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2007年5月12日 (土)

『幽霊島』(『Night Creatures』 『Captain Clegg』 1962)

 

『幽霊島』(『Night Creatures』 『Captain Clegg』 1962

時は1776年、ところは海賊船の船長室。おりしも水夫ムラートゥ(ミルトン・レイド)がクレイグ船長の奥さんを襲った咎で裁かれようとしております。罪状を読み上げるクレイグ。「お前はか弱き私の妻を襲った。その罪は裏切りと同等だ。よって、耳を裂き、舌を切り取った上で無人島に置き去りにするものとする」みんなよってたかってムラートゥの耳をざくーっ!舌をちょきーん。「むがむがひー」叫ぶムラートゥ。彼はそのまま無人島のやしの木に縛り付けられて置き去りにされてしまいましたとさ。

 ん、これはどこかで見たことがあるような場面だな。そう、この映画は『Dr.Syn』(1937年)に続くラッセル・スローンダイク原作の『ドクター・シン』シリーズの二番目の映画化なのであります。

警告、警告、このDVDのリージョンは1です。したがって日本国内のDVDプレーヤーでは再生できません。警告、警告。

 さて時は下って1792年、海辺の寒村マーシュ。「マーシュは権力におもねない独立の気概を持った村である。村人たちは密輸によって生計をたてていた。もうひとつ、この村には名物がある。それは伝説のマーシュの亡霊だ。うっかり外を歩いているとこの亡霊につかまってあんなことやこんなことをされてしまうのだ」というナレーション。場面が切り替わって夜の荒野をさ迷う老人となります。その前に現れたのが先ほどナレーションで語られたマーシュの亡霊たち。あ、ガイコツが馬に乗ってる(笑)。老人、ひーっと声を上げて逃げ出します。しかしたちまち息を切らせて案山子にしがみつく老人、あっ、この案山子の中に人が入っていたァ(大笑い)。じろりと睨まれた老人、また逃げ出すのですがあっさり亡霊たちに先回りされて道をふさがれ沼へじゃぽん。うわ、この沼、カエルで一杯だ、趣味悪りー。

 翌日、教会でミサを行っている神父、ブリス(ピーター・カッシング)。彼の指揮で集まった村人たちが聖歌を合唱しております。みんな真面目に歌っているのですがその中に密かに視線を交わす二人の男女あり、村一番の素封家コブトリ(デレク・フランシス)の息子ハリー(オリバー・リード)と酒場の主人ラッシュ(マーティン・ベンソン)の養女イモージン(イボンヌ・ロマニ)であります。コブトリやラッシュがそんな二人に気づいて嫌な顔をしているところをみるとどうやらこの二人の仲は両家に歓迎されていないらしい。

 そんな中島にボートで上陸してきた兵隊の一団あり。指揮官コリアー大佐(パトリック・アレン)の指揮の下、彼らは隊列を組んでマーシュへ向うのでした。それを見ていたのが小生意気そうな、い、いや、年齢の割には利発そうな子供。彼は兵隊さんたちが行ってしまったタイミングを見計らって丘の上へ駆け上がります。そしてエプロンを使って合図したのです。それを教会の塔の上から望遠鏡で確認した男、紐をひっぱってミサ中の村人たちに知らせるのでした。村人の半分ほどが急いで教会から出ていきます。

 村へ到着したコリアー大佐と兵隊たち。大佐はマーシュの酒場を指差して「探すものは分かっているな、よーし、捜索開始」兵隊たちは酒場へ雪崩こみます。それから酒場のあちこちをひっくり返したり果ては壁をがんがん剥がしたり、教会から戻ってきたマーシュはその惨状に呆れて「え、フランスワインを隠してないかですって、税金高いからそんなもの扱ってないですよ、それより壁の修理代はどうしてくれるのですか」コリアー大佐は彼の抗議に耳を貸さず副官(デヴィッド・ロッジ)に「あのフェレットめをつれてこい」そのフェレットというのが冒頭クレイグ船長に無人島に置き去りにされたムラートゥだったという。両手を鎖でつながれたムラートゥは連れてこられるなりくん、くんとあたりをかぎまわってあっという間に床の隠し扉を見つけてしまったのです。

