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2007年3月 4日 (日)

『Day of the Panther』(1988年)

 

オーストラリアのカンフーアクション映画。オーストラリアだからといってコアラ拳法やカンガルー蹴りとなどというものが出てくる訳ではないのでどうぞお間違えないようにって誰もそんな間違いせんわ!

冒頭香港の町がぱーっと映ります。カメラがパンして寺院を映し出すのですがこれがテンプル・オブ・パンサー、正義のカンフー集団パンサーの香港支部であります。ここで20年にも渡って支部を預っていたウィリアム・アンダーソン(ジョン・スタントン)が引退し帰国することになりましてその後継者となるべき若者、ジェイソン・ブレード(エドワード・ジョン・スタザーク)が最後の試練と受けようという場面です。

 ウィリアム・アンダーソン、彼の娘リンダ(リンダ・メージャー)、そしてジェイソン・ブレードが寺院の奥へ進んでいきますとそこに鎮座していたのが中国人の師匠様であります。パンサーの師匠と呼びましょう。ブレードが受ける最後の試練とはこのパンサーの師匠の前で真っ赤に焼けた焼き鏝を腕に押し付けて耐えるというものでした(笑)。灯明の中から焼き鏝取り出したジェイソン、おもむろに右腕にジューッ。「アッチッチ」ジェイソン、もう涙目であります。それでもその痛みを雄々しくこらえてはい、最後の試練を見事やり遂げたのでした。

 さて、正義のカンフー集団パンサーは独自に麻薬の捜査を行っております。潜入捜査官となってリンダと二人で麻薬の取引が行われているレストランに潜入するジェイソン。ん?潜入の意味がちょっと違っているのではないかと思いますが、まあ、いいか(笑)。レストランの中で堂々と「おし、60万ドルでどないだ」「よっしゃ買った」とかやっている白人のディラーと中国系の麻薬組織を小型カメラでパチパチ撮影。任務は成功かと思いきやここであいにく敵の部下に見つかったぁ。ジェイソンは小型カメラをぐらぐら煮えているお湯の鍋に放り込んでって、何故?リンダと二人で悪漢どもと対決します。得意のカンフーで蹴ったり殴ったり目や喉を潰したり耳を引っこ抜いたりしてなんとか脱出に成功します。

 この混乱の中ピストルを取り出した白人の麻薬ディーラー、中国人たちを次々に射殺、金と麻薬を奪って逃げ出すのです。彼の逃走先はオーストラリアのパース。

 ここでオープニング。これが終わるともうパースにいるリンダ(笑)。双眼鏡を使って廃倉庫で行われている麻薬の取引現場を見張っております。現場を離れて香港のジェイソンに電話。「もしもし、ジェイソン、私、リンダよ。やっと奴らを見つけたわ」ジェイソンは慌てて「早まるんじゃない、僕がそっちへ行くからそれまで待っているんだ」「そんなことしてたら逃げられちゃうわよ」誠にごもっともであります(笑)。リンダ、電話を切ると取引現場へまっしぐら。取引現場をうろうろします。この間ジェイソンは飛行機に乗り込んでああ、もう飛行機着陸しちゃったぞ、どんなに早い飛行機なんだ(大笑い)。

 依然として取引現場をうろうろしているリンダ。その彼女に豚、じーさん、ガイコツのマスクを被った三人の男たちが襲い掛かるのでした。キック、パンチ、膝蹴り、空手チョップ、女でしかも単身ながら良く戦うリンダ。苦戦しながらも一人、また一人と葬っていきます。最後になったガイコツマスクの男も倉庫の屋根からキックで叩き落してしまったのでした。ガイコツマスクの棘付バットで腕に傷を負ったものの、リンダの完全勝利。さすが正義のカンフー集団、パンサーのエージェントであります。

 そんな中ホテルにチェックインするジェイソン。その彼を見張っている二人の男あり。オーストラリア警察の警視ランバート(マシュー・クォーターメイン)とその部下コリン(ゼール・ダニエル)でした。

 リンダ、車に乗り込んで戻ろうとするのですが、その前に立ちふさがったのがジム・バクスター(ジム・リチャーズ)という強そうな男。リンダ、彼女の車の鍵を持ってにやにやしているバクスターにキック攻撃をしかけるのですがまるで効果がありません。逆にパンチを食らってあっという間にふらふらになってしまいます。バクスターは懐からナイフを取り出してまたにやにや。しゅっ、彼の投げたナイフがリンダの胸にぐさーっ。

