこ。そしてこの銀色のジャンプスーツに銀色のハチマキのカッコいい人たちは誰なの?

 地上へ戻りましていよいよソレイダ王女(の替え玉)がクルーザーでメキシコ到着。でも到着するなりカルロス・スアレズの部下からライフルで攻撃されてしまいます。幸いにも弾は王女(の替え玉)を外れたのですが、ボディガードが一人、「ギャーッ」即死してしまいましたとさ。一方、本物のソレイダ王女は空路メキシコ入り。空港で出迎えるサント、ブルーデーモン、ミル・マスカラスってどうしてそんなに目立つことするかねえ(大笑い)。これじゃ替え玉たてた意味がないっての。またこの場面でのサントは体格が異様に貧弱で明らかに別人。マスクを被ってさえいれば中身がだれでも分からないから問題なし、この映画の監督さんは思ったのでしょうなあ。そして王女をホテルへ送っていく場面になると、あ、サントの体格が元に戻ったぞ(笑)。一体何をやっているのだか。

 さて「地上のアカ」を落としてすっかり清らかなヒトとなったリナの前に現れたのは「あーっ、パパ、生きていたのね」そう行方不明になっていた彼女のパパ、やっぱりリナのパパも銀色のジャンプスーツに銀のハチマキ。「おお、リナ、お前も元気そうで」親子感動の対面であります。そしてリナ・パパは自分がなぜここにいるのかを説明してくれたのですが・・・。彼はこの都市を作った科学者たちに誘拐されていたのでした。その科学者たちはいずれ人類滅亡の時がくるであろうことを見越して、全人類から優秀な頭脳を持つものをピックアップ、この都市に連れ込んでいたのです。これによって人類滅亡を阻止しようとしていたのですね。しかし、なんだか凄い展開だなあ。

 ちなみにこの都市とやらは海底にあるのかなあ、光景はまったくフツーの地上と変わらないのですが(笑)。

 さて、本物のソレイダ王女、高名なる空手家というフレコミで来墨しておりますから、ちゃーんと大勢の人の前で空手のデモンストレーションなんかやっている。おまけにサントたちもいるし、だからそんなに目立つことをするなっての。ほら、カルロス・スアレズに写真を撮られちゃったじゃないか。カルロス、彼女の写真を現像すると、ごそごそと取り出したイラニア皇室アルバムの写真を比較して「ふん、やっぱりそうか、クルーザーで来たのは偽者だ。本物は空手家だな」えー、このイラニア皇室アルバム、どう見たって手作りです(笑)。ナカバヤシのフエルアルバムみたいです。

 カルロス・スアレズが現像をしている間、替え玉の王女のホテルの部屋にエージェントが忍びこんでナイフでぐさっぐさっ。惨殺してしまいました。もうちょっと早めにカルロスが現像して替え玉に気がついていれば良かったのですが。もう絵に描いたような無駄死に(笑)。

 王女の正体が分かったからにはやっつけずにはおかないぞ。カルロス・スアレズ、やすやすと本物の王女のホテルに侵入します。だからいくら替え玉たてているからって見張りの一人や二人置いとくがいいじゃないか。幸い王女は部屋におらず難を逃れたのですが、その代わりに侍女の一人が喉をかき切られて死んでしまいました。サントたちはカルロスを追跡するのですがあらかじめ待機させておいたヘリコプターで逃げられてしまいます。

 度重なる失敗にあせった悪のエージェントたち、今度は総攻撃だってんで、フルメンバー7人で王女の部屋へ押しかけます。だから見張りを置いとけっての(笑)。いきなりみんなで拳銃を乱射、ずがーん、ががーん、ずがががーん、ボディガードたちが次々に射殺されてしまいました。でもこれだけ撃っているのにサントたちと王女には当たらないの。まあ、これはお約束ですな。サントたちは懸命に戦いますがわずかの隙をつかれてあの女エージェント二人に王女を奪われてしまいます。そして女エージェントは車で逃走しようとするのですが、ここでサントがいきなり車に飛び乗って「エンジンを止めな、王女は返して貰うぜ」あっさり捕まっちゃった。ヤバイというので他のエージェントたちは女エージェント二人を見捨てて逃走するのです。どうも、不人情なものですな。

 その不人情にムカついたか、女エージェントたち、あっさりアジトのありかを喋っちゃうの。これを聞いたサント、ブルーデーモン、ミル・マスカラスはそれぞれの車に飛び乗って急行するのでありました。一方、女エージェントを警察に引き渡して一人になった王女、だから、なんでそんな無用心かなあ。ほら、一人ホテルに居残ったカルロス・スアレズに襲われてしまったじゃないか。カルロス、かみそり一つ持って王女の背中をずばり。王女、悲鳴を上げてホテルのロビーへ逃げ込みます。なぜかあっさり追うのを諦めるカルロス・スアレザ、どうも詰めが甘いやっちゃのう。それに曲がりなりにも某国のエージェントなのだから拳銃くらい用意しておけ!

 サント、ブルー・デーモン、ミル・マスカラスは敵のアジトである掘立小屋に到着。しずしずと近づいていきますといきなり爆発が起こります。なんと敵のエージェントが木箱一杯の手りゅう弾を用意して次々と投げてきたのです。「うわあ、なんて無茶しやがる」驚くサント、「あんなに持っているのに何故ホテルで使わなかったんだろうな」これはブルーデーモン、「ま、そこはそれ、これもお約束という奴だから」これはミル・マスカラス。ワハハハハと笑いながらなおも手りゅう弾を投げつけてくるエージェント。しかし、ミル・マスカラスがたくみに背後に回りこんでそいつの首をがきっ。絞め殺してしまいます(笑)。ミル・マスカラス、次に手りゅう弾を取ると今度はこれで敵を攻撃し始めるのです。次々と吹っ飛ぶエージェント。サント、ブルーデーモンもそれぞれ、相手の頭をレンガの山にたたきつけて粉砕したり園芸用のでっかいハサミを相手の腹に刺したりして大活躍。ちょっと何時もに似合わぬ残酷さですなー。

 戦いが終わりました。さあ、急いで王女のところへ戻ろう。でもあれ、ミル・マスカラスがいないぞ。サントとブルーデーモンがきょろきょろしますと、なんとミル・マスカラス、地べたに座り込んでバナナを食べている。そして、サントたちにも「どう一本食べない」怒ったサントに「ふざけんナ!」と蹴りを入れられる一幕あり。んー、悪いけどあまり面白くないや、このギャグ。

 その頃再びカルロス・スアレズに襲われる王女。何度も言うようだけど本当に無用心な人だよなあ。王女、空手で戦うのですが、剃刀をもったカルロス・スアレザが次第に有利となります。あ、王女が転んだ、カルロスが剃刀振り上げた、王女、大ピーンチ、しかしここで「正義とおてんとさまのあるところ、常にこのサントあり!」ついにサントたちが戻ってきたのです。カルロス・スアレズ、逃げる間もなく三人のプロレスラーによってぼっこぼこにされてしまいます。そして今度こそ、御用。警察に引き渡されたのでありました。

 さあ、全てが終わりました。イラニアとメキシコの友好条約も調印が済んでめでたし、めでたし。王女はクルーザーで帰国の途につきます。王女に誘われてイラニア見物をすることになったサント、ブルーデーモン、ミル・マスカラスもクルーザーに乗り込んで出発。しかし直後、あの怪しいブイが海中から突き出して、ちっちきちー、ちっちきちーと怪しい信号。たちまち嵐となって・・・。

 「それ以来彼らの姿を見たものはいないのだよ」あ、びっくりした、冒頭のラミロの話に戻ってきたのですね。「そして予言は成就しようとしている。世界の終わりはもうすぐだ・・・」ずどどどどーん、核実験のフッテージが挿入されて映画は終わり。一応、これは核戦争が起こって地上の人類は滅んだってことでいいのですかね。

ええもう見事なくらいに王女を暗殺せんとするエージェントたちの悪巧みと何故かいきなり出てくるバミューダの海底都市が見事なくらいかみ合っておりません(笑)。そしてあのラストシーン、地球人類が核戦争で滅亡ってルチャ映画でそんなことしちゃいけませんよ。

カラー・スタンダード。画質はノイズが多くて十年前のVHSソフトのごとし。音声仕様は一応ドルビーデジタル5.1チャンネルとなっておりますがモノラルと全く変わりません。スペイン語音声のみ。

エロの冒険者
       HOMEPAGE http://homepage3.nifty.com/housei/
      SFシネクラシックス 輸入DVDでみるSF黄金時代(笑)

   バックナンバーはこちら   http://homepage3.nifty.com/housei/SFcineclassics.htm

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2006年5月28日 (日)

『Santo Contra las Bestias del Terror』(『サント対恐怖の野獣』 1972年)

 

Santo Contra las Bestias del Terror』(『サント対恐怖の野獣』 1972年)

 借金のために誘拐を企てる男女、しかし何故か死体盗みをしてゾンビを作ろうとする博士が登場、この男女が誘拐した女もろとも捕まってしまう、これにサントとブルーデーモンが絡んでという物凄い展開。これで面白いのかというと、それがそうでもないんですなあ。

おお、巻頭いきなり三人がかりにぼこぼこにされる男、ペドロ(アントニオ・デ・ハド)であります。実はペドロ、三人組のボス、ラッキー(クィンティン・バルナス)に大金借りておりまして「われ、こら、金かえさんかい、借りた金は気持ちよく返す、これが世の理やで!」と痛めつけられていた訳。このペドロを救ったのが彼の情婦、ノーラ(エルサ・カルディナス)であります。彼女は三人にピストルを突きつけて「やめないと、体中穴だらけにするわよ!」このブッソウな脅しにこらたまらんと逃げ出す三人組。

 でも、借金は相変わらず残っている、早く返さないと今度はぼこぼこにされるぐらいじゃ済まないぞ、ということでペドロ、ノーラと二人で「よっしゃ、金持ちの娘さらって身代金もらお、それで借金清算すればいいや」と決意したのであります。ここでオープニングクレジット。タイトル出ます。『Santo Contra las Bestias del Terror』、いちおうこの作品、サント映画のくせに贅沢にもマイアミでロケしているのでありました。

さて、オープニングクレジットが終わったとたん、道を歩いてくる美女スージー(アルマ・フェラリ)。ペドロ、何のためもなく彼女に襲い掛かって車に押し込みます。恐怖に顔を引きつらせる女にノーラが拳銃つきつけて、はい誘拐の一丁あがり。さらに一度売店に寄って公衆電話でスージーの身代金を要求します。スージーの姉はその要求を呑んで「払います、払います」「よっしゃ、これで明日には金が入るぜ」とペドロ、ノーラはにやにや。随分と簡単ですなあ。

 ここで新たなる登場人物。墓場から女の死体を盗み出す怪しい男達。なんだ、マイアミ来たってやっていることはいつもと同じじゃん(笑)、しかも御馴染みのカルロス・スアレズ(サントの助手のカリートスを演じていた人)が部下のロトやってるし。こいつらのボスがマシュー博士(ヴィクター・ジャンコ)という人で当然ながら死体を盗掘しちゃ、蘇らせる実験を行っているという・・・。ますますやっていることがいつもと同じ。しかも間抜けさ加減も変わらなくって死体を盗んで車で逃走したらパンクしちゃったというお粗末。ここにたまたまペドロたちの車が通りかかる訳です。ペドロ、売店からこっち車の中でラッパ飲みしていたラム酒のせいで尿意を催してやがる、車を止めてじゃーじゃーってバッカじゃねえの、お前(笑)。そんなことしているから博士たちにとっ捕まってしまったじゃないか。博士は「ひひひ、女が二人もいる、これは好都合だ」ということで車ごと三人をアジトに拉致したのでありました。

 連れ込まれるなりさっそくノーラと盗んできた死体をチューブやら電線でつないで何やら実験開始。博士、一人で盛り上がっております。「ふふふ、ローナ、お前の体から血とエネルギーを死体に注入するのだ。そして生き返らせるのだ、はははは」すると本当にぱちりを目を開ける女の死体。博士ますます盛り上がって「見ろ、見ろ、ついにやったぞ、私は奇蹟をなしとげたのだ」

 ぱっと画面が切り替わって本作の事実上の主人公である私立探偵トニー・カレリ(シーザー・デル・キャンプ)の登場。彼はダンサーで彼女のアルマ(イダニア・デル・カナル)といちゃいちゃしております。ここに電話が掛かってきて、これがスージーの姉、ローナ(マリア・アントニア・デル・リア)から。彼女は誘拐犯人からの電話が途絶えてしまったことを酷く心配してスージーの捜索をトニーに頼んだのであります。「よっしゃ、きっとスージーは大丈夫ですよ、きっと見つけてみせますよ」と安請け合いのトニー、早速聞き込みを開始します。まずブルーデーモン(やっと登場ですな)に会ってサントに協力を依頼、次にトニー、いきなりナイトクラブに行きまして会ったのがあのラッキーという凄い偶然。ラッキーは彼の情報屋だったのです。彼は高額の報酬を約束して、ラッキーに情報収集を依頼します。トニーが帰るなり電話をかけるラッキー。これがあなた、マシュー博士のところへですよ、そして「博士、気をつけてください、探偵がかぎまわってますぜ」だって、ご都合主義にもほどがある(笑)。

 この後、マイアミの街を車で延々走り回るトニー。サントも登場してやっぱり車で走り回る。そして無線で「トニー、何か見つかりやしたか」なんて聞いている。それからまた延々と車で走り回るという・・・、盛り上がりませんなあ(笑)。ここでわざとらしくあの墓地の管理人がサントの車を止めて「あー、サントさんですか、いやね、また死体が盗まれまして」って覆面レスラーに言わずに警察に連絡しろっての(大笑い)。

 さて、ラッキー、マシュー博士の部下、サンドロ(フェルナンド・オセス)を呼び出しまして、「なあ、お前、俺のおかげで随分稼いだよな、俺に借りがあるよな」この人は「借り返せ」ばっかりだ。「なあ、ペドロとノーラの居場所を教えるのだ。礼は弾むぜ」この会話をひそかに盗み聞きしているアルマ。場面はぱっと変わりましてマシュー博士の屋敷らしきところで監禁されているペドロとノーラであります。「早くここから逃げて身代金をとるのだ」ノーラはにやっとして「あのキチガイ博士は私に気があるみたい。彼を利用しましょう」「さすが、ノーラだぜ」二人は抱き合ってキス、ぶちゅぶちゅぶちゅちゅちゅー。ところが博士、この様子をこっそり覗いていたのであります。彼は部下達と共に部屋へ踏み込んで「そうは問屋がおろさないぞ」と叫んで二人を別々に監禁してしまいましたとさ。

 車内のサントとトニー。「ラッキーが情報を持ってくるはずだ」「しかし、彼が失敗したらどうするんで、あっしは何か別のやり方も考えておいた方がいいと思いますがねえ」こんな会話を交わしていると、子供が怪しい手紙を持ってきた。開いてみると、「何々、スージーを助けたくば午後11時にナイトクラブに来い」、「こら罠に決まってやすぜ」しかしトニー、頭を振って「いや、虎穴にいらずんば虎児を得ずという。危険をおかしてみる価値はあるってもんさ」「は、なんです、虎穴ってあの天気がよくなる奴ですかい」「それは高気圧だから」サント、悪いけれどもそのボケはあんまり面白くないや。

 再び舞台はマシュー博士の屋敷へ。どうやらここは地下の牢屋らしい。檻に入れられているペドロ。そして壁につながれている美女たち。実に怪しい雰囲気であります。博士はノーラを連れてきて、「あの女たちを見よ、わしの神経処置によって記憶も意思も失ってしまったのだ。彼女たちはわしの命令はなんでも聞くのだ。舐めろいうたら舐めるし股開けいうたら開くぞ」なんでいきなり下品になるんですか、博士(笑)。どうやらこの人、こういう女を外国に輸出して稼いでいるらしい。そして博士はノーラに「お前もあのようになるのだ。しかし、うひひひ、その前にお仕置きを受けるのだ、やれ、サンドロ!」サンドロ、ノーラを壁に繋いで鞭打つという・・・。博士は大いに笑って「そうだ、もっとだ、もっとやれサンドロ!」子供には見せられないシーンですなあ。この様子を見ているペドロはウキー、怒り狂うのですが何しろ牢屋に入れられているのでどうしようもありません。

 さて博士、ノーラをさんざん鞭打たせて気が済んだのか急にやさしくなるのです。彼はサンドロにノーラの縛めをほどかせると、「おお、ノーラ、許しておくれ、お前は素晴らしい女だ、こんな女をわしゃ、待っていたのじゃ」ここで博士、驚いてじっと見ているサンドロに気がついて「お前、何見てんの、さっさと探偵誘拐してこいっての!」

 そのトニー、ナイトクラブに来ております。一応あの手紙に誘い出されたのですが、ここは彼のガールフレンド、アルマの勤め先、トニーったら仕事のことを忘れて彼女といちゃいちゃ。困りましたな、これは(笑)。ここでボーイさんが「トニーさんですか、駐車場で人が待っておられます」この待ち人がサンドロやロトたちで、やっぱり罠であったと。のこのこ駐車場に出ていったトニー、拳銃突きつけられて拉致されてしまったのです。しかし、これをさらに見張っていたものがいた、それは我らがブルーデーモンだ。ということでブルーデーモン、悪漢たちの車を追跡。ついでに無線機で、「サント、どうぞ、サント、どうぞ、きゃつらは84号線を逃げている」と連絡。これを聞いたサントもトニー救出に向かうのです。

 廃車置場へトニーを連れ込んだ悪漢ども、彼の腹にぼすとパンチを入れて「ええ、どこまで知っているんだ、おとなしく話しやがれ」しかし、悪漢どもの威勢が良かったのはここまで。「おめえらの所業、おてんとさまは見逃してもこのサントが許さねえ!」サント、ブルーデーモンが到着したからです。たちまち起こる激しい肉弾戦。悪漢ども、結局サント、ブルーデーモンには適わず拳銃を乱射しながら逃げ出してしまいます。この時ロトが大声で「急げ、サンドロ!」あ、馬鹿だね、自分達から正体の手掛り与えてどうするの。サントはトニーの縄をほどいて「あっしはメキシコシティへ行きます。ブルーデーモン、その間、トニーを頼んだぜ」「まかせておけ」頼もしく頷くブルーデーモン。

