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2007年7月 6日 (金)

『Legacy of Blood』 1978年

 

Legacy of Blood』 1978

 ジョン・キャラダインが出てくる映画なのでロクでもないことは分かっているのですが、それでもこれはちょっと酷すぎる。え、みんあ、もうちょっと真剣に映画作ろうよ、映画ってのはテキトーにカメラ回してりゃできるってものじゃないんだよ。

いきなり真っ赤ッ赤の画面に豪勢なお屋敷、そしてタイトルが出ます。この屋敷に集まっているのは因業な大金持ち、クリストファー・ディーン(ジョン・キャラダイン)の息子、娘たち、それと彼に長年使えてきた使用人たちであります。弁護士が到着し、6ヶ月前に立会人を交えて作製した遺言のテープを皆に聞かせるのでした。「君たちがこれを聞くときは私はすでにあの世へ旅立っているだろう。さて、今君たちが一番気になっているであろう私の遺産の相続について話そう。私の可愛い娘たち、息子たち、グレゴリー(ジェフ・モロウ)、ベロニカ(フェイス・ドマーグ)、ジョニー(リチャード・ダヴァルス)、レスリー(ブルック・ミルズ)、私の財産は君たちに均等に相続させる。ただ、この相続には条件がある。今この瞬間より一週間きっかりこの屋敷に留まること。外にでたりすれば相続の権利は失われ、その財産は残りのものが同じように均等に相続することになる。そして、もちろん、死んだりした場合も同じだ」

 あ、だんだん遺言が怪しくなってきた(笑)。

 「不幸なことに君たち全員が死んだ場合、私の財産は家の使用人たちが相続することとなる。ではさらばだ、これが本当の別れだな、アハハハハ」もうですね、「殺し合いをしなさい」といわんばかりのひどい遺言ですよ(笑)。4人の兄妹たちはその嫁や旦那まで含めて「ンマー、なんてことざんしょ」と憤慨するのですが、やっぱり財産は大事。ぶつぶつ言いながらも屋敷に留まることになったのでした。

 ちょっとここで兄妹の嫁・旦那、そして使用人たちを紹介しておきましょう。グレゴリーの嫁、ローラ(メリー・アンダース)、レスリーの夫で医者のカール(ジョン・スミス)、そして執事のイゴール(バック・カルタリアン)、メイドのイーガー(アイヴィー・ベスーネ)、運転手のフランク(ジョン・ラッセル)・・・。ふう、こんなに人が多いと名前を聞き取るだけで一苦労です。

 ここからぐたぐた夫婦や兄妹の会話が続きまして、ジョニーがみんなから憎まれていること、レスリーは彼のことで深刻なトラウマを負っていていまだに精神的に不安定なことなどが次第に明らかにされます。でも会話がたいくつではっきり言ってものすごくつまんないです(笑)。

 それがようやく終わって事件が起こります。グレゴリーとローラの飼い犬、チンが庭に逃げ出したのです。犬を追いかける二人、あ、奥さん、奥さん、下着姿で庭に出られては困りますよ!二人は庭の池を見て悲鳴を上げます。そこにチンの死骸が浮かんでいたからです。私も悲鳴を上げました。なぜなら浮かんでいるのがまるっきりのぬいぐるみだったからです。しかもチン、白い犬なのに茶色のぬいぐるみなの(大笑い)。いくらジョン・キャラダインが出ている映画でもこのくらいのことは気をつけてくださいよ!下着姿のまま池にじゃぶじゃぶ入っていて犬(ぬいぐるみ)を抱き上げるローラ。

 えー、犬が池に嵌って死んだくらいでこいつらは保安官を呼びやがります。やってきた保安官のダン(ルドルフ・アコスタ)はローラの訴えを聞いて庭を見回るのですが、内心「犬くらいのことで呼ばんといて欲しいわ、わて、二人の助手だけでこのあたり一帯受け持っているのやで、ほんま忙しいんや」と思っているという・・・。その彼の背後から迫る斧。保安官、絶対のピンチかと思いきや、ここで魂切る悲鳴。保安官、何事ならんと駆け出します。斧、空振りです(笑)。

