« 2006年11月 | トップページ | 2007年1月 »

2006年12月28日 (木)

『Snowbeast』(1977年 テレビ)

 

おお、この手の映画50本パックDVDセットとしては妙に画質がいいぞ。音もじーじーびーびーという雑音が混ざってなくて聞き取りやすい。たまにはこんなのも良いですなあ(笑)。

さて、ところはコロラドのスキーリゾート。ハイジ(アニー・マッケンロー)といういかにも山向きの名前の女性がジェニファー(キャシー・クリストファー)という友達とスキーを楽しんでおります。冒頭からこの二人のスキーシーンが延々と続いて、ふとハイジ、いやな気配を感じまして滑るのをやめ、ジェニファーに「ねえ、もう帰りましょうよ。なにかおかしいわ」しかしジェニファー、「何を怖がっているのよ、絶好のスキー日和じゃない」彼女を残してそのままツーッ滑っていきます。するとある日、森の中、熊さんに出会ったじゃなかった、雪男がわぁ。ジェニファーに襲い掛かってどてぽきぐしゃ。ハイジ、雪男の姿は見なかったものの、その恐ろしい唸り声、おまけに謎の足跡を見つけて震え上がり、ジェニファーの安否を確かめることなく逃げ出してしまったのです。ここからオープニングクレジット。

 舞台は移りましてキャリー・リル(シルビア・シドニー)のスキーロッジであります。間もなくこのリゾートのウィンターカーニバルが始まるというのでもう満員の大盛況。リルは後から後から詰め掛けるスキー客に向って「もうすぐウィンターカーニバルが始まるわ、犬ぞり競争、クロスカントリー競技、お茶もあります、お菓子もあります、皆さん、どうぞ楽しんで」と放送しております。有体にいって少々五月蝿い(笑)。実質上の支配人であるリルの孫のトニー(ロバート・ローガン)も大忙し。「ほら、定吉、お客様のお荷物を運ばないかね、なに、お部屋はどちらにいたしましょうだって、そんなの空き部屋にお連れするに決まっているじゃないかね、ええ、どうも実際、世話がやけるね」と汗だくになっております。

 ここへどたばたと飛び込んできたのがバスター・スミス(トーマス・ボブソン)。「てえへんだ、親分、てえへんだ」トニーは苦笑して「なんだい、そんな人を銭形平次みたいに」「ハイジとジェニファーが大変なことになったんでやすよう」「それはうちのロッジに泊まっているお客様かえ!」トニー、バスターと一緒にスノーモービルで山のスキーパトロール中継所に急ぐのでありました。そこで彼がみたものは真っ青になってぶるぶる震えているハイジの姿。「いったいぜんたいどうしたってんです、ハイジのお嬢」「ジェニファーが、ジェニファーが」むせび泣くハイジ。「怪物にやられちゃったのよ。ううん、姿は見なかったけど恐ろしい唸り声と足跡を見たわ、ああ、あたし、怖い」「あっしをその場所へ連れていってくれませんか」と今やすっかり江戸っ子になったトニーが頼みますとハイジはふるふる首を振って「駄目、恐ろしくってとても戻れないわ」結局ハイジをロッジに送り、トニーは数人の三人のスキーパトロールたちとジェニファーを捜索することになります。

 ここからまた延々と雪山を滑るスキーシーン。スキー映画はこれで尺を稼ごうとするからいけません(笑)。延々滑った挙句ついにジェニファーの折れたストックと引き裂かれたスキーウェアを見つけるトニー、しかもそのスキーウェアは血に染まっております。ここでまた唸り声。はっと振り向いた彼は毛むくじゃらの何者かが森の中へ消えていくのを目撃したのでした。

 ロッジに戻ったトニーはジェニファーがおそらく怪物に襲われて殺されたことをキャリーに報告します。トニー、付け加えて「みんなを避難させねえとなんないぜ、ばあ様」するとキャリー、「ええ、そんなこと言ってお客が逃げたらどうするんだい、ここのスキーリゾートは剣呑でございますって宣伝するようなものだ。せっかくのウィンターカーニバルも台無しだよ」結局この件に関してはお客を逃がさないためにとりあえず黙っておこうということになります。所謂「ジョーズシステム」でございます。

 ここに珍客が二人。元68年冬季オリンピックの金メダリスト、ガー・サバーグ(ボー・スベンソン)。後からトニーに「おめえの狙撃手としての目を拝借してえんだ」と言われていますのでおそらくバイアスロンの選手だったのかな、そして彼の妻でありテレビレポーターでもあるエレン(イヴェッティ・ミミックス)の夫婦であります。実はガー、オリンピックの栄光がいつまでもいつまでも忘れられず、仕事がうまく行かない。おまけに夫婦仲も駄目になりかかっていたのです。その現状を打破するために旧知のトニーにガーの仕事を世話して貰おうとしていたのでした。それを聞いたトニー、快く「ほかならぬおめえのことだ。うちのロッジのスキー学校の先生をやってくんな」ガーとエレンは大喜びです。

 さて、トニー、スキーパトロールを呼びまして「ジェニファーの捜索は打ち切るんだ、その代わりおめえたちにはあの地域を立ち入り禁止にして欲しいのだ」と要請します。どうも要請というよりは部下に対する命令のイメージなのですが、トニー、スキーパトロールと何か関係があるのでしょうか。まあ、どうでもいいですが。この要請にしたがってスキーパトロールの一人が山に入ります。そしてまた延々とスキー。いつもより余計に滑っております。受験生が見たら怒りますよ、これ(笑)、その挙句にいきなり雪男出現。あわれスキーパトロールの人、ジェニファーと同じくどてぽきぐしゃとやられてしまったのです。

 場面はがらっと変わって雪の中牧場の仕事に励むフェアチャイルド家の人たち。これをがふーがふーと鼻息荒く雪男が見つめております。でも雪男が実際に画面に出てくるわけではなく鼻息がオーヴァーラップするだけの所謂「雪男の視点」映像であります。働いている人々から一人の男の子が抜け出した。彼は納屋に入っていったのですが、すぐに顔色を変えて出てきてげーげー。パパがびっくりして「どうしたってんでぇ、納屋に何があるってんでぇ」入ってみますと、はいばらばらのぐちゃぐちゃのぐずぐずになったジェニファーの死体が!パパもばたばた飛び出してきて男の子と並んでげーげー。

 トニーはキャリーばあ様の考えはさすがにムチャだと思ったのか、パラディ保安官(クリント・ウォーカー)に会いに行こうとするのですが、直前にフェアチャイルド牧場での死体発見の知らせを受けて保安官が出動、話ができないままになってしまいます。トニーは仕方なく、何しろキャリーばあ様がじろりと見張っておりますから(笑)ガーを温水プールに呼び出して「じつはこのあたりで雪男がうろついているらしいんだ、女のお客が一人行方不明になっちまった。おれは彼女のスキーウェアを血まみれでみつけたのだ」と話すのでした。

ガーは首を捻って「雪男ってぇとビッグフットってやつかい。おかしいな、うちのかかあがビッグフットの番組やった時は」奥様のご職業はそんな伏線ですか(笑)。「目撃者はみんな、じーっと見ているだけで何も剣呑なことはなかったって言っていたがね」「そこでおめえの狙撃手としての目をちょっくら拝借したいのよ」二人で雪男を探そうということになりました。

 この間エレンは何をしていたのかというとスキーを楽しんでいたのであります。そして偶然、フェアチャイルド牧場の現場を目撃してしまった。「何かある」とキャスター特有のカンという奴でぴんときたエレン、周りを調べてみると果たして謎の足跡が!止せばいいのにそれをたどって行くのであります。

 さて、雪男退治で盛り上がっていたガーとトニーですが、その前に保安官から呼び出しがきた。例のフェアチャイルドの死体は「おめえのところの泊まり客じゃないのかえ、確かめておくれ」ということなのです。ガーと二人で現場に向ったトニー、保安官から「そのほう、スキーウェアで見分けがつくかの」と言われて怪訝そうに「いや、顔を見れば分かると思うんでやすが」「その顔がないのだ」こういう会話は嬉しいですねえ(笑)。その顔のない死体を見てああ、これはたしかにジェニファーのお嬢でうちのお客さんでやすと確認したトニー、意を決してこれまでのことを保安官に説明したのでした。「何、雪男とな、なぜ、そのほう、そんな大事なことを黙っておった」お代官さまかい(笑)。トニーは頭をかきつつ、「いやね、血だらけのスキーウェアが見つかっただけでやんしょ、あっしもしかと雪男を見たわけじゃないし、そんな大騒ぎをしてもね」保安官、考えたあげく、「よし、明日、辰の刻を期して雪男を探しに参るぞ」だって。

 足跡を追っていたエレン、ついにあのスキーパトロールの人が雪男にやられた現場を見つけるのです。と同時に響き渡る恐ろしい唸り声。びっくりしたエレン、急いで逃げ出すのでした。さあ、滑って逃げるエレン。がおーがおーと唸る雪男。エレン、ばたっと転んだァ。「あいたた、えらい目に会っちまったねえ」迫る雪男、立ち上がってまた滑り出すエレン、唸る雪男、やられたかと思いきや、そのままエレン逃げちゃいましたとさ(笑)。

 さて町の体育館では町民あげてウィンター・カーニバルの準備中。キャリーも大はしゃぎでみんなを励ましたりやってきたミス・雪の女王に王冠を渡したりしております。そこになんと雪男が躍り込んで来たァ!でも雪男は一瞬窓の外から顔を見せるだけであとはもっぱら悲鳴を上げながら逃げ惑う町民の皆さんでパニック感を演出しております。簡潔でしかもお金の掛からないまことに優れた演出方法と申しましょう。で、雪男はこの町民たちを襲うかと思いきや、何故か外に出て偶然車でやってきたカーニバル実行委員の女の人に「がおー」ずたずたにしてしまったのです。この騒ぎで転倒したキャリーも腕を負傷、救急車で病院へ運ばれるのでした。駆けつけてきたガーにキャリーが「ああ、私が間違っていた、早いところ通報しておくべきだったよ」と言い残すのはもはやこの手の映画の定石でありますな。

 さて、この騒ぎの後、部屋に戻って物思いにふけるガーであります。彼の頭の中に現役でカッコ良く滑っていた頃の自分の姿がぽわわーんと浮かんでくる。あれ、これは直滑降だな、狙撃手の目はどうしたんだ、バイアスロンの選手じゃなかったの、良く分からないけど、まあ、いいか。ついにガー、すっくと立ち上がりスキーウェアに着替えます。外へ出るとスキーでしゃー。深夜の山のなかをまたまたえんえんと滑るという・・・。あ、ところでエレンはどうなったんでしょう。ガーは今だ帰らないエレンを探しに行ったの?それともキャリーの言葉に発奮して雪男探しに行ったの?これもまた良く分からないのですが、まあ、いいでしょう。

 そのエレン、ある山小屋で夜明かしをしておりました。いきなりがたがたという音が響いて驚いて眼を覚まします。何者かが山小屋に入ってこようとしているのです。「お前さん、誰だい」と勇気を振り絞って叫びますと帰ってきた返事が、「かかあ、俺だ、俺だよ」ガーだったのであります。「あんた、良く見つけてくれたねえ、嬉しいよ」「おう、かかあ、怖かったろう、よく我慢したなあ」「あんた」「かかあ」「あんた」「かかあ」OHOOOHeyyyy!って五月蝿いよ(笑)。ここで今までのことをじっくり話し合ったりなんかしちゃったりなんかして(広川太一郎風)、二人はようやく夫婦の危機を脱したのであります。ぶちゅぶちゅぶちゅちゅちゅーとキスまでしちゃったりして雪男が外をうろついているというのになんとも暢気なことですな、けっ。

 その暢気がわざわいしたのか翌朝、雪男が山小屋を襲撃。入り口のドアをがんがん叩いております。ガーとエレンは飛び起きて逃げようとしたら上から人形じゃなかった雪男にやられたスキーパトロールの人の上半身がぼとっ(大笑い)。ガーとエレンは壁を破って逃げ出そうとします。そこへ現れたのが保安官とその助手、トニーの雪男捜索隊、あるいはガーとエレン捜索隊の面々ですよ。雪男はあっという間に逃げ出してガーとエレンは救われたのです。トニーは二人を町まで送り、保安官たちはそのまま雪男を追っていくこととなりました。

 そして見事、怪しの生物を保安官がやっつけた。大喜びの町民の皆さんですが、ガーたちは保安官が撃ったという生き物を見て愕然とします。それは唯のグリズリー、熊だったからです。ガーとヘレンは道行く保安官を捕まえて「ありゃあ、あっしらが見たものと違いますぜ」保安官目を剥いて「何、違うとな」「お疑いなら、あの熊を解剖してみればいいや、食われた奴らのスキーウェアなんかでてきやしませんて」「ううーむ」保安官考え込みまして「よし、相分かった。その方、わしと同行せよ、雪男を退治に参るぞ」ヘレン、置いて行かれては大変と「お前さん、あたしも連れていっておくれ」これで仲間が三人になった!おまけにどこでこの話を聞きつけたのか、トニーがぱっと現れまして「あっしを入れて四人ですぜ」

 ガー・へレン・保安官・トニーの夢のカルテットでキャンピングカー仕立てて山の中にはいる訳です。ところが雪男、まさに「けり落としなさい」といわんばかりに積んである丸太を足でけり落とした。ぐわんぐわんぐわらんとキャンピングカーを襲う丸太!ががーんと激突、キャンピングカーはひっくり返ってしまいました。運悪く中にいた保安官は重傷を負ってしまいます。外にいた残りの三人は「えらいことだ、保安官をお助けしろ」とキャンピングカーを潰した丸太を動かそうとしたのですが、ここで雪男ががおーっと襲ってきた。あら、この三人、不人情にもひえええお助けぇと保安官ほったらかしで逃げちゃった(大爆笑)。哀れ動けない保安官、雪男にやられてしまったのです。

 ばたばたと山小屋(さっきの山小屋とは違うんかいの)へ逃げ込んだ三人ですが、こうしていても埒が明かないというのでキャンピングカーへ食料とライフルを取りにいくことになります。ひっくり返ったキャンピングカーに無理やり乗り込んで探す訳ですが、なかなか見つからない。やっとトニーがライフルならぬピストル一丁を見つけたところでがおーっ、再び雪男の襲撃です。トニーはこの雪男にピストルを乱射。あれ、あれれ、雪男あっさり逃げちゃった。ガーはエレンがようやく見つけたスキーを使ってこの雪男を追跡。彼はトニーからピストルを借りていたのですが、雪男に三発ほど発射したところで弾がなくなっちゃった。ガー、大ピーンチ!しかしさすがは冬季オリンピック、金メダリストです、え?この場合、それはあんまり関係ないのではないかですって、それもそうですな、承っておきましょう。とにかくガー、慌てず騒がずスキーのストックを迫ってくる雪男にぐさーっ。

 雪男、ばったり倒れて死んでしまったという・・・。これで映画は終わりです。しかし、なんですな、まさに死ぬその瞬間ですら雪男の全身像をはっきりと映しませんねー。ちらっと見た限りでは雪男スーツの出来はそれなりに良さそうなのになぜ、こんなに出し惜しみしたのでしょう。

カラー・スタンダード、モノラル音声。画質は意外に良好。コントラストが高く発色も綺麗です。音もノイズが少なくて台詞が聞き取りやすい。13枚組みのDVDボックスセット50 Movie Pack: Drive-In Movie Classics の一本。Digital 1 StopDVD

 エロの冒険者 

       HOMEPAGE http://homepage3.nifty.com/housei/

      SFシネクラシックス 輸入DVDでみるSF黄金時代(笑)

| | コメント (0) | トラックバック (0)

『Horror of the Zombies』(1974年 スペイン)

 

アマンド・デ・オッソリオ監督の『エルゾンビ/落武者のえじき(Tombs of the Blind Dead)』、『Return of the Evil Dead』に続くブラインドデッド・シリーズ第三弾!なんだそうであります。黒魔術を使って悪逆の限りを尽くしたゆえに呪われたテンプル騎士団。彼らがゾンビとなってこの世に蘇ってきたというお話で、まあ、お茶でも飲んで気軽なキモチでお付き合いくださいな。

悪魔の像をバックに気味の悪い詠唱がえんえん流れるオープニングが終わりますと、一転、今度はカメラスタジオでビキニのモデルさんたちの写真撮影。これを仕切っているのがモデルエージェントのリリアン(マリア・パーシィ)であります。「そうそう、手を頭の上に、はい、膝ついて」なんてポーズまでつけております。この撮影が終わったところで彼女の元にやってきたのがやっぱりモデルのナオミ(バーバラ・レイ)。彼女はモデル仲間でルームメイトのキャシー(ブランカ・エストラダ)が行方不明になったと言い出します。そしてリリアンに「あなた、数日前にキャシーに電話してたでしょ、あなたは私の知らないことを知っているはずよ、彼女はどこにいるの!」

 キャシーと聞いてすぐに「キャシー中島」と連想するのはオヤヂの証拠です。気をつけましょう。あと、このナオミとキャシーはレズの関係もあったということを覚えておいて下さい。まあ、忘れたって別にかまいやしませんが。

 リリアンは最初、「新しい仕事を見つけたのよ」とか「彼女は男性の恋人を見つけたのだわ」とごまかそうとするのですが、ついにナオミが「警察に連絡するわよ」と言い出したことで観念したのか、「明日、第三桟橋にいらっしゃい。そこで全てを話すわ」翌日のこのこナオミが出かけていきますとリリアンは彼女を倉庫に連れ込んで実業家のハリー・タッカー(ジャック・テイラー)とその右腕セルジオ(マニュエル・デ・ブラス)を紹介したのです。