 この後、夜の海岸で怪しい船に精神処置をした女達を引き渡すマシュー博士、外国に女達を売り飛ばしているのでありましょう。一方柔道家の知人のところへ行って昨日聞いたサンドロという名前に聞き覚えがないかと尋ねるブルーデーモン、人の良さそうな柔道家、その名前を聞くなり「何言ってんだよ、ブルーデーモン、そりゃプロレスラーだった奴じゃないか。忘れたのかい」サンドロ、プロレスラーから怪しい博士の部下という絵に描いたような落魄ぶりですな。トニーはトニーでマイラからサンドロのことを聞いております。「ラッキーは彼からスージーの居場所を聞き出すと言っていたわ、ラッキーは危険よ、あいつは自分の母親でも裏切る奴なの、気をつけてね、ダーリン」 この情報を総合するとサンドロというのはスージーの居場所を知っていてラッキーと通じている、そしておまけに元プロレスラー。前の二つはともかくとして最後の元プロレスラーというのはあんまり役に立たない情報かと思うのですがね(笑)。

 そしてトニーはマイラの手引きによってサンドロと会うことに。またブルーデーモンはこんな時でもプロレスの試合。相手は大層な乱暴者、フェルナンド・ガリンドであります。まあ、この試合は定石どおり3本勝負のうち、2本を取ってブルーデーモンの勝利。するとぱっと場面が変わって檻に監禁されているペドロと博士になります。「ふふふ、死ぬ時がきたぞ、ペドロ、さあ、サンドロ、犬を連れてこい」なんと、博士は凶暴な犬を三匹ばかりペドロの檻に放り込んだのであります。「わんわん、わわわん、わんわんわん」「ヒーッ!」ペドロ、ひどいことにずったずったのぎったんたんになってしまいましたとさ。「わはははは」物凄くウレシソウな博士、「これでノーラはわしのもんじゃい」

 トニーはサンドロと会うためにナイトクラブに赴くのですが、まあ当然ながらマシュー博士の部下達に襲われる訳です。ここにブルーデーモンも駆けつけてきて、どったんばったん取っ組みあい。その間ナイトクラブの中ではサンドロがスージーたちの居場所をラッキーに一万ドルで売っちゃった。本当は5万ドルだったのですが、「今は金がない、これを手付けにしとけ」と誤魔化されてしまったのです(笑)。絶対後から残りの金しまい払うつもりなんかないのにね。サンドロはプエルトリコへ逃げ、ラッキーは「これでスージーを助け出せば報奨金がたんまり入る」とほくほくしたのでありました。そうはさせじとサンドロの後をおってプエルトリコへ飛ぶブルーデーモン。

 ここでようやくサントが物語に復帰します。とりあえずプロレスの試合をやってから(笑)メキシコに戻ってくると。そうしてトニーと合流して車に乗り込み「そうですかい、サンドロという男が鍵ですかい、しかし、トニーの旦那、もっと大切なことがありやすぜ」トニーはその大事なことってなんだと聞き返すのですがサント黙して語らず、車をスタートさせたのみ。まあ、どうせたいしたことじゃないのでしょうが。ブルーデーモンはプエルトリコのホテルの廊下でサンドロとおっかけっこ。ホテルにしてみれば迷惑な話です。ようやくサンドロを捕まえて取っ組み合い。ズドーン、なんと懐からピストルを取り出したサンドロ、誤って自分の腹を撃ってしまったのです。たちまち瀕死となるサンドロ、ブルーデーモンは「サンドロ!スージーはどこにいるのだ!」「彼女はマシュー博士の家にいる・・・」がく、サンドロ絶命という一幕。

 この辺から事態は急展開。ノーラとスージーは誘拐犯とその被害者という立場を超えて協力しはじめます。スージーにすればここから逃げ出すためには猫の手も借りたい、ノーラにしてみればスージーを助け出せばローナからたんまり礼金が入る、こうして両者の利害が一致した訳ですね。で二人が考えた方法というのが言わずとしれた色仕掛け(笑)。スージーに気があるらしい部下のパウロをたらしこんでしまおうというのです。食事を持ってきたパウロに胸をがーっと開けて迫るスージー、ダボハゼよりも簡単に食らいつくパウロ、あっという間にめろめろとなって二人に檻の鍵を渡してしまいます。

 この間、サントは相変わらず死体盗みを続けている博士の一味の車をつけてはい、マシュー博士の屋敷をつきとめたのであります。どうも良く分かりませんがサントの言っていた「大事なこと」ってのはこの死体盗みのことだったんですかねえ。やっぱりたいしたことなかったですねえ(笑)。

 サントはブルーデーモンを呼び出し屋敷へ向かいます。トニーも警察に応援を要請します。さらにラッキー一味も屋敷へ。なんだかややこしいことになりました。

 スージーとノーラは逃げ出そうとするのですが、その前にペドロを助けなくちゃ。檻へ行ってみると、わあ、ペドロがずったんたんのぎったんたんだ!「ペドロ」と泣き喚くノーラ、そして博士が現れて二人は再び囚われの身になったのであります。ノーラが自分を裏切った!激怒する博士。まあ、この人もノーラの色仕掛けにしてやられただけなのですが(笑)。彼女を手術台に縛り付けて「くそ、この売女め、強酸でその顔をぐしゃぐしゃにしてくれるわ」ひー、恐怖の叫びを上げるノーラ。スージーも手近の柱に縛り付けられて身動き取れません。二人とも大ピーンチ、サントはまだか。しかし、意外なことに二人を救ったのはパウロでした。彼はどこからか持ってきた金属のパイプで博士の頭をごんっ(大笑い)。博士、ピストル反撃、パウロは撃たれてしまいます。しかしひるまないパウロ、再び博士の頭をごんっ!昏倒させてしまいます。そして最後の力を振り絞ってスージーの縛めを解いてやったのです。そのまま息絶えるパウロ。スージーはそんなパウロにまったく目もくれずって、ヒドイ、ノーラをつれて再び逃げ出します。

 ここでようやくサント・ブルーデーモンが到着。博士の部下達と戦います。ラッキーたちも来たのですが、戦っているサントたちを見て、「こりゃ、やばい、裏へ回ろう」しかし、トンマなことにトニー・警察隊と鉢合わせして、みーんな射殺されてしまうという・・・。この時ようやく屋敷からスージーとノーラが飛び出してきた!しかし彼女達は三度博士の部下に捕まってしまうのです。頭に大きなコブをこさえた博士も出てきて「畜生、もう金輪際逃しゃしねえからな、覚悟しやがれ」でも逃げようとしたところで警官隊にピストルで撃たれて博士死んでしまうというお粗末。おまけにノーラも流れ弾受けて死んじゃった。トニーたちに同行していたローナがスージーにすがり付いて「ああ無事で本当に良かった」と泣き崩れ、サントとブルーデーモンが硬い握手を交わして車に乗り込んだところでエンドマーク。

 あのすみません、この映画のタイトル『サント対恐怖の野獣』なんですけど、結局野獣は出てこなかったですよね。まさかあの犬たちが野獣なんてことはありませんよね。

 カラー・スタンダード。画質はノイズが多くて見づらくとても良好とは言えません。一方音質はなかなかのもの。英語字幕もついてます。COLECCION GRANDES CLASICOSシリーズのDVD

エロの冒険者
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『Santo Contra la Magia Negra』(『サント対黒魔術』 1972年)

 

Santo Contra la Magia Negra』(『サント対黒魔術』 1972年)

なんとこのサント映画の舞台はタヒチだ、海外ロケだ。タヒチとくればヴードゥとゾンビだ。ということで今回の敵はヴードゥの黒魔術を駆使する女、ベラミア(サーシャ・モンテネグロ)であります。

冒頭、現れたベラミアはヴードゥの神ダムバラに憑依された女に問いかけます。「さあ、ダムバラのメッセージを伝えよ」女は「遠方より太陽きたりし。詳しくは神の池を見よ」すると池の水面がぼこぼこと泡だってメキシコの町並みが映ります。それがむやむやと変わって現れたのはもちろん我らがサント(笑)。サントはインターポールの人と会っている様子、そうして任務を頼まれているのです。インターポールの人は「サント、君、ハイチに行っておくれでないか」サントは不思議そうに「いや、ハイチでプロレスの試合の予定はありませんがね」「実は有能なる科学者、クレグとスミスが奇怪な死を遂げたのだ。彼らはこれまた有能な科学者で彼らの師匠筋のジョーダン教授(ギルモア・ガルベス)の下で働いていた。そしてそのジョーダン教授は水素爆弾よりも強力な爆発物を発明しようとしているのだ」

 「はあ水素?あっしは麻雀なんぞに興味はありませんが」インターポールのえらい人はズッコケます。「そりゃツーイーソだ。こりゃ水素爆弾だっての。そんな分かりづらいボケはやめてくれ」インターポールのえらい人は気を取り直して「そういう訳で敵が陰謀を企てているのだ。だからサント、ハイチに行って教授と爆弾の製造法を守ってくれ。現地ではアリエル(シーザー・デル・カンポ)というエージェントが君を手助けするよ」インターポールのえらい人はサントに飛行機のチケットを手渡すのでした。さすがインターポール、サントに買わせておいて後から清算なんてケチな真似はしませんな。

 ダムバラの幻視はこれでおしまい。ウウームと腕を組むベラミア、サントをどうやってやっつけようかとか考えているのでしょうか。

 はい、あっという間にハイチの空港についてアリエルと合流するサント。さすがサント、異国の空港で一人恐ろしく目立ってますがそんなこと気にしません(笑)。アリエルは彼を車に案内しつつ二人の教授の死因について説明します。「二人とも心臓に小さな傷があった他はまったく異常なかったんです。その傷だって致命傷になるとは思えないものなのですが」車で市内に向かいます。しかし、ここでベラミアがどくろが乗せられた祭壇の前で祈った!「海蛇の女神よ、雷鳴のごとく降臨せよ!」そのとたん、サントとアリエルの車のフロントガラスに水がばしゃーん!なんだ、ちんけな女神様ですな。そんなスタッフがバケツで水ひっかけているんじゃないんだから。アリエル、「うわあ、前が見えない」ハンドル操作を誤ってわき道に突っ込んでしまいます。そしてそこで襲ってきたのが、ハイチ名物ゾンビの皆さん。5人ほどでぞろぞろやってきてサント・アリエルと戦うのですが、何しろゾンビの常で動きがにぶい、にぶい。おまけにサントがレンチを振り上げると「ひゃあああ」と逃げ出してしまった。どうやらレンチが十字の形をしていたのがよくなかったみたい。彼らの弱点はハイチなのに、ゾンビなのに、やっぱり十字架なのでありました。

ここでアリエルの言ったことがいい。「この国ではたまにこういうことがあるんです」

 その後サントとアリエルは市内のホテルへ。アリエルは「じゃあ、私はもっと資料を集めてきますので」と帰っていきます。一人になったサント、ホテルの部屋でインターポールのえらい人が命令を吹き込んだカセットテープを聞くのです。「サント君、今回の君の任務は東洋の共和国(なんだか良く分かりません)のエージェントからジョーダン教授と爆弾の製造法を守ることにある。エージェントが何人潜入しているかは定かではないがとにかく見つけ次第ぶっ殺せ。なお、このテープは自動的に・・・」「お、スパイ大作戦でやんすな」「消滅しない、サント君、君が処分してくれたまえ」ズッコケるサント、「なんだ、結局あっしがやんのかい」

 こんなお洒落なギャグを挟みまして(笑)、次はサントに迫る悪の手、であります。サントがベッドでぐーぐー寝ているところに屋上からロープを伝って降りてきた暗殺者、部屋に侵入するとサントの胸のうえに毒蛇をぽい。うねうねとサントの喉首めがけて進む毒蛇、サント、大ピーンチ!しかし、こんなことでやられるサントではありません。飛び起きて蛇をひっつかむなり窓の外へぽい!さすがサント、大胆です。下に人がいたらどうするのでしょう(笑)。それに暗殺者も毒蛇なんて不確実な方法使わないでせっかく侵入したのだからいっそナイフでぐさっとやれば良かったのに。

 さて、この失敗、太鼓のリレー通信によって悪党どもに伝えられます。この場合の悪党どもとはすでに御馴染み、ベラミアとなんだか良く分かりませんが東洋の共和国の二人のエージェント(フェルナンド・オセス カルロス・スアレズ)であります。他の映画でサントの助手を演じていたカルロス・スアレズ、『Santo En la Venganza de las Mujeres Vampiro』(『サントと復讐の吸血女軍団』 1970年)に続いて敵になっておりますな(笑)。失敗の知らせでベラミアは大激怒。「誓ってあの銀色の覆面めを私の魔術でやっつけてくれる!」

 さて場面変わってここはジョーダン教授の家。サント、アリエル、そして教授の娘ローナ(エルサ・カルディナス)がおります。一応、ローナとアリエルは婚約した間柄。あまり必然性のない設定に思えるのは私だけでしょうか。教授は「そんなわしに護衛なんぞいらないんじゃがなあ」しかしサントは「教授、そんなことをおっしゃっちゃあいけません。何しろあなたは世界最強の爆弾を作るんだ。うっかり悪の手に渡ったら大変なことになりやすぜ」サントったら何を偉そうに。水素とツーイーソの違いも分からなかったくせに(笑)。「うーん、ミシェルも爆弾に必要なウラニウム鉱脈の場所を決して言わなかったなあ」え、ミシェルって誰?教授によるとミシェルというのは良いヴードゥの魔術師らしい。なんでもその身分を隠してダンサーとして働いているんだとか。「なんで、踊り子なんです」と当然の疑問を口にするサントでしたが、教授は黙して語らずって、語れよ(笑)。サントはこのミシェルがあのゾンビたちを操っていたのではないかと疑います。

 じゃあ、自分達で調べようということになってミシェル(ガーティ・ジョーンズ)の働いているナイトクラブに出かけていくサントとアリエル。彼女をテーブルに呼んで「ゾンビのことは知らないかね」するとミシェル、怒ったね。「ヴードゥにも良いヴードゥ、悪いヴードゥある。それは悪いヴードゥ、それ以上は知らない」ぷいと席を立って帰っちゃった。サント、思わず、「あれじゃ怒りのヴードゥ(葡萄)だぜ」それから次にアリエルがハイチ警察の警視デュボアスを呼び出して最近三ヶ月の入国者リストの入手を頼みます。こんなことをもたもたやっているうちに・・・。

 さあ、ベラミア、ヴードゥの儀式を始めたぞ。地元の皆さんが彼女を中心に踊る、歌う、祈るの宗教三段活用。わあ、生贄のヤギの喉を本当にかっさばいちゃったぞ、ひいー。そしてベラミアは小さな人形を取り出すと、長い針でぐさぁ!すると自宅で研究に没頭していたジョーダン教授が「ギャーッ!」胸を押さえて昏倒、そのまま死んでしまったのです。胸から赤い血がすーっと流れます。しかしベラミアが針を抜くとこの流れた血が逆回転で戻ってしまうのが洒落ていますな。そう、この呪いでクレグとスミスも殺されたのです。あの心臓の小さな傷というのはこの針の跡だったのであります。

 ジョーダン教授のお葬式。そして墓場に埋葬されます。この時悲しみにくれるローナの前に現れたのがあのベラミア。二人は友人の間柄だったのです。ベラミアはローナを慰める振りをしつつ、今にも埋葬されんとすの教授の棺桶のうえに何か怪しいリングを置きます。さらにベラミアはサントにサインをねだって、「これでサントが手に触れたものを手に入れた」とにやり。ははあ、これでサントに呪いがかけられるということですか。

 この翌日、二人のエージェントと共に秘密のウラニウム鉱脈へ赴くベラミアです。もう奴隷たちがムチでびしばしはたかれながらウラニウムを掘っております。そして地下の研究室へ入ったベラミア、にやりとして「今夜、教授に爆弾の製造法を持ってこさせるわ」「それを俺達の国が貰う。そしてあんたは大金を手に入れるって訳だな」「そう、この島を支配するのに十分なお金をね」ここでカルロス・スアレズ、思わず「ええっ?すると島の人間を全部ゾンビにしちゃうのかい」ベラミアに凄い目でにらまれるのです。

 そしてそのベラミアの言った通り、棺桶の中からジョーダン教授のゾンビが登場。はて、この棺桶は埋葬された筈ですが、まあ、いいか。ゾンビはふらふらと歩いて自分の家へ戻ります。要するに「父帰る」という訳です(笑)。そして金庫を開けて爆弾の製造法が書いてあるノートを取り出すと、「びりっ」肝心な部分を破って持って行っちゃった。これを見つけたのがローナ、「ギャーッ、パパがパパが」ばたりと倒れて失神。ゾンビはそんな彼女を手にかけようとするのですが、胸に下げていた十字架に怯えてそのまま逃げてしまったのです。

 ローナは怯えきってサントとアリエルに「パパよ、パパが生き返って戻ってきたのよ」でもアリエルったら、ゾンビと戦ったことがあるのに「そんなの目の錯覚さ、いや、泥棒が来たのは本当だろう、君が暗がりで泥棒見て、パパだと思い込んじゃったのさ」と信じません。お前、ゾンビと戦った後、サントに「この国ではたまにこういうことがあるんです」って言ってたじゃないかよ(笑)。ローナはもちろん納得せず、「じゃあ、墓場に連れていって、パパの死体があるか確かめるから!」

 この後、ハイチのお祭りの映像がえんえんと流れます。楽しそうではありますが、こんなの映画に関係ないですな。さらにえんえんとお祭りの映像が流れます。いつもより余計に流しております。そんな中、アリエルはお祭りで休んでいる部署ばっかりの役所を駆け巡ってようやく判事を捕まえたのであります。そして首尾よく死体を掘り出す許可を得たのですが、「サント、判事から死体を穿り返すなんてあんた、バカかね」と言われたよとしぶい顔(笑)。