 この悲鳴の主はレスリー。悪夢を見て叫んだのだそうです。がくっとずっこけた保安官、「わて、もう帰りますわ」外へ出て車に乗り込もうとすると背後から迫る影、今度こそやられるぞと思いきや、それは執事のイゴールだったのであります。イゴールはびっくりした保安官に「犬可哀想だから埋めてやろうと思って」ほっとした保安官、車のエンジンをスタートしようとさせるのですが、どうしたことか掛からない。「もうなんだってんだ、コンチクショー」ボンネットを開けて調べ始めた保安官の背後に迫る影、三度目の正直、間違いなくやられるぞと思いきや、それは運転手のフランクだったという・・・。何回同じことやりゃ気が済むんだよ。保安官、フランクに車を直して貰うのでした。

 さて、犬を殺されたグレゴリーとローラ。台所で冷蔵庫から銀紙かぶせた大きなハムを取り出します。それをむしゃむしゃやりながら「犬を殺したのはジョニーかしら」「いや、そんな度胸、あいつにはないよ」という会話を交します。

 車で走っている保安官、道路を塞ぐように乗り捨ててある乗用車を見つけて舌打ち。降りて自動車をどかそうとします。その背後に迫る影。ははあ、今度はメイドのイーガーあたりかなと思っていたらこれがホンモノ、斧が振り向いた保安官の顔面にめり込みます。この殺害の瞬間がストップモーションになる演出が実にとんでもなく、ダサい(笑)。

 この後ベロニカとレスリーの夫カールが長い会話。「ジョニー、こっちへきて」と呼ぶレスリー、ふらふらとその声に引き寄せられるように歩くジョニー、「貴様、何やっている、そこから出て行け」と怒鳴るジョン・キャラダインという場面がオーヴァーラップします。ということはレスリーとジョニーは近親相姦的な関係にあったということかな、なんかよく分かりません。この会話で腹をすかせた二人、台所へ行ってまた銀紙かぶせたハムを取り出します。ハムが好きですな、この人たちは。その銀紙をぱっと取ると、はい、出てきたのはハムではなくて先ほど殺害された保安官の首でした。

 これでみんな大騒ぎ。通報しなくちゃということになるのですが、何故か電話が通じない。じゃあ、車で町に知らせにいこうとグレゴリーが叫ぶのですが、この時ガレージから戻ってきたフランクが「駄目っすよ、誰かが車からディストリビューター盗みやがったんです。これじゃ動きません」なんということでしょう、彼らはこの屋敷に閉じ込められることになったのです。しかも保安官を殺した殺人鬼がいる、それはもしかしたら身内の誰かかも知れないという大変な状況になった訳です。

 ところがみんなのんびりしたもの。グレゴリーとローラはパジャマに着替えて歯磨きしながら「犯人は誰かしら、ひょっとしたらこの家の誰かかも知れないわよ」「よしなさい」なんて言っております。まったく緊迫感がありません(笑)。

 ここで生前のジョン・キャラダインの異常な性癖が暴露されます。彼は愛用の杖でジョニーを庇うイゴールの背中を滅多打ちにしていたのです。笑いながら。イゴールに猿のカッコをさせて猿回しプレイを楽しんでいたのです、笑いながら。な、なんじゃ、こりゃ。杖で殴られたイゴールの傷は今だ癒えておらず彼はイーガーに手当てして貰っているのですが、何故かジョン・キャラダインの杖を手放そうとはしません。それどころかイーガーに「これでぶってくれない」と頼む始末。イーガー、「馬鹿をおいいでないよ」と逃げてしまいます。一人になったイゴール、壁にかけてあった鞭をとってワハハハと笑いながら振り回すのでした。フツー、こういう場合、杖を振り回しませんかねえ、なぜわざわざ鞭に持ち替える必要があるのでしょうかねえ(笑)。

 ジョニーもまたジョン・キャラダインによる虐待のトラウマに悩まされております。時々思い出しては「きいいい」と錯乱しております。こういうのを「思い出し笑い」ならぬ「思い出し錯乱」と申します。