ハリー・タッカーは「君の大事なキャシーはロレーナ(マルガリータ・メリーノ)というもう一人のモデルとわしの新型ボートに乗ってもらっておる。そこで美女二人が新型ボートに乗っていて遭難するという筋書きなのだ」驚いたキャシー、「ええ、それじゃ、二人が危ないじゃない」「大丈夫だ、船の航路で漂流させるからすぐ他の船に見つけて貰える。するってぇとどうなるかな」ハリー・タッカー、ニヤーッとして「ビキニの美女二人が遭難、救助さる。マスコミが放っておきませんよ、どんどんニュースに出るでしょ、それがわしのボートの宣伝費要らずの大CMになるのよ」

 あんまり遭難したボートを買いたがる人はいないと思うのですがねえ。なんでこんなややこしい計画を立てますかねえ。こんな計画のために親友(レズカップル)にも何も話さずぷいと出かけて心配させるキャシーもなんなんだかなあ。

 そのキャシーとロレーナから無線連絡が入ります。ナオミ、キャシーから直接「よく私の居場所が分かったわね」と言われて今の話は本当だったと安心しております。このまま他の船に見つかれば万事計画通り万々歳となるのですがそれでは映画が終わってしまいます。キャシーとロレーナが乗ったボートは正体不明の霧に取り巻かれていたのです。おまけに気温が急上昇、暑いし、霧のおかげで位置も分からなくなっちゃった。おまけにその霧の中から16世紀にしか存在しないはずのガレオン船がぬーっ。「ひいい、何、あれ、帆船よ、ガレオン船よぶつかるわ、ぶつかるってば、いや、超ピンチー!」ハリーはこの連絡を聞いて「照明弾を打ち上げて合図するんだ」女二人はその通りにするのですがガレオン船は止まりません。照明弾って言っても音がするだけで実際に発射してないし、光っているのはアカラサマな花火ですから、気がつかないもの無理はありません(笑)。

 ついにガレオン船はボートにごーん。幸いボートに大したダメージはなく多少の浸水があった程度でしたがハリーは計画の中止を決断します。女二人に「よし、そこで待っているのだ、ヘリコプターが助けに行くぞ」ヘリコプターが来るまでボートの中でじっとしていればいいのですが、そこは女の浅はかさ、ロレーナが「誰も船に乗っていないのはおかしい、中を調べてみる」と言い出してガレオン船に移乗してしまったのですな。不安そうにボートで彼女の帰りを待つキャシーでしたが不思議なる眠気に襲われて眠り込んでしまうのでした。

 一方、ハリーたちに向って怒鳴るナオミ。「私、このことを警察に連絡するわ、大スキャンダルになるわよ」そうかなあ(笑)。ハリーたちはこのナオミをがっと捕まえて監禁してしまったのであります。その彼女にミルクとパンの食事を持っていったセルジオ、ナオミに「私、ミルク飲めないの、お腹がすぐごろごろいうの、水にして頂戴」お腹がごろごろされてはたまりませんからセルジオ、彼女の言うとおりに水を盛ってこようと出て行きます。ドアを開けっ放しにして。

当然ながらあっさりと逃げ出すナオミ(大笑い)。セルジオ、騙されたことに気がついて彼女をおっかけあっさりと捕まってしまいました。ナオミを無理やり部屋に連れ戻してベッドに押し倒し「ええやろ、させんかい」ナオミ、「ひーっ」どんな展開なんだよ(笑)。

 ナオミ、この時ハイヒールで逃げるものですから足音がかっこんかっこん倉庫中に響き渡っております(笑)。ハイヒール脱いで逃げたらどうなんでしょうかねえ。こんな足音たてたらすぐバレてしまうでしょうが。

 この間ずーっと船の中をさ迷っているロレーナ。どうも長いことさまよっておりますな。しかし霧の中にふっと姿が消えたと思ったら「ギャーッ」と物凄い悲鳴。どうやら何者かに襲われてしまったようです。ボートで深い眠りについているキャシー、身じろぎするのですが結局目を覚ましません。こんな女もとっととやられてしまえばいいのにと思います。

 夜が明けてハリーの手配したヘリコプターがぶんぶん飛び回るのですがボートを発見することはできません。報告を聞いたハリーはやめときゃいいのに「よし、俺のヨットで探しに行くぞ。リリアン、セルジオ、ついてこい。あのナオミも逃げられたら困るから一緒に連れていくのだ」とその前に海洋学者のグルーバー教授(カルロス・レモス)を訪ねます。教授から探しにいく海域の情報を得ようとしたのですが、「ウウーム、霧だって?天候観測船がそばにいるけれどもそんな報告はなかったぞ」と教授は不審な顔。「女の子二人が連絡してきたのですがねえ、それに暑いとも言ってましたよ」「馬鹿をいっちゃいかん、この季節にそんな熱気が起こるものか」

 この時リリアンがうっかり謎のガレオン船のことを口に出しちゃった。それを聞いた教授張り切るまいことか。「何、ガレオン船とな。ならばその女の子二人はもう戻ってこないぞ」驚くハリーたち。「そりゃ、何故なんで」「謎のガレオン船はこれまで何度も目撃をされているのだ。しかもその目撃を無線連絡してきた人々はみーんな行方不明となっておる」ハリーは「そんな話はムーにでもなさるがよろしい」とまったく信じないのですが、教授は興奮して「よし、わしもその探索行に連れていきなさい。わしもガレオン船が見たい」 彼らはヨットで出発します。

 その船上で余計な荷物が二人になっちゃったとぼやいているセルジオ。リリアンはにやにやしながら「いざとなったらみんな始末しちゃえばいいじゃない。海に放り込んでしまえばただの行方不明よ、ばれやしないわ」酷いことを考える奴もあったもので。

 映画はボートでぐーすか寝ているキャシーに戻ります。ようやく目を覚ましたキャシー、ロレーナがまだ戻ってきていないというのでよせばいいのに(こればっかりですな)船に乗り込んで彼女を探そうとするのです。船の上をあっちへうろうろこっちへうろうろ、船室でロレーナの荷物を見つけ中にあったラジオで音楽を聴いたりしているキャシー。ほらほらそんなことをしているから船のあちこちで木の棺桶の蓋が開けられるギギーという音が聞こえないじゃないか。そしてその棺桶から現れたのがほとんどミイラ化しているゾンビ軍団。彼らは甲板にわらわら上がってくるとのこのこ船室から出てきたキャシーを襲います。「ひーっ」と逃げ回る彼女でしたがハイヒールが甲板の割れ目に挟まってすっころんじゃった。だからどうしてこんなところまでハイヒールはいてくるの!キャシー、ゾンビ軍団に捕まって木の棺桶に閉じ込められてしまいましたとさ。

 さてハリーのヨット。にわかに周囲が霧に覆われしかも気温が急上昇。教授、「ほら、ほら、これですよ、異次元が我々の世界に現れたのですよ、みんな、ガレオン船に注意、注意」すると本当にガレオン船が現れたァ!あの教授の話は本当だったと仰天する一行であります。それでも女を捜さなくちゃならないというので小型ボートに乗り換えてガレオン船に接舷、乗り込んだのでありました。

 船内をうろうろする一行。あの船室でキャシーのバックを見つけたり今は無人となったボートを見つけて「やっぱり二人はこの船に乗り込んだのだ!」と呟くハリー。教授は「ひょっとしたら二人は元の次元に戻ったのかも知れない。行方不明になったのは我々かも知れませんぞ」みんなは教授の発言を無視して船内で一夜を明かすことになります。「よーし、夜が明けたら二人を探すのだ」ってなぜ今から探さない(笑)。

 一行の中でナオミだけがそう思ったらしく彼女は同じ部屋で寝ることになったリリアンががーがー鼾をかき出した隙に抜け出すのです。そしてランプを持って船倉へ降りていくとドアを片っ端からがんがんノックして「キャシー、そこにいるの、返事して」と大声で呼ぶのであります。駄目だよ、そんなでかい声出しちゃと思ったらほーら、ゾンビ軍団が起きてきた。ナオミは「ひーっ」と叫んで逃げ出そうとするのですがぐわっと首をつかまれてしまいます。その圧力で喉が潰れて夥しく出血するナオミ。「げぼげぼぶふふずぼぼ」と声にならぬ声を上げながらもがきなんとかゾンビの手を逃れたのでした。そのまま甲板へ這い上がろうとするのですが、いいところでああ、やっぱり足首ゾンビにつかまれて無理やり引きずり戻されちゃいました。ずるずるずるずる、ゾンビ、いつまでも余計に引きずっております(笑)。「げえげえ」と悲鳴を上げるナオミ。みんな、この騒ぎに気がつかないのが暢気。

 ナオミ、船倉へ引きずりこまれてああ、首をチョン切られてしまいました。ゾンビたちはその彼女の体に群がりばらばらにして貪り食ってしまったのです。げぷっ。

 さて、夜が明けましたって外はみんな霧に覆われていて太陽も見えないですけれども。ナオミがいなくなったことにはさして驚かない一行(笑)、船内を調べ始めます。すると教授がこの船の航海日誌を見つけ出してきた。それによるとこの船は黒魔術によって不死を求めた騎士の軍団をオランダへ連れ戻す目的で航海していたのだそうな。例によってハリーはまったく信じず「そんな馬鹿なこと言ってないで女たちを捜すよ」これでハリー・セルジオ、教授・リリアン組に別れて船内を捜索します。さっきナオミが食われたばかりの船倉へのこのこ降りていく教授とリリアン。あぶねーな。しかも教授、ゾンビの入っている棺桶見つけて「よっしゃ、これ開けてみよう」と言い出します。蓋に手をかけて「うーん」と開け様とするのですが、結局駄目。体勢を立て直してまた「うーん」やっぱり開かない。意味のないシーンです(笑)。

 この時リリアンの持っていたランプが壁にごつん。すると間の抜けたぽこんぽこんという音がします。二人は驚いて「これは向こうががらんどうになっているのだわ」「そうだ、隠された扉があるんだ。よし他の二人を呼んでこよう。リリアン、君はここで待ってなさい」こんな場合、一人残されたリリアンがゾンビに襲われて「ひーっ」という展開になるのが一般的なのですがこの映画では何も起こらないという(笑)。あっさり教授がハリーとセルジオを呼んできてしまうのです。

 みんなは壁を覆っていた網をせえので外します。すると現れたのがアヤシイ扉。開けて見ますとおおお、金銀財宝がごまんと積まれているではありませんか。思わず「金銀パールプレゼント!」と古臭いことを呟いてしまうリリアンです。セルジオも「うほほ」と鼻を鳴らして宝箱に飛びつきます。「これで俺たちゃ大金持ちよ、セコなボートを売ったりしないですむよ」しかしそんなに上手く行くわけがない。この部屋の奥にはしゃれこうべに水牛の角をむりやりくっつけた悪魔の像が安置してあったのです。まるでその像が命令を下したかのようにあちこちでギギー、ギギー、棺桶の蓋を開いてゾンビ軍団出撃ですよ。

 「ひーっ」と悲鳴を上げるリリアン。セルジオはいち早く財宝抱えて逃げ出します。ハリーは立ちすくむ教授とリリアンを引っ張って甲板へ。その後を追ってわらわら出てくるゾンビ軍団。とここで教授が「わしは悪魔祓いの方法を知っているぞ、それを試してみよう」その悪魔祓いの方法というのがそこらから木の棒2本拾ってきて十字架を作り布を巻く。これにライターのオイルをかけて火をつけるというかなりインスタントなもの(笑)。これを迫ってくるゾンビ軍団に突きつけて「父なる神の名にかけて下がれ、下がるのだ!」と叫ぶのです。するとゾンビ軍団、本当に船倉に引っ込んでしまいます。喜んだ教授、「やった、わしの研究が身を結んだ」ってあんたは海洋学者じゃなかったのか。調子に乗った教授、ゾンビの姿が見えなくなってもしつこく、「下がれ、下がれ、下がりおろう」ハリー、ついに「いつまでやっとんじゃい」と教授を蹴り飛ばしたのでした。

 この後大型客船が通りかかります。みんなは「こっちよー、助けてー」と船に向って叫ぶのですが客船はそのまま行ってしまいます。教授は「そうだ、だから言ったじゃないか、私らは今異次元の世界にいる。むこうの次元からでは存在しないも同じなのだ。だからゾンビを退治すればきっとアッチの世界に戻れると思うぞ」どうやってゾンビを退治するのかというと、船倉からゾンビの入った棺桶をえっちらおっちら運び出してきて、ソーレという掛け声でがんがん海に投げ込んでしまうのでありました(大笑い)。10ほどもある棺桶をみんな放り込んでしまうと、上手くしたもので今まで霧に覆われていた空がぱあっと晴れ上がります。おまけに向こうに陸地が見えるではありませんか。

 「やったー、助かったぞ、あそこまで泳いで行こう」でも教授は泳げないから後に残って助けを待つことになります。セルジオはセルジオで財宝もって泳いでいくなんて頑張っている。ハリーやリリアンに「そんなの絶対無理だって」と言われても船の上にあった小さな丸太を投げ込んで「あれを浮き袋代わりにするから大丈夫だよ」いや、大丈夫じゃないと思うけど。後の二人も丸太にしがみつくんだからそんな小さなやつじゃ沈んでしまうんじゃないの。案の上、海に飛び込んだその瞬間から丸太を巡って争う「カルネアデスの舟板」状態の三人です(笑)。「わあ、沈む、がぼ、お前、くるな、あっちいけ」「あんた、財宝を捨てなさいよ、そんもん持っているから重いのよがぼぼ」「ぐぼ、お宝をすてるなんてがぼぼぼぼぼ・・・」一旦沈んだセルジオ、最後の力でがぼっと浮上して「できるかよ、この丸太はおれのもんだがぼ、おまえらどっかにがぼいけ、がぼがぼ」ついにリリアン、セルジオが背中にしょっていた宝物の中から短剣を抜いてセルジオの首筋にぐさぁ。「びわー、がぼがぼ」と沈んでいくセルジオです。

 この時船ではあの悪魔の像の両眼がぴかぴか赤く光ったと思うと、ぼー、船は火災に包まれたのです。竹ひごで作ったようなちゃちなガレオン船がライターみたいなちんけな炎に包まれる大スペクタクルシーン。教授は煙に巻かれて「わあ、い、息ができん、でも泳げないから海にも飛び込めない」そのまま船もろとも焼かれてしまいましたとさ。

 一方、ようやく海岸にたどり着いたハリーとリリアン。疲労のあまり海岸に倒れて眠ってしまいます。ところが海底を歩いて移動してきたと思しきゾンビ軍団が次々と上陸してきて、二人を取り囲んだ。ようやく目を覚ました二人が絶叫したところでエンドマーク。ああ、このエンドクレジット、音楽入ってないや、ただ、びーびーじーじーと雑音がするだけ。どうも侘しいものですなあ。

 船上のセットやゾンビ軍団は非常によく作られていて映画のムードを盛り上げています。しかし対称的に酷いのがガレオン船。そこいらのプラモデルよりも酷い出来。これにちっちゃな火がついてぽうぽう燃えるのですから、笑ってしまいますよ、あっはっは。

 カラー・スタンダード、モノラル音声。画質はぺけ。ノイズがこれでもかと出まくりです。音質はじーというノイズが混じっていて、どうにも耳障りです。13枚組みのDVDボックスセット50 Movie Pack: Drive-In Movie Classics の一本。Digital 1 StopDVD

 エロの冒険者 

       HOMEPAGE http://homepage3.nifty.com/housei/

      SFシネクラシックス 輸入DVDでみるSF黄金時代(笑)

| | コメント (0) | トラックバック (0)

『Savage Weekend』 1980年

 

こんな映画にねえ、ハナっから期待なんかしてないですよ、何しろドライブ・イン・映画クラシックス50というDVDボックスセットに収録されている映画ですからね。ロクでもないのは分かっている(笑)。でも誰がここまで支離滅裂にして良いっていいましたかってんだ、ねえ。

 冒頭いきなり森の中を一生懸命逃げる女。追いかける殺人鬼、オーティス(ウィリアム・サンダーソン)。彼は女を追い詰めると恐ろしい唸りを上げているチェーンソーを取り上げ女をばらばらにしてしまいました。ちなみにばらばらになるシーンそのものはなし。うっかりそんなことしたらダミーの死体作ったり洋服を血で汚したりしなければなりませんからね。ここでタイトル出ます。『Savage Weekend』。早くも嫌な予感が致します。

 場面はがらりと変わってニューヨーク。やり手ビジネスマンのロバート(ジム・ドアー)は恋人のマリー(マリリン・ハウリン)、その妹シャーリー(カルティン・オヘニー)、友人でオカマのニッキー(クリストファー・オルポート)、友人でノンケのジェイ(デビン・ゴールデンバーグ)を連れてバカンスへ行こうとしております。それでマリーのマンションに集合となったのでありますが、ここにマリーの別居中の夫グレッグ(ジェフ・ポメランツ)が息子のジェレミー(アダム・ハーシュ)を預りに現れ一悶着。グレッグはジェレミーにお土産のグローブを渡そうとしたロバートの手を邪険に遮って「俺の息子に触るな!」険悪なムードになりますが、特に何も起こりません(笑)。グレッグがジェレミーを連れた後、ロバートたちも出発です。

 このバカンスのもう一つの目的はロバートが船大工のオーティス!に作らせているボートの完成を督促するため。殺人鬼がいきなりボート作っているといわれても困ります。

 一行は途中休憩のためにガソリンスタンドへ立ち寄るのですが、そこの酒場でニッキーが地元の男たちとトラブルを起こします。見るからにオカマっぽいニッキーを男達がからかったのがきっかけで最初はへらへらしていたニッキー、いきなり「オカマをなめてんじゃないわよ」ウェイトレスからビール瓶を奪って叩き割り、「さあ、どっからでもかかってきなさい」ニッキー、この割れたビール瓶を男たちの一人の顔に突きつけます。「みんな動かないで、こいつの顔でブラッディ・マリー作ってやるからね」みんながひるんだ隙に酒場を出るニッキー。この喧嘩もストーリーに何の関係もありません。そのままあっさりと旅を続ける一行であります。