この後もえんえんと流れる祭りの映像。サントも祭りを見物してやがる。このサントの元にやってきたのが仮面をかぶって顔を隠したミシェル。彼女は「私は白魔術だからジョーダン教授を殺したりしない。でも黒魔術や敵のことは教えられない。のろいをかけられてしまうから」どうもこの期に及んで煮え切らない人ですなあ。ミシェルは埋め合わせとしてサントから十字架のペンダントを借り受けて「これでお守りを作ってあげる。あなたの体を守る力があるのよ、楽しみに待っていてね」

 なおもえんえんと流れるお祭りの映像。いつもより余計に流しております。とやっとここでサントの試合。ははあ、インターポールが興行を手配したのですな。ハイチでも大人気のサント。リングに上がる彼に熱狂的なサントコールであります。ん、ちょっと待てや、これ、観客みんなメキシコの人じゃないの、メキシコの試合使いまわしているだけかよ。この試合を観戦しているベラミラと二人のエージェントの周りだけハイチ人のお客さんがいるの。あからさまな別撮りですなあ(笑)。

 ベラミア、いつものパターンでサントの相手レスラーにむわんむわんと念波を送ります。「サントをやっつけるのです、こてんぱんにするのです」とたんに強くなる相手。しかしこの強さも長くは続かず、一本を取っただけでサントに逆転負けしてしまうのでありました。この光景を見ていた二人のエージェント、「やっぱりベラミアの魔術なんてあてにならん、俺達でやっつけよう」ローナ、アリエルと待ち合わせしている墓場へ向かおうとしていたサントを襲います。しかし、当然ながら適うはずもなくサントにぼこぼこにされてしまうのでした。ここで不可解なことに唐突にミシェルが登場。サントに「車はこっちよ」と教えてあっという間に消えてしまいます。サントは首を捻って「はて、あの人は一体何のために出てきなさったんだろう」私もそう思います(笑)。

 さて、車を飛ばして墓場へ到着したサント、すでに死体の掘り起こし作業は始まっておりまして後は棺桶の蓋を開けるだけ。おそるおそる開いてみると、はい、定石どおり死体は消えておりました。「やっぱりパパはゾンビになったのよ」と戦慄するローナ。で、そのゾンビになったパパはどうしているのかといいますと、これがウラン鉱脈の地下にある実験室で爆薬を作っているという・・・。ベラミア、「さあ、早く爆薬の製造法を教えるのです!」ゾンビがビーカーやフラスコの液体を混ぜ合わせております(大笑い)。こんなゾンビ、初めて見たぞ。そして爆薬が完成。これを小さくちぎってテストします。ほんのわずかの量で起こる大爆発。ベラミア、二人のエージェント、大喜びです。

 この後、用済みのパパゾンビはまた死体となって自宅へ帰されます。夜中にトイレに起きてきたローナが書斎の机に座って白目をむいているパパを見つけてギャー。そりゃ怖いわ。

 この事件で怯えきったローナ、こともあろうにベラミアの家で静養することに。その彼女のところにアリエルから電話が掛かってきます。「ダーリン、サントが手がかりを見つけたぞ、彼を襲った悪漢にはへんなナマリがあって、しかも一人は丸禿げだったんだ。これで正体が分かるぞ」随分と確かな手がかりで(笑)。しかもこの電話をベラミアが盗み聞き、「ううむ、勝手なことをしおって」と激怒、エージェント二人をやっつけるという展開になると思いきや、なりません。うーん、ベラミア、あのエージェント二人を「勝手なことしたらゾンビにしてしまうぞ」と散々脅かしていたんだけどなあ。

 その夜、ふと目を覚ましたローナ、夜中だというのに赤いひらひらのドレスで外出するベラミアを目撃します。よせばいいのに後をつけちゃうんだなあ。そして彼女が見たものは髑髏の祭壇で手にした人形に針を突き刺そうとしているベラミアだったのです。「あー、じゃあ、この女が私のパパを殺したのね!」ローナはベラミアを止めようとするのですが、飛び出してきた男達に捕まってしまった。ベラミア、にやりとして人形に針をぐさーっ!そしてホテルで調べものをしていたサントが「ギャーッ」胸を押さえてバターッと倒れちゃう。「くくく、心の臓がいけねえ、く、苦しい」もがくサントであります。このサントの大ピーンチを救ったのがローナ、男達をむりやり振りほどくとベラミアから人形をひったくったのであります。これでヴードゥの呪いは失敗。サント意識を取り戻すのでした。素人考えで恐縮ですが、もう一度人形に針を刺すって訳にはいかないんですかねえ。

 ベラミアはもうかんかん。「ウキー、だったらお前を代わりにいけにえにしてくれるわ」

 さて、九死に一生を得たサント、ホテルに駆けつけてきたミシェルとアリエルの手当てを受けて意識を回復します。「良かった」と胸をなでおろすミシェル。「奇蹟だわ、これは誰かがヴードゥの呪いを止めてくれたのよ」さらにミシェルはサントに約束していたお守りを手渡すのでした。このお守りはどうやらあの十字架のペンダントを白い布で包んだものらしい。「サント、これを覆面に縫い込むのです」「ははあ、なるほど」サントは妙にうれしそう。「覆面に縫い込むてぇと、あっしががーんと頭突きを食らわすと相手がいちころって訳で」ミシェルとアリエル、同時に「それ、単なる凶器攻撃だから」とツッコむのがオモシロい。

 これでぱーっとローナを助けにいくのかと思いきやサント、もう一試合プロレスやります。呆れたことにアリエルもミシェルも観客席にいる。プロレス見ている場合じゃないだろ(大笑い)。この試合が終わってようやくミシェル、サントに黒ヴードゥの魔女はベラミアであること。こともあろうにその魔女であるベラミアにローナを預けたのは大変なミスであること、ローナの命が風前の灯であることを話すのでした。「こりゃ、いけねえ」サント、顔色を変えます。覆面かぶってるから顔色分からないってツッコミはなしですよ。お約束、お約束ですから。サント、ミシェル、アリエル、車に乗り込んでベラミアの家を目指します。到着したところで部下達と戦い、これを軽く撃破。ついでに瀕死の部下からウラニウム鉱脈の場所も聞き出す手際の良さ。

 そしてついにヴードゥの儀式が行われている森に乗り込んでいく三人です。折りしもベラミアがローナの胸を切り裂かんとナイフを振り上げたところ、ミシェル、「やめなさい、ベラミア、私はダンバラの試練であなたに挑戦するために来たのです!」ベラミアもあっさりナイフを収めて「いいわ、その挑戦を受けます」ところがここでサントがしゃしゃり出て「ようがす、あっしがそのダンバラの試練とやらに挑戦しましょう」ウウーム、白と黒のヴードゥの魔女が戦うところに意味があるんじゃないかなあ(笑)。でもベラミアはあっさりとサントの挑戦を承諾して「聖なるバスケットを持ってくるのです」

 この聖なるバスケットとやら、中には毒蛇が入ってしゅーしゅー言ってます(笑)。ダンバラの試練とは要するに二人同時にこのバスケットの中に手ェ突っ込んで毒蛇に噛まれその毒に耐えることができたら勝ち、そういうテストだったのです。合図と共にバスケットに手を突っ込むサントとベラミア、うわあ、本当に蛇、噛んでるよ、いやだなあ、こんなシーン。サント、よろめきますが、ここでミシェルがダンバラに祈ります。「この偉大な覆面の男を守りたまえ」どういうことなのかいまひとつ良く分かりませんが、これでサント、復活。ベラミアは毒にやられてばったり。そのまま死んでしまったという・・・。これで戦いはもう決まったようなもの。この後、またエージェントたちとの戦いとなるのですが、サントとアリエル、あっさりやっつけてしまいます。

 応援の警察の人もどやどやとやってきて「ウラニウム鉱脈でみんな捕まえました。ゾンビたちは」ここで言いよどむ応援の人。「信じられないのですが、ふいと消えてしまったので」「あ、そうスカ」アリエル、あまり関心なさそう(笑)。アリエルはローナとキス、ミシェルはいつの間にかいなくなり、サントも姿を消してエンドマーク。

なんかもう水素爆弾よりも威力のある爆薬、役に立たなすぎ。フツー、こういう展開だとあのこれまた役に立ってないエージェント二人が「これ以上近づくとサント、爆発させるぞ、みんな吹っ飛ぶぞ」と脅かしたりするものじゃないですかねえ。

カラー・スタンダード。画質はそれなりに良し。しかし流用フッテージと思われるお祭りの場面で画質が極端に悪くなります。音はちょっとこもり気味。英語字幕もついてます。COLECCION GRANDES CLASICOSシリーズのDVD

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『Santo En la Venganza de las Mujeres Vampiro』(『サントと復讐の吸血女軍団』 1970年)

 

Santo En la Venganza de las Mujeres Vampiro』(『サントと復讐の吸血女軍団』 1970年)

 まあ、サントとそのお友達がヨーロッパで死んでメキシコで蘇った(笑)女吸血鬼と戦うというタイトルどおりの映画です。吸血鬼のために美しいダンサーの皆さんも攫ってこられてエロ風味も満点。お勧めです(本気)。

ばーんと出てくる陰鬱な古城。地下室におなじみ棺桶がどーんと置いてあります。この棺桶、蓋に蝙蝠の紋章や伯爵夫人マイラ(ジーナ・ロマンド)という名前が記してあって、ある筋(笑)の人には非常にわかりやすくなっております。そしてある筋の人が来た、来た。彼は棺桶の蓋を開けるとぶっとい木の杭を横たわっている吸血鬼マイラの胸にぐさっ。とんてんかん、とんてんかん、ギャーッ、絶叫するマイラ。彼女はみるみるうちにミイラに成り果てて・・・。ここまでがプロローグ。タイトル、オープニングクレジット入ります。

 それが終わると早速夜の廃城に車で乗りつける悪い人たち。イゴール・ブランコフ博士(ヴィクター・ユンコ)とその部下、ボリスとカルロス(カルロス・スアレズ)であります。あれ、カルロスってサントの助手、カリートスの役者さんじゃなかったっけ(笑)。三人は中にはいるとある場所をどんどこ掘り出します。すると出ました、蝙蝠の紋章が刻まれたプレート。「これをこじ開けるのだ」すると地下への階段が現れるという・・・。三人はどんどこ地下へ進んでいきます。毒蜘蛛やら毒ネズミ(笑)がうようよいる剣呑な洞窟を越えてやって見つけたマイラの棺桶。「おお、これぞ、吸血鬼マイラの棺!」狂喜して叫ぶブランコフ博士。「よし、これをわしの研究室にもっていってマイラを蘇らせるのだ」二人の部下は可愛そうなことに棺桶をやっこらせと担いできた道をよろよろ戻っていくことになります。もう見るからに大変そうなの(笑)。

 ようやく地上に戻って車に棺桶積み込んでさあ、博士の研究室へGO!勇んで棺桶の蓋を開けてみるとどーん、そこにはマイラのミイラが横たわっております。もちろん、胸には杭が刺さったまま。メキシコの吸血鬼はこうでなくちゃいけない。ブランコフ博士は「わはははは、彼女はなあ、200年も前にトランシルバニアで吸血鬼として君臨していたのだ。ところが彼女は何者かの手によってこのような姿にされてしまった。彼女を慕う吸血鬼どもが棺桶をヨーロッパからメキシコに持ち込んだのだよ」また、えらいことしてくれましたな、吸血鬼さんたち。「その吸血鬼たちも退治されていって残ったのは彼女だけとなってしまった。わしは彼女をよみがえらせてみせるぞ」ここで遠くから何者かの「うぉー」というわめき声。実はこれ、博士が創造した人工生命、ラゾス。博士はマイラの血を使ってラゾスを不死の存在にしようともたくらんでいたのでした。

 「ところで博士、どうやってマイラさんを蘇らせるんで」と尋ねるカルロス、博士は頷いて「血じゃ、血を注射すればあっという間にマイラは蘇る」カルロス、ぼそっと「そりゃまた随分簡単ですな」博士は無視して「今、マルコとジターノがその血を調達しにいっておるわ」どうやって調達するのですかなんて聞くのは野暮(笑)。ナイトクラブで踊っているゴーゴーダンサーを攫ってくるに決まっているじゃありませんか(大笑い)。マルコ(アルレリオ・サリナス)とジターノ(レネ・バレラ)は踊っているダンサーたちを好色そうな目でためつすがめつした挙句、「決めた、左から二番目の女にしよう」彼らは楽屋に侵入、踊り終えて戻ってきたダンサーをまんまと攫ったのでありました。その時、「何かの役に立つだろ」ってことで彼女のボーイフレンドも同様に拉致。博士の研究室に運び込むのです。

人間の血なんてどれも一緒なんだからダンサー選ぶ必要なんてないのに(笑)。

 翌日、道路で待っていた女を車で拾う男二人。メキシコ警察のロブレス警視(アルド・モンティ)はとその部下ベト刑事(ベト・エル・ボリティカリオ)、そして警視の恋人パティ(ノーマ・ラザレノ)であります。おお、ロブレス警視を演じているアルド・モンティは『Santo y Blue Demon contra Dracula y el Hombre Lobo』(『サント、ブル-・デ-モン vs ドラキュラ、狼男』1971)、『Santo en el tesoro de Dracula』(『サントとドラキュラの秘宝』 1968)でドラキュラ伯を演じていた人ではありませんか。吸血鬼から警視、出世したなあ(そ、そうか)。

 パティは新聞記者という役所、刑事二人に新聞記者の女性という組み合わせはすでにサント映画ではおなじみですね。彼女はこれからサントとの単独インタビューを予定しておりまして、ロブレスとベトに車で送って貰うことになっていたのです。このインタビューをする場所というのがどこぞのプール。あ、サントめ、なにやら女といちゃいちゃしておるわ(笑)。三人はサントに挨拶、早速インタビューに入ります。「サント、今何か重大な事件に関わっていますの?」「いやあ、最近はとんと、落ち着いたもので、あっしは退屈しておりやすよ」これじゃインタビューにならないんじゃないか。「今のメキシコは教育制度や景気が良くってそれで犯罪が起こらないのかしら」「いやいや、お嬢さん、学問のあるもの限ってえらいことやらかすもんでさあ」

 場面切り替わってあのダンサーが「きゃーきゃーきゃー助けて!、そんなことしないで」ブランコフ博士、彼女からマイラのミイラに輸血しようとしていたのです。そうか、これが「学問のある人がやる凄い犯罪」なんですね、サントさん(大笑い)。彼女とミイラを繋いだチューブに血がつーと流れていきます。そしてブランコ博士、ミイラから杭をぐいっと引き抜くと、「ジターノ、機械のスイッチをいれよ、パワー最大だ」何の機械なんだか良く分からないのがオモシロいですな(笑)。その機械がぴかぴか光ってマイラのミイラがドライアイスの煙に包まれます。そして、はい、マイラ復活しました。「やっぱり随分と簡単だなあ」カルロス、呟きます。

 蘇ったマイラはブランコフ博士たちに「私は貴方達のようなものを待っていました。よみがえらせてどうもありがとう。そして血をくれたこの女は私のシスターとして吸血鬼にします。二人で吸血鬼をどんどん増やしてやります。しかしその前に」マイラが豹変、恐ろしい表情となって「私をこんな目にあわせたサントに復讐せずにはおくものか」まあ、サントの先祖ってことでしょうが、どうでもいいや、そんなこと。第一、あんたはヨーロッパで杭を打たれたんじゃなかったっけ。

 さてこれから御馴染みのサントの試合。相手は覆面レスラー、マルヴェナリオ、3本勝負であります。試合場には当然ながらロブレス、パティが来て応援している。あ、あれ、あろうことかマイラもブランコフ博士もいる。吸血鬼がプロレス観戦、こんな場面はメキシコ・ルチャ映画にしか出てきませんよお(笑)。試合は最初サントが有利。あっという間にキャメルクラッチで一本先取です。観客はもう総立ち、「サント、サント、サント」のサントコール。ここでマイラが試合にちょっかい出した。彼女は不気味な催眠術でマルヴェナリオに暗示をかけたのです。「殺せ、殺せ、サントを殺すのだ」とたんに強くなるという。サントの方には「お前は負ける、負けるのだ」とたんに弱くなるという(笑)。サントはもうぼっこぼこにされてあえなく一本取られてしまいます。サントは心配してリングサイドに来たロブレスに「畜生、何者かがあっしに命令しているようだ」と呻きます。しかしさすがにサント、「しかし、あっしはそんなことじゃ負けねぜ!」反撃開始。苦戦したもののようやく3本目を取って勝利を収めたのでした。もうマイラ、怒るまいことか。

 その夜、例によって覆面つけたままベッドで寝ているサント。その彼に怪しい影が迫ります。マイラです、マイラ、いきなりナイフを振り上げるとベッドにぐさぐさー。吸血鬼なら血を吸えよ、お前(大爆笑)。しかし、ベッドのマスクは置かれていただけ。このことを見越したサントがあたかもベッドに寝ているように見せかけていたのですってどうやってこんなの察知するんだよ。「あっ」と驚くマイラ。その背後から「ワハハハハハ、残念だったな」とサントが現れるのです。サントは彼女からナイフを取り上げるのですが、なんとしたことでしょう。マイラは蝙蝠に変身、はたはたと飛び去ってしまったのでした。

 マイラは例のナイトクラブで男をナンパします。男の方はもうやにさがっちゃって「早く二人きりになろうよ、ダーリン」とか言っております。二人きりになると、当然ちゅーちゅー吸われて死んでしまいましたとさ。翌朝、その死体を調べるロブレスとサント、それにパティ。サント、あのマイラの襲撃の件がありますから、「こりゃ、吸血鬼の仕業ですぜ」などと言っている。しかしロブレスは信じません。「吸血鬼なんて、サント、迷信に決まっているじゃないか」他の映画で吸血鬼やっていたお前がそんなこと言うか(笑)。サントは「いや、今の世でも科学でも解明できないことがあるんでやんす」その科学では解明できない人、マイラはあの血をくれたダンサーの血をちゅー。ダンサーも吸血鬼になって一緒に連れてこられていた彼氏の血をちゅー。なるほど科学では解明できませんなあ(笑)。

