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2006年12月28日 (木)

『Savage Weekend』 1980年

 

こんな映画にねえ、ハナっから期待なんかしてないですよ、何しろドライブ・イン・映画クラシックス50というDVDボックスセットに収録されている映画ですからね。ロクでもないのは分かっている(笑)。でも誰がここまで支離滅裂にして良いっていいましたかってんだ、ねえ。

 冒頭いきなり森の中を一生懸命逃げる女。追いかける殺人鬼、オーティス(ウィリアム・サンダーソン)。彼は女を追い詰めると恐ろしい唸りを上げているチェーンソーを取り上げ女をばらばらにしてしまいました。ちなみにばらばらになるシーンそのものはなし。うっかりそんなことしたらダミーの死体作ったり洋服を血で汚したりしなければなりませんからね。ここでタイトル出ます。『Savage Weekend』。早くも嫌な予感が致します。

 場面はがらりと変わってニューヨーク。やり手ビジネスマンのロバート(ジム・ドアー)は恋人のマリー(マリリン・ハウリン)、その妹シャーリー(カルティン・オヘニー)、友人でオカマのニッキー(クリストファー・オルポート)、友人でノンケのジェイ(デビン・ゴールデンバーグ)を連れてバカンスへ行こうとしております。それでマリーのマンションに集合となったのでありますが、ここにマリーの別居中の夫グレッグ(ジェフ・ポメランツ)が息子のジェレミー(アダム・ハーシュ)を預りに現れ一悶着。グレッグはジェレミーにお土産のグローブを渡そうとしたロバートの手を邪険に遮って「俺の息子に触るな!」険悪なムードになりますが、特に何も起こりません(笑)。グレッグがジェレミーを連れた後、ロバートたちも出発です。

 このバカンスのもう一つの目的はロバートが船大工のオーティス!に作らせているボートの完成を督促するため。殺人鬼がいきなりボート作っているといわれても困ります。

 一行は途中休憩のためにガソリンスタンドへ立ち寄るのですが、そこの酒場でニッキーが地元の男たちとトラブルを起こします。見るからにオカマっぽいニッキーを男達がからかったのがきっかけで最初はへらへらしていたニッキー、いきなり「オカマをなめてんじゃないわよ」ウェイトレスからビール瓶を奪って叩き割り、「さあ、どっからでもかかってきなさい」ニッキー、この割れたビール瓶を男たちの一人の顔に突きつけます。「みんな動かないで、こいつの顔でブラッディ・マリー作ってやるからね」みんながひるんだ隙に酒場を出るニッキー。この喧嘩もストーリーに何の関係もありません。そのままあっさりと旅を続ける一行であります。

 すでに私、見ていていらいらしているのですが。

 はい、ロバートの別荘に着きました。ところが趣味の悪いことに何者かがドアに蝙蝠の死体を釘付けにしていたのです。「うわー、キモチ悪い」大騒ぎする一行ですが、ロバートが地下室から手袋やらヤットコやらを持ってきてあっさりと外してしまいましたとさ。次の日、思い思いにバカンスを楽しむみんな。マリーはロバートとあ、あれこの人誰、いきなり見知らぬ人が一緒にボートに乗っているんですけど。マリーはビキニで日光浴、ロバートはこの見知らぬ人と釣りをしております。この見知らぬ男は楽しげにオーティスにまつわる噂を話して聞かせるのでした。

 「あいつね、カップルやっちゃって牢屋に入ってたらしいっすよ。男は石に頭がつんがつんぶつけて殺しちゃって」ここでオーティスが実際にカップルを襲うイメージ映像が出ます(笑)。オーティスは男を殺した後女を小屋に連れ込んで裸に剥いてしまいます。おっぱいがぽろーんと出たところに焼き鏝をジュー。女の腹にHの文字を刻み込んだのでした。「Hって何の意味」ロバートが尋ねますと見知らぬ人はげらげら笑って「娼婦(whore)ですよ、あいつ、頭のWを忘れていたんです」みんな大笑い。確かにみっともない話であります。

 一方、シャーリーとジェイは早くもデキちゃって、いや、シャーリーはニューヨークのマンションで姉のマリーに「ロバートが連れてくる人って誰」って聞いていましたから、そこで初めてあった筈。それがもう野原でバスタオル一枚しいてあへあへうひはですよ。おっぱいだって丸出しですよ、本当に戦争に勝った国の人は違いますなあ。この光景を盗み見ていたのがニッキー。鉄条網を握り締めた彼の手から血がしたたり落ちるのですって、この人はオカマじゃなかったの。どうも良く分からんけど、まあ、いいや。