 すでに私、見ていていらいらしているのですが。

 はい、ロバートの別荘に着きました。ところが趣味の悪いことに何者かがドアに蝙蝠の死体を釘付けにしていたのです。「うわー、キモチ悪い」大騒ぎする一行ですが、ロバートが地下室から手袋やらヤットコやらを持ってきてあっさりと外してしまいましたとさ。次の日、思い思いにバカンスを楽しむみんな。マリーはロバートとあ、あれこの人誰、いきなり見知らぬ人が一緒にボートに乗っているんですけど。マリーはビキニで日光浴、ロバートはこの見知らぬ人と釣りをしております。この見知らぬ男は楽しげにオーティスにまつわる噂を話して聞かせるのでした。

 「あいつね、カップルやっちゃって牢屋に入ってたらしいっすよ。男は石に頭がつんがつんぶつけて殺しちゃって」ここでオーティスが実際にカップルを襲うイメージ映像が出ます(笑)。オーティスは男を殺した後女を小屋に連れ込んで裸に剥いてしまいます。おっぱいがぽろーんと出たところに焼き鏝をジュー。女の腹にHの文字を刻み込んだのでした。「Hって何の意味」ロバートが尋ねますと見知らぬ人はげらげら笑って「娼婦(whore)ですよ、あいつ、頭のWを忘れていたんです」みんな大笑い。確かにみっともない話であります。

 一方、シャーリーとジェイは早くもデキちゃって、いや、シャーリーはニューヨークのマンションで姉のマリーに「ロバートが連れてくる人って誰」って聞いていましたから、そこで初めてあった筈。それがもう野原でバスタオル一枚しいてあへあへうひはですよ。おっぱいだって丸出しですよ、本当に戦争に勝った国の人は違いますなあ。この光景を盗み見ていたのがニッキー。鉄条網を握り締めた彼の手から血がしたたり落ちるのですって、この人はオカマじゃなかったの。どうも良く分からんけど、まあ、いいや。

 ボートのマリーたち、セックスをしているシャーリーたち、怒り狂っているニッキー、オーティスは汚い双眼鏡で全てを覗いていたのでした。

 と思ったら今度はボート工場へぞろぞろお出かけになる皆さん。いきなりライフルを持ったオーティスが出てきたのでみんなびっくり仰天。オーティスは彼らを暗い目つきで見回しますとやにわに工場へ戻ります。そしてズドン、何かと思ったらネズミを撃ったのでした。ネズミの死体の尻尾を掴んで投げ捨てるオーティス。おい、これはホンモノのネズミの死体だろ(大笑い)。ロバートはそんなオーティスの奇行に辟易しておりますが、言うことは言わなければならない。彼はジェイをオーティスに紹介すると「今から彼がボート作り手伝うから」驚いたオーティス、「そんな私一人で十分ですよ。分かってくださいよ」と抗議するのですが、実際に納期が遅れに遅れているものですから嫌もおうもありません。しぶしぶながらその条件を受け入れるのです。

 彼は墓場に行ってぶつぶつ呟いております。「まったく都会の奴らと来たら許せねえ」彼は一つの墓に向って「あいつら今に見ていろ」この墓、彼の父親のもので、彼は父親の魂に向って話しているということらしいのですが、これも良く分かりません。私も正直どうでもいいのであります。

 この後ロバートの家に何者かが侵入。一階二階とくまなく歩き回り、パーティお遊びグッズの仮面を見つけるのでした。その仮面を見つけてはりきる謎の侵入者。一応顔を見せないようにしてサスペンスを盛り上げる演出がされておりますが、これがオーティスだったりしたら私は怒るよ(笑)。

 さてロバートという恋人がありながら実はマリー、あの見知らぬ地元の人にも心魅かれております。でもその表現がとにかくへんなの(笑)。マリーは見知らぬ人と鶏の卵を取るといって家畜小屋へ。ここでマリー、乳牛の乳房をさすり、さすりって何故?地元の人はそんなマリーの手をとって牛の乳搾りって何故?出てきた牛乳をマリーの太ももになすりつけって何故?こういう訳の分からぬ描写がぐだぐだ続いた後、ようやく地元の人はマリーに「ええやろ、させんかい!」しかしマリーに殴られて逃げられてしまうというオソマツでした。

 一方、シャーリーとジェイの仲も急速に悪化。いつの間にかデキていつの間にか仲が悪くなる奴らです。大喧嘩して別荘を飛び出したジェイ、例のボート小屋を覗きにいくのですがそこで現れましたのが例のマスクを被った謎の男。彼はジェイを絞め殺し、首吊り風に吊っちゃったのであります。別荘では今夜の仮装パーティの準備。みんな「あれー、ジェイがいないぞ、おかしいな」と極めて暢気なことを言っているのでありました。

 ロバート、とりあえずジェイを探しに外に出たのですがタバコなんか吹かしちゃってやる気なし(笑)。「ま、いいか」と呟いて家の中に戻ってしまったのでした。彼を狙っていたマスクの人は思わずずっこけます。

 そしてそのまま仮装パーティに突入。シャンパンがぶがぶ飲んででっかい鳥の丸焼きにかぶりつく一同。だからよう、ジェイのこととか気にならないのかよう(笑)。またあの地元の人が「娘を映画に連れて行きたいんでさあ」とロバートに車を借りにきたのでした。この時、ようやくこの人の名前が判明。マック・マクマリー(デビッド・ゲイル)というのでした。

そして散々飲み食いした後「食欲が満たされたら次はこれじゃ」何かの倉庫の二階に上がってあんあんあへあへやり始めるロバートとマリーです。シャーリーはシャーリーでタンゴのレコードをかけて踊っております。マスクの人は家の周りをうろうろ。あんあんあへあへのロバートとマリー、いきなりニッキーに流し目をくれるシャーリー、家の周りをうろうろするマスクの人、あんあんあへあへのロバートとマリー、いきなり音楽に合わせて服を脱ぎだすシャーリー、家の周りをうろうろするマスクの人ってええ加減にせんかい!だいたいニッキーってオカマのキャラクターじゃなかったのか。

 こののろーい展開にシビレを切らしたのかマスクの人はついに再び別荘内に侵入。針山に刺さっていた長い針を取ってきましてニッキーの耳の穴にずこっ。「びわー」ぴくぴくと痙攣して息絶えるニッキー。マスクの人は次にシャーリーを襲って地下室のテーブルに縛り付けてしまいます。そして両足にコードを巻きつけて電灯のコンセントに接続、おお、これは感電させようというのですな、スイッチをパチッと入れるのですが、ああ、何も起こらない(大爆笑)。どうも段取りの悪い殺人鬼でみていていらいらしてしまいます。

 ようやくあへあへあんあんを終えてすっきりしたロバートとマリー。フェイを探してボート工場へ。「フェイ、ここにいるのかい」中を覗きこんだロバート、ぱっと顔色を変えて「フェイが首吊ってる!」大慌てで別荘に戻るのですが待ち構えていたマスクの人に襲撃されロバートは鉤でぐさりとやられて窓から突き落とされてしまいます。そのままフェンスにぐさぐさぐさっ!「びわー」死んでしまいました。マスクの人は一人残されたマリーの前でぜいぜい息をつきながらテーブルに座り、ついにそのマスクを脱いだ!マリーは息を呑んで、「そんな、あなたは、グレッグじゃない!」 知事の秘書を務めていたグレッグ、この知事が政争のあおりを食って自殺してしまっていたのです。この時の衝撃でどうやら精神に異常をきたしていたらしい。「あいつらは知事に嫉妬していた、俺たちの力を恐れていたのだ」とぶつぶつ。

 ところで彼が預った子供はどうなったんでしょうねえ。

 夜が明けました。グレッグはまだテーブルでぶつぶつ言っております。マリーも彼の正体を知って立ち尽くした時のまま。なんでこんなずさんな場面の繋ぎ方しますかねえ(笑)。ここでマックが車を返しに来た。彼は家の中に入って「あのー、車返しにきたんすけど、誰かいませんか」ニックやロバートの死体を見つけてぎょっ。地下室を調べようとして壁のスイッチをパチリと入れるとあのまま縛られっぱなしになっていたシャーリーのコードに電気が流れて「びびびびっ」感電死してしまいましたとさ、あーあ。

 マックはマリーを連れて逃げ出そうとするグレッグを見つけます。「おい、彼女を放せ」グレッグにパンチ一閃。ここからグレッグ対マックの戦いが始まります。グレッグはどこから持ってきたのか大きな刀を持っていてこれをぶんぶん振り回す。こりゃ、形勢が悪いと思ったマックはそこに偶然出しっぱなしになっていたチェーンソーを発見。ひもをぐいっと引いて始動させるとグレッグに立ち向かったのでした。しかしグレッグ、強い、強い。刀でチェーンソーを弾き飛ばしてしまいます。そして刀をマックの喉にあててぐいぐい押し始めたのです。そうはさせじと両手で押し返そうとするマック。すでに彼の両手は血で真っ赤。マック、大ピーンチ。しかし、ここでまったく唐突に現れたオーティスがチェーンソーを取り上げグレッグの背中にどすーっ。「びわー」グレッグ絶命したのであります。そしてにやーっとするオーティスのアップで映画は終わり。

 だらだらとした冗漫な演出、テキトーな編集、伏線もへったくれもない雑なストーリー展開、男性キャラクターがみんなヒゲをはやしていて誰が誰だか混乱してしまう、等々本当に酷い映画ですわ、これ。おまけにエンドクレジットが終わって画面がまっくらになった後もえんえん主題歌が流れている。いくらドライブ・イン・シアター用とは言ってももうちょっと真剣に作りなはれや、監督・脚本のデビット・ポールセンはんと思うのです。

 カラー・スタンダード、モノラル音声。映画はみっともないが、画質・音質はもっとみっともない(笑)。画質は色の滲みが酷いし、音質はこもってはっきりせず台詞を聞き取るのが大変でした13枚組みのDVDボックスセット50 Movie Pack: Drive-In Movie Classics の一本。Digital 1 StopDVD

 エロの冒険者 

       HOMEPAGE http://homepage3.nifty.com/housei/

      SFシネクラシックス 輸入DVDでみるSF黄金時代(笑)

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2006年12月 4日 (月)

『ネストアイランド』(『PLEASE DON`T EAT THE BABIES』 1983年)

 

『ネストアイランド』(『PLEASE DON`T EAT THE BABIES』 1983年)

 孤島に居を構える食人一家、食人するなら孤島じゃなくって人がたくさんいるところに住めばいいじゃないかと思いますけれども(笑)、とにかくそんなイヤーな一家がいたと。さらにこれに加えて謎の食人鬼、なんだか分からないけれども地獄の使者らしき人、ゾンビみたいな人、巨大ゴキブリまで出てきて僕はもうお腹一杯です。

大海原を行く豪勢なヨット、立ち働く船員達に混じって水着姿の若者達がおります。トッド、ジョンの男2人にキャンディ・シルビア・シュガー(エリザベス・モネット)・ボビーリー(タニヤ・ルイス)の4人、どうにも羨ましい組み合わせでございますことですな。彼らはこのヨットである島の近くに連れて行って二週間のバカンスを過ごそうとしていたのです。そんな若者たちを船長や船員たちがおどかすことにゃ「あの島でボンベ売っているボウズがおるがな、そのじいさんには近づかん方がいいぞ。死神も寄せつけない凄いジジイだ。奴は知恵遅れの息子と孫のボウズ、ばあさんと暮らしているんだ。あの島に行った奴はみんな行方不明になっているらしいぞ、それにあのジジィ、悪魔と契約を結んでいるらしいぞ」そんな島に子供を行かせるなよ(笑)。さらに「座礁したヨットに乗っていた家族が赤ん坊残してみんな食われてしまったんだ。なんでも馬鹿でかいゴキブリにやられたそうだぞ」「うん、そうそう、背中がてかーっと光ってて夜中にブーンと飛んでくるの」イヤーな顔をする若者達です。

 ここで問題の島でボートのエンジンが故障したため立ち往生している二人のおじさんが登場。「しょーがねえや、今夜はこの島で夜明かしだ」すると船員達の話していた凄いジジイ、ジェベダイア(ハンク・ウォーデン)がライフル片手に現れ「むひひひひ」いきなりライフルをずどん。その衝撃で崩れた岩ががらがらと海中に落ち込みます。すると海底の裂け目からなにやらわらわら沸いてでてくる、でてくる。巨大ゴキブリの登場です。これでそのまま船上の二人を襲うかと思いきや夜まで待機しているの(笑)。どうしてこんな間延びした演出するかねえ。ようやく夜になってゴキブリたちはボートの船底を破って侵入、二人に襲い掛かったのであります。うわあ、このゴキブリ、50センチくらいあるよ、キモチ悪いなあ。

 二人は抗すべくもなくゴキブリの餌食に。一人はばらばらにされて、もう一人は喉をやられて絶命。するとジジイがやってきて喉をやられた方の腹にずぼっと手を突っ込むとずるずるずるずる腸を引きずり出した。ここで場面はあっという間に変わってジジイ一家の食事風景。するとつまりさっきつかみ出した腸を食っているということなのですかねえ。ジジイはにやにやしながら孫ジマー(スタンレー・ウェルス)に「地震で地獄の天井に穴が開きよった。あの虫は悪魔の出した偵察隊じゃ」なんて言っているの。

 さて、こんな惨劇が行われたなど夢にも思わない若者達はヨットから小型のモーターボートに乗り換え「じゃっ、二週間後に迎えにきてください」と手をふりつつ島に向ったのです。島についた彼らを出迎えたのがジマー。彼は若者達をボンベ装填所に案内すると手早くエアを充填します。子供の癖に機械の扱いの上手いこと。まるで『スターウォーズ エピソード1』のアナキンのようです。ちなみにボンベの充填代は一本につき5ドルだそうで。この時山の上の方から彼らを見つめている人影。言わずと知れたジェベダイアのジジィであります。彼はまたいいカモがやってきたと思っているのかにやにや。

 ここでトッドがジマーが胸に下げている金貨のペンダントに気がついた。彼はそれを調べて「これ、スペイン金貨じゃん!どうしたんだよこれ」ジマーは「おじいちゃんに貰ったんだ。どっかの洞窟で見つけたって」と余計なことを言います(笑)。若者達はこれで大興奮。「あれだよ、大航海時代の時に」「あれでしょ、大航海時代ってチンギスハンが船に乗ってせめてきたって奴でしょ、あたしってばマジ頭いー」「こねえよ、チンギスハン!」「えー、チンギスハンってスペイン人じゃないの」何を言っているのだか。とにかくスペイン人の財宝だなんてことになりまして、ジマーにねえ、その洞窟に連れて行っておくれよとねだる若者たちでした。

 ジマーは「じいちゃんに怒られるからいやだよう」と嫌がるのですが若者達は「いいじゃん、いいじゃん」とジマーをボートに乗せちゃう。そして洞窟に行くのかと思いきやジジィの家の近くの浜に到着するという今ひとつ分からない流れになります(笑)。そしてジジィ登場。彼はジマーに恐ろしい形相で「このナマケモノが、さっさと家に戻って仕事をせんかい」しかし、若者達には優しい顔。「あなたがた、良かったらわしの家へ来てばあさん(ミツィ・ストレリー)自慢のハーブティでも飲んでいきなされ」ここでジジィは「自分達で歩かせた方が楽だからな」と独り言。家に連れ込んでやってしまうつもりなのでしょうなあ。

この後結局スペイン人の財宝うんぬんは出てきません。どうも監督が忘れてしまったらしい。

 若者達はじいさんについていきます。ここでシュガーとボビーリーの女の子二人が遅れてしまいました。トッドは彼女達を探すために逆戻り。その間家に案内されたジャック、キャンディ、シルビアはばあさん自慢のハーブティを飲まされましてあれあれ、あっという間にもうろうとなっちゃった。彼らは睡眠薬を飲まされたのです。そして怪力の息子ジュニア(ジョナサン・グラヴィッシュ)によってシルビア、ジャックとキャンディの二組に分かれて別々の倉庫に監禁されちゃったのです。

 そんな大変なことが起こっているとは夢にも思わないトッド。シュガーとボビーリーにやっと合流。彼女達はボートのところまで戻っていたのでした。ところがボートがガソリン臭い。トッドが調べてみるとどうやらガソリンがもれて船底に溜まっているらしいのです。「大変だ、みんなを呼んでこよう」とジジィの家へいくことになるのですが、ボートを離れたとたん、ジジィがライフルでボートをずどん。ガソリンに引火して大爆発してしまったのです。ウワーこれで帰れなくなった、お父さん、お母さん、弟のビルごめんなさいと泣き喚く女の子二人。

トッドもしばし呆然となるのですが、とりあえず海中に飛散した荷物を拾い集め「よし、みんな服に着替えるんだ。そしてジャックたちを探しに行こう」ここで映画が始まってから初めて普通の服に着替えるのであります。もう今更着替えることないじゃんねえ、そのままビキニの水着でうろうろしてりゃいいじゃんねえ(笑)。ジジィの家に行って「ボートが爆発しちゃったんです。ジャック達はどこにいったんですか」ジジィはうっかり「ガソリンは危ないから」って言っちゃう。なぜガソリンのこと知っているのかとトッドはいぶかしむのですがここで追求はしないの(笑)。「ジャックたちは散歩に出かけたよ」と言われてそのままジャックたちを探しにまた飛び出していくトッドであります。

 そんな中ジュニアはがけの上で手を振っている謎の人影を見てにっこり。え?これ誰?と思っていたらジュニア、この男をシルビアを監禁している小屋に連れてくるのです。男はがううーと唸り声を上げてシルビアに襲い掛かって「がりごりくちゃぽきはふちゅるげっぷ」と食ってしまったのでありました。この人誰、いきなり食われたシルビアの立場は?ジジィは知っているの?なんだか良く分かりません。まことに人を食った話でございます。