 サント、なぜかマイラが蝙蝠に変身したことを喋らないの。これを言えばロブレス警視の態度も違ってきたと思うのですが。

 舞台は深夜のモルグへ。あの二人きりになろうよで血を吸われた二人きり男が蘇ったのであります。吸血鬼となった彼は夜警のおっさんに「がーっ」襲い掛かったのでありました。ここでいきなり何のタメもなく飛び込んでくるサント(笑)。吸血鬼とドつき合いであります。吸血鬼はこれはかなわぬと悟って逃走、サントは追いかけたのですが、これをさえぎったのがブランコフ博士の部下達、マルコ、ジターノ、カルロス、ボリス。サントは4人と戦うことになったのでした。さらに警察無線で急を知らされたロブレス、ベトも駆けつけ戦いはヒートアップ。しかし、部下の一人が拳銃を乱射。ベトが撃たれてしまいました。この隙に部下達はまんまと逃げてしまうのです。

翌朝、あのプールサイドに集まるサント、ロブレス警視、パティ。後から撃たれた腕を吊ったベトもやってきまして、「すいません、書類ひっくり返して調べてみたけど、何も手がかりないっす」ここでいきなり奇妙なことを言い出すサント。「あっしたちがおぎゃあと生まれるはるか前、似たような事件があったそうでやんす。これが関係しているんじゃないですかねえ」なんだ、生まれるはるか前って(笑)。「その事件が起こった郊外の屋敷を調べてみやしょう。もうぼろぼろですが、何か分かるかもしれやせん」ここに飛びついたのがパティであります。「じゃあ、サント、あたしも連れていって、きっと特ダネになるわ」ラブレス警視、苦りきって「どうしてそんな危ない所にいきたがるの、少しは大人しくしてなよ!」

 場面はぱっと変わって手術台の上の人物、ああ、これがブランコフ博士の言っていた人工生命ラゾスですね。博士はラゾスになにやら手術を施しているようでありまして、まもなく「よし、出来た。後は若い女の皮膚を貼り付けるだけじゃ」そうして彼は手術を見守っていたマイラに「後であなたの血を下さい。それを使ってラゾスを不死にしますから」しかしマイラは嫌な顔。「あのねー、あんたねー、サントのことを忘れてるんじゃないの、その血云々はあの銀色の覆面馬鹿をやっつけてからよ」「いや、だから私の部下も手伝っている訳でして・・・」「あんなの何の役にも立たないわ」マイラ、カッとなります。「あれじゃ部下というより馬鹿よ!とにかくサントをやっつけるの。そしてついでにあの邪魔をする警視も我々の仲間にしてしまいましょう」

マイラさん、マイラさん、お腹立ちはごもっともですが、覆面馬鹿とはあんまりです。

 さて、あれほどラブレス警視からがみがみ言われたパティですが、もちろんそんなことで引き下がるような人ではございません。しっかりと屋敷に車で向かうサントの後をつけております。その後からさらにブランコフ博士の部下ジターノが追ってくるという・・・。サント、あっさりと郊外の屋敷に到着。そのまま中に進入するのかと思いきや近くの洞窟へ。あんた、屋敷を調べるんじゃなかったの?なんでいきなり洞窟入るの(笑)。パティも当然ながら洞窟へ。ジターノもその後を追ってって、一体何やってんだか。そしてパティ、ジターノに捕まってしまいます。そのまま洞窟から引きずり出されてジターノの車へ。あっという間に拉致されてしまったのでありました。ところが、パティ、車の中でこっそりハイヒールを脱ぐとそれでジターノの頭を一撃!昏倒させて車を奪いまた屋敷に戻ってきたのであります。そこで「あー、何もねえぜ、こりゃああっしの見込み違いだったな」とボヤキながら出てきたサントと合流します。「サント、あたし拉致されたんだけど、逃げてきちゃった」でもこの頃にはジターノ意識を取り戻して車で逃げちゃってるの。サントも「おう、とっくに逃げちまってらあ」と言ってそのまま帰っちゃうの。なんなんでしょうか、これ。

 この後、マイラ率いる吸血鬼軍団が大反撃を開始します。何しろブランコフの部下たちは頼りになりませんからなあ(笑)。公園でバーでそこらの暗がりでがんがんメキシコの人々を襲うのです。行方不明者、死者がたくさん。それどころか襲われて死んだ人の葬式やってたら棺桶の中から呼ばれて飛び出てじゃじゃじゃじゃーん。家族・親族ひっくり返るという事件まで発生します。

 メキシコの警察も大変。ロブレス警視も新聞社にインタビュー受けて「いやあ、あれは若い男女がほれ、恋の過ちとか逃避行とかそういう奴ですよ、それで行方不明になっているんですよアハハハハ」と誤魔化そうとするのですが(笑)逆に女性記者から「でも墓が暴かれて死体が消えてたりするんですよ、これをどう説明するんです」とツッコまれてしまう始末。踏んだり蹴ったりでありますが、そこにベトから電話が来て、「何、キャバレーウォールの店員が女を誘い出す男を目撃した、その男が、なんだと、あのモルグから逃げ出した男なのか!」

 じゃあ、キャバレーウオールに張り込みましょうということになるのですが、やっぱりここに食いついてくるパティさんあり。「あたしも行く、行く」と言い出すのですな。またラブレス警視苦り切って「だから、駄目ったら駄目。危ない目に会うに決まっているんだからやめてくれ!」パティは「ンマー、あの人はいつもいつも私の邪魔をして」と大憤慨します。そこにサントが「あのね、止めるのは警視があなたに惚れていなさるからなんで、ええ?警視と新聞記者の恋、なんだ、憎いね、コンチクショー」「あ、あらそう」とパティ満更でもなさそうですな(笑)。サントは彼女に小型の通信機を渡します。「あなたはどうせキャバレーに行きなさるんでしょうから、これをお持ちなさい。あわやの時にこれで呼んで下されば、誓ってあっしが駆けつけます」

 ここでちょっと挿入されるサントの試合。

 さて、パティ、大きなサングラスをかけて変装したつもり。意気揚々とキャバレーウォールに乗り込むのですが、見張っていたジターノたちに「お、見ろ、あの女だ」さらにキャバレーウオールに張り込んでいたラブレスとベトも「あ、あれはパティ、あれほど来るなと言ったのに」という具合であっという間にばれてしまいます。変装の意味まったくねー(大笑い)。さらにこのキャバレーには人を攫うためかマイラと男ヴァンパイアも来ております。ジターノからパティのことを知らされたマイラ、男ヴァンパイアに「彼女をダンスに誘うのです」そうして彼女は例の眼力でパティに「あなたは踊りたくなる、踊りたくなる」パティ、あっという間に魅入られて男ヴァンパイアと踊りだすという・・・。これだったらダンスなんてややこしいことはせずに最初っから「あなたはあの屋敷に行くのです」とでも命令した方が手っ取り早かったんじゃないの(笑)。

 ここでまたちょっと挿入されるサントの試合。ローリングクレイドルホールドで相手を痛めつけております。

 ということでダンスが終わってから改めて拉致されるパティ(笑)。彼女を助けようとしたラブレス警視とベトもジターノたちに取り囲まれてこれも捕まった。そのままパティ、ラブレス警視・ベトはあの屋敷に連れ込まれてしまうのであります。寝室に監禁されたパティ、ようやくマイラの催眠術から覚めて例の通信機を取り出して「サント、サント、助けて頂戴」試合を終えて車で帰ろうとしていたサント、これを聞いて「ようがす、今行きますぜ、待ってておくんなせえ!」でもサントの到着前にパティは自力で脱出しちゃうの(笑)。それも迫ってきた男ヴァンパイアの口にこの通信機を突っ込んで。なんだかサント、微妙に頼りにされてないような気がするのは私だけでしょうか。なんとか屋敷を抜け出し、車で逃げるパティ。彼女は人影を見つけて「すいません、助けてください」しかし、それは今しがた逃げ出してきたばかりの男ヴァンパイア。「ひーっ」パティ、再び囚われの身になってしまいましたとさ。

 一方ラブレスとベトはブランコフ博士の研究室に連れ込まれてこっちも大ピーンチ。「わはははは、警察の犬め、お前の皮をはいでラゾスの顔に移植してやるぞ」 ここでようやくサントが屋敷に到着。門をよじ登って進入します。ブランコフ博士たちはサントに気づいて「よし、みんな、奴をやっつけるのだ」はい、しばらくサントと博士の部下達との戦いをお楽しみ下さい。どったんばったんとくんづほぐれつが続くのですが、あ、私もう飽きちゃった(笑)。ブランコフ博士も同じ思いだったようで、彼は手近にあった木の像を振り上げるとサントの後頭部にがんっ。サント昏倒します(大笑い)。本当に糸が切れた操り人形のようにばたっと倒れるのですねえ。博士、「こいつをラゾスの檻に入れるのだ」部下達はサントを抱え上げてうおううおうと唸っているラゾスのところへ運び込むのですが、彼らもラゾスが怖い。だからサントを降ろすなり檻開けっ放しにして逃げちゃった、なんじゃ、そりゃ!

マイラさんの言った通り、本当に役に立たない人たちですねえ。

 ラゾスは意識を取り戻したサントにがおううがうと襲い掛かります。サントもがっしり組み合って両者互角の戦い。そして戦いが続くうちに開けっ放しの檻から出てさらに屋敷の庭へ。サント、中庭のプール?池、画面が暗くなって良く分からないのですがラゾスを叩き込んで一応の勝利。ラブレスたちを助けるために屋敷に戻ったのでありました。実験室では再びブランコフ博士が笑っております。「わはははは、警察の犬め、この薬を注射すると血が沸騰するぞ。物凄く痛いぞ、でも安心しろ、すぐ死ぬからな」早く殺せよ(笑)。注射器を刺そうとした次の瞬間、「待ちな!」サントが飛び込んできた。またまた博士の部下達と取っ組み合い。この隙にベト、ラブレス警視の縄をほどいて戦いに加わります。

 そしてあろうことかプールに落とされたラゾスも復活。しかし、彼はどうやら博士を恨んでいたらしい。サントたちをそっちのけで博士に襲い掛かったのです。ぐいぐいと博士の首を締め付けるラゾス。博士は苦し紛れに近くにあったナイフを手に取るとラゾスの背中をぐっさぐさ。二人とも相打ちになってしまいましたとさ。

 部下達もサント・ラブレス・ベトに散々にやられてしまいました。おまけに研究室の機械がごうごう燃えている。ラブレスは瀕死の部下を抱き起こすと「やい、パティはどこだ」「ど、洞窟です」「よし、分かった」ぱっと部下を放すラブレス。部下はがんと頭を床にぶつけて静かになっちゃった。「警視、ベト、アブねえ、機械が爆発するぜ」だーっと逃げ出す三人。直後に大爆発が起こってついにブランコフ博士のいまひとつ良く分からない野望が潰えたのでした。サントたちはそのまま洞窟へ。多分最初に入った時には分からなかった脇道とかあったのでしょうな。割合あっさりと三人は今にもパティを生贄とせんとしているマイラたち吸血軍団を発見するのです。

 「正義とおてんとさまのあるところ、常にこのサントあり!」サント、吸血鬼たちに戦いを挑みます。ラブレスとベトはパティを救出。マイラは半狂乱になって「ものども、あの銀色の仮面めをやっつけるのだ」と叫ぶのですが、吸血鬼たちはひらひらと逃げ惑うばかり。ついにはみんあ先を争って棺桶に入ってしまうのです。これを見たラブレスは松明をとって棺桶にかたっぱしから火をつけちゃった(大爆笑)。ぎゃーぎゃーと悲鳴を上げながら燃えてしまう吸血鬼たち、これはヒドイ!

 マイラは蝙蝠になって逃げてしまいます。ラブレスたちは「チクショー、肝心の奴を逃してしまった」と叫ぶのですがさすが我らがサントは落ち着いたもの。「なあに、きゃつは吸血鬼、夜が明けるまえにここにある棺桶に戻ってきまさあ」別のところに他の棺桶隠しておいたらどうするんだろう、いや、私が吸血鬼だったら間違いなくそうしていますね(笑)。でもマイラはそんなに考えが回らないの。サントの言った通り、本当に戻ってくるの。ここでサントたちがほうぼうあさって見つけた木の杭をマイラの胸に叩き込んではい、エンドマーク。

 マイラさん、マイラさん、あなたもあんまり人のこたぁ言えませんよ。

カラー・スタンダード。画質はちょっと難あり。暗いシーンが潰れてしまって何やっているか分からない。音質は標準レベル。英語字幕もついてます。COLECCION GRANDES CLASICOSシリーズのDVD

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『Las momias de Guanajuato』(『ミル・マスカラスのゴング1』 1972年)

 

Las momias de Guanajuato』(『ミル・マスカラスのゴング1』 1972年)

一応、サント映画でありますがヒーローたるサントは1時間5分過ぎ、それまではブルーデーモンとミル・マスカラスの二人が大活躍するのです。サント映画というよりもむしろサントがこの二人の映画にゲストで出たといった方が正しいかもしれません。でもそんな短い出演時間の中でしっかり美味しいところを掻っ攫っていくのだから、さすが我らのサントでありますなあ。

はい、映画の始まり。オープニングクレジットです。あ、英語字幕でミル・マスカラスを1000のマスク、タウザンド・マスクスってそのまま訳してやんの(笑)。レスラーの名前なんだからこれはまずいでしょうが。

メキシコの有名な観光地、グアナファト。何が有名かと申しますと、ミイラなんであります。今日も今日とてたくさんの観光客がミイラ見物に訪れます。彼らを案内するのは小人のペンギン(ジョルジ・ペンギウイノ 芸名もペンギンか)、彼は観光客達の前で「あー、お客様の中で心臓の弱い方いらっしゃいませんか。今までに心臓麻痺で倒れて大事になった人が二人ばかりいらっしゃいます」いやな観光地だね、どうも(笑)。

 そのまま墓地の地下にあるミイラ博物館へ観光客をいざなうペンギン。螺旋階段を降りるとぱっと目の前にガラスケースに入ったミイラが!「うーん」女性観光客が一人失神します。気にせず案内を続けるペンギン。もうそれから壁に沿ってずらりとミイラが並べられているという・・・。「どうです、ミイラのこの苦悶の表情がイヤじゃありませんか、うひひひ」妙に楽しそうなペンギン。「実はですねえ、どうも埋められてから生き返った人がいたらしいんですよ。墓の中でもがいたからこんな表情になったんですねえ」「うーん」また女性観光客が倒れます。本当にイヤな観光地だなあ(笑)。

 そのまま進んでいきますと今度はいやに生々しいミイラが並んでいるなあ(大笑い)。こりゃ、もちろん、本物じゃなくって役者さんがメーキャップしているのですねえ。ということはこのミイラたちが本作の肉体労働担当なのでしょうか。ペンギンはそのミイラの中からひときわたくましい奴を指差して「これが実はサタンという覆面レスラー」はあ、覆面レスラーのミイラですか。まあ、幸いマスクは腐ってしまったらしくって残っていませんがねえ。「彼はサタンと言いまして100年前のチャンピオンだった。しかし、彼はサントによって倒されたのです!」ここでもっともな疑問。女性観光客が「サントが100年も生きているわけないじゃない。あたし、それに昨日の試合見たわ、カッコ良かったわあ、サント、あたし、彼の大ファンなの」とりあえずサントをヨイショ。これはお約束ですね。

 ペンギン、にやりとして「いやいや、あたしが言っているのはサントの祖先なのでして。そして一度倒されたサタンはその後何度もリターンマッチを挑んだのですがどうしても勝てない。彼は悪魔ルシファーの力を借りて100年後に蘇りサントと彼の関係者に復讐すると誓って死んだのです」たかがプロレスにルシファーまで持ち出すなよ、メキシコの人(笑)。そうしてまた次の展開が宜しい。ペンギン、ふっと気がついて「そういえば今年はその100年目に当たるのですな、正確にいうと、ええと」指を折って計算するペンギン。「あ、今日だ、今日がサタン復活の日だ」すると彼の言葉を待っていたかのようにぴくりと動くミイラ。「うーん」女性観光客がまた失神。しかし他の観光客の皆さんはミイラに気がつかずそのままぞろぞろと帰っていくのであります。一人残されたペンギンだけがミイラがもぞっとしたのを見て「キャーッ」彼もまた失神したのでありました。

 ようやく守衛のおっさんに起こされたペンギン、大変なことが起こったと博物館を飛び出します。あれ、あの失神した女性観光客はどこいったのかな。そして向かった先が「ナイトクラブ サンタフェ・イン」でありました。彼は友人の女性二人、タバコ売りのアリシア(パトリシア・フェール)とクラブ歌手のリナ(エルサ・カルディナス)に相談に乗って貰おうと思ったのです。と、その前にここで別のクラブ歌手、マーサ・アンジェリカが一曲歌を披露。スペイン語なのでよく分かりませんがおそらく「夜霧のテキーラ」とかそんな歌じゃないかしらん。歌が終わって二人にミイラのことを話すペンギン。当然ながら信じて貰えません。じゃあ、実際に博物館に行こうということになるのです。守衛のおっさんに財布を落としたと言ってごまかして門を開けてもらいます。そして地下へ降りていくと、「キャー、本当だわ、サタンのミイラがなくなっている!」おまけに床には不気味な足跡。「キャー、これ、ミイラの足音?チョー怖い!」ほうほうの態で逃げ出す三人であります。

 私達だけの手には負えないわということで彼らが向かったのは、もう分かりましたね。プロレス会場です。実はこの三人、ブルーデーモンとミル・マスカラスの友達だったのです。いや、リナは友達どころじゃない、ミル・マスカラスの彼女だったのです。きっと「夜の空中殺法 あたしのベッドで跳ねてね」なんてやっておるのでしょうなあ。ここからブルーデーモン、ミル・マスカラス組対ロドリゲ兄弟のタッグマッチ。しばらくミイラのことは忘れてプロレスの試合を楽しみましょう。