 ボートのマリーたち、セックスをしているシャーリーたち、怒り狂っているニッキー、オーティスは汚い双眼鏡で全てを覗いていたのでした。

 と思ったら今度はボート工場へぞろぞろお出かけになる皆さん。いきなりライフルを持ったオーティスが出てきたのでみんなびっくり仰天。オーティスは彼らを暗い目つきで見回しますとやにわに工場へ戻ります。そしてズドン、何かと思ったらネズミを撃ったのでした。ネズミの死体の尻尾を掴んで投げ捨てるオーティス。おい、これはホンモノのネズミの死体だろ(大笑い)。ロバートはそんなオーティスの奇行に辟易しておりますが、言うことは言わなければならない。彼はジェイをオーティスに紹介すると「今から彼がボート作り手伝うから」驚いたオーティス、「そんな私一人で十分ですよ。分かってくださいよ」と抗議するのですが、実際に納期が遅れに遅れているものですから嫌もおうもありません。しぶしぶながらその条件を受け入れるのです。

 彼は墓場に行ってぶつぶつ呟いております。「まったく都会の奴らと来たら許せねえ」彼は一つの墓に向って「あいつら今に見ていろ」この墓、彼の父親のもので、彼は父親の魂に向って話しているということらしいのですが、これも良く分かりません。私も正直どうでもいいのであります。

 この後ロバートの家に何者かが侵入。一階二階とくまなく歩き回り、パーティお遊びグッズの仮面を見つけるのでした。その仮面を見つけてはりきる謎の侵入者。一応顔を見せないようにしてサスペンスを盛り上げる演出がされておりますが、これがオーティスだったりしたら私は怒るよ(笑)。

 さてロバートという恋人がありながら実はマリー、あの見知らぬ地元の人にも心魅かれております。でもその表現がとにかくへんなの(笑)。マリーは見知らぬ人と鶏の卵を取るといって家畜小屋へ。ここでマリー、乳牛の乳房をさすり、さすりって何故?地元の人はそんなマリーの手をとって牛の乳搾りって何故?出てきた牛乳をマリーの太ももになすりつけって何故?こういう訳の分からぬ描写がぐだぐだ続いた後、ようやく地元の人はマリーに「ええやろ、させんかい!」しかしマリーに殴られて逃げられてしまうというオソマツでした。

 一方、シャーリーとジェイの仲も急速に悪化。いつの間にかデキていつの間にか仲が悪くなる奴らです。大喧嘩して別荘を飛び出したジェイ、例のボート小屋を覗きにいくのですがそこで現れましたのが例のマスクを被った謎の男。彼はジェイを絞め殺し、首吊り風に吊っちゃったのであります。別荘では今夜の仮装パーティの準備。みんな「あれー、ジェイがいないぞ、おかしいな」と極めて暢気なことを言っているのでありました。

 ロバート、とりあえずジェイを探しに外に出たのですがタバコなんか吹かしちゃってやる気なし(笑)。「ま、いいか」と呟いて家の中に戻ってしまったのでした。彼を狙っていたマスクの人は思わずずっこけます。

 そしてそのまま仮装パーティに突入。シャンパンがぶがぶ飲んででっかい鳥の丸焼きにかぶりつく一同。だからよう、ジェイのこととか気にならないのかよう(笑)。またあの地元の人が「娘を映画に連れて行きたいんでさあ」とロバートに車を借りにきたのでした。この時、ようやくこの人の名前が判明。マック・マクマリー(デビッド・ゲイル)というのでした。

そして散々飲み食いした後「食欲が満たされたら次はこれじゃ」何かの倉庫の二階に上がってあんあんあへあへやり始めるロバートとマリーです。シャーリーはシャーリーでタンゴのレコードをかけて踊っております。マスクの人は家の周りをうろうろ。あんあんあへあへのロバートとマリー、いきなりニッキーに流し目をくれるシャーリー、家の周りをうろうろするマスクの人、あんあんあへあへのロバートとマリー、いきなり音楽に合わせて服を脱ぎだすシャーリー、家の周りをうろうろするマスクの人ってええ加減にせんかい!だいたいニッキーってオカマのキャラクターじゃなかったのか。