 トッドは女の子二人のところへ戻って「あのジジィは信用できない。みんな、フットボールのチームだと思うのだ。QBの俺に従え!」なんでフットボールやねん(大笑い)。

 そのQBの命令に従ってジジィの家を調べようとする三人ですが、いきなりここで地震が襲ってきた。そして例の海底の裂け目からまたゴキブリ軍団が出撃します。でもやっぱり夜になるまで誰も襲わないの。怪物を出現させたら5分以内に襲わせる、これはこの手のホラーの鉄則なのですがねえ。

 さて夜になりましてジジィの家を見張る三人であります。ジジィ、三人の気配を感じて外にでてきてはライフルを撃ったりしているのですが、そのまま探したりすることなくまた家に戻ります。そんな中意識をやっと取り戻したジャックとキャンディ。「ここはどこだ?」逃げるところはないかと物置を調べるうちに床に地下への入り口があるのを発見。ジャックはキャンディに「調べてくるからちょっと待ってて」と言い残し降りていってしまったのであります。一人残されたキャンディ、しばらく待っていたのですがやっぱりコワくなって後を追うのでした。

 トッドは女の子二人にQBらしく(笑)「僕が囮になってジジィをひきつけるからその間に家の裏にある便所や物置を探してくれ」彼はその言葉通り懐中電灯を使ってジジィをおびき寄せるのですが・・・、肝心の女の子二人は便所を調べては「げーっ、ぜんぜん掃除してない、超クサー」とか言っております(笑)。役に立ちませんなあ。

 場面はジャックのところへ戻ります。地下室をさ迷ううちにドアを見つけたジャック。開けて入ってみるとまたまたヘンな男が登場。彼は「あのドアは二つの世界の中間地点なのだ、地獄への入り口だ」ウソつけ、どうみたってただの地下室のドアだよ(笑)。地獄だなんていうところを見ると、こやつがジジィが契約を結んだという悪魔なのでしょうか。この悪魔、どうやら催眠の力を持つようでまたとろとろとなるジャック。どうでもいいけどやたらに眠らされる奴ですな。

そしてこいつが見る夢というのがもちろん、淫夢(笑)。キャンディとやっている夢です。おっぱい丸出しにしたキャンディがジャックにまたがってあんあんあへーん。しかしキャンディが振り上げたものはげーっ、剃刀だ。これでジャックを滅多切り・・・。絶叫を上げて目覚めるジャック。彼の腕は農作業用のフォークで串刺しにされていたのです。「わははは、徹底的な馬鹿め!」悪魔はまたフォークを振り上げます。するとここでもう一人男が登場、背後からジャックを羽交い絞めって、この人一体誰?本当にもう、訳が分かりませんや。悪魔はもがくジャックの腹にフォークをぐさーっ。「びわーっ」ジャック死んでしまいました。

 後を追ってきたキャンディ、彼女もまた地下室のドアを見つけます。

 キャンディ止せばいいのにドアを開いて中に入ってしまいます。それからさ迷うことおおよそ三分、テーブルに転がっている人骨を見つけて、「ヤン、骨」、床を塗らしている血を見つけて「ヤン、血」、さらに口を開いている井戸のような穴を見つけて「ヤン、穴」覗き込んでみたら背後から忍び寄ってきた例の男(悪魔)に「おら、落ちれ!」背中をげしと蹴られてキャンディ穴の底へ落下してしまいましたとさ。

 地上は地上で今度は物置の中を調べているシュガーとボビーリー。ネズミがチュウと出てきて「きゃーっ」この悲鳴をジジィに聞きつけられてしまいまして「おい、ジュニア、声がしたぞ、見てこんかい」どうして便所を調べたら「クサーッ」ネズミを見たら「キャーッ」、静かに調べられないのかね、こいつらは(笑)。シュガーとボビーリー、物陰に隠れて探しにきたジュニアをやり過ごします。そして背後からパイプの太いので頭をごっ!ジュニアを昏倒させて逃げ出すのでした。しかし、ここでジジィに鉢合わせ。また逃げて今度は別の物置へ。それはあのシュガーが謎の食人鬼に食われてしまったところです。二人はまるでダッチワイフにケチャップ塗りつけたかのような死体(大笑い)を見つけてまたまたキャー。外に逃げ出したのですが、シュガーがジジィに捕まってしまうのです。哀れシュガー、逆さづりにされてしまいました。

 ボビーリーは何とか逃げ延びてトッドと合流するのですが、今度はあの肉食巨大ゴキブリが襲ってきた!ゴキブリはボビーリーの足首をかじかじ。「ぎょえー」悲鳴を上げるボビーリーです。トッドは慌ててゴキブリを追い払うのですがボビーリーの傷は深そう。よし、傷口を調べるのだと焚き火を起こすトッド。だからそんなことしたらジジィに見つかるじゃねーか。本当にこのQBは利口なことをしないな(笑)。

 さて舞台は地下室に戻りまして穴のそこで失神から目覚めたキャンディ。えっちらおっちらと壁をよじ登り始めます。ようやく穴のふちに手が掛かった、助かったと思った瞬間、今まで何をやっていたのか穴の底から不気味な男がわっと飛び出してキャンディの足首を掴んだのです。同時に目の前の地面から手ががちょーんと飛び出します。「ヤン、手」キャンディは悲鳴を上げてまた穴の底へ。そこにまた今度は血まみれの男と少女が現れてうへはははうへはと笑うのでした。んー、この人たちはゾンビということなのでしょうか。なんだかもうさっぱり分かりませんけれどもいいんです、こいつら、この場面を最後にもう二度と現れませんから。

 さて、ボビーリーの応急手当を済ませたトッド、シュガーの救出計画を練り始めます。考えがまとまったトッド、ボビーリーに「よし、君は家の裏に行って発電機のスイッチを切ってくるんだ、その隙に僕がシュガーを助ける」足を怪我した女の子にそんなことやらせるなよと思いますが(笑)。シュガー、片足で跳んで歩くと発電機にとりついてスイッチをかちかち。トッドはジジィの家に近づくのですが、おおっとここであのシンディ食べた食人鬼が襲い掛かってきた。今までどこにいたのか、こいつは。しばらくこいつとどったんばったん戦うトッド。ついに木の枝を食人鬼につきたてて殺すことができました。ホッとしたのもつかの間ジジィに見つかってライフルでずどーん、ずどーん。ばったり倒れるトッドです。ジジィはジマーに「よっしゃ、電気をつけてこい」はぁ?シュガーが電気切りに行ったでしょ、最初っから電気はついてなかったってこと?それともシュガーが電気を切ったけどその場面を丸ごとカットしちゃったってこと?話が繋がらないぞ。まあ、いいや、こんな映画後10分ぐらいで終わるから。

 トッド、シュガーを首尾よく助けるのですがまたずどーん、ライフルで撃たれちゃった。シュガーを逃がすことはできたけれども彼はジュニアに捕まってしまいます。ジジィは「おい、そいつ、冷蔵室に放り込んでおけ」この冷蔵室にはまあ、お約束でこの食人一家が捕らえた人間の死体がずらりと吊るされている訳で。トッドはその中にジョンの死体を見つけて絶叫します。「ジョン、すまない、ああ、僕を許して」でもこの次にこいつが何をしたのかというと、死後硬直でつっぱらかったジョンの死体を壁に立てかけてこれを足がかりにして脱走しようとしたのです。なんというお前、罰当たりなことを思っていたらジョンの死体がころりと倒れて「うひゃああ」トッドもいっしょに倒れてしまいます(大爆笑)。じゃあというのでトッド、ジョンの死体に突き刺さっていた鉤を使って壁をよじ登り木の壁を破ろうとしたのです。冷蔵室なのに木造と思いますが、もうそんな細かいこと言ったって仕方ありませんって。

 がっつんがっつん板を破って外へ出たトッド。さあ逃げようと思ったところでジュニアに襲われます。トッドは上手い具合に落ちていた肉きり包丁のでかい奴を見つけてジュニアの顔面にどすっ。「びわーっ」悲鳴を上げるジュニア、しかし彼はひるみません。顔面に包丁突き立てたまま(笑)トッドに迫ります。しかしトッドを狙って発射されたライフルの銃弾が誤ってジュニアに命中、「あっしまった」と呆然としたジジィ、この隙をトッドにつかれて殴り倒されてしまうのでした。さらに家からおばあちゃん出動。包丁を振り上げてシュガーとボビーリーに襲い掛かろうとするのですが「おばあちゃん、やめて」と後を追ってきたジマーにタックルされて転倒。この弾みで包丁が胸にささってあの世行き。ジマー、「うわあん、おばあちゃん、僕を許してそんなつもりじゃなかったんだ」と泣き喚くのですが、まあ、どうでもいいですな。

 トッドに殴り倒されたジジィにゴキブリたちがもぞもぞ寄っていってがりがりむしゃむしゃ。「ぎょえー」ジジィの上げる悲鳴がだんだん小さくなっていって・・・ついに稀代の食人鬼、ジェベダイアは死んだのであります。

 トッド、ボビーリー、シュガー、ジマーはとりあえずジジィの家に入って一休み。そして今や一人ぼっちになってしまったジマーに「俺たちと一緒に行こうぜ」と誘いかけるのでした。ジマーはしばらく考えて「うん、少しの間だけなら行ってもいいな」ここでジマー、二ヤッとして「それよりみんな、我が家特製のハーブティを飲まない?」はい、エンドマーク。つまらないオチですね、どうも。

 もうとにかく訳の分からない映画です。ジェベダイアのキャラクターは面白いけれどもジュニアなんかいてもいなくても同じ。地獄の使者?悪魔?も思わせぶりなことを言ってたけれども結局出番はあれだけ。本当に「なんじゃ、こりゃ」な映画ですな。

 カラー・ワイド・モノラルのレンタルビデオ。画質はまあ良くないに決まってますが、それでも暗いシーンで何やっているのか全然わからないのには参りました。

エロの冒険者 

       HOMEPAGE http://homepage3.nifty.com/housei/

      SFシネクラシックス 輸入DVDでみるSF黄金時代(笑)

| | コメント (0) | トラックバック (0)

『殺人豚』(『PIGS』 1972年)

 

『殺人豚』(『PIGS』 1972年)

 精神異常の女殺人鬼と食人豚という組み合わせ。ゲテモノの極みのような映画ですが、ストーリーに捻りがあって存外に面白かったですぞ。

父親にレイプされた娘が父親をナイフでメッタ刺しという大変に陰惨な事件で映画が始まります。この娘、リン・ウェブスター(トニ・ローレンス)は裁判で「あなたはホンモノのキチガイですから精神病院に入りなさい」と言われましてカマリロ州立病院に入院することとなりました。しかし、そこの看護婦と医者がもうウカツな奴らでありまして入院患者を放っといて逢引。あ、キスしやがった、ああっ、看護婦の白衣脱がせやがった、ひいいっ、は、はじめやがった。リン、この隙に看護婦の白衣を奪って変装、あっという間に脱走しちゃいます。というか、この医者と看護婦、とっととクビにしろ(笑)。病院から抜けだしたリンは車を奪ってひとっ走り。ついに田舎のチンケなカフェにたどり着いたのであります。オープニングクレジット。

 ここで流れる音楽の歌詞が「キープ・オン・ドライヴィン、キープ・オン・ドライヴィン」とそのまんまなのに早くも脱力する私です。

 さて、ここでまた新たな登場人物、フォードのピックアップトラックに乗っているザンブリーニ(マーク・ローレンス)。彼はトラックの荷台から布に包まれたアヤシイ荷物を降ろします。長くて中央からくたっと折れ曲がっているその様は何か丸めた絨毯のようでありますが、こんな映画でそんなものを運ぶ筈がない。死体ですよ、死体。彼は死体を豚小屋に運び込むと「うちの豚を放し飼いにしていたら寝ていた酔っ払いを見つけて食っちまったんだ、それ以来人間の味を覚えちゃったんだ」と実に説明的な独り言をしつつ死体をばらばらにして豚に食べさせたのです。このおっさんがリンがたどり着いたカフェの店主だったという・・・。

 どんな肉料理出しているか知れたものではありません。

 リンは白衣を捨ててカフェの中へ。彼女は店の表に張ってあったウェイトレス募集の張り紙を見たのです。彼女はぬっと現れたザンブリーニに驚かされたものの「あたしを雇って下さいな」、ザンブリーニはにやりとして「よし、住み込みで雇ってあげよう」話がとんとん拍子に進みます。そして住み込みの部屋に案内して貰ったリン、すぐ外に豚小屋があって豚がぶひぶひうるさいの(笑)。さらにリン、精神病院から脱走してきたばかりのリアルキチガイ。「パパ教えて何見てるの、小さな女の子が死にそうなのよ」という歌が頭の中で聞こえるという・・・。おまけに洗面所で剃刀を見つけるのでした。ああ、もう先の話が見えてきたなあ。

 ザンブリーニは町の嫌われ者。今日も今日とて近所に住んでいるメイシーさん(キャサリーン・ロス)が保安官のダン(ジェシー・ヴィント)を呼びつけて「あのザンブリーニの奴は豚に死体を食わせているのよ、人を殺してやっているんだわ。その豚が放し飼いになって家のまわりでぶひぶひ言うの、五月蝿くってもう耐えられない!奴を逮捕してよ」ダンは冷静に「んー、死体を豚にやっちゃいけないって法律はないっすからねえ」そういう問題じゃないっての(大笑い)。「死体には市民権がないっすからそれで逮捕なんかできないっすねえ」この保安官は何を言っておるのか。結局ダンは「まー、彼には豚を放し飼いにするなって言っておきますわ」これでメイシーさんの苦情はオシマイ。

 その後リンはナイフを持ったザンブリーニが寝室に忍び込み寝ているリンを滅多切りにするという悪夢を見たり、豚小屋を見に行こうとしたらザンブリーニに「うろちょろするんじゃねえ」と怒られたりいろいろあったのですが、まあ、ウェイトレスとしての仕事を無難にこなしております。

 しかし、リンは若くて綺麗、こんな女がウェイトレスをしていれば周りの男どもが放っておきません。いきなりモーションかけてきたのが石油掘りのベン。彼はリンに「ザンブリーニのところにゃいっつも若くて綺麗なウェイトレスが来るんだ。でもしばらくするとみんないなくなっちゃうの。豚に食わせているんだってみんな言っているぜ、悪いことは言わない、どっかよそで仕事を見つけたほうがいいよ。ところで今度、僕とデートしない?」

 またもダンに苦情を申し立てるメイシーさん。ため息をついたダンはカフェに行ってザンブリーニに「豚放し飼いにするのはやめてくれ」と要請します。そのついでに新しいウェイトレスと話がしたいと言い出します。台所に隠れてその話を聞いていたリンはぎくっ。おまけに「前に止めてある車も彼女のだろ」リン、ぎくぎくっ。早くも身元がばれるのかと思いきやザンブリーニ、「彼女は喘息で空気の良い田舎に来たんだ、体調悪くして寝てるよ」と言ってくれたのです。「じゃあ、仕方ないな」と退散する保安官。リンとザンブリーニ、なんだかんだ言いながら良いコンビじゃありませんか(笑)。

 ここで奇妙な行動にでるリン。彼女はどこやらに電話。そして「私はリンよ、パパを出して」、はて彼女のパパは彼女自身の手にかかって死んだ筈ですが。それなのにリンはあたかもパパと話しているように「パパ、リンよ、まだ、帰れない、分かって」などと話している。これは彼女の脳内電話ということなのでしょうか。

 さて、ここで事件が起こります。愛犬を運動させていたベンが偶然リンの捨てた看護婦の白衣を見つけたのです。「町には看護婦はいない、それに最近町にきたのはリンだけだ」彼はこの白衣をリンにつきつけて「これは君のものだろ、一体何をしにきたのだ」もちろん、ベンはそのヘンはどうでも良いんです。「黙っててやるから車でデートしようよ。夜の8時に迎えにくるよ」こっちの方が目的なので(笑)。車でデートするったってお星様見て綺麗だねえなんてことはない、ベン、車を止めるとおもむろに「ええやろ、させんかい!」助手席のリンに襲い掛かるのであります。

 危うしリン、あっさりヤラれちゃうのかと思いきや、ここで偶然保安官が通りかかった。パッとベンの車から抜け出したリン、保安官に「私カフェで働いているリンよ、送って下さらない」はい、ベン、ご馳走を保安官に掻っ攫われちゃった。保安官、「そうか、君がザンブリーニのところで働いている女性か、しかし、君は綺麗だねえ、お世辞じゃないよ」保安官までこんなこと言いやがる(笑)。

 さて、結局リンとヤレなかったベンですが、何しろ男の性、そんなことで諦めるタマではありません。その後もなおリンに「ねー、いいだろー、また出かけようよー」などと言っております。といつの間にかリンの寝室にいるベン、あれれ、リンが服を脱ぎだした。なんだと思っていたらリンが嫣然と微笑んで「昨日はごめんなさい、実は私もヤリたかったの」などと言い出すではありませんか。ああ、彼女のほうからベンを誘ったのだ。この未婚の若い女性らしからぬ言葉にすっかり興奮したベン、ぱっぱと服を脱ぎ捨ててベッドにもぐりこみます。「くー、たまりませんねー、うへへへへ」しかしその彼を待ち構えていたのはリンの剃刀攻撃でした。洗面所にあったあの剃刀でしゅびらば、ずばどす、ずびずば、リンはベンを滅多切り。「びわーっ」ベン、血まみれとなって絶命します。

 これを見つけたザンブリーニ、彼は錯乱状態となって「パパ、私、殺しちゃった、お願い、おしおきしないで」と呟いているリンを自分のベッドに寝かせます。そしてベンの死体を引きずって豚小屋へ行き、ばらばらにして豚に食わせてしまったのでありました。やっぱりリンとザンブリーニ、良いコンビです(笑)。