 そのジョニー、「思い出し錯乱」が収まった後フランクとビリヤードをプレイ。フランクは「そろそろ腹が減ったな、そうだ、冷蔵庫にハムがあった、あれでハムサンドを拵えよう」ってまたハムかよ、これで三度目だよ、お前らどんだけハムが好きなんだよ(大笑い)。

 フランク、冷蔵庫からまた銀紙かぶせられたハムを取り出します。ジョニーは保安官の首のことを思い出して気持ち悪そうな顔をしています。フランク、にやっ笑って銀紙とるとわー、今度はカールあたりの生首がなんてことはなくちゃんとハムが乗っかっていましたとさ。

 さて、休む暇もなく次の殺人が起こります。グレゴリーとローラの夫婦がベッドに入って「おやすみなさい、ダーリン」「お休み、おまえ」グレゴリーがベッドサイドのランプのスイッチを切ろうとして手を伸ばした瞬間、びびびび、感電してしまったという・・・。電流はグレゴリーを通してローラにも流れます。二人の「しーびれちゃった、しーびれちゃった、しーびれちゃったよ」という悲鳴にみんな集まってきたのですが、どうすることもできません。結局グレゴリーとローラ、電流をこってり流されて感電死してしまったのです。

 二人の死体をガレージに運び込んで、対策を練るカール、ジョニー、フランク、ベロニカの面々。カールが「ここはどうやっても町に知らせに行かなければならん。誰か行かないか」しかしフランクは冷たく「あんた、町に行く奴こそ犯人ですぜ。暗い中歩いていてもやられる心配がないのは犯人だけなんですから」 その通りでカールの提案はあっという間に却下されてしまいます。その後ジョニーがおかしくなってカールに「お前の奥さんは俺が先にものにしたんだぜ」と言って殴りあいになりそうになったり、ぐたぐたしたちっとも面白くない場面が続くのでした。実際、つまんなくって、たまらないですよ、こんな映画。

 ジョニーはまたも「思い出し笑い」ならぬ「思い出し錯乱」 あ、こいつレスリーとキスしてやがる。ということはやっぱり近親相姦だったんだ、こいつら。妹萌えをリアルでやっちゃ洒落にならんぞ。

 この後もだらだらとした会話が続きます。酒を飲んで「きいい」と「思い出し錯乱」しているジョニーをヘルガが慰めます。「この家は昔は愛の家でした。奥様はそりゃお綺麗で旦那様と愛し合っておられた。あなた方は本当に可愛い赤ん坊で、輝くようなご家族でしたわ。しかし」表情を厳しくするヘルガ。「それがいつの間にか憎しみの家になってしまったのです」ジョニーは涙をぽろぽろこぼしながら「なんだよう、それじゃちっとも慰めにならないよう」次にやってきたベロニカ、ジョニーに「これが終わったら私たち大金持ちよ」と意味深なことを言います。驚くジョニーでしたが、これは別にベロニカが犯人だということはなさそうで、ただ言ってみただけらしい。意味深に聞こえてその実、ちっとも意味のない台詞だったのです。

 そのベロニカ、フランクの部屋に行きまして、この部屋というのがナチスグッズで一杯という・・・(笑)。しかもランプシェードはフランクの手作り。ドイツ兵の皮っすよ。もうみんなこの家の奴ら、おかしいよ。ベロニカ、フランクに「私をここから連れ出して、車の部品が盗まれたというのはウソでしょう」とすがりつきます。しかしフランク、彼女をぱっと突き放して「そいつはできねえ相談だ、本当に部品は盗まれたんだ、何もウソは言ってやしませんぜ」これもあんまり意味のない場面だなあ。だいたい、ベロニカとフランクの絡みってここだけなんだもん。

 いい加減いらいらしてきたところでようやっと進展が。ジョニーがカールの隙をついてレスリーの寝室に忍び込んだのです。レスリーは彼を抱きしめて「ここから逃げましょう、チャンスよ」キスしようとするのですが、ここでジョニー、またも「思い出し錯乱」 うきいいいとレスリーを突き放し部屋から出て行ってしまったのです。その彼を追う斧を持った人物のシルエット。気配に気づいてジョニーが振り返ったところを斧がどすっ。「ギャーッ」はい、殺されました。この悲鳴を聞いてジョニーを探しにきたレスリー、プレイルームを覗いてびっくり。熱帯魚の水槽の中にジョニーの死体があったからです。「ひーっ」あまりの恐怖に外へ駆け出すレスリー。彼女を追ってカールも飛び出します。