リンダ死すの知らせがホテルでくつろいでいるジェイソンのもとへ。ジェイソン、真っ青になります。

 さて、冒頭で引退したウィリアム・アンダーソン、パースに居を構えております。その彼を訪ねるジェイソン。「彼女のことは残念でした」「うむ、ありがとう。しかし娘もリスクのあることは十分に承知していた」なんてお定まりの会話が交わされます。そしてここから本題。「リンダはダミアン・ズーコーというドラッグディラーを追っていた」「ズーコー?それはあれですか、小学校で絵を描いたりする」「そりゃ、図工」ジェイソンのボケをあっさり交わして「そいつはドラッグディラーとしての実力だけではなくオーストラリアの上流階級の名士でもある。やっつけるのは大変だぞ」「まあ、なんとかやってみましょう」ということでジェイソン、ズーコーが経営しているヨット販売店があるマリーナへ向うのでした。

 この時ウィリアム・アンダーソンの助手として登場するのがリンダのいとこであるジャマー・アンダーソン(パリス・ジェファーソン)。こちらもすこぶるつきの美女で後からジェイソンと良い仲になってよろしくやると容易に想像することができますな(笑)。

 ジェイソン、ズーコー(マイケル・カーマン)のヨット販売店に入るなり「ズーコーさん、あっしはジェイソンというケチな野郎でございます。あんたのヨットの趣味は最低ですな」ムッとするズーコー。「そこであっしをやとって頂きたいんだ」ジェイソン、にやにやしながら「別の仕事のためにね」ズーコー、部下達に「この馬鹿を放り出してしまえ」ジェイソンに襲い掛かる三人の部下達ですが、彼にはまったく敵いません。キック・パンチ・空手チョップのカンフー技で手足をへし折られたり睾丸をぐしゃぐしゃにされたりひどい目に会わされてしまうのでした。ジェイソンはズーコーに「どうです、これで雇う気になったでしょ」

 この後ホテルへ戻りプールで泳いでいたジェイソン、例のオーストラリア警察の二人組みに「事情を聞きたい」と言われて連行されてしまいます。その彼を迎えたのがハドソン警部(ブライアン・フィッツモン)でした。彼は「君の目的は分かっている。ズーコーだ。君のパートナーであったリンダを殺した奴に復讐したいのだろう。気持ちは分かるが手を引け、これは我々の仕事だ」と言うのですが当然ジェイソンには従う気などありません。さらに「手を引かぬというのなら逮捕するぞ」と脅かしたのですがやっぱり駄目。「話はそれだけっすかね、じゃあ、私は帰らせてもらいますよ」

 ハドソン警部、ランバートとコリンにジェイソンの後をつけるよう命令します。

 さて、ズーコーから呼び出されるジェイソン。「あのマリーナに来たまえ。迎えのヨットをよこすからそれに乗るのだ。パーティをやろうじゃないか」マリーナに行ってみるとそこで待っていたのはリンダを殺害したバクスターではありませんか。彼がリンダを殺したなど神ならぬ身に知る由もないジェイソン、彼の指示に従って小型クルーザーに乗り込みます。クルーザーはばーっと走ってズーコーのパーティ会場へ。プールのあるパティオに一杯人がいて、何故か水着の美女も混じっているという映画特有のゴージャスなパーティの図(笑)。ジェイソンを迎えたズーコー、さっそく麻薬取引の仕事を持ちかけます。「この包みをもっていって金と換えてくるのだ、どうだ、簡単だろ」まあ、一種の入団テストみたいなものですな。もちろんジェイソンこの仕事を引き受けます。

 この様子を海からボートで見張っているランバートとコリン。

 ジェイソン、パーティ会場から出るとズーコーの指示通り取引場所である倉庫へ向います。もう麻薬の取引と言うと必ず倉庫へ行くという・・・(笑)。ここで相手に麻薬の包みを渡して金を受け取ろうとするのですが、相手が裏切った。ジェイソンを殺して麻薬を奪おうということらしい。三人の男とジェイソンの戦いとなります。ここでもジェイソンのパンサー・エージェントとしての力が遺憾なく発揮されて一人目は延髄を破壊され即死、二人目は頭をカチ割られて脳みそを穿り出され三人目は後頭部に叩き込まれたジェイソンの拳が口から突き出すという惨さ。ジェイソン、「これが本当の喉から手がでるほど欲しいって奴さ」なんて言っております。彼は麻薬と金を回収、倉庫を出るのでした。この時フォークリフトを使って倉庫へランバートとコリンが突入してきたのですが当然間に合わない。彼らが見たのは三人の男の無残な死体だけだったのです。