 次の朝、ザンブリーニのベッドで目を覚ましたリン、今だに混乱しております。外に出ると「助けて、助けて」という幻聴が。おまけに豚がぶひぶひ五月蝿い。そしてリン、またまたパパに電話。今度はパパが出てこなかったらしく「パパはどこ、ええっ、そんなのウソよ」今度はパパが死んだということを告げられたのですかねえ。やっぱりなんだか良く分からないです。電話が終わったとたん、ひときわ甲高く鳴く豚。たまらなくなったリン、悲鳴を上げて駆け出します。

 ここでようやく話題になるベンの失踪。ベンを捜索しているダンと助手のフランクに油田で働いている同僚の言うことがいい。「俺に金を借りてということならわかるけれども、俺、逆にあいつから金借りているんですぜ、奴が金を返してもらわないままどこかに行くなんてこと絶対ありませんやね」ベンの人となりを一言で表している優れたコメント(笑)。また例のメイシーさんも「ベンがいなくなった晩、豚どもが騒いでいたわよ、それに新しい豚が一匹増えている。あたし、ベンが豚に変えられたと思うのよ」んな、アホな(笑)。うんざりする保安官です。

 しかし放っておく訳にも行かず、とりあえずザンブリーニに話を聞くことになります。ザンブリーニは「そう言えばベンがあの娘を誘いにきたけど、体調が悪くて駄目だって断っていたな」とすっとぼけます。ところがその時豚小屋の方からワンワンという犬の鳴き声が!ベンの飼い犬が飼い主の臭いをかぎつけてやってきたのです。「なんだ、なんでベンの犬がこんなところに」ザンブリーニ、ぎくぎくぎくくっ。おまけにあっ、始末し切れなかった手首が落ちているぞ(大爆笑)。ザンブリーニ、その手首を靴で踏んで隠し「犬ですからなあ、所詮犬畜生のやることは理解できませんわ」結局手首には気がつかず帰っていく保安官です。どうも、この保安官、言っちゃ悪いけれどもちょっとニブイのではないか。

 そのくせ夜にカフェに来てリンに「ねえ、週末どっかに行かない」なんて誘ってやがる。この町の男どもはみーんなこんな奴らばっかりなのか。

 ザンブリーニは考えます。「あの犬はヤバイ」この思いを裏付けるかのようにやってきたベンの仕事仲間たち、豚小屋でザンブリーニに「てめえ、ベンをどうにかしただろう」「とっとと町から出て行け」と悪罵を浴びせついでに殴る蹴るの乱暴です。ズダボロになったザンブリーニ、とうとう犬をとっ捕まえて喉をさくりと切って捨てちゃったのであります。しかし、犬の死体はフランクによってあっさりと発見されザンブリーニに対する疑いをさらに深めることになったのでした。

 十分ややこしい状況になって参りましたが、ここでもう一人登場人物が。カマリロ州立病院から一人の男(ジム・アントニオ)がリンを探しにやってきたのです。彼はカフェにいるリンを首尾よく発見。「病院ではみんな、君のことを心配しているよ、君の帰りを待っているよ」と話しかけたのでした。リンは焦点の合わない目で「ええ、本当、みんな私のことを待ってくれているの。グレッグ先生は元気?」「うん、元気さ、だから良かったら病院へ戻らないか」リンはあっさりと頷いて「いいわ、じゃあ、荷物をまとめてくるからちょっと待ってて」

 この場面、公開当時、劇場の観客が一斉に「すんなり帰れる筈ねーだろ!」とツッコンだそうであります。

 ザンブリーニはいきなりリンが病院に戻ることになったと男、ジェス・ウィンターに言われて仰天します。「彼女はそのう、精神病院から脱走してきたのです。つまりクルクルパーなんですよ。えっ、父親、彼女に父親なんていませんよ」あわててリンに「病院に戻るって本当なのか」と問いただしますとリン、二ヤッと笑って「あなた、私にいて欲しい」「も、もちろんさ」この会話の後リンはナイフを持ってジェスの背後に忍び寄りぶすぶすぐさー。「びわーっ」ジェス絶命します。ザンブリーニは例によってこの死体を豚小屋に引きずっていって豚に食べさせるのでした。やっぱり良いコンビですよ、この二人。夫婦だってなかなかこうはいかない(笑)。

 ちなみにこの殺人劇の後ダンがカフェを訪れてリンに「気をつけろ、危ない奴がいる、犬まで殺しているぞ」と警告しております。言っちゃなんですが、やっぱり鈍いですよ、この保安官。

 あのザンブリーニに暴行した男達が再び「やっちまえ」と張り切っているところを保安官に止められるというあんまり意味のないシーンを挟みまして映画はいよいよクライマックス。保安官事務所にカマリロ州立病院からの問い合わせの電話が入ったのです。「ジェスという男をそちらにやったのですが、ご存知ないですか。リンと言う患者を連れ戻すためなのですが「ええっ!」あまりの驚きに椅子からどんがらがしゃんと転げ落ちるダン。さらに彼女が自分をレイプした父親を刺し殺したことを教えられたのです。

 真っ青になったダン、ザンブリーニに電話をかけて「大変だ、あの娘はクルクルパーだぞ、自分の父親を殺したのだ。今行くから十分に気をつけてくれ」保安官に知られてしまった!ザンブリーニはすぐにリンを呼んで「やばいぞ、保安官がくる、ほら手伝ってやるから荷物をまとめてここから逃げるんだ」しかし、リン、クルクルパーの本領をいよいよ発揮して「イヤよ、どうして逃げなくちゃならないの」あの例の歌が流れ始めます。リンは焦点の合わぬ目で周囲を見回して「パパはどこ、パパ、パパ」ザンブリーニは訳が分からず「パパはもういないんだ、死んだんだよ」「うそ、うそよ」はい、リン、ナイフでザンブリーニをぐさぐさのぐさー。「びわー」ザンブリーニ絶命します。

 リンはその死体の服を脱がせて鉈でばらばらに切断。そしておもむろに自分の服を脱ぐと死体を来るんで豚に投げ与えたのです。ぶひーぶひー、ぶっひっひー、豚はこのご馳走に大喜び、リンの服もろともがっつり頂いちゃったのでした。なるほど、これで自分の死を偽装した訳ですね。クルクルパーのくせに知恵が働くじゃないか、リン。

 そしてこの偽装にまんまと引っかかってしまう間抜けな保安官ダン(大笑い)。食われた死体をリンのものと思い込んで報告書に「娘の体のわずかな部分が回収されただけだった」なんて書いている。行方不明になっているザンブリーニを探そうともしないで「これにて一件落着」なんて呟いてる。どうもしょうがないものですな。

 ラストシーン、リンがフォルクスワーゲンを走らせております。そしてヒッチハイクの中年男を拾うと、「うふふ、あなた、私のパパそっくりね」と微笑むのでありました。エンドクレジット。

 最初っから最後まで豚は人肉を食うのみで一人も殺してはいません。それなのに『殺人豚』という邦題は酷いと思います。きっとメーカーの担当者がろくすっぽ内容を確かめもせず鼻でもほじりながらテキトーに考えたのでしょう。

 ワイド・カラー・モノラルのレンタルビデオ。画質はくすんで黒も浮きまくっていますが、まあ、こんなものでしょうな。

 エロの冒険者 

       HOMEPAGE http://homepage3.nifty.com/housei/

      SFシネクラシックス 輸入DVDでみるSF黄金時代(笑)

| | コメント (0) | トラックバック (0)

『戦慄の毒蜂軍団』(『TERROR OUT OF THE SKY』 1978年)

 

『戦慄の毒蜂軍団』(『TERROR OUT OF THE SKY 1978年)

この映画は『キラー・ビー』(THE SAVAGE BEES』 1976年)の直接の続編。前作でスーパーボウル会場に蜂を誘い込み冷凍作戦で蜂をやっつけた女性昆虫学者(たぶん別の女優さん)がその時の悪夢に悩まされるところから始まります。いきなりベッドの上の女が「うーん、うーん」と呻きだすのですから何事かと思ってしまいましたが。

 さてこの女性昆虫学者ジニー・デヴェロックス(トバー・フェルドッシュ)はニック・ウィリアムズ(ダン・ハガティ)という恋人がいるのですが、仕事が忙しすぎてお付き合いが疎遠になっておりました。その分を取り返そうとして「うち、今度休暇とってニックと仲直り旅行ばすると」と張り切っております。そこへ尋ねてきたのが国立蜂研究所(何を研究しているのかすぐ分かる親切な名前)の所長、デヴィッド・マーティン(エファーム・ジンバリスト・ジュニア)であります。ここでオープニングクレジット、続いて蜂の巣箱が映りまして「1978年 輸入された女王蜂に殺人蜂が混じっていて繁殖、なんとか退治されたものの人々の犠牲は大きかった」云々のナレーションが入ります。

 本編に戻って所長がジニーの家まで何をしにきたのかといいますと「蜂ば品種改良して殺人蜂に対抗できるようにせんといかんけん、その改良ば手伝うてくれ」ということなのです。しかし、ニックとの旅行に命をかけている(笑)ジニー、「やです、うちは休暇をとっとちゃん。それに今度すっぽかしたら本当にニックに振られてしまうわあ。そうなったら所長さん、責任ば取ってもらいますよ」あえなく退散する所長であります。

 研究所へ帰ったら帰ったでお役人の相手をしなければなりません。「お役人様、どうか助成金ばたっぷり出してつかあさい」とついつい卑屈になる所長です。しかしお役人は「あんた、もし殺人蜂の被害が出ても公表したらいかんち言いよるそうやなかな」「そりゃ仕方なかとです。殺人蜂が出たァやらニュースで流したら国民はフツーの蜜蜂まで皆殺しにします。そうしたら花粉が受粉できまっせん。作物が育たなくなって食料危機になりますたい」「とにかく、そんなことば言いよるうちは助成金やらあげられまっせんな」お役人は帰ってしまいました。

 所長の苦労はまだまだ続きます(笑)。巣箱112号の働き蜂が謎の大量死、これを調べていた研究員のイーライが蜂に襲われて無残な死を遂げたのです。体中を蜂に刺されてぼっこぼこ、おまけに口の中には蜂の死体がいっぱい詰まっているという、ひーっ。「こらあ、えらかことじゃ」研究所は大騒ぎ。可哀想に今にもニックの自家用機で旅行に出かけようとしたジニーはこの緊急事態で呼び戻されてしまいます。「人が死んだんやて、ニック、ごめん、うちいかんとならん」ニック怒って「これで三度目たい、もう次はなかとよ」

 この安っぽい愛憎劇が余計だなあ(笑)。

 さあてニックをほったらかして研究所へ戻ったジニー、所長に頼まれてイーライの口の中に入っていた(ひーっ)蜂を調べます。顕微鏡で蜂の死体を調べて殺人蜂ではないか鑑定しようというのですが、ここで映るのが前回の蜂事件の映像。蜂に真っ黒のたかられた車をスーパーボウル会場まで運転していった恐怖の記憶が蘇ってきたのです。脂汗をだらだらながすジニー、「うー、気分悪か、蕁麻疹がでるっちゃがー」などとぶつぶつ言っております。ようやくこの検査が終わってでた結論が「やっぱり殺人蜂ですたい」あの恐怖が再びということで戦慄する登場人物たち。

 そしてなんということでしょうか、この殺人蜂の女王蜂が入った巣箱がすでにアメリカ各地へ出荷されていたのです。ニューメキシコ、カリフォルニア州のベーカーズフィールド、ミシシッピ、おまけに四つ目が今まさに運送会社の息子の車によって郵便局へ運ばれているそうな。「急げ、息子ば止めないかん」車で出動した所長とジニー、ようやく息子の車に追いついて巣箱を取り返したのでした。「ああ、やれやれ、ジニー、近くの湖で休憩ばしようや」やい、所長、何暢気なこと言ってんだよ(笑)。まだ三つ残っているだろ、さっき政府に知らせたらいかん、自分達で回収するったいって言ってたじゃないかよ。

 おまけに所長の奴、ジニーに向かって「実はおいはお前に惚れとったい」なんて言い出しやがった(大笑い)。ジニーはちょっと困った顔。彼女は昔所長が好きだったという過去があったのであります。しかしその時所長には奥さんがいたので泣く泣く諦めたのですね。ジニーは「所長、突然すぎるけん、ちょっと待ってつかあさい、時間にまかせましょう」と上手く誤魔化したのであります。

 さて、残りの巣箱をどうするか。発送業者に当たってみたところ74日の連休で火曜日までは無理ですばいという返事。所長、ジニー、「それじゃ、間に合わんて!」と悲鳴を上げるのでした。じゃあ、自分達で行って始末しようとするのですが、やっぱり連休で「飛行機の切符が取れん!」お前ら、ゴールデンウィークに帰省しようとしている人か!こうなったら背に腹は変えられない。ジニー、ニックの家へ行って「こんなこといえた義理じゃないばってん、飛行機に乗せてくれんね」と頼み込むのです。勝手な申し出にむっとするニックでしたが、俺があんたば飛行機に乗せちゃる、次はあんたが俺ば乗せるったいとでも思ったのか(笑)その願いを受け入れるのでした。

なんだか暢気なことやっているのですが、この間にも殺人蜂は繁殖を続けている訳で、国民に知らせたらいかんとか言っている場合じゃないですよ。「秘密にするやら言いよるうちは助成金やら出せん」というお役人の判断は間違ってませんでしたな。

 ニックの自家用機で所長とジニー、ニューメキシコに向かって出発します。ここでもニックに向かって「おいは実はジニーのことが好いとうったい」とか言い出しやがる。無理やり飛行機を借りておりながらジニーの元恋人?であるニックに向かってこんなことを言う。やっぱり無神経の謗りは免れませんなあ。こんなこったから殺人蜂を出荷したりするんだ。

 飛行機は無事ニューメキシコへ到着。郵便局員から借りたトラックで出荷先のローガン家へ向かいます。しかし、このローガン(ロニー・チャップマン)というのが腹黒い奴で「あに、女王蜂ば返せ、ええっ、金ば払う?ふーん、えらい値打ちもんみたいやねえ、ふふふ、そんな女王蜂を簡単に返す訳にはいかんばい!」こんなことを言い出した。おまけにライフル持ち出してきて「巣箱に手ば出したら命はなかバイ!」これでニックが切れた。彼はローガンの前に立ちふさがると「撃つなら撃ちんしゃい、ばってんそげんことしたらあんた、警察に捕まるバイ!」このムチャな脅しにローガンがひるみます。所長、この隙に殺人女王蜂が入った巣箱を奪いトラックに運び込んじゃった。そして殺虫剤をぷしゅーと吹きかけ一件落着。「よし、これでよか、次は養蜂業者のデルモットたい!」

 しかし、このデルモットという人、養蜂業者の常で花を求めてずーっと移動しております。そこで「空から探すったい!」ということになりまして、再び機上の人となるニック、所長、ジニー。その頃トラックに巣箱を載せて走り出したデルモット、「俺は村中で一番、蜂蜜作ると言われた男」なんて歌いながらご機嫌な彼ですが、荷台の巣箱から羽化した殺人蜂がぶーん。はい、あっという間に襲われて刺されまくりです。ギャーギャー喚きながらトラックから飛び出すのですが時既に遅し、デルモットは死んでしまいます。

 彼を発見した一行、飛行機を着陸させてって近くに飛行場なんかないんだけど(笑)トラックの巣箱を調べてみますと見事に空っぽ。「殺人蜂はもう逃げとるバイ!」今度はソッチを探さなくちゃならない、蜂は水を必要とするので湖や池などの周辺におるに違いなか、ということになりまして飛行機を離陸させます。だから飛行場なんかないんですけどねえ。

 ほどなく湖を発見。「あそこたい、蜂はあのへんにおるバイ!」ということでまた着陸。だから飛行場なんかないって言ってんだろ(笑)。おりしもこの湖近くの野球場では陸軍と地元青年団の皆さんによる親善ソフトボールが行われています。所長は陸軍の偉い人、マンガス大佐(リチャード・ハード)に「殺人蜂ですタイ、みんなば避難させてください」と申し込みます。ジニーはジニーで試合場にいたボーイスカウトの少年達を引き連れて蜂探し。なんで子供を使うかね、陸軍の若い精力もてあました兵隊さんがいっぱいいるだろうに(笑)。

 このボーイスカウトが蜂の先遣隊を見つけた、じゃあ、本体はと思ったらあっという間に無数の蜂軍団が襲来したのです。なんだかボーイスカウト使って山の中に蜂探しにいったのが全然役に立ってないという気がします(笑)。蜂はブラスバンドの演奏にひきつけられてソフトボール試合場へ。ジニーは子供たちを連れて試合場に戻りって、どっか別のところに逃げろよ!スクールバスに逃げ込むのでした。「窓、窓ば閉めんね」と叫ぶジニー。

 子供たちもいい迷惑ですよ。

 ボーイスカウトの子供たちと共にスクールバスへ逃げ込んだジニー。運転席についてけたたましくクラクションを鳴らします。これで蜂軍団を引きつけて人々に逃げる時間を与えようというつもり。「みんな、はよ、逃げんねー」しかし、当然ながらバスは集まってきた蜂に覆われてしまいます。子供たちのリーダー、エリック(アイク・アイゼマン)、彼はあの大佐の息子なのですが、「おばさん、おばさん」「なんね、おばさんて失礼かねー、おねえさんち呼ばんね」いや、そんなこと言っている場合じゃないっすから(笑)。

