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2006年12月 4日 (月)

『ネストアイランド』(『PLEASE DON`T EAT THE BABIES』 1983年)

 

『ネストアイランド』(『PLEASE DON`T EAT THE BABIES』 1983年)

 孤島に居を構える食人一家、食人するなら孤島じゃなくって人がたくさんいるところに住めばいいじゃないかと思いますけれども(笑)、とにかくそんなイヤーな一家がいたと。さらにこれに加えて謎の食人鬼、なんだか分からないけれども地獄の使者らしき人、ゾンビみたいな人、巨大ゴキブリまで出てきて僕はもうお腹一杯です。

大海原を行く豪勢なヨット、立ち働く船員達に混じって水着姿の若者達がおります。トッド、ジョンの男2人にキャンディ・シルビア・シュガー(エリザベス・モネット)・ボビーリー(タニヤ・ルイス)の4人、どうにも羨ましい組み合わせでございますことですな。彼らはこのヨットである島の近くに連れて行って二週間のバカンスを過ごそうとしていたのです。そんな若者たちを船長や船員たちがおどかすことにゃ「あの島でボンベ売っているボウズがおるがな、そのじいさんには近づかん方がいいぞ。死神も寄せつけない凄いジジイだ。奴は知恵遅れの息子と孫のボウズ、ばあさんと暮らしているんだ。あの島に行った奴はみんな行方不明になっているらしいぞ、それにあのジジィ、悪魔と契約を結んでいるらしいぞ」そんな島に子供を行かせるなよ(笑)。さらに「座礁したヨットに乗っていた家族が赤ん坊残してみんな食われてしまったんだ。なんでも馬鹿でかいゴキブリにやられたそうだぞ」「うん、そうそう、背中がてかーっと光ってて夜中にブーンと飛んでくるの」イヤーな顔をする若者達です。

 ここで問題の島でボートのエンジンが故障したため立ち往生している二人のおじさんが登場。「しょーがねえや、今夜はこの島で夜明かしだ」すると船員達の話していた凄いジジイ、ジェベダイア(ハンク・ウォーデン)がライフル片手に現れ「むひひひひ」いきなりライフルをずどん。その衝撃で崩れた岩ががらがらと海中に落ち込みます。すると海底の裂け目からなにやらわらわら沸いてでてくる、でてくる。巨大ゴキブリの登場です。これでそのまま船上の二人を襲うかと思いきや夜まで待機しているの(笑)。どうしてこんな間延びした演出するかねえ。ようやく夜になってゴキブリたちはボートの船底を破って侵入、二人に襲い掛かったのであります。うわあ、このゴキブリ、50センチくらいあるよ、キモチ悪いなあ。

 二人は抗すべくもなくゴキブリの餌食に。一人はばらばらにされて、もう一人は喉をやられて絶命。するとジジイがやってきて喉をやられた方の腹にずぼっと手を突っ込むとずるずるずるずる腸を引きずり出した。ここで場面はあっという間に変わってジジイ一家の食事風景。するとつまりさっきつかみ出した腸を食っているということなのですかねえ。ジジイはにやにやしながら孫ジマー(スタンレー・ウェルス)に「地震で地獄の天井に穴が開きよった。あの虫は悪魔の出した偵察隊じゃ」なんて言っているの。

 さて、こんな惨劇が行われたなど夢にも思わない若者達はヨットから小型のモーターボートに乗り換え「じゃっ、二週間後に迎えにきてください」と手をふりつつ島に向ったのです。島についた彼らを出迎えたのがジマー。彼は若者達をボンベ装填所に案内すると手早くエアを充填します。子供の癖に機械の扱いの上手いこと。まるで『スターウォーズ エピソード1』のアナキンのようです。ちなみにボンベの充填代は一本につき5ドルだそうで。この時山の上の方から彼らを見つめている人影。言わずと知れたジェベダイアのジジィであります。彼はまたいいカモがやってきたと思っているのかにやにや。

 ここでトッドがジマーが胸に下げている金貨のペンダントに気がついた。彼はそれを調べて「これ、スペイン金貨じゃん!どうしたんだよこれ」ジマーは「おじいちゃんに貰ったんだ。どっかの洞窟で見つけたって」と余計なことを言います(笑)。若者達はこれで大興奮。「あれだよ、大航海時代の時に」「あれでしょ、大航海時代ってチンギスハンが船に乗ってせめてきたって奴でしょ、あたしってばマジ頭いー」「こねえよ、チンギスハン!」「えー、チンギスハンってスペイン人じゃないの」何を言っているのだか。とにかくスペイン人の財宝だなんてことになりまして、ジマーにねえ、その洞窟に連れて行っておくれよとねだる若者たちでした。