 「おい、なんだこれは」大佐に詰め寄られてラッシュはうんざりした顔で「そりゃ地下室ですよ、何で入り口隠したのかって床に穴が開いてちゃ不味いでしょうが、酔っ払いがうっかり落ち込んで首の骨を折ったりしますからな」コリアー大佐は地下室の捜査を開始します。しかしここにもフランスワインはなし。唯一怪しそうな大樽があったのですが穴を開けてみたら流れ出てきたのは船の塗装用のワニスだったのです。副官、確かめるためにワニスをなめて「うえー、ぺっぺ、大佐どの、たしかにワニスであります」なんてやっています。「ほら、やっぱり何もなかったでしょ」とラッシュに言われて憤然としたコリアー大佐「だったらトム・ケッチに会わせるのだ」

ムラートゥはピーター・カッシングを見て顔を強張らせます。ということはカッシングの正体は…。

 棺桶製造業者のジェレマイア・ミップス(マイケル・リッパー)がコリアー大佐を案内することになりました。彼らが地下室を出て行った後、ラッシュはワニスの樽をぱかりと開きます。ワニスが入っていたのは樽の前半分だけでその後は秘密の出入り口になっていたのでした。それを潜ったラッシュ、地下通路を通ってついたのがミップスの棺桶製造工場。そこではみんな大慌てで棺桶に密輸フランスワインを詰め込んでいます。彼らの密輸品の隠し場所はここだったのです。「急げ、急げ、みんな隠してしまうんだ」

 ミップスは完成した棺桶置き場に大佐を案内します。「こんなところにトムがいるのかね」「ええ、ほら」ミップスが棺桶に掛かっていた布をはらりと取るとばーん、中に横たわっていたのは青白い顔のトムの死体でした。冒頭でマーシュの亡霊に沼に追い落とされたのは彼だったのであります。実はこの男、大佐のスパイで「マーシュで密輸の疑いあり」と通報していたのでした。「なんで死んだんだ」「医者のペッパー先生によるとどうも心臓がいけなかったようで、多分、マーシュの亡霊に脅かされて恐怖のあまり死んだのですな」「亡霊だと?何を馬鹿なこといっとる。そんなものは迷信だ、わしがきっと真犯人を捕まえてやるぞ!」

 一方棺桶製造工場では兵隊達の捜索にびびったらしいラッシュが「よし、酒をみんな水路に流してしまえ、蒸留器もぶっ壊せ、命令だぞ」しかしその時突然現れたのがブリス神父、ピーター・カッシングです。「まて、ラッシュ、お前に命令の権限はないぞ。あんな兵隊どもなどなんということもない。そのまま仕事を続けるのだ。今夜の取引も予定どおり行う」「そんな馬鹿な、見つかったら私ら問答無用で縛り首ですよ」「大丈夫だ、まかせておけ、このピーター・カッシングに」ラッシュは不満そうに「ピーター・カッシングに任せておけって、だいたいあんたの映画はラストがろくなことにならんじゃないか」カッシングに聞こえないように呟いております。

 さて長丁場を覚悟したらしいコリアー大佐、兵隊たちの宿舎を求めて教会へやってきます。彼を迎えたカッシング、「はあ、兵隊さんが泊まれるところですか、困りましたなー、当教会に余った部屋はないのですよ」「他に適当な場所はないのかね」「そうですなー、ペッパー先生の屋敷は広いですが、いや、駄目だ、あの先生、やっかいな伝染病の治療に当たっておりますからな、やめたほうがよろしい。大佐どの、いっそ船にお戻りになったら如何ですか、船から村へ通えばいいのです」納得いかない顔つきのコリアー大佐です。そりゃ、そうだ、カッシング、「面倒だから村に泊まってくれるな」と言っているのも同然ですからね(笑)。帰ろうとしたコリアー大佐、一つの墓に目を向けます。「おお、これはクレイグ、海賊クレイグの墓ではないか」「彼は悪運極まって捕まり絞首刑にされたのです」「畜生、できることなら私の手で彼を捕まえてやりたかった」「ははは、それは惜しいことでしたな」

 さて、その夜ラッシュの酒場で大騒ぎの兵隊たち。イモージン、「お、こりゃきれいなネーちゃん」「おお、眼福、眼福」などといいながらお尻をさわろうとする兵隊たちの手を必死で払いのけながら酒をついで回っております。ラッシュの奥さんに「イモージン、ビール足りないよ、急いでとってきておくれ」酒蔵へ行くとハリーが忍んできて「おお、早く結婚したい」「駄目よ、あなたのお父さんも私の義父も絶対反対するわ」「おお、どこか遠くへ行って結婚しよう」というお決まりのやりとり。ハリーが帰った後イモージンの様子がおかしいことに気づいたラッシュ、「あいつが来ていたな」と彼女を問い詰めます。あまつさえあ、こいつ、キスしようとしてやがる。イモージン、エロオヤヂの頭を酒瓶でごっ。ラッシュ昏倒するというギャグ。