 エリックはバスの天井を指差して、「あそこに換気口があるばい、あそこから蜂が入ってきたらどげんするとな」ジニー、ハッとなって「そらおおごとね、バスば動かして逃げましょう」換気口なんか小さいのだから服でふさげばいいんじゃないの?ジニー、トラックを静々と発進させます。これで蜂が離れるかと思えばさにあらず逆にますます数が増えたのです。ジニーは考えます。「どっかに蜂ば閉じ込めなならん、エリック、近くにトンネルとかそういうのなかね!」「いいの、あるよ!」とエリックは「TVタックル」で宇宙人の写真を取り出す韮澤さんのような笑顔を見せると「この先に地震で廃棄されたミサイル基地があるったい。そこならトンネルがあると」軍人さんの息子だからエリック、そんなレア情報に詳しい(笑)。ジニー、バスを基地に向かわせるのですが到着まで後少しというところでガス欠になってしまいましたとさ。

 なんで子供たちの送り迎えを控えているスクールバスなのにガソリン少ししか入ってないんだ。運転手の怠慢だな、こりゃ。おまけに蜂が換気口見つけてどんどん入り込んできた。ジニーようやく気がついて「みんな、上着ば使って換気口ばふさぎんしゃい!」これでボーイスカウトの男の子たち、上半身裸になるという・・・。でもジニーはそのまんま、子供ばかり裸にしてちょっとそれはいい年した大人としてどうかと思いますが(笑)。換気口をふさいでなんとか蜂の侵入を阻止したのですが、今度はバスが酸欠になった。みんな赤い顔ではあはあ喘ぎだすのです。

 さて、この間、所長とかニックはどうしていたのかと申しますと、バスを遠巻きにして「くそ、これ以上近づいたら蜂に襲わるるばい、ばってん、そげんいうてこのままにしとったらバスがすぐ酸欠になるバイ!」ここで所長が「よし、おいが蜂ば誘導しよう!大佐、ヘリば用意してくれんね!」どうするのかと申しますと、蜂防護服を着てその上から女王蜂のフェロモンを降りかける。そしてヘリで吊るしてバスから蜂を引き離そうという作戦であります。そのまま蜂をエリックの言っていたミサイル基地に連れ込んで地下に閉じ込めるのであります。防護服に身を包んだ所長、フェロモンを入念に振り掛けまして「大佐、準備はできた、もうよかバイ!」ヘリに吊るされた所長、蜂に覆い尽くされたバスの上にどんと降り立ちます。どうみたって靴の下で蜂がたくさん踏み潰されていますが(笑)。フェロモンの作用でバスから離れて所長に取り付く蜂軍団。所長、再び無線で大佐に呼びかけます。「よし、もうよかバイ、基地に運んでくれんね」またヘリに釣り上げられる所長。でもバスにはまだ蜂たくさん残っているのですがねえ。

 これでひとまずバスの危機は去りました。わあっとバスから駆け出して両親に迎えられる子供たち。ジニーもニックと抱き合って「ああ、良かった、助かったバイ!」

 しかし全てが終わった訳ではありません。ミサイル基地に蜂を誘導する難事が待ち構えています。びっしり体中に蜂をまといつかせた所長、ヘリで運ばれてミサイル基地へ。そのまま倉庫の天井から中に降ろされます。ここから歩いてトンネルに入り込み殺虫剤で蜂を全滅させ、先の出口から脱出するという段取り。基地のモニタールームでジニーやニックが見守るなか、トンネルへ足を進める所長であります。廃棄された基地のはずなのにモニターが使えるのが不思議ですなあ(笑)。

 もちろん、この基地はホンモノではありません。どこぞのでっかい工場を借りてロケしております。

 第一のトンネルに入り込んだ所長、用意してあった殺虫剤の缶を開きますって何時の間にこんなもん用意していたんだ。その煙から逃れて第二のトンネルへ。ここでまた殺虫剤の缶を開け、次に第三のトンネルへ。この手順を繰り返してさあ、脱出だと思いましたら脱出口が地震でそこだけに崩れ落ちた瓦礫でふさがれていたのです。天井からの脱出口もあったのですが、こちらも駄目。大佐の指示に従ってハッチを開くなりどかどかと大量の岩が落ちてきて所長は重傷を負ってしまったのでした。さらに悪いことにトンネルに充満しつつあった殺虫剤をたっぷり吸い込んでしまった。所長は防護服のヘルメットを脱いでモニター室のジニーとニックに語りかけるのでした。「おいはもう駄目たい、救助隊やらいらん、もうたっぷり殺虫剤ば吸って神経をやられとう。もうすぐ死ぬけん、救助隊やら無駄ぜ。ジニー、これからも蜂の研究ば続けてつかあさい、そしてニックと幸せになりんしゃい」「所長!」ジニーが絶叫したと同時に所長は目を閉じます。ここでエンドマーク。

 なんだかね、とてもつまらない映画でしたね。蜂が凶暴になって人を襲うなんて映画はしょうもないに決まってますけど、それにしたって限度というものがありますからね。

 ワイド・カラー・モノラル音声のレンタルビデオ。経年劣化で2.3箇所ノイズが入りましたが、別に気にするような映画でもないです。

  エロの冒険者 

       HOMEPAGE http://homepage3.nifty.com/housei/

      SFシネクラシックス 輸入DVDでみるSF黄金時代(笑)

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2006年12月 3日 (日)

『ザ・キラー・ビーズ』(『THE BEES』 1978年)

 

『ザ・キラー・ビーズ』(『THE BEES』 1978年)

SFシネクラシックス・レンタル。もっともらしい名前をつけておりますが、要するにレンタルショップで借りてきた映画のレビューをやろうということなのであります。その記念すべき第一弾はアメリカ大陸が殺人蜂に襲われる『ザ・キラー・ビーズ』、思いっきり同年公開のアーウィン・アレン作品「スウォーム」に便乗しておりますな(笑)。

何しろ『ザ・キラー・ビーズ』ですから、殺人蜂ですから、オープニングクレジットでいきなり蜂の巣で無数の蜂がぶんぶんぶんぶんと蠢いている絵ですよ。そしてこのキモチ悪い絵がようやく終わったところで「アフリカからブラジルに輸入された蜜蜂から攻撃的な新種が生まれた。この殺人蜂はあっという間に南米に広がり無数の動物や人間を刺し殺したのである。彼らが北アメリカに侵入するのも時間の問題であった」というナレーション。

 はい、ブラジルの農業試験場です。ここでこの新種の蜜蜂を品種改良をして大人しくすることができないかと研究しているのがミラー博士(クラウディオ・ブロック)と奥さんのサンドラ(エンジェル・トプキンス)であります。この蜜蜂は大人しくさせることさえできれば普通種の二倍の蜂蜜を作るのだ。そうなれば貧しい国も救われるぞという理想に燃えているのですが、地元の人々はそんなことにはおかまいなし。ある親子が蜂蜜を盗みに試験場に侵入してきたのでした。息子は「お父ちゃん、蜂やら怖か」「なんば言い寄るかたかが蜜蜂たい、煙を浴びせれば大人しくなると」ところが彼らがあけた巣箱はよりによって殺人蜂の奴。二人は怒り狂った蜂にぶすぶす刺されてしまいます。「うわー、こらいたか、たまらん、逃げるバイ!」父親の方はなんとか蜂を振り切ったのですが息子は哀れ刺し殺されてしまったのでした。

 次の日、朝食の席で博士がサンドラにいうことにゃ「どうも予算が回ってこんと思っとったら農務省で横領している奴がおるばいね、、50万ドルもくすねとっちゃが。帳簿を調べていたら分かったたい」どんな帳簿なんだか(笑)。博士、「この帳簿を証拠にして不正を暴くばい」と張り切ったのですが、そこに子供の死に怒った暴徒が押し寄せてきた。あの蜂蜜泥棒親父が「息子が死んだとはお前らのせいたい、こんな研究所やらいらん、潰してしまえ!」元はといえばお前が泥棒に入ったからだろうが(笑)と思いますが、とにかく地元民の皆さんは研究所で大暴れ。家具をぶっ壊したり研究所に放火したり。あげくに博士、「こいつが一番悪いったい!」と暴徒に殴られて昏倒してしまうのです。ここで巣箱から飛び出してきた殺人蜂に襲われて博士、死んだ。

 さて舞台はニューヨークへと飛びまして「殺人蜂対策国際会議」みたいなのが開かれております。ニューヨークで国際会議なのだから国連関連なのかな、良く分からないけどまあ、いいや。ここで熱弁を奮っているのがジョン・ノーマン博士(ジョン・サクソン)であります。彼は殺人蜂の入ったガラス瓶を出席者に配って「あの蜂は人ば殺します。品種改良せんと危なくって仕方ありまっせん!あの蜂は普通の蜂に比べて二倍の蜂蜜を作りますと。品種改良ばして大人しくさせることができたら役に立ちますタイ、だけんどこかに実験場が必要になるとです。協力ばお願いします」でもみんなぴんと来ない。「たかが蜂じゃなかですか」「我々途上国の人間には関係なか話ですたい」その中の一人がうっかりして蜂の壜を割っちゃった。蜂がぶーんと飛び出してみんな逃げ出すという不必要なギャグ(笑)。

 同じ頃ブラジルから帰国したサンドラ。大きな荷物を抱えてタクシーから降りホテルのエレベーターに乗るのですが、一緒に乗り込んできた人相の悪い男二人が扉がしまるやいなや、「やい、ねーちゃん、この荷物ばおいていかんね」その荷物の中にブラジルから密かに持ち込んだ蜂が入っていたという。うっかりこれを開けてしまって蜂がぶーんぶーん。強盗二人、ぶすぶす刺されて一巻の終わり。サンドラ、この二人を放っておいて蜂の容器だけ持って逃げ出します。その逃げ込んだ先がノーマン博士のアパートメント。ノーマン博士はおりしもアリシアというラテン系の美女とキスなんかしたりしております。ノーマン博士は突然の珍客に驚くのですが相手がミラー博士の妻であったサンドラだと知ると大歓迎。「おうよくこられましたな、ゆっくりしていきんしゃい。おう顔に傷があるやなかや、どげんしたとですな?」彼はサンドラをベッドルームに連れていって手当てをします。

 この出来事に穏やかならぬのがアリシア。あの女は一体何者かしらということでこいつもサンドラの持ってきた蜂の容器を開けよる。たちまち蜂がぶーんと飛び出して「ひーっ」刺されたアリシア逃げてしまいます。えー、この後、この女の人は全然出てきません。サンドラは「二、三箇所刺されたぐらいじゃどうもならんと」と笑っておりますが、本当は死んじゃったんじゃないの(笑)。

 この後尋ねてきたのがサンドラの叔父、ジョン・キャラダイン。「おいはたくさんの映画にでとうばってんがこの映画じゃあサンドラの叔父さん役やけん、よろしゅう頼むぜ」という訳ですな。彼の助けを得てサンドラの連れてきた女王蜂と雄蜂で品種改良をしようと決心する二人です。ちなみにこれはまったく秘密。税関も誤魔化して持ち込んでいます。ひでー、蜂が危ない、危ないといいつつ非合法にアメリカに持ち込んでいるやんか、こいつら。

 他にも蜂の秘密を狙っている奴らがいました。蜂蜜会社や殺人蜂のロイヤルゼリーを使おうと企んでいる化粧品会社、そして彼らから賄賂を受け取っていると思しき農務省次官サムであります。彼らは手下をブラジルへ派遣。ミラー博士の試験場で働いていた黒人青年に蜂のアメリカ国内持込を頼むのでした。「上手くやってくれたら礼ば弾むぜ」黒人青年、手下から蜂を隠すことのできる特殊ベルトを貰ってその頼みを引き受けるのです。でもアメリカへ向かう飛行機の中で蜂が逃げて黒人青年刺し殺されてしまいます。飛行機はメキシコシティへ緊急着陸。この逃げた蜂があっと言う間にアメリカ国内へ侵入してしまうのでした。

 ここからしばらく蜂の大群大暴れの場面が続きます。黒人青年が持ち込んだわずかの蜂が爆発的に増えて空を覆いつくさんばかりの大群になったのです。いくらなんでも増えすぎじゃワレ!と思うのですが、何しろこんな映画だから仕方ありませんやね。

 蜂はビーチで大勢の人を刺し殺し、公園で大勢の人を刺し殺し、乗馬大会で大勢の人を刺し殺しって刺し殺してばっかりですな。挙句にローズパレードに殴り込みをかける蜂軍団。うわあ、本当にローズパレードの山車をロケに使っているよ、こんな映画なのに(笑)。ひとしきり人々を襲った蜂はある洞窟にこもって巣作り。ここにボールが転がり込んでとりにきた女の子が蜂に・・・という場面はちょっとイヤですなあ。

 テレビのニュースを見てやっとこの事態に気がつくノーマン博士たちって暢気すぎるだろう(笑)。テレビではキャスターが「蜂はサンディエゴにも現れました、アリゾナでも46人やられています!」このままではアメリカは殺人蜂の餌食となってしまう。「ノーマン、どげんしたらよかと、品種改良はもう間に合わんばい」サンドラに聞かれたノーマンは「殺虫剤はできん。蜂も殺すばってん使ったところば汚染してしまうけんね。よか、いっぺんフェロンば使ってみるたい」

フェロンってフェロモンのことなのかなあ。

 じゃあ、実地でテストばしましょうと二人は蜂の巣を探しに出かけます。ちなみにジョン・キャラダインはお留守番。まったくこの人は出る映画、出る映画で外でませんなー。研究室とか家にこもってあれこれ言うだけですなー。さて、木についている蜂の巣を見つけた二人、さっそくフェロンを振りかけます。するとにわかに殺人蜂たちが狂いたち「見てんね、蜂が同士討ちばしよるよ」「おお、女王蜂ば殺しよった。フェロンの効果は完璧バイ!」この事件に怒った蜂たちが例の洞窟から発進。二人は車の中へ逃げ戻ります。そして無数の蜂がぶんぶん飛んでいる中、ぶちゅぶちゅぶちゅちゅちゅーとキスを交わすのでありました。あー、なんだかなあ、もう。

 このフェロン作戦、対策会議でさっそく承認されることとなります。多数の飛行機が用意されて「蜂でんなんでんこれでしまいたい!」と張り切るノーマン。

 ここでジョン・キャラダインの一人語り。彼は「蜂はダンスば踊って仲間と話をするったい。だけん、そのダンスば解析すれば蜂とコミュニケーションできるったい」一応、これが後の伏線となっているらしい。

 いよいよフェロン作戦開始。フェロンがホースでどかどか輸送機に詰め込まれます。そして補助ロケットを使用して緊急離陸をするC-130、蜂の群れにフェロンを「さあ、いっちょやったるか」、バーッと撒き散らします。ヘリコプターでもバーッと撒きます。あっという間に蜂は退治され、ノーランの元に大統領から「あんたんおかげでアメリカは救われたバイ!」というお礼の電話が入ったのであります。いやもう本当にあっという間ですなあ(笑)。

 ちなみにこのフェロン作戦の最中に例の蜂が洞窟に作った巨大な蜂の巣が映るのですが、ここから蜂が出撃して輸送機を襲うとかそんなシーンはまったくありませんでした。

 さて、殺人蜂危機がやっと終わりました。ここで思いがけないことが起こります。今まで何が起こっても研究室にこもりきりだったジョン・キャラダインがついにその重い腰を挙げワシントンに飛んだのです。そこで彼は農務省次官にあって「わしゃあ、見つけましたバイ、予算を横領ばしよる悪か奴がおります。次官さま、どうか、この悪か奴を突き止めて懲らしめてやってつかあさい」ところがその横領していた悪い奴は次官その人であったと。彼から「おい、ジョン・キャラダインば始末しやい」と電話で命令された謎の組織、二人の殺し屋を研究所に送り込むのでした。

 あっさりと塀を乗り越えて研究所へ忍び込む殺し屋二人。上手い具合にサンドラは空港にノーマンを迎えにいっておりジョン・キャラダインが一人で研究をしているというシチュエーション。殺し屋、キャラダインを見つけると有無を言わさず拳銃を発砲。背中を撃たれたキャラダイン、ギャーッと叫んで倒れます。「よかよか、上手くいったごたぁ」にんまりする殺し屋二人ですが、その時突然ガラス窓を破って蜂の大群が飛び込んできた!なんですかな、これは蜂とコミュニケーションをとろうとしていたジョン・キャラダインが殺されたので蜂が怒ったということなのでしょうか。良く分かりませんが、まあ、いいや、とにかく殺し屋の一人が蜂に刺されまくって顔面がぼこぼこになって死んだとご理解下さい。

 この惨状を見て驚いたのが丁度空港から帰って来たサンドラとノーマン、サンドラは倒れているジョン・キャラダインを抱き起こして「叔父さん、叔父さん、一体どげんしたとね、まあ、こぎゃんたくさん血が出とお」「サンドラや」ジョン・キャラダイン、今わの際に「あの蜂は新種たい、電波の刺激で突然変異したったい、あれは人間の言葉ば分かる。人間のごと考えることができる」と言い残して死んでしまいましたとさ。「叔父さん、死なんといてー」と泣き喚くサンドラと思いきや、蜂の襲撃から逃れていた殺し屋の片方が襲ってきた。ノーマンと戦うことになるのですが、こんな下りを長々やっていても仕方ありませんから途中を省略します。ノーマンが倒れた男の顔に蜂の巣箱を押し当てて思いっきり刺させるとギャーッ、殺し屋の片方も顔面ぼこぼこになって死んでしまいましたとさ。

 蜂は例の農務省次官も襲います。オフィスでいかにも関係のありそうな秘書をからかってにやにやしている農務省次官、ちょっと時間が早かばってんが、一杯やるバイとオフィス備え付けのバーを開くとそこから無数の蜂がぶーん。こんな映画のこんな場面になるたけならツッコミたくないのですが、どうにもキモチが収まりません。「お前ら一体どうやって中に入ったんだよ!」

 これ以降も殺人蜂は猛威を振るいます。手っ取り早く焼いてしまおうやないやということでF-101ヴードゥやらF-サンダーチーフやらAD-1スカイレイダーやらが出撃してナパーム弾をばら撒きます。しかし蜂の大群を焼き尽くすことなど出来よう筈もなく、みんなゲキツイされてしまうのでした。なお、いうまでもないことですがこの場面はみーんな流用フィルムであります。