 報告を受けたハドソン警部、逮捕しましょうとせっつくランバートをぴしゃりと遮って「いいからまた彼のあとをつけるのだ」

 金と麻薬を持ってズーコーのクルーザーに戻ってきたジェイソン。出迎えた彼の前でいきなりアタッシェケースの中身をぶちまけた。金かと思いきやそれは一番上だけホンモノを使ったただのダミー。「一体これはどういう訳なんですか、あっしはこれに命を張ったんですぜ」ズーコーはにやにやとシガリロを吹かしつつ「ふふふふ、まあ、怒るな、これはいわばテストのようなものだ。お前が金を持って逃げないか試したのだ。ふふふふ、逃げてたらぶっ殺してたけどね」憤懣やるかたないジェイソンですが、もとより彼の目的はリンダの復讐。納得したフリをして改めてズーコーに忠誠を誓うのでした。

 ズーコーは、「よし、ジェイソン、また仕事を頼むからな。その時はバクスターと一緒にやるんだぞ」

 次の仕事までに休みを貰ったのでウィリアム・アンダーソンのジムで一汗流すジェイソンです。ここにやってきたのがジャマー、彼女はラジカセのスイッチを入れて音楽を流すとエアロビダンシング(笑)。もうね、その様子をね、ジェイソンがスケベったらしくにやにやしながら見ているというね、絶対デキますね、こいつら。でもね、リンダの復讐のために敵の組織に潜入しておきながらリンダの父親が経営するジムに入り浸っているなんてのはまずいんじゃないんですかね(笑)。

 さて、次のお仕事がやってきました。バクスターは彼を車で山の中に建設中の舞台に連れて行きます。ズーコーはここでマーシャルアーツの大会をやるらしい。これで賭けの胴元となって大儲け、ウハハハという寸法です。まったくこの人は表の事業、麻薬商売、売春、ギャンブルと手広くやっているのですなあ。バクスターはジェイソンに車で待つように伝えて舞台の下へ。ジェイソン、「ははあ、彼奴らめ、あそこに麻薬を隠しているのだな」

 この後ウィリアム・アンダーソンのジムに現れたバクスター、やっぱりエアロビダンシングをやっているジャマーを捕まえて「ジェイソンはどこだ、奴のことを聞かせろ」だから言わないこっちゃない、ジェイソンがこんなところに出入りしているのが悪い(笑)。バクスター、どうもむらむらしたらしく「ジェイソンはどこだ、何、教えないだと、だったらええやろ、させんかい」「ヒーッ」毎度、毎度こんな映画ばっかり見ていて申し訳ないですなあ。ここに飛び込んできたのがアンダーソン。「てめえ、バクスター」どうやら二人は顔見知りのようです。実はアンダーソン、ズーコーからマーシャルアーツ大会への参加を打診されたことがあったのでした。無論断ったのですが、この時バクスターとも知り合ったらしい。バクスターはアンダーソンとちょっと戦って退散します。ここでとことんやりあうつもりだと思って見ていたので拍子抜けしますな。

 ジャマーはバクスターのことをジェイソンに伝えて「あなた、気をつけてね、殺されちゃうわ」彼はジャマーの瞳を見つめると「だから君を巻き込みたくなかったのさ」という歯の浮くような台詞。ジャマーも「もう巻き込まれているわヨ」と返してはい、お二人さん目出度くベッドインでございます。「夜のマーシャルアーツ 下半身への攻撃は反則なんだから」みたいなものですな。

 ここでハドソン警部、「ジェイソンを逮捕させて下さい」と騒ぐランバートとコリンに「いや、奴は我々の味方なのだ、奴を使ってズーコーを逮捕するぞ」だって。じゃあ、最初っからそう言っておけばいいのに(笑)。

 ジェイソンのことを疑っているバクスター、マーシャルアーツ大会に出る予定の選手に金をやって彼を襲わせます。5人の覆面を被ったマーシャルアーツの人たち、駐車場でジェイソンを襲うのですが、キックで脊椎を砕かれ残りの一生を車椅子の生活にされたり、激しい空手チョップを脳天に叩き込まれて鼻から脳みそがでてきたり、体中の骨を念入りに折られたり、膝の関節を逆にされたり、唇を剥ぎ取られたりしてやられてしまいます。ズーコー、この報告を受けて「バクスター、お前、マーシャルアーツ大会つぶすつもりか」とカンカンになるのでした。