 試合の途中、ちょっとだけカメラが夜のグアナファトの街へ。夜の闇に紛れて歩くサタンのミイラが映ります。

 さて、ロドリゲ兄弟なかなか強い。ミル・マスカラスを痛めつけてマスクを脱がそうとしたりします。しかし所詮彼らは悪役。最後に勝つのはブルーデーモン、ミル・マスカラス組に決まっている訳で。しかし、この試合長かったな(笑)。試合終了後、それっとばかりに控え室に押しかける三人です。しかし、ブルーデーモンとミル・マスカラスは意外と常識人、「そんなミイラが蘇るなんて気でも狂ったのかね」あんたら、そういうけどね、すでに地球から男を攫おうとした女宇宙人とか(『BLUE DEMON Y LAS INVASORAS』 『ブルー・デーモンVS侵略者 女エイリアンの襲来』1969)、強化小人人間を使ってミスコンテストの出場者を攫ってゾンビにしようとした科学者とか( LOS CAMPEONES JUSTICIEROS』『ミル・マスカラスの幻の美女とチャンピオン』 1970年)と戦っている訳じゃないですか。いまさらミイラぐらいでなんだって思いますけどねえ(笑)。

 ブルーデーモンなんかこう言うの。「ミイラのなくなったことだって理性的に考えれば説明がつくんだよ。急に移動する指示がでて動かしたとかさ、その時ミイラの足が床に触れて足跡がついたんだ」夜中にわざわざミイラ動かすか、馬鹿たれ(笑)。そんなの気味が悪いでしょうが。リナは「ふん、サタンに復讐されたって知らないから」と膨れたりしております。しかし、とにかくこの一件はここでおしまい。ミル・マスカラスが自慢のバギーでぶつぶつ言っている三人をクラブサンタフェに送っていくことになります。残されたブルーデーモンはシャワーを浴びて帰ろうとしたのですが・・・、いきなり背後から現れたミイラに後頭部を一撃されてばったり昏倒するのでありました(笑)。

 ミイラはその足で無人の試合会場へ。彼の頭をよぎるのはにっくきサント(の祖先)との試合です。ここからまたサタンの記憶という体裁をとってサントとサタンの試合が延々続くという・・・。まあ私は好きですからいいですけどな(笑)。初心の者は引くと思いますよ、こういうの。さて延々続くと思われた試合もサントのキャメルクラッチでサタンギブアップ。この後も再戦を挑むのですがどうにも勝てないというのはペンギンの話と一緒ですね。そしてサタンの回想が終わったとたん、「あんた、何してんの、試合は終わったよ」と来るタイミングの悪いガードマンの親父。はい、あっさりとサタンに首を捻られて殺されてしまいました。

 サタンはさらに公園で酔っ払いのおっさんも首を捻って殺してしまいます。目撃したカップルが警察に「ミイラがやったんです」と証言するのですが、当然ながら信じて貰えない。警察の警視さんとその部下は「でも、試合場で守衛のおっさんも殺されてますよねー、なんか関係あるんですかねー」「うーん、どちらも首をやられてるからなあ。ひょっとしたらプロレスラーの犯行かぁ」などと言っております。ぱっと場面が変わってブルーデーモンとミル・マスカラス、この人たちも「首やられているからなーこんなことができるのはプロレスラーかなあ」なんて警察と同じことを言っているという(笑)。

 さらに意外な展開。ブルーデーモンの息子フリオ(フリオ・セサール)がいきなりやってきた!しかも実子じゃなくって養子、何か複雑な事情があるのか、ブルーデーモン。例えば地方巡業でたまたま女とやったらできたのがフリオ。女が死ぬかどうかしてフリオが孤児になっちゃった。今こそ父子の名乗りをと思ったブルーデーモンだけどスキャンダルが怖い、じゃあ、可愛そうな孤児をこの慈悲深いブルーデーモン様が養子にしたことにしようとか(笑)。まあ、恵まれない子供を養子にするのは『サントとミイラの復讐』でもやってたし、とりあえずブルーデーモンに対するヨイショのつもりなのでしょうか。

 これからはこのフリオ君を守りつつミイラと戦うと、そういうことになるのです。

 次の夜、グアナファトで行われるお祭り、だよね、これ。大編成のマリアッチ楽団がジンタジンタの音楽をって違うだろ、それは(笑)。とにかく街中で素敵な演奏を聞かせております。うっとりと眺めるマリシア、リナ、ペンギン、そしてフリオ君の面々。近くではミル・マスカラスとブルーデーモンが油断なく見張っております。そしてちらと見えたのは、ああ、出たぁ、ミイラだあ。ここで「うがーっ」と叫んだミイラが祭りの観衆に躍り込んで・・・となると面白いのですが、そんなことにはなりません。そのうち、ペンギンが「なんだか、いやな予感がするから俺先に帰るわ」このペンギンをミイラがつける訳ですねー。

アパートに戻ったペンギン、隣室に住んでいるアリシアに「ねえ、俺、ミイラが怖いんだ。だから今日そっちの部屋に泊めてくれない。何もしないからさ」当然ひっぱたかれましたとさ(笑)。仕方なく自分の部屋で寝るペンギン。すると怪しい影が窓にうわっと映って「ギャーッ」ペンギン、ブルーデーモンに電話をかけて「デーモン、ミイラだ、大変だ、助けて」急いで彼の部屋に駆けつけるブルーデーモンとミル・マスカラス。しかし、時すでに遅し、ペンギンは無残な死体となっていたのです。うわあああ。

 ミル・マスカラス、「これは俺達の手に負えないよ、もうサント呼んじゃおう」しかしブルーデーモンは被りを振って「いや、駄目だ、ミイラたちは俺達にサントを呼ばせたがっているんだ。きゃつらの狙い通りにさせるものか」いやもう、とっととサント呼んだ方がいいと思いますよう(笑)。そんなことを言っていると突然ミイラ軍団の襲来。三人のミイラがいきなり部屋に殴り込んできたのであります。たちまちまきおこるブルーデーモン・ミル・マスカラス対ミイラ軍団の戦い。どか、ぼす、ばき、ああ、二人のパンチやキックがまったく通用しない。ブルーデーモン、一人のミイラを窓から叩き落すことに成功するのですがマンションの10階ぐらいから地上に落下したのにも関わらず、ミイラは生きている(生きてねえ、生きてねえ)、呆れたブルーデーモン、「これじゃ埒があかねえや」ってんでミル・マスカラスと二人で逃げちゃった。

ミイラ軍団は放ったらかしかよ(笑)。

 とりあえずブルーデーモンの自宅に戻ります。彼はアリシア・リナ・フリオ達がそれぞれの寝室ですやすや寝ていることを確認すると「よし、ミル・マスカラス、彼らを頼むぞ。私に考えがある」こういって部屋を出て行くのですが、いきなりサタンが待ち構えてぼかっ。ブルーデーモン昏倒します(大爆笑)。サタンは彼にとどめをさすのかと思いきや、なんとマスク・シューズ・タイツを剥がしちゃった。つまりはブルーデーモン素っ裸?なんじゃ、こりゃ。サタンはその衣装を墓地の地下に持ち帰ると部下のミイラに「よし、お前がブルーデーモンになるのだ」だって。

 さて、警察では警視さんとその部下がやっぱり首を捻って「ペンギンやられましたねー、こいつも首をやられてますねー」「うーん、やっぱりプロレスラーの仕業かなあ」そこに窓を破って飛び込んできた石!なんだと思ったらこれは投げ文だったのであります。読んでみたら「真犯人を捕まえたくば明日の夜12時どこそこあそこへこい」警察、その手紙にしたがってどこそこあそこへ行く訳ですよ。すると建物の影で蠢く怪しい人物、「あ、あれはなんだ。おお、ブルーデーモンだ、ああ、ブルーデーモン、酔っ払いの親父やりやがった!そうか、奴が犯人だったのだ」もちろん、これは変装したミイラ(というのが凄いですが)。警察は偽ブルーデーモンを取り囲んで拳銃を乱射しますが効果なし。あっという間に逃げられてしまったのです。「チクショー、ブルーデーモンの奴めを緊急手配しろ!」

 さあ、このニュースがメキシコ中を駆け巡った。ブルーデーモンたちもテレビの緊急ニュースでこのことを知って愕然。フリオが「嘘だい、パパがそんなことする筈ないやい」と叫びます。これは事件の解決を急がなきゃということでブルーデーモンとミル・マスカラスはあの墓地の地下を調べることになりました。ブルーデーモンは「パパのお手伝いするよう」と実に子供らしいことをいうフリオを「お前は心配しないで寝てなさい」リナに頼んで無理やり寝室に連れて行かせるのです。しかし、そうは問屋がおろさない。フリオは寝室の窓から抜け出してブルーデーモンの車のトランクに隠れるのでした。そうとも知らず墓地へ向かって出発するブルーデーモンとミル・マスカラス。一方、この直後にミイラ軍団が襲来。アリシアの首をへし折って惨殺ってひでぇなあ。ペンギンといいアリシアといい主要キャラクターをこんなにあっさり殺してしまうサント映画は始めてですよ(笑)。ミイラ軍団はリナを拉致して墓地の地下へ連れ込んでしまうのです。

 そんなこととは露知らず、車を飛ばすブルーデーモンとミル・マスカラス。途中、偶然にミイラを見つけて車を止めます。そしてミイラを追っかけるのですが、ここでよせばいいのにトランクからフリオが出てきちゃった。そして二人の後を追いかけ始めたのです。さらにこれまた偶然に巡回中のパトカーがブルーデーモンの車を発見。彼らもまた二人を追いかけ始めるのであります。ややこしいことになったなあ。で、どうなるのかというと、皆様の予想通り、フリオがミイラに攫われてしまったと。慌てたブルーデーモン達は警官たちを突き飛ばして突破(笑)。車で墓地を目指すのでした。あ、忘れていた、ミル・マスカラスったらパトカーのボンネットを開けて「追いかけてこられないように細工しちゃおう」あんたら、本当になんでもやりますな(笑)。

 この時点ですでに1時間5分経過。真打たるサントはどうなったのかのうと思っていたらようやく出た、出ましたよ、エル・サントが。わーぱちぱち。彼は助手のカリートス(カルロス・スアレズ)と共にサントカーを飛ばしております。「もう少しでグアナファトっすよ」、「そうか、チクと疲れたから休んでいくとしよう」がーんと爆走するサントカー。どうでもいいですけど、この場面昼間なんですよねえ(笑)。

 また場面が夜に戻って(笑)墓地に到着したブルーデーモン達。さっそくに地下に突入したのですが、わらわらと現れたミイラ軍団の皆さんにボコボコにされてしまいます。昏倒したところを捕まえられてリナとフリオのいる牢屋にぶち込まれちゃった。一方、グアナファトに到着したサントとカリートス、町がミイラ軍団に襲われているのを見てびっくり仰天。車から飛び出してミイラたちと戦い始めます。警察も到着して拳銃を構えるのですが、サントは「いけねえ、今撃ったら無辜の町人達にあたっちまう。あっしにまかせておくんなせえ!」

 サント、いつの間にかサタンのミイラと戦っております。サタンとの因縁はまったく無視(大笑い)。さらに偽ブルーデーモンとも戦うのですが、サント別段驚く風でもない。フツー、「ややっ、お前はブルーデーモン、木乃伊に加勢するなんざ、一体どうしたというんでい」ぐらい言いそうなものですがね(笑)。勇敢に戦うサントですが、やっぱりミイラにはパンチもキックも通用しない。これじゃ埒があかないから大元を断つのだということになって車で墓地へ。さすがサントです、事情も良く分からないのにミイラ博物館が大元だと知ってます(笑)。

取り残された町の人こそ哀れで50人ぐらいがミイラに襲われてひいひい言っております。

 ここから墓地での戦い。サント対ミイラ、いつの間にかサタンも偽ブルーデーモンも来ているぞ(笑)。走って追っかけてきたのか。さらに、リナとフリオは気絶しているだけだから大丈夫だと放っておいて牢屋を破ったブルーデーモンとミル・マスカラスも参戦。三人でどすがすべきばきミイラと取っ組み合い。これを応援しているのが何時もながらに役立たずに助手カリートス。あ、彼の背後にミイラが三人テレポートしてきたぞ。ひゃあと大慌てで逃げるカリートス。ミイラはテレポートもできたのです。だからサタンと偽ブルーデーモンも一瞬で町からここまで来れたのでしょうってもう何でもありですな(笑)。

 そして唐突なるクライマックス、サントが叫びます。「ミル・マスカラス、あっしの車から銃を取ってきておくんな!」この銃というのがサント特製の火炎ピストル。三人はこのピストルを構えてごーごーごー、ミイラたちをあっという間に燃やしちゃいましたとさ。偽ブルーデーモンもごーごーごー、サントの祖先からこっち、100年にも渡る因縁を抱えていたサタンもごーごーごー。まったくあの話に意味がない(大笑い)。ここでようやく恐怖のミイラ事件は終わったのであります。

 ホテルに集まるサントとその仲間たち、ブルーデーモンが「ところでサント、どうしてグアナファトにやってきたんだ」サント、答えて曰く「なに偶然さね」これが本当に偶然だからいやになる(笑)。ミル・マスカラス、大はしゃぎで「よし、事件解決のお祝いをしよう。どーんと御馳走並べてさ、ビフテキとかサラダとかスープとか、いいなあ」その横っ腹をつつくリナ。「あなた、今ダイエット中でしょ」しょぼーんとするミル・マスカラスというギャグ。これで一同大笑い。あっはっは。まあ、事件解決したのでうれしいのは分かるけど、誰もアリシアのことを気にも留めないのはちょっと不人情ではありませんかねえ(笑)。

 翌朝、みんなでそろってグアダラハラ目指して出発というところでエンドマーク。

最初の方でサントの祖先との試合をあれだけ延々流していたのにも関わらず、ラスト近くになったらあの因縁が雲散霧消。私はね、サント映画見るの、これで22本目なんです。いい加減サント映画のベテランなんです。でもいつまでたってもこういうトンチキには慣れることができません。実際、凄いんだからもう。

カラー・スタンダード。画質・音質はなかなかのレベル。英語字幕もついてます。COLECCION GRANDES CLASICOSシリーズのDVD

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『Vuelven los campeones justicieros』(『荒野のルチャ・ライダース 地底王国を撃破せよ!』 1972年)

 

Vuelven los campeones justicieros』(『荒野のルチャ・ライダース 地底王国を撃破せよ!』 1972年)

 またまた5人の覆面レスラーが画面狭しと大活躍するメキシコルチャ映画であります。いつもの通り内容盛りだくさん、「泣いた赤鬼」だったら、小人もあります。地底の怪しい基地もあります、色っぽいお姉さんもあります、どうぞ遊びに来てくださいって書くところですよ!

ぐおーん、冒頭から荒野をバイクで走るブルーデーモン、ミル・マスカラス、ファンタズマ(白いマスクの人)、アビスポン(ぐるぐる渦巻きマスクの人、相手の目を回そうというんかいの)、ハリスコ(黒いマスクの人)の5人。彼らはなんと覆面レスラーでありながら「正義の戦士」という組織に属し悪と戦うスーパーヒーローだったのであります。オープニングクレジットの間、スーパーヒーローはぐろんぐろん、がろろんと荒野を走ります。スーパーヒーロー達はそれから道路に飛び出してぐろんぐろんがろろんと走ります。なおもぐろんぐろんがろろんと走ります、さらにぐろんぐろんがろろんと走ります。いつまで走っとんねん、お前ら!

 さて映画の始まり、始まり。いきなりメキシコを訪れる宝石王、ヤミ・ファルー。宝石王というのがまた分かりにくい金持ちですな。ギリシアの海運王くらいと思っていればいいのでしょうか。この宝石王、どうやらメキシコに投資するために訪れたらしい。多数のボディガードに囲まれた宝石王、詰め掛ける記者達の「投資額はどれくらいになるんですか」「財産はお子さんに相続させるのですか」「随分太っておられますが歩くと膝に水がたまりませんか」「酢豚に入っているパイナップルはお好きですか」等々の質問を受け流しつつ豪華ホテルに投宿します。油断なく目を光らせるボディガードたち。しかし、バスルームにて変事が発生。いかにもここから何かが出てきますよという風情の通風孔から不気味な鍵爪のついた手がにょきっ。そしてちゅーちゅーちゅーという鳴き声。ネズミ人間です、6体ほどのネズミ人間たちが通風孔からわきでてきて宝石王たちを襲ったのです。ちなみにこのネズミ人間たちの着ぐるみに入っているのはやっぱり小人レスラーです(大笑い)。

 懸命に戦うボディガードたちですが、ネズミ人間たち、強い強い、たちまちその牙で顔面を丸齧り。ボディガードたちは全員死体となって転がったのであります。そして哀れ宝石王はネズミ人間たちによってその肥満した体が絶対通りそうにない通風孔を使って(笑)誘拐されてしまったのです。

 警察はこの事件がとても手に負えないと判断し国家安全委員長を通じて「正義の戦士」本部に調査を依頼するのです。ブルーデーモン、テレビ電話で委員長に事件のあらましを聞くと、「分かりました。誓って事件を解決しましょう。どうか大船に乗った気分でいてください」彼は本部の助手、紅一点のサンドラに「よし、みんなを呼び出してくれ」そのみんなは各地で敵を追っかけたり戦ったりしているという・・・、おお、カッコいいぞ(笑)。まず、湖上でボートチェイス中のミル・マスカラス、相手は悪辣な密輸団の奴ら。激しいチェイスシーンが続いて、いきなり密輸団のボートがガソリン切れ。しめたとばかりミル・マスカラス、発煙弾をぽんと放り込み、まんまと彼らを捕らえたのでありました。

 ハリスコはよく分からないけど、へんなカッコした女とその部下の覆面男四人と格闘中。ハリスコ、良く戦って覆面男を叩き伏せてしまいます。こらたまらんと車で逃げ出す女ボス、逃がすものかとバイクで追っかけるハリスコ、併走してオープンカーの女にひゅっと手を伸ばします。その手を払いのける女ボス。なんだか、ハリスコが女に触ろうとして「おい、いいだろう」「さわんないでよ」「いいじゃないか、減るもんじゃなし」と会話しているように見えますけどね(笑)。ついに観念した女ボス、ハリスコに捕らえられるのでした。「許して、見逃してくれたらお金を上げる、あなたの女になってもいいわ」「あいにくそのどちらも間に合っているんでね」とにべもなくはねつけるハリスコがカッコいい。

 アビスポンはなぜかビルの屋上で国際的銀行強盗団と戦っております。しかし相手は四人、多勢に無勢でアビスポン、ぼこぼこにされてしまうのでした。その様子を本部のモニターで見ていたブルーデーモン、「ムッ、アビスポンが危ない。サンドラ助けに行こう」ってヘリコプターで出動する訳ですよ。ビルの上空でブルーデーモン、シュタッとヘリから飛び降ります。そしてアビスポンを助けてついに強盗団を捕まえたのでありました。