 ジマーは「じいちゃんに怒られるからいやだよう」と嫌がるのですが若者達は「いいじゃん、いいじゃん」とジマーをボートに乗せちゃう。そして洞窟に行くのかと思いきやジジィの家の近くの浜に到着するという今ひとつ分からない流れになります(笑)。そしてジジィ登場。彼はジマーに恐ろしい形相で「このナマケモノが、さっさと家に戻って仕事をせんかい」しかし、若者達には優しい顔。「あなたがた、良かったらわしの家へ来てばあさん(ミツィ・ストレリー)自慢のハーブティでも飲んでいきなされ」ここでジジィは「自分達で歩かせた方が楽だからな」と独り言。家に連れ込んでやってしまうつもりなのでしょうなあ。

この後結局スペイン人の財宝うんぬんは出てきません。どうも監督が忘れてしまったらしい。

 若者達はじいさんについていきます。ここでシュガーとボビーリーの女の子二人が遅れてしまいました。トッドは彼女達を探すために逆戻り。その間家に案内されたジャック、キャンディ、シルビアはばあさん自慢のハーブティを飲まされましてあれあれ、あっという間にもうろうとなっちゃった。彼らは睡眠薬を飲まされたのです。そして怪力の息子ジュニア(ジョナサン・グラヴィッシュ)によってシルビア、ジャックとキャンディの二組に分かれて別々の倉庫に監禁されちゃったのです。

 そんな大変なことが起こっているとは夢にも思わないトッド。シュガーとボビーリーにやっと合流。彼女達はボートのところまで戻っていたのでした。ところがボートがガソリン臭い。トッドが調べてみるとどうやらガソリンがもれて船底に溜まっているらしいのです。「大変だ、みんなを呼んでこよう」とジジィの家へいくことになるのですが、ボートを離れたとたん、ジジィがライフルでボートをずどん。ガソリンに引火して大爆発してしまったのです。ウワーこれで帰れなくなった、お父さん、お母さん、弟のビルごめんなさいと泣き喚く女の子二人。

トッドもしばし呆然となるのですが、とりあえず海中に飛散した荷物を拾い集め「よし、みんな服に着替えるんだ。そしてジャックたちを探しに行こう」ここで映画が始まってから初めて普通の服に着替えるのであります。もう今更着替えることないじゃんねえ、そのままビキニの水着でうろうろしてりゃいいじゃんねえ(笑)。ジジィの家に行って「ボートが爆発しちゃったんです。ジャック達はどこにいったんですか」ジジィはうっかり「ガソリンは危ないから」って言っちゃう。なぜガソリンのこと知っているのかとトッドはいぶかしむのですがここで追求はしないの(笑)。「ジャックたちは散歩に出かけたよ」と言われてそのままジャックたちを探しにまた飛び出していくトッドであります。

 そんな中ジュニアはがけの上で手を振っている謎の人影を見てにっこり。え?これ誰?と思っていたらジュニア、この男をシルビアを監禁している小屋に連れてくるのです。男はがううーと唸り声を上げてシルビアに襲い掛かって「がりごりくちゃぽきはふちゅるげっぷ」と食ってしまったのでありました。この人誰、いきなり食われたシルビアの立場は?ジジィは知っているの?なんだか良く分かりません。まことに人を食った話でございます。

 トッドは女の子二人のところへ戻って「あのジジィは信用できない。みんな、フットボールのチームだと思うのだ。QBの俺に従え!」なんでフットボールやねん(大笑い)。

 そのQBの命令に従ってジジィの家を調べようとする三人ですが、いきなりここで地震が襲ってきた。そして例の海底の裂け目からまたゴキブリ軍団が出撃します。でもやっぱり夜になるまで誰も襲わないの。怪物を出現させたら5分以内に襲わせる、これはこの手のホラーの鉄則なのですがねえ。

 さて夜になりましてジジィの家を見張る三人であります。ジジィ、三人の気配を感じて外にでてきてはライフルを撃ったりしているのですが、そのまま探したりすることなくまた家に戻ります。そんな中意識をやっと取り戻したジャックとキャンディ。「ここはどこだ?」逃げるところはないかと物置を調べるうちに床に地下への入り口があるのを発見。ジャックはキャンディに「調べてくるからちょっと待ってて」と言い残し降りていってしまったのであります。一人残されたキャンディ、しばらく待っていたのですがやっぱりコワくなって後を追うのでした。