 その後カッシング、コリアー大佐、コブトリ、ハリーが親睦の夕食会。ここでコブトリがせっかくのカッシングの努力を無駄にする「あ、兵隊は私のところの納屋に泊まればよろしい」発言が飛び出します(笑)。この一言で顔をこわばらせるカッシング。またハリーがマーシュの亡霊を見たことがあると言い出します。亡霊の様子をしつこく問いただす大佐、「よし、やっぱり私が亡霊を退治してくれる」と張り切るのでした。夕食会が終わってカッシング、コリアー大佐が連れ立って帰ろうとした時一人の村人が「亡霊だ、亡霊がでたァ!」コリアー大佐、この村人に案内させて全ての兵隊を連れて亡霊退治に乗り出すのでした。

 しかし、もう皆さんお分かりでしょう、これはカッシングたちの作戦だったのです。彼らが亡霊に釣られて村を離れている間に密輸酒を積んだ馬車を出発させる作戦だったのです。次々に村を離れる馬車の群れ。計画は見事に成功するかと思われたのですが、たった一人、ムラートゥの見張り役の兵隊が残っていた。彼は馬車の音を聞きつけて外に出ます。そして「おい、そこの馬車、どこに行くんだ、止まれ」彼を見つけたラッシュ、パニックに陥って衝動的に刺し殺してしまうのでした。ラッシュ、死体を納屋に戻して逃げ出します。ムラートゥ、この死体から鍵を奪って自分の手錠を外します。そして彼もまた夜の闇に消えてしまったのでありました。

 マーシュの亡霊退治のために村人に案内されて延々と荒野を歩く兵隊さんたち。コリアー大佐は気が短いたちと見えて村人に「おい、まだかね、あとどのくらいあるのかね」としつこく尋ねております。村人はそのたびに「もうすぐです、もうすぐです」と誤魔化していたのですがいつまで歩いたって亡霊なんかいやしない。ついに大佐、切れて村人にナイフをつきつけ「おい、お前、囮だろう。俺たちを引きつけてその間に密輸をやろうとしているのだ」はい、その通りです(笑)。こんなことやっている間にミップスに率いられた密輸品満載の馬車は取引場所である風車小屋に到着。荷物を降ろして業者と取引をやっております。

 吠えるコリアー大佐、「おい、俺たちを密輸現場に案内しろ、案内しなければその耳をそいでしまうぞ。そうなったら耳垢もほじれなくなるぞ」村人、この脅しに屈して彼らを取引現場へ連れていくことになってしまいました。村人を先頭にのんのんずいずいと進む兵隊たち。あ、取引現場の風車小屋が見えてきたぞ。ミップスたちの取引は終わってない、ああ、見つかってしまう、大ピンチだ。

ところがマーシュの人たちはちゃんと見張りを立てていました。それは案山子です。案山子の中に人が入っていて進んでくる兵隊たちを見張っていたのです。案山子の中の人はひょいと腕を上げてミップスたちに合図します。これに気がついたミップスたち、素早く取引を終わらせると馬車に乗って逃げてしまいました。その後でのこのこやってきた兵隊たち、風車小屋の中を調べるのですが当然何も見つかりません。おまけに案内させていた村人もこの隙に逃げてしまってコリアー大佐、怒るまいことか。

 その時、部下の一人が叫びます。「隊長、あの案山子動きましたぜ。左手をひょいっと上げました」コリアー大佐、すかさずピストルを引き抜いてずどん。案山子の左手に命中させます。彼らが案山子を調べてみるとその左手には血痕がついておりました。コリアー大佐、「よし、村へ戻って腕に傷のある奴を探すのだ」

 兵隊達は村に戻ってきます。すでに朝になっておりまして結局彼らは徹夜で無駄働きをさせられた訳です(笑)。コリアー大佐も疲れきった顔。その彼に陽気に声をかけたのはピーター・カッシングでした。「大佐、とても良い朝ですな、私のところで朝食をご一緒しませんか、ベーコンが美味そうに焼けておりますぞ」その誘いを受けてカッシング邸へ赴くコリアー。彼は玄関先で泥まみれになったブーツを見つけます。「そうか、彼が案山子に入っていたのか」彼はいきなりカッシングの左手を掴みます。「うっ」と声を上げるカッシング。あ、これは痛がっているのだ。もう間違いない。「カッシング、あなたの腕を見せるのだ」コリアーは無理やりカッシングの左袖をめくり上げるのですが・・・、傷はありません。がっかりしたコリアー、「じゃあ、なんであんたはうっとか言って痛がったんですか」カッシング、顔をしかめたまま「いや、そりゃ、あなたが私の足を踏んでいるからで」そんな細かいギャグは入れなくてもよろしい(笑)。