 ノーマンは濃縮したフェロンを使ってみるのですが、人間並みの知能を誇る新種の殺人蜂には効果なし。逆にフェロンを積んだトラックが襲われたりしてもうさんざん。だったらジョン・キャラダインのやっていた研究を利用するバイ、蜂の言葉ば研究するたい!方針を180度変えたノーマンとサンドラ、それから日夜研究に励みます。その努力が通じたのかある夜蜂が彼らを訪ねてきた!研究室が蜂で覆い尽くされております。二人の寝室も蜂でびっしり。体にも一杯蜂がついてこら、役者さんたちは良く頑張っていますなあ。こんな映画なのに(笑)。

 ノーマンとサンドラ、蜂たちに大声で話しかけるのでした。「あんたたちの頭の良かことは分かっとう。今、あんたたちの言葉ば分析しよるけん、もうちょっと待っちゃらんね!」すると蜂が本当に待つと言う・・・。

 さあ、時が流れて国連(かなあ)蜂対策会議に出席したノーマンとサンドラ。どうやら二人、蜂と話をしてへんなことを吹き込まれたらしい。いきなりこんな大演説をかますので会場の皆さんは唖然。「我々人類は環境ば破壊しよります。あの蜂は環境ば破壊する人類を懲らしめるために自然が作り出したとですたい。人類は環境破壊をやめて蜂と共存ばせななりまっせん!それが唯一人類の生き残る道ですたい!」皆さん、呆れ返ります。ぷっと吹き出すもの、耳の周りで指をくるくるさせるもの、そりゃ、気が狂ったと思われても仕方ないです(笑)。

 司会者はあいまいな笑顔を浮かべて「大変、結構なお話、ありがとうございます。お帰りはアチラですたい」ようするに訳の分からないことをいうのは止めてとっとと帰れということですな。ノーマン、サンドラはカッとなって「これが最後通告たい」「あんたたちは何馬鹿なことを言いようとな」この怒りを感知したのか窓を破って乱入してくる蜂軍団。ほら、自然破壊をやめて俺らと共存しろ、さもなければ刺すぞと驚かされて人類、ついに蜂との共存を受け入れるという、お話でございました。エンドマーク。

 なんだか、本当にしょうもない映画でどうもすみませんでした。

 ワイド・モノラル音声のレンタルビデオ。画質・音質は良くないけれどもいつも見ている輸入DVDよりかはマシだったりします(笑)。

 エロの冒険者 

       HOMEPAGE http://homepage3.nifty.com/housei/

      SFシネクラシックス 輸入DVDでみるSF黄金時代(笑)

| | コメント (0) | トラックバック (0)

『ロマン・ポランスキーの吸血鬼』(『The Fearless Vampire Killers』 1967年)

 

『ロマン・ポランスキーの吸血鬼』(『The Fearless Vampire Killers』 1967年)

SFシネクラシックスハイビジョン第二弾!『ロマン・ポランスキーの吸血鬼』であります。吸血鬼の傑作パロディ映画として名高い作品であり、この映画がきっかけとなってポランスキーと結婚することになる女優シャロン・テートも美しく大変楽しめました。いつもあんなくだらない映画ばっかり見ているのですから、たまにはこんな余得があってもいいじゃありませんか。

雪深いトランシルバニアを行く一台の馬車。荷台で寒さに震えているのはクーニクスベルク大学の教授、アブロニシウス(ジャック・マクゴーラン)とその若き助手アルフレッド(ロマン・ポランスキー)の二人であります。実は彼ら二人は吸血鬼の実在を証明するために各地を渡り歩いている吸血鬼ハンターなのでした。「その求めるものに近づいたとは知らず彼らはトランシルバニアを行くのみ」というナレーション。

 途中後を振り返ったアルフレッドはぎょっ。いつの間にか複数の狼が馬車をつけていたからです。彼は隣の教授に、「先生、まずいっす、狼っす」というのですが、まったく反応なし。御者に声をかけてみても気がつかない。アルフレッドは仕方なしに傘を振り上げ狼に振り下ろします。狼に傘をかみ破られはしたものの何とか撃退できてホッとするアルフレッド。馬車はそのままトランシルバニアの村に到着するのでした。さっそく村の宿に投宿するアルフレッドと教授と行きたいところですが、教授はあまりの寒さに凍っていたのです。宿屋の店主シャガール(アルフィー・バス)がお客に手伝わせてかちんかちんになっている教授を宿に運びこみ足湯を使わせて解凍するというギャグであります。

 さて文字通り生き返った教授、宿屋のあちこちにつるしてあるものに目を止めます。「アルフレッド、これはにんにくじゃないか」「教授、もしかするとアレかも知れませんね」教授はシャガールを呼び止めます。「君、君、このにんにくだがね」シャガール、ぎくっ、「あ、にんにく料理でございますね。ようございます、美味しいのがございます」「いや料理じゃなくってなんでにんにくやたらに吊るしてあるのかって聞いてんの」シャガール、ぎくぎく、「いやあ、にんにくは健康によろしいですからなあ、あは、あははは」どうも怪しい(笑)。いよいよ疑惑を深めた教授、「ひょっとしてこの近くに、城なんかない?」シャガール、ぎくぎくぎくぎくっ。「城ですか、イヤだなあお客さん、そんなものある訳ないじゃないですか、あはあはあははは」

 とりあえずこの場面はオシマイ(笑)。シャガールは教授とアルフレッドを部屋へ案内します。「この宿で唯一風呂がある部屋なんすよ」しかしこの風呂に美女が入っていた!シャガールの娘サラ(ご存知・シャロン・テート)、この娘は大変なお風呂好き。隙を見てはお客さん用の風呂を使っていたのです。このセクシーな美女の突然の出現に目が点となる教授とアルフレッド。しかもシャガール、サラをむりやり風呂から追い出すと「風呂使うなって言っただろうが!」お尻ぺんぺんですよ。若いアルフレッドの頭の中はもういろんな妄想で一杯であります。

 その夜、シャガールが宿のメイド、マグダ(フィオナ・ルイス)の部屋へ忍んでいこうとしたり、奥さん(ジェシー・ロビンズ)に見つかりそうになって慌てて逃げ出したり、この物音を聞きつけて調べに行こうとした教授の頭を奥さんが間違えてソーセージで殴ったり、まあ、あまり面白くないことが起こります。はっきりいって映画に全然関係ありません。

 翌朝、食堂で朝飯を食べる教授とアルフレッド。とそこに珍客、見るも恐ろしいせむしでおしの男コーコル(テリー・ドウンズ)であります。その容姿と彼の出現に思いっきり動揺している村人たちの態度に不審なものを感じた教授はアルフレッドに「おい、あいつのあとをつけるんだ」と囁くのでした。アルフレッド、コーコルの一人乗り馬車の後部にしがみつくってそりゃムチャでしょう。コーコル、彼に気がつかないまま馬車を発進させます。振り落とされまいと必死のアルフレッド。と、馬車が停まりました。いつの間にか馬車の前に1頭の狼が立っていたのです。アルフレッドが驚いているうちに馬車を降りたコーコル、狼を連れて森の中へ。そして狼の悲鳴、戻ってきたコーコルの口は朱に染まっております。「うわあ、あいつ、狼殺しやがった」仰天したアルフレッド、思わず馬車から手を離してしまい、コーコルに置いていかれてしまったのです。

 さて、いつの間にか宿へ戻っていたアルフレッド(笑)、教授のカバンを開けて吸血鬼ハンターの七つ道具、十字架や木の杭、聖書、聖水などを改めております。七つ道具なのに四つしか紹介しておりませんが、そんなの私の知ったこっちゃありません。ここにやってきたのがサラ、スポンジやタオルを抱えています。彼女はアルフレッドに「あたし、退屈なの、パパがもう外に出るなって、それにアレも駄目だっていうのよ。あたし、アレを学校で覚えてとても気持ちよかったからアレが大好きになったの。やっぱりアレは1日に一回はやらなくちゃ、ねえ、いいでしょ」アルフレッド、ごくりと唾を飲んで「い、いいッスよ」「きゃー、嬉しいありがとう」当然ながらお風呂へ駆け込みます(笑)。一人残されたアルフレッド、思わず、「アレって風呂かよ!」

 鼻歌をうなりつつご機嫌で入浴するサラ。しかしその彼女を狙っていた存在あり、何、痴漢ですかって、馬鹿を言いなさい、こんな映画だから吸血鬼に決まっているでしょうが、吸血鬼!天井の明り取りの窓からふわりと舞い降りた吸血鬼、サラの喉元にがぶり。悲鳴を聞きつけたアルフレッドが鍵穴から覗いて「ひーっ、教授、吸血鬼です、ついに出ました!」教授、アルフレッド、シャガールがドアを破って飛び込みますと、すでにサラと吸血鬼の姿はなくバスタブにわずかな血痕が残されていただけだったのであります。シャガールは泣き喚きます。「伯爵、クロロック伯爵、後生ですから娘を連れていかないでください、娘を返してください」

 あの吸血鬼はクロロック伯爵というらしい。

 シャガール、一大決心をすると吊るしてあったにんにくをもぎ取ってがぶりとひと齧り、ははあ、口臭をにんにく臭くさせて吸血鬼に対抗しようというのでしょう(笑)。いや、口臭だけで大丈夫なのと思っていましたら案の定、次の朝死体となって発見されたのです。教授がシャガールの死体を調べてみますと、喉に二つの穴、手首にも二つの穴、足首にも二つの穴、これで終わりかとおもいきやさらに腹にも二つの穴。念の入った吸血鬼です。「狼にやられたんだか」とつぶやく樵にきっとなった教授は「これは吸血鬼の仕業です。あんたたちだって分かっているんだろ!」と怒鳴りつけるのでした。

 さて教授、奥さんに鋭く尖らせた杭を持たせまして、「さあ、これを胸に打ち込むのです」「あなたの胸に?」「わたしに打ち込んでどうするんです、死んじゃうじゃありませんか。死体、あなたのご亭主の死体の胸ですよ!」しかし奥さん、「そんな亭主の胸に杭を打ち込むなんて」と拒否。教授が「仕方ない、私たちでやろう」ということになったのですが、これでどたばたやっているうちにシャガールが吸血鬼となって復活。逃げ出します。教授とアルフレッドは必死に追っかけるのですが、まんまと逃げられてしまいます。さらにメイドのマグダまでシャガールに殺されてしまったのでした。

 この時、マグダはシャガールに向かって十字架をつきつけたのですがまるで効果なし。この映画では十字架は吸血鬼への武器にはならないようです。

 シャガールを逃がすな。教授とアルフレッドはスキーを使ってこけつまろびつ逃げていくシャガールを追っかけます。シャガールが逃げ込んだのが御馴染みのお城。二人はためらうことなくこの城に突入するのでした。しかし、あっという間にコーコルに見つかって閉じ込められちゃった。「大変なことになった」と青ざめる二人ですが、すぐにコーコルがまた現れて身振り手振りで「ご主人にお引き合わせします」こうして二人は吸血鬼、クロロック伯爵と対面を果たしたのです。

 伯爵はサラを襲った時とうって変わって紳士的な態度で「おお、あなたがアブロニシウス教授ですか、御著作拝見いたしましたぞ」おだてられて喜んだ教授、嬉しげに「おー、さすがは伯爵、大した見識がおありになる」ってお互いにヨイショしてどうするか(笑)。この後はそのインテリ同士の会話になりまして、「蝙蝠は冬眠するか」「例外もあります」「ではどうやって蝙蝠は暗闇を飛ぶのか」「音波を発します。その音波が障害物に当たって跳ね返ってくるのを感知して避けるのです」こういうのがえんえん続くと。どうでもいいじゃん、そんなこと。そうそうこの時、伯爵の息子、ヘルベルト(イアン・クアリアー)が現れて二人に紹介されます。ハンサムなヘルベルト、アルフレッドになにやらねちっこい視線を送っております。

 さすがに伯爵は疲れたのか教授とアルフレッドを寝室に案内します。そして「私は夜型人間ですからな、昼にはヨワイのですじゃ。明日の夜までおやすみなさい」これを聞いた教授とアルフレッドは「むひひひひ、こいつが吸血鬼か、昼に弱いってことは寝ているんだな、そこを見つけて杭を打ち込めばイチコロだな」なんて思っていると。教授とアルフレッド、じゃあ、明日の朝まで休もうとあてがわれた部屋のベッドで眠ることになったのでした。教授はすぐにぐーすか寝てしまったのですが、アルフレッドはいつ吸血鬼が襲ってくるかと思って気が気じゃありません。おまけにどこからともなく女の歌声が聞こえてきた!「あれはサラの声ではないか」と思ったアルフレッドは部屋を出て声の主を探そうとするのですが、聞こえて来た時と同じく、その歌声は不意にやんでしまったのです。

 さて、この時吸血鬼の皆さんはどうしていたのかというと、地下室で棺桶に入って眠りについたと。ここでシャガールが登場。彼は持参した棺桶を地下室に運び込んで寝ようとするのですが、コーコルが「がうがう」どうやらここで寝るなと言っているらしい。「じゃあ、私は違う部屋で寝るから」それでもコーコルは「がうがう」「え、ここも駄目なの?」コーコル、棺桶を馬小屋に叩き込んでしまいました。「えー、俺、こんなところに寝るの?寒いし、馬臭いし、日光がちょっと当たっちゃうよ」とぼやくシャガールがおかしい。

 さあ、次の日の朝になりました。張り切って起き出す教授とアルフレッドです。「よし、地下室を探すのだ、吸血鬼どもは地下室にいるぞ、そして杭を打ち込めば全てが終わりだ」二人して城の中をうろうろ。しかしその時二人は見てしまったのです。板を切ったり釘を打ち付けたりして一生懸命棺桶を作っているコーコルの姿を。センリツしたアルフレッドは叫びます。「教授、あれはサラの棺桶ですよ、彼女は死んだんだ。ああ、かわいそうなサラ」

 二人は廟堂の入り口らしいところを見つけます。「よし、彼奴らはあの中で眠っているに違いない、アルフレッド、行くぞ」しかし、彼らの前にコーコルが立ちふさがった。ふしゅーふしゅーと鼻息漏らしてえらい剣幕で行くな、行くなの身振り。おまけに斧まで構えているとあっちゃあ引き下がるしかありません。教授、ちょっと考えて、「よし、城の二階から屋根伝いに渡っていこう」ばたばたと城に戻って二階へ。その窓から壁伝いにおそるおそる進みます。何度も落っこちそうになりながらようやく廟堂の屋根へ。「アルフレッド、窓があるぞ、あそこから入るのだ」

 アルフレッドはすんなり窓を通ったのですが、教授がいけない。彼は途中で引っかかってしまうのです。アルフレッドが引っ張ったり押したりするのですが、びくとも動きません。「仕方ない、お前一人でやるのじゃ。棺桶を探せ」アルフレッド、いかにもいやそうに棺桶を探します。そして「あった、あった、教授、二つありますよ。え?棺桶開けるスか!うわー、いやだなあ、コワいよう」棺桶の蓋を開けてみるってぇとはい出ました、こんこんと眠っているクロロック伯爵、もうひとつには当然ながら息子のヘルベルトと、あ、シャガールだ。よほど馬小屋がイヤだと見えてこっちに潜り込んでやがる。

 教授、「おお、吸血鬼がいたか、アルフレッド、杭を打ち込むのだ」「ええ?杭ってこの杭ですか」「馬鹿だね、おまえてぇものは長生きしますよ、この杭ですかって、杭はひとつっきりしかないじゃないか、それを伯爵の胸にあてがってハンマーでとんかちやるんだよ!」「ひぇえええ」アルフレッド、びびりにびびりながら杭を伯爵の胸に当てるのですが、「あっ」手が滑って杭とハンマーを自分の足に落としちゃった」悲鳴を上げながらひっくり返ったアルフレッドに教授はうんざりして「実際どうも世話の焼ける人だね」

 これじゃ埒があかないってんで教授、自分でやることにします。「アルフレッド、ひとつ外から私の体を引っ張り出しておくれでないかい」

 アルフレッド、廟堂から出て城の中へ。そして先ほど使った2階の窓から出ようとするのですが、ここで聞こえてきたのがあの歌声。「ああ、あれはサラだ」アルフレッド、窓に詰まってもがいている教授を放ったらかして彼女を探し始めちゃった(笑)。そして見つけたサラはやっぱり風呂の中、よほどお風呂好きなのですなあ。アルフレッドは彼女に駆け寄りいきなりぶちゅぶちゅぶちゅちゅーとキス。「ここから逃げよう」しかしサラはどこか夢心地。「そうね、でも、パパも来るし、それに今夜お城で舞踏会があるのよ」「そんなこと言ってないで逃げるんだ」ようやくサラは頷きます。「分かったわ、でもお風呂から上がるからあなた、あっちを向いていてくださらない」あっ、そうかとアルフレッドは後を向きます。そしてもういいかいと振り返ってみたらサラは消えてしまっていたという・・・。

 狼狽したアルフレッド、「サラ、どこだい、サラ」、この時になってようやく「やべっ、教授のこと忘れていた」彼は大慌てで廟堂の屋根へ行き窓から教授を引きずりだすのですが、教授はもうかちんこちん。冒頭に続いて二度目の冷凍人間となっております。これを背負って大変な苦労で城へ戻るアルフレッドでした。

 教授、なんとか復活(笑)。ここからしばらくのんびりとした時間。教授は屋根裏部屋で望遠鏡を見つけて大はしゃぎ。「おお、シャガールが村に戻ったわ」「おお、シャガールが女を襲っておるわ」アルフレッドはいつも持ち歩いているらしい恋愛ノウハウ本、「彼女に愛を告白する100の方法」を読んでおります。くだらないね、こりゃ。