 トッドは女の子二人にQBらしく(笑)「僕が囮になってジジィをひきつけるからその間に家の裏にある便所や物置を探してくれ」彼はその言葉通り懐中電灯を使ってジジィをおびき寄せるのですが・・・、肝心の女の子二人は便所を調べては「げーっ、ぜんぜん掃除してない、超クサー」とか言っております(笑)。役に立ちませんなあ。

 場面はジャックのところへ戻ります。地下室をさ迷ううちにドアを見つけたジャック。開けて入ってみるとまたまたヘンな男が登場。彼は「あのドアは二つの世界の中間地点なのだ、地獄への入り口だ」ウソつけ、どうみたってただの地下室のドアだよ(笑)。地獄だなんていうところを見ると、こやつがジジィが契約を結んだという悪魔なのでしょうか。この悪魔、どうやら催眠の力を持つようでまたとろとろとなるジャック。どうでもいいけどやたらに眠らされる奴ですな。

そしてこいつが見る夢というのがもちろん、淫夢(笑)。キャンディとやっている夢です。おっぱい丸出しにしたキャンディがジャックにまたがってあんあんあへーん。しかしキャンディが振り上げたものはげーっ、剃刀だ。これでジャックを滅多切り・・・。絶叫を上げて目覚めるジャック。彼の腕は農作業用のフォークで串刺しにされていたのです。「わははは、徹底的な馬鹿め!」悪魔はまたフォークを振り上げます。するとここでもう一人男が登場、背後からジャックを羽交い絞めって、この人一体誰?本当にもう、訳が分かりませんや。悪魔はもがくジャックの腹にフォークをぐさーっ。「びわーっ」ジャック死んでしまいました。

 後を追ってきたキャンディ、彼女もまた地下室のドアを見つけます。

 キャンディ止せばいいのにドアを開いて中に入ってしまいます。それからさ迷うことおおよそ三分、テーブルに転がっている人骨を見つけて、「ヤン、骨」、床を塗らしている血を見つけて「ヤン、血」、さらに口を開いている井戸のような穴を見つけて「ヤン、穴」覗き込んでみたら背後から忍び寄ってきた例の男(悪魔)に「おら、落ちれ!」背中をげしと蹴られてキャンディ穴の底へ落下してしまいましたとさ。

 地上は地上で今度は物置の中を調べているシュガーとボビーリー。ネズミがチュウと出てきて「きゃーっ」この悲鳴をジジィに聞きつけられてしまいまして「おい、ジュニア、声がしたぞ、見てこんかい」どうして便所を調べたら「クサーッ」ネズミを見たら「キャーッ」、静かに調べられないのかね、こいつらは(笑)。シュガーとボビーリー、物陰に隠れて探しにきたジュニアをやり過ごします。そして背後からパイプの太いので頭をごっ!ジュニアを昏倒させて逃げ出すのでした。しかし、ここでジジィに鉢合わせ。また逃げて今度は別の物置へ。それはあのシュガーが謎の食人鬼に食われてしまったところです。二人はまるでダッチワイフにケチャップ塗りつけたかのような死体(大笑い)を見つけてまたまたキャー。外に逃げ出したのですが、シュガーがジジィに捕まってしまうのです。哀れシュガー、逆さづりにされてしまいました。

 ボビーリーは何とか逃げ延びてトッドと合流するのですが、今度はあの肉食巨大ゴキブリが襲ってきた!ゴキブリはボビーリーの足首をかじかじ。「ぎょえー」悲鳴を上げるボビーリーです。トッドは慌ててゴキブリを追い払うのですがボビーリーの傷は深そう。よし、傷口を調べるのだと焚き火を起こすトッド。だからそんなことしたらジジィに見つかるじゃねーか。本当にこのQBは利口なことをしないな(笑)。

 さて舞台は地下室に戻りまして穴のそこで失神から目覚めたキャンディ。えっちらおっちらと壁をよじ登り始めます。ようやく穴のふちに手が掛かった、助かったと思った瞬間、今まで何をやっていたのか穴の底から不気味な男がわっと飛び出してキャンディの足首を掴んだのです。同時に目の前の地面から手ががちょーんと飛び出します。「ヤン、手」キャンディは悲鳴を上げてまた穴の底へ。そこにまた今度は血まみれの男と少女が現れてうへはははうへはと笑うのでした。んー、この人たちはゾンビということなのでしょうか。なんだかもうさっぱり分かりませんけれどもいいんです、こいつら、この場面を最後にもう二度と現れませんから。