 実はこれも囮作戦。カッシングがドロのついたブーツを使ってコリアーが疑うように仕向けていたのです。それで本当に案山子をやっていたハリーから彼の目をそらそうとしたのでした。この作戦は見事に成功。コリアーは慌ててカッシングに「いや、これはとんだことを、許して下さい」と謝っております。さらにここに部下が飛び込んできてムラートゥの逃亡と見張りの殺害を知らせたのです。コリアー大佐、「もう、なんだかいろいろ起こるなあ」とボヤきつつカッシング邸を辞したのでした。

 逃亡したムラートゥ、何を考えたのか教会に行ってクレイグの墓暴き。ざくざく掘って棺桶を開けてみると、あっ死体がない。「うがうがうが」と喚いたムラートゥ、次に自宅で転寝をしていたピーター・カッシングを襲います。先のとがった柵を引き抜いて槍代わりに構えたムラートゥ、これでカッシングを串刺しにせんとするのですが危ういところでかわされた。それからしばらく二人で乱闘。ランプが割れて部屋に火災が発生します。この火に怯えたムラートゥ、「うががが」と逃げ出します。カッシングは何事ならんと駆けつけてきたラッシュに「この火を消しておいてくれ」と叫ぶとムラートゥを追って外へ飛び出したのでありました。

 しかしムラートゥを捕まえることはできません。逆にコリアー大佐に「なんでムラートゥはあなたを襲ったのですかな」と疑われる始末。おまけに毛布を使って火を叩き消していたマーシュ、飛び散った書類の中からイモージンが海賊クレイグの娘であるという証明書を見つけてしまうのです。

 「ええもん見つけたで」、にやーっとしたラッシュ、酒場に戻るとイモージンの部屋へ乱入します。そしてこの書類を見せて「お前は海賊クレイグの娘なのだぞ」さらに「このことは誰にも言わんといてやるから、ええやろ、させんかい!」やっぱりそうくるか(大笑い)。イモージン、さすがに海賊クレイグの娘だけあってこんなスケベ男を怖がったりしません。爪でマーシュの顔をがりっと引っかきます。「ひいい」とマーシュがひるんだ隙に2階の窓から飛び降りて逃げてしまいましたとさ。

 イモージン、カッシングの屋敷に飛び込んで「私のパパが海賊クレイグって本当ですか」カッシング、頷きます。「でもイモージン、海賊クレイグは犯罪者でも裏切り者でもない。彼はイギリス国王からスペイン船に対する私掠免許を貰っていたのだ。だから裏切ったのはイギリスの方なのだ」イモージンはそれでも海賊の娘じゃハリーと結婚できないわと嘆くのですが、なんとカッシング、ハリーもこのことを以前から知っていたというのです。カッシングに呼び出されたハリー、イモージンを抱きしめて「ダーリン、君の父親が誰だろうが関係ないよ。僕と結婚しておくれ」「ああ、ハリー」なんてことになる訳です。

 しかしイモージンから「ラッシュのオヤヂにやられそうになった」とハリーが聞いたことから事態が急変。怒り狂ったハリー、酒場へいくとラッシュに「イモージンに手を出したら殺すぞ」「やかましい、逆にいてもうたるわ、このボンボンめ」取っ組み合いになるという。この取っ組み合っているところを兵隊たちに捕まってしまったのです。ラッシュはコリアーに「大佐、そいつの腕を見てください」あ、バラしやがった、この野郎(笑)。コリアーは暴れるハリーを部下に抑えさせて左袖をぐいっ。まごうことなき銃傷を見つけて「よし、こいつを船に監禁するのだ」

 してやったりとほくそ笑むラッシュでしたがコリアー大佐から「ところでお前さあ、なんでこいつの銃傷のことを知ってるの」と聞かれてぎくぎくっ。あわてて「へへ、旦那、見逃してくれたらいいことを教えてさしあげましょう」例のイモージンの書類を大佐に見せようとします。ハリー、部下の手から逃れてこの書類をもぎ取り暖炉の中へぽい、燃やしてしまったのでした。ぎりぎりのところでイモージンの秘密を守ったハリーでしたが怒り狂った兵隊達にぼこぼこにされてしまうのです。ラッシュも「こいつ、いろいろ怪しいから酒場の地下室へ監禁しろ」ということで放り込まれてしまいましたとさ。