 その時聞こえてきたのがまたあの歌声。「サラが戻ってきたのだ」歓び勇んであの部屋へ行ってみるアルフレッドでしたがあにはからんやいたのは伯爵の息子のヘルベルト。マア、この人はお察しの通りホモの吸血鬼なので「あら、いらっしゃい」なんてねちっこい目でアルフレッドを見ております。ホモの吸血鬼というものにどう対処していいものやら全然分からないアルフレッド、おろおろしておりますとヘルベルトは調子に乗って「あら、顔色が悪いんじゃないの、ベッドに座りなさいよ」この時、アルフレッドは見てしまいました。アルベルトの姿が鏡に映ってない!ヘルベルトは彼の横に座ると「あら、何読んでるの、まあ、彼女に愛を告白する100の方法、どれどれ、腕を相手の肩に回して」ヘルベルト本を読みながらアルフレッドの肩に手を回します。「タイミングを計って」アルベルト、タイミングを計って「一気にキス」アルベルト、一気にアルフレッドの喉にかぶりつこうとします(笑)。アルフレッド、とっさに本をアルベルトの口に突っ込んで逃げ出したのでした。「あら、あなた、待ってぇ」ヘルベルトもおっかける。

 これに教授も巻き込まれて世にも珍しい大学教授とその助手、オカマの吸血鬼のおっかっけっこが展開されるのです。

 わあわあ大騒ぎして屋上のテラスに逃げ込む教授とアルフレッド、やれやれと思っていたら「どうもお疲れ様」、いつの間にかクロロック伯爵が側にいたぁ。オマケに城の中庭にたくさんの棺桶があって、その中からぞろぞろ吸血鬼たちが出てきたではありませんか。「ふふふ、あなたがたもいずれ、そのうち・・・。教授、秋の夜長を有意義な論議をして過ごしましょうぞ。私は今まで大変退屈しておったのです。助手の方は私の息子の良き友達になるでしょうな」

 伯爵、テラスに二人を閉じ込めてしまいます。「はははは、ここから逃げるには翼でもなければ無理でしょうな」歯軋りをしてくやしがる二人。そしてクロロック伯爵、ヘルベルトを始めとする吸血鬼が城の大広間に集まって舞踏会を始めるのでした。まあ、みんな吸血鬼ですからそれなりに年期の入った顔をしている。着ているドレスもぼろぼろ。どうもさえない舞踏会です。そんな中、伯爵が「今宵、美しき仲間が増えました!」と高らかに宣言して真紅のドレスを着せられたサラを紹介するのです。「うわあ」と大盛り上がりの吸血鬼たち。伯爵は付け加えて「あと、男二人も仲間になります」「わあ」こっちはそんなに盛り上がらない(笑)。

 この間テラスで脱出の算段をする二人。上手い具合に古いけど使えそうな大砲が置いてある。弾も積んである。「よし、これをドアに向けるのだ」重たい大砲をやっとのことで回転させ、弾を詰め込みます。そして周囲に布やら木切れをいっぱい被せてランプで火をつけてやると、どかーん、弾が発射されてドアを粉砕。「やったぞ、アルフレッド」「サラを助けにいきましょう!!」

 二人は舞踏会会場へ。二人の吸血鬼を倒して衣装を奪うと舞踏会の中に紛れ込みます。そして踊りながらサラに近づくと「サラ、約束どおり君を助けにきたよ」「よし、わしの合図で逃げるのじゃ」ところが悪いことに三人うっかり大広間の鏡の前に立っちゃった。吸血鬼は鏡に映らないから「あ、人間が二人紛れ込んでいる」ともろバレ。大ピンチの教授、アルフレッド、サラでしたが、ここで教授が知恵を発揮。大広間の入り口に飾ってある鎧の剣を十字型に並べたのです。これで吸血鬼たち、出てこれなくなっちゃった。あれ、この映画じゃ十字架は役に立たないんじゃなかったの?

マグダがシャガールに向かって十字架を突きつけたけど役に立たなかったという前フリは一体なんだったのでしょうか。

 さあ、逃げろや、逃げろ、吸血鬼たちは別の出口から大広間を脱出、棺桶作りにいそしんでいたコーコルも加わって三人を追いかけます。三人はなんとか城を脱出、馬車を奪うと飛び乗ってぎりぎりで吸血鬼たちを振り切ったのでした。収まらないクロロック伯爵、「コーコル、奴らをおいかけるのじゃ」コーコル、棺桶を橇代わりにして出撃!しゃーっと滑って馬車に迫ります。激しく馬にむちをくれる教授、コーコル、しゃーっと滑って馬車に迫ります。激しく馬にムチをくれる教授、コーコル、馬車に体当たりと思いきや、ちょっとのところで外れてそのまま谷底へまっさかさま(大笑い)。

 アルフレッド、「これで助かった」しかしサラの手を握ってみるとこれが氷のように冷たいのです。驚いた彼は「サラ、どうしたんだ、大丈夫かい」その時サラが目を開けて「ああ、良かった、死んでしまったのかと思ったよ」サラ、鋭い牙をむき出しにするとアルフレッドの喉にがぶっ。ちゅーちゅー吸っちゃったとさ。この騒ぎに御者席の教授は気がつかず。「この時教授が気づいていれば吸血鬼の世界蔓延はなかったであろう」というナレーションが流れてエンドマーク。

オチも皮肉が利いていて、本当に映画というものは素晴らしいものですねえと水野晴郎みたいな感動をしてしまいましたとさ。

 カラー・ワイド、WOWOWハイビジョン放送。もうハイビジョンですから文句のつけようがない高画質。音はステレオでこれは標準レベルというところでしょうか。

エロの冒険者 

       HOMEPAGE http://homepage3.nifty.com/housei/

      SFシネクラシックス 輸入DVDでみるSF黄金時代(笑)

| | コメント (0) | トラックバック (0)

『Bowery Blitzkrieg』(1941年)

 

Bowery Blitzkrieg』(1941年)

イーストサイドキッズシリーズであります。またマグスとダニーが仲たがいだよ。こいつら、実は本当は仲が悪いんじゃないの(笑)。

今日も今日とてニューヨークの街でたむろっているイースト・サイドキッズ。いきなりマグス(レオ・ゴーセィ)はモンク・マーティン(ボビー・ストーン)という少年と殴り合い。マグス、得意の右ストレートをモンクの顔面にヒット。モンク、失神します。薄れ行く意識の中で「コノウラミハラサデオクベキカ」と誓ったモンク、意識を取り戻すとのこのこやってきたダニー(ボビー・ジョーダン)に「おい、マグスが君の姉さんの悪口言っているぜ。なんかポリ公と結婚するとかしないのか」これにまんまと騙されたダニー、マグスのいるクランシー・ビリヤード場に飛び込むと「おい、マグス、人の姉さんになんてこと言うんだ」また殴り合いです。しめしめ、二ヤッとしたモンク、タイミングを見計らって警察に電話。「またイーストサイドキッズか」何しろ目をつけられている不良少年団ですからあっという間におまわりさんが駆けつけてくる(笑)。しかもさっきモンクが言っていたポリ公、ダニーの姉マリーの恋人のトム(ウォーレン・ホール)だったから話がややこしくなった。ダニーはなんとか逃げたのですが、マグスはあえなく捕まって留置場行き。

 マグス、留置場で「お前、誰と喧嘩したんだ」と聞かれるのですが「知らんよ、なーんも知らんよ」 さすがマグス、こんな時でもダニーをかばってます。

 さて、命からがら自室へ逃げ込んだダニーですが、その日の夕食にトムが招待されていたという・・・(笑)。おまけにマリー(シャーロット・ヘンリー)にそれとなく「姉さん、トムと結婚するのかい」と聞いたらはい、「ええ、そうなると思うわ」といわれちゃいましたとさ。何のためにマグスと殴り合いをしたのだと愕然となるダニーです。さらに夕食の席で「君、マグスと殴り合いしたんじゃないの」とほのめかしてくるトムにかっとなり「知らないよ、だからおまわりは嫌いなんだ」と叫んでしまいます。驚いたマリー、「駄目よ、そんなトムをポリ公とか国家の犬とか、犬のおまわりさんっていう歌、絶対警察に対するイヤミだとか、困ってしまってわんわんわわんとか言っちゃ駄目じゃないの」「姉さん、僕、そこまで言ってないけど」食堂から出て行こうとするダニーにトムが声をかけます。「君の教科書がビリーヤード場で見つかったぞ。ごまかすのはもうよしなさい」しかし耳を貸さずにぷいと出て行くダニーであります。

 その後二人でデートしているトムとマリー。トムは「僕は彼らが心配なんだ。マグスもダニーもこのままだとどんどん悪くなってしまう」てなことを言いつつ二人でキスをすると。

 さて、そのトム、留置場で鬱々としているマグスにボクシングの「ゴールデングラブトーナメント」への出場を薦めるのでした。マグスは釈放されてそのまま感化院行きになってしまったのですが、トム、そこまで追いかけていって「ねえ、トーナメントに出ようよう」シャワーを浴びていてもシャワーカーテンの隙間からぴゃっと顔を出して「ねえ、トーナメントに出ようよう」トイレで用を足そうと洋式便所の蓋を上げるとトムの首がにゅっ、「ねえ、トーナメントにでようよう」感化院の映画大会で西部劇見ていると保安官のカッコをしたトムが映画に出てきて「ねえ、トーナメントにでようよう」根負けしたマグス、ついにトーナメントの出場をOKするのです。

 この間、モンクに影響されて不良化していくダニー。彼の車を運転させて貰ってご機嫌。モンクはダニーに「ちょっとそこの食料品店の前に停まってくれよ、ちょっと用足してくるから、あ、エンジンはかけたままにしといてね」この時ダニーは気がつきませんでしたが、モンクはこの食料品店で強盗を働いたのでした。彼は知らぬうちにモンクの共犯者にされていたのです。翌日このことをビリヤード場に出入りしている知り合いのプロモーター、スラッツ・モリソン(エディ・フォスター)から指摘されたダニーは驚くのですが、モンクに「二人で金を稼ごうじゃないか、俺みたいに新車に乗れるぜ、新しいスーツだって思いのままだ。なあ、大学なんか目指すのやめて俺と一緒にやろう」あ、ダニーの奴、イエスと言っちまいやがった。姉さんの結婚とかマグスとの仲たがいとかあったかも知れないけど、これはあまりに軽率じゃありませんか。

 まさに典型的な転落する青少年の図、ですな。

 さて、感化院から釈放されたマグス、トムの自宅に下宿してさっそくトレーニングを開始。マグスは彼の部屋に飾ってあるトムのボクシング姿の写真を見て「ああ、彼はボクシングの夢を自分に託しているのか。だからトムはあんなに一生懸命になっていたのだ」これに感動したマグスは激しいトレーニングを文句も言わずにこなします。その甲斐あって最初の試合に完勝。ついにトーナメントへの出場が認められたのでした。

 ところがここでプロモーター スラッツ・モリソンが八百長の悪巧み。ホテルデニーズで屯すギャングどもに「私、ゴールデングローブに出場する選手を知っています。そいつに因果を含めて負けさせましょう。するとあなた方は掛け金で大儲けってな寸法です」ギャングたちはこの話に乗ってきてスラッツに準備金として2,000ドルを渡すのでした。もちろんただの金ではなく「おい、この話が失敗したらお前はイーストサイドリバーに浮かぶことになるぞ」という脅し付き(笑)。

 マグスはモンクとつるんでいるダニーを心配しています。「そうか、ダニーが怒ったのはモンクがあることないこと彼に吹き込んだからだ」とやっと思い当たるマグス。さあ、モンクの奴をどうしてくれようか、手足を叩き折って小さな篭に入れて海に捨ててしまおうか、奴に穴を掘らせて生き埋めにしてしまおうか、スコップで顔が原型止めなくなるまで殴ってやろうか、とブッソウなことを考えておりますと、やってきたのがスラッツです。彼は先ほどの八百長話を持ち出します。「マグス、負けてくれたら1,000ドル払うぜ」当然ながらマグス、これを拒否。なんだかやばい話になってきたなあ。

 ええ今まで書くのを忘れていましたがトムとお母さんの家、そしてダニーとマリーの家は同じアパートの一階と二階。トムの家に下宿しているマグスは当然ながらダニーと顔を合わせる訳です。マグスはダニーと仲直りしようとするのですがまるで駄目。ダニーはマグスを相手にしようとしないのです。がっかりするマグス。さらに彼はトムのお母さん(マーサ・ウェントワース)とマリーの会話を聞いてしまいます。マリーは「あたし、トーナメントには行かないわよ、だってマグスが来て以来トムはアタシに目もくれなくなってしまったのですもの」突然の告白におろおろするトムのお母さん。マリーはさらに「もう、私、トムと結婚しません、ダニーと遠くへ引っ越します」がーん、マグス、ダニーのことに続いて大ショック。「ええ、これもおれのせいかよ!」

 マグス、荷物をまとめてトムの家から逃げ出してしまったのでした。このことを聞いたトムはがっかり。しかも警察署長さんからマグスがボクシングの八百長に関わっている疑いがあると聞かされるのです。

 さて、事態はどんどん悪いほうへ。ダニーは相変わらずモンクとつるんでいて、いろいろやっている様子。トムはそんな彼に「モンクと付き合うな、今に大変なことになるぞ」と説教するのですが、ダニーは「うるさいんだよ」とキレるばかり。スラッターはスラッターで八百長持ちかけたギャング、ドーガン(デニス・ムーア)、その手下のダッチ(トニー・カーソン)に「え、試合はマグスとオライオンのどっちに賭ければいいんだ?」スラッターはまだマグスを八百長に同意させることはできていないのですが、まさか今になってそんなことを言うわけにはいきません。言ったが最後、イーストリバーに放り込まれて魚の餌になっちゃいます(笑)。スラッターは仕方なく「あ、あのマグスっス。彼に賭けてください」

 これで後に引けなくなったスラッター、クランシー・ビリヤード場に備え付けのジム(なんでそんなものがあるのか分かりませんが)でトレーニングしていたマグスを尋ねると激励するふりをしてこっそり八百長の礼金1,000ドルをテーブルの上に置いていったのです。これでマグスは金を受け取ったことになった!ってなんねえよ(笑)。この1,000ドル札に気がついたマグスとイーストサイドキッズの面々は「スラッターに八百長しろと言われました。この1,000ドルが証拠です」という手紙をつけてお金をトムのお母さんへ届けたのでした。

 さあ、いよいよ試合の日。でもよりによってこんな日にダニーとモンクが空き巣狙い(笑)。しかしトムに見つけられて逃げ出す二人です。追い詰められたモンクはやにわに懐からピストルを取り出すとトムに狙いを定めます。びっくりしたダニー、「それは洒落にならないって」とピストルを取り上げようとするのですが逆に撃たれてしまいました。モンクは再びトムにピストルを向けるのですが、この時トムの放った銃弾が胸に命中、射殺されてしまったのでした。わあ、こんなドラマで射殺するなよ(大笑い)。

 重傷を追ったダニー、病院へ運ばれます。傷は致命的なものではなかったのですが、大量に出血しており緊急の輸血が必要。トムは自分の血を使ってくれと申し出るのですが血液型が合いません。一応ドナーが見つかったのですが、連れてくるまでに二時間はかかってしまいます。ドクターは、「それでは間に合わないぞ、手術ができん!」ダニー、大ピーンチ!しかしここで彼の命を救ったのが試合前の計量を終えて駆けつけてきたマグスですよ。彼は自分の血をダニーに輸血したのです。そしてダニーは危機を脱したのですが、マグスはふらふら。こんな状態でボクシングをするのは自殺行為です。しかし、後には引けないマグス、輸血を終えるなりボクシング試合場であるマンハッタンアリーナへ向かうのであります。

 カーン、ゴングが鳴って試合が始まった。オライオンと「コノヤロバカヤロシネシネ」と激しく殴りあうマグス。輸血の影響をみじんも見せぬ猛ラッシュであります。オライオンあえなくダウン。いい調子かと思われたのですがやはりマグスのスタミナは2ラウンドまで続かなかった。オライオン、急に勢いの衰えたマグスに必殺の右ストレート!マグス、ダウンです。からくも立ち上がりますが、もう彼はふらふら。

 ここで場面は病院へ戻って意識を取り戻したダニー、医者はマグスこそが彼の命の恩人だと告げるのでした。「ああ、僕は馬鹿だった、やっぱりマグスは僕の親友だ」これを聞いて試合場へ駆けつけるマリーとトムのお母さん、リングサイドで二度目のダウンをきっしたマグスに「ダニーは助かったわ、あなたも頑張って」この声援で勇気百倍のマグス、ぱっと立ち上がってまた「コノヤロバカヤロオマエノカアチャンデベソ」とパンチを繰り出します。この一発がオライオンのアゴを捕らえて見事KO勝利を飾ったのでした。

 マグスは勝った。トムのお母さんがいきなり取り出した1,000ドル札とマグスの手紙が証拠となってスラッター、ドーガン、ダッチも捕まった。ダニーはトムを助けたことで罪に問われず、マグスとも仲直り。最後はマリーとトムの結婚式に着て行くタキシードの見立てをしながらわいわい騒いでいるイーストサイドキッズでおしまい。

 いや、いかになんでもダニーが全然罪に問われないというのは不味いのではないでしょうか。音も途中で急に小さくなって台詞が聞き取れねー、いくら5030ドルのDVDでもこれはねーだろー。

 モノクロ・スタンダード この作品も画質は最悪。音声も20分を過ぎたあたりでいきなりヴォリュームダウン。なんじゃ、そりゃ。Comedy Classics 50 Movies 12枚のDVD50本のコメディが収録されたボックスセット。Digital 1 StopDVD

エロの冒険者 

       HOMEPAGE http://homepage3.nifty.com/housei/

      SFシネクラシックス 輸入DVDでみるSF黄金時代(笑)

| | コメント (0) | トラックバック (0)

« 2006年11月 | トップページ | 2007年1月 »