 さて、ボビーリーの応急手当を済ませたトッド、シュガーの救出計画を練り始めます。考えがまとまったトッド、ボビーリーに「よし、君は家の裏に行って発電機のスイッチを切ってくるんだ、その隙に僕がシュガーを助ける」足を怪我した女の子にそんなことやらせるなよと思いますが(笑)。シュガー、片足で跳んで歩くと発電機にとりついてスイッチをかちかち。トッドはジジィの家に近づくのですが、おおっとここであのシンディ食べた食人鬼が襲い掛かってきた。今までどこにいたのか、こいつは。しばらくこいつとどったんばったん戦うトッド。ついに木の枝を食人鬼につきたてて殺すことができました。ホッとしたのもつかの間ジジィに見つかってライフルでずどーん、ずどーん。ばったり倒れるトッドです。ジジィはジマーに「よっしゃ、電気をつけてこい」はぁ?シュガーが電気切りに行ったでしょ、最初っから電気はついてなかったってこと?それともシュガーが電気を切ったけどその場面を丸ごとカットしちゃったってこと?話が繋がらないぞ。まあ、いいや、こんな映画後10分ぐらいで終わるから。

 トッド、シュガーを首尾よく助けるのですがまたずどーん、ライフルで撃たれちゃった。シュガーを逃がすことはできたけれども彼はジュニアに捕まってしまいます。ジジィは「おい、そいつ、冷蔵室に放り込んでおけ」この冷蔵室にはまあ、お約束でこの食人一家が捕らえた人間の死体がずらりと吊るされている訳で。トッドはその中にジョンの死体を見つけて絶叫します。「ジョン、すまない、ああ、僕を許して」でもこの次にこいつが何をしたのかというと、死後硬直でつっぱらかったジョンの死体を壁に立てかけてこれを足がかりにして脱走しようとしたのです。なんというお前、罰当たりなことを思っていたらジョンの死体がころりと倒れて「うひゃああ」トッドもいっしょに倒れてしまいます(大爆笑)。じゃあというのでトッド、ジョンの死体に突き刺さっていた鉤を使って壁をよじ登り木の壁を破ろうとしたのです。冷蔵室なのに木造と思いますが、もうそんな細かいこと言ったって仕方ありませんって。

 がっつんがっつん板を破って外へ出たトッド。さあ逃げようと思ったところでジュニアに襲われます。トッドは上手い具合に落ちていた肉きり包丁のでかい奴を見つけてジュニアの顔面にどすっ。「びわーっ」悲鳴を上げるジュニア、しかし彼はひるみません。顔面に包丁突き立てたまま(笑)トッドに迫ります。しかしトッドを狙って発射されたライフルの銃弾が誤ってジュニアに命中、「あっしまった」と呆然としたジジィ、この隙をトッドにつかれて殴り倒されてしまうのでした。さらに家からおばあちゃん出動。包丁を振り上げてシュガーとボビーリーに襲い掛かろうとするのですが「おばあちゃん、やめて」と後を追ってきたジマーにタックルされて転倒。この弾みで包丁が胸にささってあの世行き。ジマー、「うわあん、おばあちゃん、僕を許してそんなつもりじゃなかったんだ」と泣き喚くのですが、まあ、どうでもいいですな。

 トッドに殴り倒されたジジィにゴキブリたちがもぞもぞ寄っていってがりがりむしゃむしゃ。「ぎょえー」ジジィの上げる悲鳴がだんだん小さくなっていって・・・ついに稀代の食人鬼、ジェベダイアは死んだのであります。

 トッド、ボビーリー、シュガー、ジマーはとりあえずジジィの家に入って一休み。そして今や一人ぼっちになってしまったジマーに「俺たちと一緒に行こうぜ」と誘いかけるのでした。ジマーはしばらく考えて「うん、少しの間だけなら行ってもいいな」ここでジマー、二ヤッとして「それよりみんな、我が家特製のハーブティを飲まない?」はい、エンドマーク。つまらないオチですね、どうも。

 もうとにかく訳の分からない映画です。ジェベダイアのキャラクターは面白いけれどもジュニアなんかいてもいなくても同じ。地獄の使者?悪魔?も思わせぶりなことを言ってたけれども結局出番はあれだけ。本当に「なんじゃ、こりゃ」な映画ですな。

 カラー・ワイド・モノラルのレンタルビデオ。画質はまあ良くないに決まってますが、それでも暗いシーンで何やっているのか全然わからないのには参りました。

エロの冒険者 

       HOMEPAGE http://homepage3.nifty.com/housei/

      SFシネクラシックス 輸入DVDでみるSF黄金時代(笑)

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