 こののろーい展開にシビレを切らしたのかマスクの人はついに再び別荘内に侵入。針山に刺さっていた長い針を取ってきましてニッキーの耳の穴にずこっ。「びわー」ぴくぴくと痙攣して息絶えるニッキー。マスクの人は次にシャーリーを襲って地下室のテーブルに縛り付けてしまいます。そして両足にコードを巻きつけて電灯のコンセントに接続、おお、これは感電させようというのですな、スイッチをパチッと入れるのですが、ああ、何も起こらない(大爆笑)。どうも段取りの悪い殺人鬼でみていていらいらしてしまいます。

 ようやくあへあへあんあんを終えてすっきりしたロバートとマリー。フェイを探してボート工場へ。「フェイ、ここにいるのかい」中を覗きこんだロバート、ぱっと顔色を変えて「フェイが首吊ってる!」大慌てで別荘に戻るのですが待ち構えていたマスクの人に襲撃されロバートは鉤でぐさりとやられて窓から突き落とされてしまいます。そのままフェンスにぐさぐさぐさっ!「びわー」死んでしまいました。マスクの人は一人残されたマリーの前でぜいぜい息をつきながらテーブルに座り、ついにそのマスクを脱いだ!マリーは息を呑んで、「そんな、あなたは、グレッグじゃない!」 知事の秘書を務めていたグレッグ、この知事が政争のあおりを食って自殺してしまっていたのです。この時の衝撃でどうやら精神に異常をきたしていたらしい。「あいつらは知事に嫉妬していた、俺たちの力を恐れていたのだ」とぶつぶつ。

 ところで彼が預った子供はどうなったんでしょうねえ。

 夜が明けました。グレッグはまだテーブルでぶつぶつ言っております。マリーも彼の正体を知って立ち尽くした時のまま。なんでこんなずさんな場面の繋ぎ方しますかねえ(笑)。ここでマックが車を返しに来た。彼は家の中に入って「あのー、車返しにきたんすけど、誰かいませんか」ニックやロバートの死体を見つけてぎょっ。地下室を調べようとして壁のスイッチをパチリと入れるとあのまま縛られっぱなしになっていたシャーリーのコードに電気が流れて「びびびびっ」感電死してしまいましたとさ、あーあ。

 マックはマリーを連れて逃げ出そうとするグレッグを見つけます。「おい、彼女を放せ」グレッグにパンチ一閃。ここからグレッグ対マックの戦いが始まります。グレッグはどこから持ってきたのか大きな刀を持っていてこれをぶんぶん振り回す。こりゃ、形勢が悪いと思ったマックはそこに偶然出しっぱなしになっていたチェーンソーを発見。ひもをぐいっと引いて始動させるとグレッグに立ち向かったのでした。しかしグレッグ、強い、強い。刀でチェーンソーを弾き飛ばしてしまいます。そして刀をマックの喉にあててぐいぐい押し始めたのです。そうはさせじと両手で押し返そうとするマック。すでに彼の両手は血で真っ赤。マック、大ピーンチ。しかし、ここでまったく唐突に現れたオーティスがチェーンソーを取り上げグレッグの背中にどすーっ。「びわー」グレッグ絶命したのであります。そしてにやーっとするオーティスのアップで映画は終わり。

 だらだらとした冗漫な演出、テキトーな編集、伏線もへったくれもない雑なストーリー展開、男性キャラクターがみんなヒゲをはやしていて誰が誰だか混乱してしまう、等々本当に酷い映画ですわ、これ。おまけにエンドクレジットが終わって画面がまっくらになった後もえんえん主題歌が流れている。いくらドライブ・イン・シアター用とは言ってももうちょっと真剣に作りなはれや、監督・脚本のデビット・ポールセンはんと思うのです。

 カラー・スタンダード、モノラル音声。映画はみっともないが、画質・音質はもっとみっともない(笑)。画質は色の滲みが酷いし、音質はこもってはっきりせず台詞を聞き取るのが大変でした13枚組みのDVDボックスセット50 Movie Pack: Drive-In Movie Classics の一本。Digital 1 StopDVD

 エロの冒険者 

       HOMEPAGE http://homepage3.nifty.com/housei/

      SFシネクラシックス 輸入DVDでみるSF黄金時代(笑)

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