 ちなみに、残りの一人、ファンタズマですが、この人はどうも頭脳労働担当のようで本部に残っていたと。

 さあ、例のボディガードたちの写真をスライドで見る正義の戦士たち。「なんだ、獣か」「あれだ、チュパキャブラスじゃないのか」「チュパキャブラスって宇宙人のペットなんだよな」「違う、違う、米軍の遺伝子操作で生まれた生物兵器なんだよ」などと好き勝手なことを言っております(笑)。まあ、要するに良く分からんということですな。仕方ないので死体の検視を頭脳労働担当のファンタズマに任せて戦士達はバイクでパトロールするのです。適当に走り回って、こんなんでパトロールになるんかいのと思っておりましたら、あ、プロレス会場に来ちゃったぞ(笑)。そうです、これから検視作業にいそしんでいた筈のファンタズマまで駆けつけてロサンブラ・マオマオ・デリング・ドーロセンタード、他もう一名組と10人タッグマッチをやるのです。

 えんえんと試合が続きます。おかしなことにこの試合、実況がなし。だから著しく盛り上がりに欠けるのであります(笑)。

 この試合の途中、いきなり場面が変わって夜の地理学研究所。怪しい車がやってきます。そして再び出現したネズミ人間たち、守衛のおじいさんを丸齧りして何か石みたいなものを奪うのです。一応、ガラスケースに説明文があるみたいなんだけど、スペイン語だから読めないの(笑)。この事件がサンドラによってちょうど10人タッグマッチを終えた直後の正義の戦士たちに連絡されます。「さあ、出動だ!」あー、良い調子ですなあ(笑)。バイクで先発したブルーデーモンとミル・マスカラス、地理学研究所から奇妙な生き物がでてきたのを目撃します。不可解なことにその生き物たちは地中に潜るかのように消えてしまったのでした。呆然とする二人、そこにさっきの車に乗っていた覆面男達が襲い掛かった!ネズミ人間たちを逃がした意味があんまりねえ(大笑い)。ここからしばらく覆面男たちと二人の格闘が続くのですが、さらに車に乗っていた怪しい仮面の女、麻酔銃を取り出して二人をぷしゅっ、ぷしゅ。ブルーデーモンとミル・マスカラスはばったり倒れて御就寝。そのまま怪しい一味は逃走してしまうのでした。なぜ麻酔銃使うかねえ、絶好のチャンスだったのだから拳銃で撃ち殺してしまえばいいのに(笑)。

 ところであの盗まれた石はなんだったんですかねえ。

 これで国家安全委員長、怒っちゃった。たまたまテレビ電話に出たミル・マスカラスを捕まえて「何をしているんだね、宇宙協会からも早く宝石王を助けろといってきておるぞ」とお説教。ミル・マスカラスは憮然として「そんなこと言われたってブルーデーモンはなぜか考古学者のお嬢さん、ホルダン嬢を迎えに空港に行っちゃったし、アビスポンはアビスポンで歌手の護衛と来た、こんなんじゃどうしようもないじゃん」とひそかにボヤいております(笑)。で、そのブルーデーモンはホルダン嬢と他二人の女性をお出迎え。車に乗せてさあ出発ということになったのですが、またあの怪しい覆面男達がこれまた車で後をつける。当然ながら途中で追いつかれて格闘戦となりますな。この様子をあの仮面の女がどこぞのモニターでじっと見ているという・・・。その時、ブルーデーモンの車にファンタズマからの無線が入った!「ブルーデーモン、分かったぞ、これはネズミだ」分かったのはそれだけかい(大爆笑)。とたんに仮面女、大慌てで「ヤバイ、戻ってくるのだ」と命令するのです。そしてその命令に従ってすたこら逃げ出す覆面男達。ブルーデーモンたちはその車を追いかけたのですが・・・。

 ここでまた場面が唐突に変わってナイトクラブになります。アビスポンが護衛しているという歌手、カルロス・ブランコが日本の東京歌謡祭でグランプリを受賞したという「私の街から」を熱唱するのです。「夜が明けたああん、新聞配達、おはようございます、牛乳配達、おはようございます、おまわりさんもにっこにこ」本当にこんな歌詞なんですよう(笑)。そしてこの歌が終わって場内が明るくなったとたんに出たァ、ネズミ人間たちだ。ネズミ人間は配電盤のスイッチを切って場内を再び暗くしてから襲ってきたのです。それならさっき歌っていた時に襲えば良かったのに。ちゃんと歌が終わるまで待っているネズミ人間たちの律儀さよ(笑)。ちゅーちゅー、ひー、助けてー、うわー、ちゅーちゅー、画面が暗すぎて何をやっているのかさっぱり分かりません(笑)。アビスポンも戦っているようですが、やっぱり良く分かりません。カルロス・ブランコは慌てて楽屋に逃げ込んだのですが、そこをネズミ人間に襲われてチューチュー、うわーうわー、攫われてしまいましたとさ。

 そして更なる悪巧み。悪の覆面レスラー、ガートが部下にダイナマイトを持たせてファンタズマの研究室を爆破しようとしたのです。ダイナマイトにライターで火をつけて投げようとする部下。ファンタズマ、大ピーンチと思いきや、ここでバイクに乗ったハリスコがきて、「ファンタズマ、危ない」そのとたんに研究室がどかーん。しかし、ファンタズマ、ハリスコの叫びによってからくも難を逃れたのでありました。。「大丈夫か」とハリスコがファンタズマを助け起こすと彼はもう泥まみれ。自慢のマスクもマントもどろどろです(大笑い)。この後二人は本部に戻ってみんなと捜査会議を始めるのでした。

ところであの地理学研究所から盗まれた石はなんだったんですかねえ。いい加減説明してくれないですかねえ。

 ブルーデーモン、「ボディガードたちの死因が分かった。毒だ、毒にやられたのだ。謎の獣は牙に毒を持っているのだ」「それじゃいよいよチュパキャブラスじゃん」「何言ってんだ、お前は並木伸一郎かっての」この最中、謎の手がにゅっと窓から入ってきてロボットのおもちゃを置いていきます。「正義の戦士」本部、無用心ですなー、警備会社とか契約したほうがいいぞ。これを見つけた「正義の戦士」本部で常にウロチョロしているガキじゃなかった、お子様のフリオが「わーい、こんなおもちゃがあったよ」そのとたんにロボットの胸が開いてちゅどどどど。「ぎゃあ」ファンタズマが撃たれてしまいましたとさ。しかし、医者を呼んで診察した結果、まあ、どういうわけか軽症であったと(笑)。さすがプロレスラー、丈夫なもんです。

 それになんだな、おもちゃを置いていくなんてまだるっこしいことはせずにそのまま自分たちで機関銃乱射した方が手っ取り早かったんじゃないの(笑)。

 さて、次の場面になるとなぜかブルーデーモン、考古学者の娘ホルダンとその連れの二人の女とともに遺跡めぐり。ブルーデーモン、ホルダンに「この遺跡は1870年に一度壊されてしまったのよ」と説明されて「さすが、考古学者の娘ですな」とかヨイショしている(笑)。これがどうストーリーに関わってくるのかと言えば当然ながらホルダンがガートたちに攫われると、そういうことになっております。ブルーデーモンは彼女を助けようとするのですがガートに邪魔されて駄目。あ、車に乗りやがった、逃げるつもりか。こらあ、待てぇとブルーデーモン、車の屋根に飛び乗ってしがみつきます。窓から車内に手を突っ込んでって、ガートたちも窓閉めりゃいいじゃねーか(大笑い)。そうはさせじと車を蛇行させますとブルーデーモンが必死に屋根にしがみつくお決まりの展開。このへん、気合の入ったスタントです。ひょっとしてブルーデーモン本人がやっているのかなあ。ブルーデーモン、車の屋根に発信機を取り付けることに成功。飛び降りてわざとガートたちを逃がしたのでした。「よし、これで敵の基地が分かるぞ」

 えー、この時ホルダンの連れの二人の女はどうなったかというと何の説明もなく消えてしまったという・・・。投げやりですなあ。それにあの地理学研究所から盗まれた石の説明はまだですかあ。

 さて、発信機を取り付けたブルーデーモン、しかしこうした伏線をあっという間に吹き飛ばしてしまうのもメキシコ・ルチャ映画の特徴なのです。「正義の戦士」本部に国家安全委員長が連絡してきて「おい、人質と交換に黄金を渡すことになったぞ。この黄金を君たちに運んで欲しいのだ」明日の晩、約束の場所に黄金を運んでくれば人質と交換するという話なのですが、こんな約束が守られる筈もない。しかしそうしないと話が進まないものですから、ミル・マスカラスとアビスポンが「こんなん罠に決まってるじゃん」「なんでいきなり黄金って話になるんだよ」などとぶーぶー言いながら出かけていくことになる訳で。

 そしてはい、やっぱり罠でした。のこのこ車に黄金積んで出かけていったらガートとか普通の悪い奴とかネズミ人間たちがわらわら出てきて襲われてしまったのであります。勇敢に戦うミル・マスカラスとアビスポンでしたが、謎の電波兵器をびびびーと浴びせられて失神してしまったのであります。基地の入り口らしい遺跡に連れ込まれたミル・マスカラスとアビスポン、ガートは動けない二人を見下ろして「ふっふっふ、殺してやる!」そのとたん、「そうはさせん」と叫んで現れたのがブルーデーモンという不条理(笑)。一応、発信機で基地の場所が分かったということなのでしょうが、だったら「正義の戦士」本部に連絡しろよなあ。それになんでミル・マスカラスとアビスポン絶体絶命になるまで放っておくの(大笑い)。

 ブルーデーモン、二人を庇ってガートたちと戦います。しかしなんとしたことでしょう、突然周囲が赤い光に満たされたかと思うとブルーデーモンは遺跡の中とは思えない近代的な基地に瞬間移動していたのです。驚愕するブルーデーモン、その彼を出迎えたのはああ、あの仮面つけた女ボス、「ふふふ、ようこそ、我が地底王国へ。わらわはマヤ一族の末裔、地底王国の女王であるぞよ」はあ、そうですか。「ブルーデーモン、そなたは」女王は傍らのチンケな機械を指差します。「この分子転換機によって瞬間転送されたのだ」このすぐ後にガートたちがミル・マスカラス、アビスポンを連れて現れます。あんまり瞬間移動の意味がないと思うのは私だけでありましょうか(笑)。

あの地理学研究所から盗まれた石は…、もういいや、面倒くさくなってきた。

 ブルーデーモンたち三人を牢屋に監禁した女王、またまた驚くべきことを抜かします。「わらわは世界征服をたくらんでいるのじゃ。その尖兵となるのがほれ、このネズミ人間どもじゃ」ちゅーちゅー、わらわらとネズミ人間が出てくるという・・・。「こやつらはわらわが作ったのじゃ。六匹のネズミを分子転換機で一匹のネズミ人間にできるのじゃ」その言葉に反して分子転換機に入れられる一匹のネズミ(笑)。ぴよぴよちゅーと機械が光ってはい、ネズミ人間の出来上がり。もう私には言うべき言葉がありません。

 女王はなおも抜かします。「ほほほほ、お前達を使って人体実験をしてくれる」何の人体実験なのか良く分からないのがオモシロいですな。ここでミル・マスカラス、パンツの中に隠し持っていた小型爆弾を取り出して牢屋のドアをちゅどちゅどちゅどどどーん!「あっ」と驚く女王様。お前はタメゴローかっての。牢屋から躍り出た三人、ガート、女王、ネズミ人間達と戦います。基地の電気が唐突に消えて、ああ、何をやっているのか全然分からなくなりました(笑)。妙に元気の良いBGMとドス、バキ、ガスっという殴り合いの音が聞こえてくるだけです。もうまいったね、こりゃ。そして女王が叫びます。「ガート、ネズミ人間を連れて正義の戦士本部を襲うのだ」そしてまた暗闇の中からBGMと殴り合いの音が聞こえてくるだけの状態に戻ってしまいましたとさ。

 一方、こちらは「正義の戦士」本部、本当にガートたちが襲ってきた。サンドラ、フリオを庇って戦う残りの二人のレスラー。ええと誰だったかな、あ、そうだ、そうだ、ハリスコとファンタズマだ。どうにもややこしくていけないね、ええ。二人は頑張って戦うのですが、多勢に無勢、危うし、正義の戦士本部!と思ったら何の説明もなくブルーデーモンたちが駆けつけてきた!ええ?あの地底王国(笑)どうなったの、女王様は、ひょっとしてもう決着つけてきたの?もしかしてガートたちやっつけておしまいなんてことはないよね。いくらルチャ映画だってそんなことはしないよね。それがオシマイになるんですねー(大爆笑)。

 5人の正義のレスラーはぼかぼかとネズミ人間どもをやっつけて、さらに皆で力を合わせてガートを持ち上げると「ソウレ!」という掛け声とともに窓の外へぽい。哀れガート、高層ビル上階にある正義の戦士本部からまっさかさまに墜落してぐしゃり。ぱっと場面が変わったらいきなり助けられた人質たちが「正義の戦士たちに乾杯」ってシャンペンで乾杯してやがる(笑)。この後またまたバイクで爆走する正義のレスラーたち、これにておしまい。

 あの地理学研究所から盗まれた石の正体は(まだ言っている)、世界征服の野望は分かるけれども宝石王、歌手、考古学者の娘を攫って何をするつもりだったのか。とにかく分からぬことの多い映画であります。

カラー・スタンダード モノラル音声。VHS日本版ソフト スペイン語音声、日本語字幕付。画質・音質はそこそこのレベル。有限会社 ジェットリンクの通販限定発売VHSソフト

            エロの冒険者 

       HOMEPAGE http://homepage3.nifty.com/housei/

      SFシネクラシックス 輸入DVDでみるSF黄金時代(笑)

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2006年5月 2日 (火)

『LOS CAMPEONES JUSTICIEROS』(『ミル・マスカラスの幻の美女とチャンピオン』 1970年)

 

LOS CAMPEONES JUSTICIEROS』(『ミル・マスカラスの幻の美女とチャンピオン』 1970年)

 ブルー・デーモン、ミル・マスカラスを始めとして人気の覆面レスラーが6名も出演。予算もそれなりに掛かってボート吹っ飛ばしたりとなかなか豪勢であります。それなのに戦う相手はミスコンテストの出場者を攫ってゾンビにしようとする悪の科学者といういつものノリなのが大笑い。

 私、この映画夕ゴハン食べてすぐ見ました。飯食ったばかりなのにこんなのよう見ますな。飯食ってすぐこんなの見ると、あんた、牛になりまっせ!

 ぐおーん、夜の街をバイクで疾走する覆面レスラー達。先頭からブルー・デーモン、飛鳥仮面 ミル・マスカラス、殺人医者メディコ・アセシーン、ソンブラ・ベンガドーラ、ティネブラス、ブラック・シャドウ、あ、このうちブラックシャドウだけは悪役です(笑)。このカッコいい(いや、実際にカッコいいんですわ、ほんと)オープニングが終わってお約束の6人タッグマッチ。ブルー・デーモン、ミル・マスカラス、メディコ・アセシーン組対死の三兄弟 エルマーノ・ムエルラス組の対決であります。メディコ・アセシーン、そのニックネーム殺人医者にふさわしく白衣を着ております。ごつい体に白衣ですから医者と言うより整体師の先生に見えてしまいますな(笑)。

 試合そのものはそりゃブルー・デーモンたちが勝つようになっている。しかし問題はその後。会場の階段の上からずっと試合を見張っていた二人の小人(ああ)。二人とも赤いコスチュームに身を包み、おまけにそのうちの一人は赤いマスクまで。死ぬほど怪しいのです(笑)。小人たちはブルー・デーモン組が勝利を収めた瞬間、懐から折りたたみ式の機関銃を取り出してずどどどどど!リングを掃射したのです。「うわあ、いきなり機関銃かよ」「いくらメキシコルチャ映画といったってこりゃ無茶だぜ」逃げ惑うブルーデーモン達(大笑い)。あっ、ミル・マスカラスが肩を撃たれてしまいました。しかしここで弾切れ、二人の小人はすばやく会場を抜け出し車で逃走するのです。

 控え室でミル・マスカラスの手当てをするブルー・デーモン達。といってもバンソーコー貼り付けるだけなのですが(笑)。ミル・マスカラス、「一体全体誰なんだ、こんな無茶をする奴は」するとブルーデーモンったら「そりゃ、マノ・ネグラに決まっている。5年前奴を捕まえた我々に復讐するつもりなんだ。インターポールに連絡したいところだが、とりあえず皆気をつけるのだ」すぐに犯人が分かっちゃうスピーディさが宜しいですな。ここでやってきたのがエルサ(エルサ・カルディナス)、彼女はソンブラの恋人でおまけにミスコンの出場者なのです(笑)。事件を聞いたという彼女は皆が無事だったことを知ってほっ。「じゃあ、明日のミス・コンテストには来てくれるわね」ブルー・デーモンは「うん、ミス・チワワと一緒に行くよ」

 ああ、なんということでしょう。このレスラー達にはそれぞれ恋人がいたのです。しかもその恋人たちはそろって美人、みんな明日のミス・コンテストに出場することになっていたのです!それにミス・チワワってなんだ、いやね、無学な私にだってこのチワワというのが地名だってこと知ってますよ。メキシコのチワワ市、そこの代表ということなのでしょうが、でも、やっぱりね、いきなりミス・チワワなんて言われたらね、アイフルか、お前はって思いますよね。

 場面変わってここはマノ・ネグラ(デヴィッド・シルバ)の秘密基地。たくさんの小人たちと二人の部下、そしてブラックシャドウという怪しい組み合わせの集団に向かってマノ・ネグラ博士は「馬鹿もん!失敗しおって、まったくなんて間抜けぞろいなんだ。いいか、今新たなスポンサーが金を出そうと言っているのだ、ブルー・デーモン達を殺せばな。だから金持ちになりたかったらブルー・デーモンたちをしっかりやっつけてこい」小人たちは今度はブルー・デーモンのバイクに爆弾を仕掛けます。しかし、会場の出口で「あの事件はいったいどういうことなんですか」と新聞記者に囲まれたブルー・デーモン、付き人に「おい、バイクのエンジンをかけておいてくれ!」はいと頷いた付き人ががろろーんとエンジンをかけるとずどーん!こういうお約束を堂々とやられるともうウレシクなっちゃいますね。

 「また、失敗か」再び怒り狂うマノ・ネグラ博士、「それじゃ部下じゃなくてバカですよ!ようし、こうなったらかまわない、お前達、ミスコンに出場する女達を攫ってくるのだ」どうしてそっちへ行くかね(大笑い)。「えー」世にも情けない声を上げたのは小人のリーダーであります。「そんなレスラー達が女を守っているんですよ、わたしらじゃ絶対適わないですよ」しかし、さすがはマノ・ネグラ博士、「ふふふふ、だったらお前達を強化してやる」こういって彼が見せたのは釣鐘型の怪しい装置。この釣鐘がボタン操作できゅーっと上がります。「さあ、中に入るのだ」しぶしぶ博士の言葉に従う小人のリーダー。するとがーっと釣鐘が下がってきて小人を閉じ込めちゃった。びびび電撃が走ってどかーん。みんなびっくりして後ずさり。どうでもいいけど絶対体に悪そうな装置だな、こりゃ(笑)。

 これで小人が強化されたと。博士は残りの小人たちに同様の処置を施して、「さあ、お前達、ブラックシャドウと戦ってみよ」するとなんとしたことでありましょうか。普段なら絶対適うはずのはいブラックシャドウを小人達は簡単にやっつけてしまったのです。「さあ、これで準備は完了だ、女達を攫ってこい!」

 早くも馬鹿馬鹿しくなって参りましたが(笑)とにかくミスコンの会場へ行ってみますか。折りしも会場ではリハーサルの真っ最中。本番同様女達が次々に舞台に登場します。ここで各レスラーの御ひいき(彼女)を紹介しておきましょうか。ブルー・デーモンはミス・チワワ、メディコ・アカシーンはミス・ソノラ、ミル・マスカラスはミス・ハリスコ、ソンブラはすでにおなじみエルサ、ティネブラスはミス・ヌエボ・レオン。リハーサル自体は滞りなく済んだのですが事件はその後の起こったのです。ブラック・シャドウと小人たちがレスラー達が帰ったのを見計らって(笑)会場に侵入。電気を消すなり楽屋に踊りこんでキャーキャー逃げ惑う女たちを三人ほど捕まえてしまったのです。そのまま秘密基地に拉致ってレスラーの護衛何の役にもたってねえ!