 面目丸つぶれとなったバクスター、今度はウィリアム・アンダーソンの自宅へ忍び込みます。人の家に忍び込むバクスターもバクスターですが、ウィリアムも無用心の極み。家の中のとても目立つところに自分とリンダ、ジェイソンのスリーショットの写真を堂々と飾っているという・・・(大笑い)。これでジェイソンがリンダの仲間であったことがバレてしまったのです。外出から戻ってきたウィリアム、家の中が荒らされているのに気がついて愕然。しかも問題の写真がなくなっている。「ジェイソンが危ない」そのジェイソンは自分の正体がばれたなど夢にも思わずバスケット試合場で行われているマーシャルアーツ大会のリハーサルに参加しております。ウィリアムはジャマーと共に車で試合場に急行するのでした。

 そのジェイソン、試合場に入るなり8人ものマーシャルアーツの人たちに囲まれた!彼はバクスターとズーコーに「一体これは何の真似ですか」と叫びますと、バクスター、懐から例の写真を取り出してみせたのです。ズーコーは冷たい声でマーシャルアーツの人たちに「よし、やってしまえ」ジェイソン、さすがに8人を一度に相手取ることはできません。だーっと逃げ出します。そして試合場のドアを開けっ放しにしておいて自分は物陰に隠れたのです。追ってきたマーシャルアーツの人たちはジェイソンが外に逃げ出したと思って「外だマーシャル」「おえおえ逃がすなアーツ」と飛び出していってしまいましたとさ(笑)。

 ジェイソンにはめられた、奴は中にいるぞと分かったマーシャルアーツの人たち、また「中だマーシャル、」「おえおえ逃がすなアーツ」と試合場に突入。彼らをやり過ごしたジェイソン、ドアを閉めて鎖を巻きつけ中なら開かないようにしちゃった。どうもマーシャルアーツの人たちは役に立ちませんな。ジェイソンは丁度到着したウィリアムとジャマーと合流し車に乗り込みます。「奴らの麻薬を見つけて警察に連絡するんだ」その麻薬の隠し場所とはそう、あのマーシャルアーツ大会用のステージです。

 ジェイソンとウィリアムは舞台下の「立ち入り禁止、高圧電流」という注意書きのある部屋で見事麻薬を発見。さっそく警察を呼ぼうということなるのですが、追っかけてきたズーコー達に囚われてしまったのです。ズーコーは「この戦いをどうしても見たかった」と言い出して、はい、最後のお約束、ジェイソンとバクスターの一騎打ちとなります。激しく戦う両雄、一進一退の攻防が続きます。この間、ジャマーとウィリアムが相次いで逃げだしたので慌てて後を追うズーコーとその子分たち。なんというか、垢抜けない展開ですよ(笑)。

 ジャマーは追っかけてきた子分から藪に隠れて逃れます。そして後から木の枝でぼかっ!ウィリアムはウィリアムで追っかけてきたズーコーを不意打ちし拳銃を奪うのです。そして娘の仇じゃ、お前死ねと射殺するのかと思いきやそのまま逃がしてしまうのでした。後は司直の手にゆだねようというのですが、現場で逮捕しないとやっかいなことになりませんかね。ジェイソンはジェイソンで「何時までもお前らの好き勝手にはさせん、正義は必ず勝つ」と叫んでついに決定的なパンチをバクスターの顔面に叩き込んだのです。昏倒するバクスター、ジェイソン、舞台に置いてあった剣で彼を誘うとしたのですが・・・、寸前で思い直し、駆けつけてきた警官隊に引き渡したのでした。誰も連絡していないのにどうして警察が来たのは不思議ですが、これで終わりなので深く考えないことにしましょう。エンドマーク。

 しかし、オーストラリア警察の人たち、本当に役に立ちませんでしたなあ(笑)。

 意外とアクションの切れが良くって格闘場面は見ごたえがあるのですが、お話がちょっと陳腐。マーシャルアーツ大会の絡ませ方も不自然でこのへんもうちょっとなんとかならなかったのかと思います。

 カラー・スタンダード モノラル音声。画質は下の上(笑)。とにかく発色が汚い。音声は歪みがあって台詞の聞き取りに苦労させられました。13枚組みのDVDボックスセット50 Movie Pack: Drive-In Movie Classics の一本。Digital 1 StopDVD

 エロの冒険者 

       HOMEPAGE http://homepage3.nifty.com/housei/

      SFシネクラシックス 輸入DVDでみるSF黄金時代(笑)

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