 ラッシュ、例の酒樽の秘密の出口から逃走、ミップスの棺桶工場に駆け込みます。棺桶で寝ていたミップスにびっくしりたラッシュですが(笑)とにもかくにも「ハリーが捕まった、みんなばれてしまうぞ」と知らせたのです。ミップスはカッシングに知らせて、おお、ここにマーシュのファントム部隊が出動したのでした。やっぱり冒頭で登場したファントムはガイコツスーツを来たカッシングたちだったのです。ファントム部隊はハリーを連行する兵隊達を追いかけます。そして散々に脅かした後見事ハリーを奪回、いち早く村に戻るのでした。

 ちなみにラッシュ、ミップスが出て行った後棺桶工場に忍び込んできたムラートゥに殺害されております。

 ガイコツスーツを脱ぎ捨てたカッシングたち、イモージンも教会に連れてきて急いで結婚式を挙げさせます。「コリアーたちが戻ってくるから手短にするぞ、ハリー、お前、夫ね、イモージン、あなたは妻ね、はい、二人は結婚して夫婦になりました、おめでとう」本当に短いなあ(笑)。カッシングは二人に「君たちの幸せだけが私の願いだ」と言い秘密の通路を使って逃げさせたのでした。この直後、コリアーと部下達が教会に乱入してきます。騒ぎを聞きつけてきた村人たち、地主のコブトリも一緒です。そしてコリアーはカッシングに「あんたは本当は海賊クレイグなのだろう」と詰め寄るのでした。「海賊クレイグの妻はムラートゥに殺された、クレイグはムラートゥの耳と舌を切り取り無人島に放置したのだ。そのムラートゥがあんたを襲った、それは奴があんたをクレイグだと知っていたからだ」コリアー、カッシングの襟首に手をかけるとぐいと広げます。現れたのはカッシングの首筋に残されたむごたらしい縄の痕、「ほうら、見ろ、やっぱりお前はクレイグだ」

海賊クレイグは一度絞首刑にされながら蘇っていたのであります。

 カッシングはコリアーの手を振り払うと説教台に駆け上がります。「いかにも私はクレイグだ。しかし古いクレイグは死んだ、今の私は生まれ変わったクレイグなのだ。その新しいクレイグがこの村をここまで発展させたのだ、どうだ、文句はあるか」集まってきた村人、「うん、文句ないない」そしてカッシングを逮捕しようとする兵隊たちともみ合いになります。そんな中カッシングは説教台からジャンプ、シャンデリアにぶら下がってカッコよく兵隊たちを飛び越えようとしたのですが手が滑って落っこちちゃった(笑)。これでかなりの傷を負ったらしいカッシング、ミップスに助けられて秘密の通路へ。兵隊達に気づかれることなく教会を脱出することに成功します。そしてミップスの棺桶工場で体勢を整えようとしたのですが待ち構えていたのがムラートゥ。ムラートゥ、にっくきクレイグの姿をみて槍代わりの柵をはっしと投げつけます。カッシング、ミップスをかばってこの槍を受けてしまうのでした。ミップスはピストルでムラートゥを射殺するのですが時すでに遅し、カッシングはひとたまりもなく絶命してしまったのです。

 ミップスは泣きながらカッシングの亡骸を墓地へ運びます。そして空っぽの墓穴に彼を葬るのでした。集まってきた村人やコリアー大佐たちが帽子に手をかけて別れの挨拶を送ったところでエンドマーク。

 オリジナルとは違って随分と悲劇的なラストです。この後、密輸の罪が暴かれて関係した村人たちはみんな縛り首、村はまたもとの寒村に戻ってどん底生活を強いられるという展開が待っているでしょうからなおさら哀れに思えてしまいます。

カラー・スクイーズ収録のワイド、モノラル。ノイズがちょっと多めで暗部も浮いております。音質はクリアで台詞が聞き取りやすい。Hammer Horror Series (Brides of Dracula』『Curse of the Werewolf』『Phantom of the Opera (1962)』『Paranoiac』『Kiss of the Vampire』『Nightmare』『Night Creatures』『Evil of Frankenstein)を収録したボックスセット。ユニバーサルのDVD。

 エロの冒険者 

       HOMEPAGE http://homepage3.nifty.com/housei/

      SFシネクラシックス 輸入DVDでみるSF黄金時代(笑)

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