 さて、場面変わってバイクで疾走するミル・マスカラス、小人達と博士の部下が運転する車に追われております。どうやら会場で女を攫ったあとすぐさまミル・マスカラスを追いかけたのかな。どうもゴクローさんなことでありますが。車のナンバープレートがすっとスライドすると現れたのが機関銃。ずどどどど、ミル・マスカラスたくみにバイクを操って回避。これじゃ駄目だと思った小人たちはミル・マスカラスを追い越します。そうして車の後部からオイルを流したのです。「わあ、これはたまらん、すべる、すべる」ミル・マスカラス、バイクごと道路から放り出されてしまったのです。バイクは谷底に落ちて炎上、かろうじて木の幹に捕まったミル・マスカラスは必死に崖を登って道路の戻るのですが、小人軍団と部下が待っていた!たちまち巻き起こる大乱闘。しかし多勢に無勢、おまけに小人たちは強化されているから無闇に強い。たちまちボコボコにされるミル・マスカラス、大ピーンチです。

 しかしそこに駆けつけてきたのが我らがブルー・デーモン。彼はしゅたっと車から飛び降りると「大丈夫か、ミル・マスカラス」でもやっぱり小人たちは強くてぼこぼこにされちゃうの(笑)。こりゃあ二人ともやられるかと思っていたら変事が起きました。急に小人たちの力が弱くなったのです。彼らは失神しているミル・マスカラスとグロッキーのブルー・デーモンを放り出して逃げてしまいました。どうやらこれはあの装置の効力が切れてしまったかららしい。しかしさすがは悪の天才、マノ・ネグラ博士、小人たちに特殊な腕輪を渡して「さ、これをつければもう大丈夫だ。いつでもどこでもパワーを回復させてやれるぞ」そんなもんあるんだったら最初から渡しとけってーの(笑)。

 さあ、何回失敗してもこりないマノ・ネグラ博士、今度はいきなりブルー・デーモンに電話します。「女達を助けたくば明日、どこそこあそこに来い!」しかし、その女達、すでに秘密基地で冷凍睡眠の実験台にされております。カプセルの中に入れられて急速冷凍。「ああ、寒い」だって(笑)。凍りついた女達を見てマノ・ネグラ博士は哄笑します。「わはははは、これで女達は長い眠りについたのだ。その間に脳を作り変えてわしの思うがままになる奴隷にしてくれるわ、わはははは、あんなことや、こんなことをさせてやるのだ、わはははは、わは、わはははは、わはごほっ、げほ、げほ」

 翌日約束の場所に現れたブルー・デーモン、予想通りこれは罠だった。たちまち小人軍団、ブラックシャドウ、部下二人に襲われるのです。さあ、危うしブルー・デーモンと思いきや、他のレスラーたちも駆けつけてきちゃった。そのままワンパターンの大乱闘。本当に工夫がありませんなー(笑)この様子を秘密基地のモニターで見ているマノ・ネグラ博士。小人が持ってきたお茶をすすったりなんかしております。このまま延々と戦いが続きます。途中、また小人たちのエネルギーが切れてしまったのですが、そこはあの腕輪がありますからスイッチ一つで充電完了。また戦います。レスラー達大ピーンチか。

しかし、腕輪に気づいたミル・マスカラス、小人から腕輪を取り上げ踏み潰してしまいました。これで形勢逆転、また逃げ出す悪の軍団。レスラー達は彼らの車を追跡します。そして二台の車のうち、一台は谷底へ落下して大炎上。わあ、本当に車落としてる、本当に爆発させてる!しかしもう一台は例の仕掛け付の奴、機関銃とオイルでついにレスラーたちの追跡をふりきったのでありました。

 ここで幕間劇。ソンブラとエルサのラブシーン。「もうあなたがいないと生きていけない」「君はきっと守ってみせる」ぶちゅぶちゅぶちゅちゅちゅーとキス。なんだかな、もう。

 ベッドに寝ているソンブラ突然の電話でたたき起こされます。「わあ、なんだ、こんな夜中に」と電話を取ってみたらぷしゅーっ、受話器から麻酔ガスが噴射されたという・・・。あっさりと攫われてしまいましたとさ(笑)。彼から連絡がないので心配したブルー・デーモンたちが来てみると、ちゃんと置手紙が。「明晩12時、どこそこあそこの廃倉庫に来るのだ」またかよ(大笑い)。レスラー達、罠と知りつつもソンブラを救うために倉庫に向かうのです。倉庫に到着したレスラーたち、無謀にも正面からいきなり倉庫へ入ります。「おーい、ソンブラ、いないのかあ」って答える訳がない。その代わりに降ってきたのが網。レスラー達あっさりとこの網に絡められてしまうのです。そしてまたまた登場した小人たちとブラックシャドウ、身動きならないレスラー達をぼこぼこに・・・と思いきやレスラーたち、割合あっさりと網から脱出しましたとさ(笑)。あ、こりゃいけないってんで逃げ出す小人達とブラックシャドウ。何回同じこと繰り返せば気が済むのでしょうか。

 一応、この後倉庫の扉が閉められてレスラー達が閉じ込められる流れになるのですが、ミル・マスカラスが倉庫内部の配電盤をいじるとまたまた割合あっさりと開いちゃった。なんだかな、本当にもう。これをモニターで見ていたマノ・ネグラ博士悔しがるまいことか。その背後に鎖で吊るされていたソンブラがいかにもざまーみろという感じで笑っております。「ははは、お前は所詮彼らには適わないのだ」カッとなった博士は立ち上がってびびびとソンブラの頬桁張り飛ばして「やかましい、この糞レスラー」しかし博士はにやりと笑って「ふふふ、そうだ、いいことを思いついた。明日はお前にもチャンスをやろう。うまくいけば助けてやるぞ」はて、どういうことかしら。

 そのチャンスというのはどうやら黒人レスラーと戦うことであったらしい。ソンブラ、秘密基地の余ったスペースで、いやー、床がいかにもここで戦いますといわんばかりに空いているんですよ(笑)。博士や小人軍団が見守る中、黒人レスラーと戦うのです。黒人レスラーに苦戦するソンブラ。しかし彼はわずかなチャンスを逃さずばっと黒人レスラーの頭をわしづかみにするとがん、がん、がん、実験台に叩き付けた!頭蓋骨粉砕されて黒人レスラー即死です。ひでえなあ(笑)。マノ・ネグラ博士、激闘の疲労でまともに動けないソンブラを小人たちに抑えさせると、ぶすっと怪しげな注射をします。「わはははは、これでお前はわしの思うままに動く奴隷よ!」ん?博士、明日はお前にチャンスやるって言ってなかったですか。何か話が噛みあってませんけれども(笑)。次に博士は冷凍睡眠で凍らせた女達を棺桶に詰め込みます。「よーし、これで女達を運ぶのだ」何も棺桶なんて目立つものにいれなくったっていいと思うのですがねえ。

 さてブルー・デーモンとミルマスカラス、マノ・ネグラ博士の秘密基地を探索中。探索といってもあちこちの地図を引っ張り出しては眺めているだけ。お前ら、FBI超能力捜査官マクモニーグルかっての(大笑い)。そしてこれがまた、見つけちゃうんだ、ブルー・デーモンが。「分かったぞ、博士は以前に秘密の空港を使って密輸をしていた」彼は地図の一点を指差します。「ここだ、ここがその空港なのだ」なのだじゃねえよ!こんなにすぐに見つかって全然秘密じゃないっての。

二人は車でその空港へ急行します。一方、ソンブラの別荘に滞在しているエルサと彼女の護衛役のメディコ・アセシーンとティネブラス。エルサは突然「ねえ、退屈だから水上スキーしましょうよ」と言い出します。なんで水上スキーやねん。また「よーし、いいね、やろうか」と言ってしまうレスラーも言語道断。ブルー・デーモンとミル・マスカラスは必死に秘密基地を探そうとしているんだぞ、ソンブラは敵の捕虜になっているんだぞ、そんな時に水上スキーなんかやるんじゃねえ(笑)。

 さて空港へ到着したブルー・デーモンとミル・マスカラスって近いなあ空港(笑)。しかも彼らが到着してすぐ、棺桶積み込んだ車が到着。出てきたのはブラックシャドウとソンブラでしたってタイミングいいなあ(笑)。それに棺桶無理やり詰め込んだ車なんて目だって仕方ないと思うのですが。ソンブラ、なにやらイッちゃった目をしてふらふら歩いております。それを見たブルー・デーモン、「あいつは何か薬を打たれているぞ、ヤバイなあ」ミル・マスカラスも「薬で操られているんじゃないの。このままだと同士討ちだぜ」「どうしよう」「どうする?」こんなに二人が悩んでいる間、メディコ・アセシーンとティネブラスはモーターボートで水上スキーに乗ったエルサを引っ張っております、ぶー。

 ここで飛行機が飛んできます。着陸したらなぜかパラシュートを背負ったままのパイロットが降りてきて、ブラックシャドウとソンブラに合流。三人は棺桶をフツーのセスナに積み込み始めるのです。何しろフツーのセスナに棺桶ですからな、物凄く積みづらそう(笑)。この時ブルー・デーモン、「よし、あの飛行機に隠れよう」なぜかパラシュートを背負ったままのパイロットとブラックシャドウ、ソンブラが苦労して棺桶積み込んでいる隙をうかがってセスナに乗り込んでしまうのでした。そして二人は棺桶の蓋をこじ開けて「あー、女だ!」 夜中ならともかくセスナの後部座席に覆面レスラーが二人、絶対見つかるって!

 でもこれはルチャ映画。二人は見つかることなくパラシュートを背負ったままのパイロットが飛行機を離陸させるのでした。頃合よしと見たブルー・デーモン、パラシュートを背負ったままのパイロットの首を後ろから締め上げるのです。「やい、この飛行機をメキシコ市へやれ!」しかし、パラシュートを背負ったままのパイロットもさるもの。彼はブルー・デーモンの手を振りほどくやドアを開けてばっと空中に躍り出たのであります。そうか、このために最初っからパラシュート背負ってたんだ(笑)。さあ、パイロットを逃がしてしまうか、いやいや、そこはさすが我らがブルー・デーモン、彼もヤッと空中に飛び出してパイロットのパラシュートに飛びつくのです。そのまま地上へ降下。一方、機上に残されたミル・マスカラスも操縦かんを握ってたくみにセスナを操ってこちらも着陸します。そうしてブルー・デーモンと協力してパイロットをぼこぼこにするのでありました。

 一方、ミル・マスカラスとブルー・デーモンが苦労している間にもやっぱり水上スキーを楽しんでいるエルザ、メディコ・アセシーン、ティネブラス、いい気なもんですなと思ったら突然エルザが水上スキーを捨てて逃げ出した。なんだなんだと思ったらなんと、モーターボートに爆弾が仕掛けてあったのです。実はこのエルサ、マノ・ネグラ博士のスパイだったのであります。「うわあ、やばい」慌てて水へ飛び込むメディコ・アセシーンとティネブラス、間一髪でボートがどかーん、爆発します。「ウワー、ヤバかった」と思ったら今度は水中からアクアラング部隊が襲ってきた。水中銃を持っていて剣呑、剣呑。メディコ・アセシーン、ティネブラス、大ピーンチかと思われたのですが、ここでブルー・デーモン、ミル・マスカラスのセスナが飛んでくるのですねえ。セスナはそこらの空き地に着陸。ブルーデーモン、ミル・マスカラスは飛行機から降りるとだっと走って湖へ。そのまま飛び込んでメディコ・アセシーンとティネブラスを助けたのであります。アクアラング部隊もぼっこぼこにされてしまいましたとさ。

しかしこのセスナどこにでも着陸しますなあ(笑)。

 湖の死闘が済んでスパイのエルサ、もうパラシュートを背負ってないパイロット、ダイバー達をインターポールに引き渡して!後はマノ・ネグラ博士だけだ。アジトは分かったからこれからみんなで踏み込もうと力強く宣言するブルー・デーモンなのでありました。

 さて秘密基地のマノ・ネグラ博士、「エルザからの連絡が途切れた。嫌な予感がする」不安になったらしい博士は特殊な火炎放射銃というのを小人のリーダーに渡します。「いいか、これで撃つと動けなくなってしまうのだ。良く狙って使うんだぞ」ここでタイミングよくブルー・デーモン率いるレスラー軍団登場!小人軍団、部下二人、ブラックシャドウと操られたソンブラと戦いを開始するのでした。決して広くない秘密基地のセットで20人近くの人間がくんずほぐれつ戦うのでありますが、はっきり言って非常にうざい、見ずらい(笑)。小人は小さいからいいなんてアブナイこといってる場合じゃないのです。おまけにあちこちの機械が壊されて爆発したり火を噴いたりしております。

 ここまで来れば正義のレスラー軍団が勝つのに決まっている。ブラックシャドウはぼこぼこにされ、小人のリーダーは例の火炎放射銃でメディコ・アセシーンを撃ってその動きを止めるのですが他のレスラーにぶん殴られて昏倒(笑)。すぐメディコ・アセシーンも動けるようになるし、火炎放射銃まったく役にたちませんなあ。形勢不利と見たマノ・ネグラ博士は何だか良く分からない薬を服用してぼんっ、消えてしまいました。はあ?そしてソンブラはいつの間にか正気を取り戻して「ん、ん、何でみんないるの?」はい、大勝利であります。

 正義の覆面レスラー軍団の尽力によって無事ミスコンテストが開催されます。今年度のミス・メキシコがマリセラ・プロペラ嬢に決まったところでめでたし、めでたし。後はレスラーたちがそれぞれのお相手を乗せてバイクを走らせるエンディング。ロサ・ビアンカの主題歌「さらば愛しき人よ」が長々と流されてようやくエンドマーク。

一応レスラー軍団のリーダーはブルー・デーモンなのですがミル・マスカラスも場面ごとにマスクをチェンジ、上着まで代えたりして目だっております。もっともあんまり変えるので誰だか分からなくなる時がありましたけど。たしかにお洒落でカッコいいとは思うのですがねえ。

カラー・スタンダード モノラル音声。VHS日本版ソフト スペイン語音声、日本語字幕付。画質・音質はそこそこのレベル。有限会社 ジェットリンクの通販限定発売VHSソフト

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『BLUE DEMON Y LAS INVASORAS』(『ブルー・デーモンVS侵略者 女エイリアンの襲来』1969)

 

BLUE DEMON Y LAS INVASORAS』(『ブルー・デーモンVS侵略者 女エイリアンの襲来』1969

「ファンタスティック・ビデオ・グランプリ」なるイベントでただ一度切り上映されたという幻のブルー・デーモン主演映画であります。冒頭の特撮シーンに観客が仰天したといわれておりますが、それもむべなるかな。とにかく凄いんですから。

 冒頭いきなり現れる黄色い球。どうやらこれは惑星のつもりらしい。周囲では何かがきらきら光っている、これはどうやら宇宙のつもりらしい。そしてふわふわと漂う周囲に輪をつけたピンポン球のようなもの、これはどうやら宇宙人の宇宙船らしい。こんなどうやら”“らしいのオンパレードな特撮場面初めてですがな(笑)。さらに現れるただの石ころ、あああ、これ、地球なの(大爆笑)。


 石ころの地球の大気圏に突入した宇宙船。メキシコのとある湖にぼちゃん。おー水槽の底にピンポン球がしずんどるわ。これは凄いわ。この様子を見ていたのが近くに住む羊飼いの少年。少年、いきなりピンポン球が飛んできて湖に落ちたものだからびっくりしております(笑)。さて、宇宙船の中は無人、誰もおらんのかいのと思いますがすぐに「テレポート装置作動」という声。びょびょびょびょーんと音がして女が5人現れたのです。そして球形の通信装置?から女王様が命令。「いいか男性10名のデーターを渡す。彼らを間違いなく連れてくるのだ。我が星の男たちはウィルスで全滅してしまった。お前達が任務に失敗すれば我々は滅亡してしまうぞよ!」はあ、そういうことですか。地球の男達を攫って自分達の星へ連れていこうとしているんですね。

 女達のリーダー、ルーラは「それじゃ、出かける前に格闘術の復讐をしましょう。この映像をごらんなさい」はい、映るのがメキシコ女子プロレス。6人タッグでみんな覆面レスラーと言う奴。これからしばらくどったんばったんプロレスの試合です。それを目を輝かせてみる女宇宙人たち。いやー、私は慣れてるからいいですけどね、知らない人が見るとびっくりしますよ、これ、ええ。試合が終わってはい、女達出撃します。ぱっと消えてぱっと湖畔に現れるという・・・。そしてまたぱっと消えてどこかに移動するのかと思ったらすたすた普通に歩いていくのであります(笑)。これをみていた少年、またびっくり。

 女達はこのあたりでただ一軒のホテル「パライソ」へ到着。そしてクラークのおっさんに「部屋はあるかしら」宇宙人がいきなりホテル来て部屋ありませんかとか聞くな!それに好都合にも空き部屋があったのでって、満室だったらどうするんだ(笑)。宇宙船に帰るのか。ルーラが「じゃ、泊まるわ」あ、この女宿帳にサインしよる。宇宙人がホテル来て宿帳にサインするな!さらに驚くべきことにルーラ、いきなりクラークに熱烈なキスをするのです。クラークの顔がみるみる赤くなって「はい、御主人さま、どんな命令にも従います」ああ、操られちゃった。でもキスで赤くなるって赤面しているようにしか見えないのですがね(大笑い)。ルーラたちはこのホテルを根城として地球人男性誘拐作戦を開始するのです。

 女宇宙人たちはさまざまなところへ潜入します。いきなり病気で休んだ秘書の代わりを務めている奴がいる。この女のとりことなった社長、「君と会えなくなるのは寂しいな。どうだい、秘書と社長ではなく男と女の関係になろうじゃないか」なーにが男と女の関係じゃ、バーカバカ(笑)。社長、うまうまとあの湖のほとりの誘いだされキスをされるのです。するとびよびよびよよよーんと音がして宇宙船の中にテレポートさせられちゃった。はい、一人目捕まった。

次に狙われたのがトラックの運転手。彼は助手席にいきなり女宇宙人が現れたのでびっくり。「君、いつから乗ってたの!」でもこの女宇宙人たちはすこぶるつきの美人揃い。コスチュームもミニスカ、胸元おっぴろげでムチムチのムチですわ。トラックの運転手もとうてい辛抱しきれるものではなし、ぶちゅぶちゅぶちゅちゅちゅー。キスをしてしまいました。はい、この人も宇宙船に連れて行かれてしまいました。

 第三のターゲットは怪しげなプロモーター、女宇宙人、今度はダンサーになりすまして「ねえーん、私をどこかのクラブで踊らせてーん」プロモーター、やにさがって「いいよ、でも、契約の前に一つ君の踊りを見せてくれんかね」女宇宙人、カセットのスイッチを入れて流れ出した音楽に合わせて踊ります。ひゅんと回ったり腰をくねくねさせて色っぽいことこのうえなし。おまけに足をぱっぱっと上げてあっ、パンツが見えた(笑)。プロモーター氏、すっかり興奮して女宇宙人とぶちゅぶちゅぶちゅちゅちゅー、キスです。はい、またも拉致完了と思いきや、なんと刺激が強すぎて心臓麻痺で死んじゃったってなんじゃ、そりゃ(笑)。

 さらに第四のターゲットとなったのは科学者のアドルフォ。女宇宙人の一人アニータは何時の間にやら彼の助手となっております。アドルフォはやっぱり彼女の魅力のとりことなりまして、「ああ、君は優秀で美しい」アニータも調子に乗って「ああ、私もドイツに留学していたころから先生のことを尊敬しておりましたわ」ってウソつけ!そして熱烈なキス、宇宙船にテレポートと思いきや、いきなりこのアニータ、仲間を裏切りよる。彼女はアドルフォに「二人で宇宙船をのっとって宇宙を征服しましょう。あなたは捕まったふりをしてちょうだい」あー、女宇宙人たちの地球人誘拐計画、いきなり暗礁に乗り上げております(笑)。

 さあ、ここでようやくヒーローたるブルー・デーモン登場。彼はガルサと組んで悪役組トーレス・ディクソン組とタッグマッチ。はい、ここからしばらくプロレス試合をお楽しみください。トーレス・ディクソンの悪逆非道な反則技に苦しめられるブルー・デーモン・ガルサ組でしたが、一瞬のすきをついてガルサがトーレスをマフラー式バックブリーカー(アルゼンチンバックブリーカー)、ブルー・デーモンがディクソン抑えて見事ギブアップを奪います。負けたディクソン、腹いせにパートナーのトーレスをタコ殴り。仲間割れです。カッコ悪いですなあ。

 試合後、控え室に戻ったブルー・デーモン。その彼を訪ねてきたのが先ほど観客席で熱心な声援を送っていたメキシコ警察のラウル警視です。彼はガールフレンドのナルダをブルー・デーモンに紹介。そして「僕達、湖でバカンスするつもりなんだけど君もこない」ブルー・デーモンは微笑んでってマスク被っているから分からないけどさ、「いやー、トレーニングしなくちゃならないし、明日も試合がある。君たちだけで楽しんでこいよ」「そうか、ブルー・デーモン、じゃ、さよなら」出て行った二人を見送ったブルー・デーモン、思わず「あー、俺も休みてぇ」と呟くのがオカシイ。

 もちろん、このナルダと言う女は宇宙人。次のターゲットはラウルだったのです。しかし、ナルダは思いもかけずラウルを愛してしまっていたのでした。彼女はラウルをいったんあのホテルに匿ってなんとか彼を助けられないかと考えるのでした。一応、ルーラに「あの人は警察ですからやばいです、他の人にできませんか」と聞いてみたのですが、「女王様が選んだターゲットです。彼自身でないとならないのです」とあっさり断られちゃった。うーん、どうしよう、どうしようと思い悩むナルダ。ええ、ここでも暗礁に乗り上げる宇宙人たちの地球人誘拐計画。こんなんじゃ駄目ですよ(笑)。

 さて行方不明となったラウル警視、メキシコ警察の上司がブルー・デーモンを呼んで彼を探すように依頼。さすが好漢ブルー・デーモン、ぽんと胸を叩いて「彼は親友です。必ず見つけます」上司は「他にも行方不明になっている男達がいる。彼らは行方不明になる直前、美しい女といるところを目撃されてされているのだ」「ふうむ」首を捻るブルー・デーモン。「そういえばラウルもガールフレンドを連れてきていましたな。彼女と一緒に湖に行くといってました。よろしい、まず湖の近辺を調べてみます」はい、スポーツカーで湖へ急ぐブルーデーモンでありました。

 ブルー・デーモン、ホテル「パライソ」へ。何しろ近辺には一軒しかホテルがないからここに行くしかありません。そしてあのクラークに「ここにラウルと言う人はきませんでしたか」と直球ストレートに質問するブルー・デーモン(笑)。「いやあ、知りませんなあ、このホテルは改装のために一ヶ月前から休業しているんです。お客様は来てないですよ」さあ、困ったブルー・デーモン。捜査がもう行き詰っちゃった(大笑い)。この後ホテルの部屋に軟禁されていたラウル、見張りを倒して逃げようとします。これからしばらくどってんばったん戦いがあって、あ、ラウル逃げられません。殴り倒されてまた部屋に放り込まれちゃった。

 仕方なしにあてもなく車で湖の周囲をめぐるブルー・デーモン。しかし偶然立ち寄ったガソリンスタンドの店員から「いや、ホテルやってるっすよ、僕、食材とか水とか運んでますもん」さあ、これぞ天の助け。ブルー・デーモンは勢い込んでラウルの車である赤いルノーを見なかったかと尋ねるのです。うなずく店員、「あー、あの車ですか。カッコいいっすねー」ようやくホテルが怪しいことに気がついたブルー・デーモンでした。いやあ、実際このガソリンスタンドがなかったらどうなっていたことやら。

どうも相方のサントなしではブルーデーモン冴えません。

 暗くなるまでまったブルー・デーモン、車でホテルに乗り付けます。あのー、車でホテルに行ったら暗くなるまでまった意味がぜんぜんないと思うんですけど(笑)。彼は木をよじ登ってホテルの2階に潜入します。たちまち見張りに見つかって大立ち回り。ラウルの時とまったく同じやんけ!で、さんざんどったんばったんやった挙句、そのまま逃げてしまうブルー・デーモン。一方ラウル、この騒ぎに紛れて彼も逃げ出すことに成功します。そして夜の森で偶然であってお互いびっくりする二人。そんなことするなら素直にブルー・デーモンにラウル助けさせれば良かったんじゃないの?監督さん(笑)。

 さあ、一緒に湖を調べようということになります。ここで大変都合のよいことにあの羊飼いの少年と偶然に出会ってしまうのがメキシコルチャ映画のいい加減な、いや、いいところ。少年は二人に「僕見たんだ、ピンポン球じゃなかった光る大きなものが湖に落ちたんだ。そしたらあの露出の多い服をきたムッチムチのお姉ちゃんがでてきたんだよ」思わず「湖のひみつかい」と呟くブルー・デーモンです。「よし、湖に潜って調べてみよう」なんと自分の車にスキューバダイビングの道具を乗せていたという・・・、ブルー・デーモン、用意がいいですなあ(笑)。 

 ブルー・デーモン、アクアラングを装備してざぶんと湖に飛び込みます。もちろん、マスクはそのまんま、その上から水中眼鏡つけてます。訳分からんカッコです(笑)。そして湖底を進むブルー・デーモン、あ、宇宙船だ、宇宙船が湖の底にしずんどるぞ!彼の接近を探知した女宇宙人たち、慌てますな。ルーラが「あの男をやっつけるのです」どんな秘密兵器が出てくるのかと思ったらナルダがエアロックから水中に入って素もぐりでブルー・デーモンに襲い掛かるという・・・(大笑い)。しかしナルダ、なかなか強くブルー・デーモンの酸素タンクのパイプを切っちゃった。「わあ、これはたまらん、息ができん」ブルー・デーモン、へろへろとなって浮上、ラウルと少年に助けられるのでした。

 ブルー・デーモンは何が起こったのだとラウルに聞かれて「水中でへんな生き物に襲われた。素もぐりで泳ぐ人間の女のようだった」はい、その通りです(笑)。一方、女宇宙人たち、あのヘンな男、何しろマスクの上から水中眼鏡ですからねえ、を捕まえて何者か確かめなくちゃということになります。その任務に志願したのがナルダ。彼女は湖畔にテレポート、ホテル「パライソ」へ向かいます。任務に志願ったってこの女はラウルのことが気になっているだけなんですけどね。ホテルへついたナルダ、ラウルがいなくなっていることに気がついて愕然とします。

 ブルー・デーモンとラウルもホテル「パライソ」へ。ブルー・デーモン、「よし、私が乗り込もう。なんとか指揮官とあってみる。ラウル、君はその間に自分の車を探して拳銃を取ってくるのだ」どうも直球ストレートな作戦で捻りがないですなあ(笑)。その言葉通り、真正面からホテルへ乗り込むブルー・デーモン。わらわら出てきたホテルの男達に「お前達のリーダーはどこだ、会わせるのだ」あっさりナルダ出てきて「それは私です」正面から突っ込むブルー・デーモンもブルー・デーモンですが、ナルダもこんなに簡単に姿を現すことはないでしょう。「お前達はあれか、宇宙船で来たのか、地球を侵略するのか」ナルダはそんなブルー・デーモンの質問には答えず「ラウルはどこ、あの人はどこ」「彼は私と協力してお前達をやっつけるぞ」ここで初めてナルダがカッとなった様子。「お前達地球人はね、私らよりものすごーく遅れているのよ。ホテルの男達だって私達があやつっているの。あなたに勝ち目はまったくないわ、さあ、ラウルはどこ?二人で宇宙船に来るのです!」

 さあ、ブルー・デーモンとホテルの男達の戦いです。これをにやにや眺めているナルダ。ところが拳銃を持ったラウルが飛び込んできたとたん、態度ががらっと変わって「ああ、ラウル、私の愛しい人!そうだわ、こんな戦いやめて二人で逃げましょう」ああ、そうですか。アニータに続いて二人目の裏切り者ですな。いきなり味方となったナルダ、「私がラウルを捕まえた振りをして宇宙船に戻ります。そしてハッチを開けますからブルーデーモン、あなたは泳いで宇宙船に来てください」やっぱり泳がせるんかい(笑)。テレポート装置でぱっと移動させるとかそんなサービスはないんかのう。そしてラウルにキスをするナルダ、ぶちゅぶちゅぶちゅちゅちゅー、ぱっと消えて宇宙船内にテレポート。

 そうして彼女はルーラたちの目を欺いてこっそり船底のハッチを開けることに成功したのです。そこから泳いで入ってくるブルーデーモン。濡れ鼠の覆面レスラーが宇宙人の宇宙船の中。良く考えたら凄いことですゾ、これは。彼はナルダに案内されて捕虜収容室へ。そこで捕虜達を解放しようとしたのですが、彼らは宇宙人に操られていた。逆に襲い掛かられて取り押さえられてしまったのです。ここにルーラ達現れて「こ、この裏切り者め!帰ったら酷い目にあわせてやる」哀れナルダも捕虜になってしまったのです。彼女はブルー・デーモンに「もう駄目だわ、あたし達殺される」と弱音を吐くのでありました。

 しかし、まだもう一人の裏切り者が残っているぞ!あの科学者アドルフォに宇宙船を奪って宇宙を支配しましょうと誘いかけたアニータだ!5人で地球侵略に来たのに二人が裏切り者、凄いな、これは(大笑い)。彼女はナルダ、ブルー・デーモン、捕虜たちを解放します。念のいったことに捕虜達のコントロールも解いてあげるという心遣い。そして彼らを湖畔へテレポート。さすがにみんなをぞろぞろ泳がせる訳にはいかなかったと見えますな。ブルー・デーモンたち、逃げようとするのですが、ああ、いまやホテルに移動して男捕獲作戦をさらに進めようとしていたルーラ達に見つかってしまったのです。ルーラは宇宙ライフル銃を構えてごーっ、なんだ火炎放射器かよ(笑)。捕虜の男を一人燃やしてしまったのです。これにはたまらずブルー・デーモンたち再び捕まってしまうのでありました。

 一方、宇宙船内のアドルフォとアニータ、ルーラがいないのをいいことにもうやりたい放題。テレポートマシンのスイッチをあっさりと切ってしまいます。「ふふふ、これでもうみんな戻ってこれないわ、宇宙船は私達のものよ」その頃ホテルのブルー・デーモン、宇宙人たちの隙をみてぱっと飛び出し、一人だけで逃げてしまいました(笑)。彼は自分の車からガソリンを抜くとそれで火炎瓶を作ります。あの火炎放射器に対抗して火炎瓶ということなのでしょうか。ブルー・デーモンに逃げられたルーラは捕虜を宇宙船に戻そうとします。しかし、スイッチが切られている。ルーラは何かが起こったのだと知ってメリタだかティナだかいう女宇宙人を見に行かせるのですが、途中でブルー・デーモンに襲われた!お、ブルー・デーモン、思いっきり女宇宙人の胸つかんどるぞ、役得ですな!ばったり倒れて失神する女宇宙人。ブルー・デーモンは彼女の武器を奪って立ち去ります。すると、あれ、フツーに女宇宙人立ち上がった。そのまま宇宙船を調べるべく湖へ。でも中には入れず、そのままがぼがぼがぼ、溺れ死んでしまったという・・・(大爆笑)。なんなんですかねえ。

 さあ、ブルー・デーモン、さっき奪ったはずの宇宙人の武器がいきなり水中銃に変わっているけど、気にするな!これと火炎瓶を持って出撃です。ホテルの庭でうろうろしていた宇宙人様御一行にいきなり火炎瓶攻撃。どかんと燃え上がります。ブルー・デーモン、水中銃をつきつけて「さあ、捕虜を解放するのだ」アニータが遠隔操作でルーラたちの武器を無効化したこともあって女宇宙人たちしごくあっさりと降伏します。宇宙船の中のアニータとアドルフォは大喜び。「これで私達は宇宙の支配者になれるわ」「よし、さっそく宇宙船で出発だ!」しかし、その時、「そうはいかないぞえ!」そうです、もう皆さんお忘れかもしれませんが、冒頭ちょこっと出てきたきりの球形の通信装置?から女王様が叫んだのです。「裏切り者め、死あるのみだ。他の者も任務に失敗したからやっぱり死あるのみだ」いきなり別の宇宙船が現れた!その宇宙船はアニータとアドルフの宇宙船を火炎放射で攻撃って、こっちもやっぱり火かい(笑)。ゴーゴーゴー、たまらず爆発します。すると同時に地上のルーラ、ナルダたちも炎に包まれて燃えてしまった!

 「ああ、ナルダ」絶叫するラウルです。「僕は君を愛していたのに、そんな馬鹿な」嘆き悲しむ彼の肩に手を置いたブルーデーモンが「これが最後の宇宙人だとは思えない。第二第三の宇宙人が現れるに違いない。そのときはラウル、あんたが戦うんだ」あまり効果的な慰めの言葉とは思えませんが(笑)。それから宇宙を進む宇宙船が一度映ってエンドマーク。

 『サント対火星人』の火星人よりもさらにトンチキな女宇宙人軍団。いくら顔と体が良くったって、それだけじゃ地球の男をさらうなんてできないぞ!

 カラー・スタンダード モノラル音声。VHS日本版ソフト スペイン語音声、日本語字幕付。画質はそう酷くはないけれども、高画質には程遠くてという、まあそこそこの画質ですな。音質もそこそこ。ちょっと歪んでいますが、なにしろこんな映画ですからな。あんまり関係ないっす。有限会社 ジェットリンクの通販限定発売VHSソフト

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