 逃げるレスリー、しかし彼女が見たものは拳銃を構えた謎の人物。ズドン、ピストルが火を噴いて弾がレスリーの額に命中。即死です。駆けつけてきたジョニー、レスリーの死体をみて呆然。彼はそばに落ちていた銃を拾い上げるのです。しかしこれがまずかった、集まってきたフランク、ベロニカは彼がレスリーを射殺したのだと思い込んでしまったのでした。「そんな馬鹿な、なぜ自分の妻を殺さなければならないんだ」と抗議するカールですが、フランクは冷たく「だって死体があるんだもんね、お前、拳銃持っているんだもんね、理屈なんかいらないもんね」哀れカール、椅子に縛り付けられて小部屋に閉じ込められてしまったのです。

 ちなみに熱帯魚の水槽の中のジョニー、魚に齧られて骸骨になっております。一応ピラニアのつもりなのでしょうが、泳いでいる魚はどうみたってオスカーなんですけどね(笑)。そりゃオスカーは肉食の魚だけど、人間を骨にしたりはしませんやね。

 さてカールが閉じ込められた部屋のドアがそっと開かれて何者かが大きめの壜を置きます。その中身は無数の蜂。舞い上がった蜂は嬉しそうにカールにとりついて刺しまくり。「うぎゃあああ」物凄い悲鳴を上げるカールです。駆けつけてきたフランクとベロニカ、ドアを開けて中をちょっと見るなり「やべっ」ドア閉めてしまいました。そりゃ、蜂が怖いのは分かるけど、まだカール生きているんだよ、「ぎょえええ」と悲鳴を上げているんだよ、そのままドア閉じて知らん顔というのはいくらなんでもひどいんじゃありませんか(大笑い)。

 さて、この時点で映画の残り時間は9分と少々。殺人鬼の正体は一行に明らかにされません。こんなことでラストまでに間に合うのでしょうか、ちょっといやな予感がしてきました、まさか、ジョン・キャラダインが生きていて、彼が殺人鬼だって言うんじゃないだろうな、そんなことになったらただじゃおかねーぞ!って本当にキャラダイン生きていたじゃないか、コノヤロー(大爆笑)。唖然とする登場人物たち、ジョン・キャラダインは走って地下室へ逃げ込みます。後を追ったベロニカ、フランク。「お父様、なぜこんなことを!」ジョン・キャラダイン、ぜいぜい言いながら「お父様とか呼ぶな、コノヤロー、お前らは俺の子じゃないのだ。だいたいわしは子種がない体質だったのだ」「ええっ!」いきなり明かされる驚愕の事実に立ち尽くすベロニカ。「それなのにお前達の母親はぽこぽこ4人も子供作りやがってバカヤロー。だから死んだフリしてお前達を殺したのだ」「そ、そんな馬鹿な」いきなりここで地下室の棚が倒れてきます。「わあ」「ひいい」「キャーッ」三人はぐしゃっ、棚に押しつぶされてしまいましたとさ。

 この棚を押したのがイゴールとイーガー。なんとイゴール、キャラダインの正体、計画を知っていたのであります。しかしイゴールもイーガーに毒入りのクッキーを食べさせられて「なぜ、何故なんだ」と呟きながら死亡。たった一人残ったイーガー、にやっと笑ってピアノを弾く場面で映画はおしまい。

 ああ、本当に訳がわからん。それに音が悪くって台詞聞き取れねー、もう本当にいやになりました。

カラー、スタンダード。モノラル音声。画質はノイズまみれ。色の滲みも酷いです。音は歪みが酷くって台詞が聞き取れない!13枚組みのDVDボックスセット50 Movie Pack: Drive-In Movie Classics の一本。Digital 1 StopDVD

 エロの冒険者 

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      SFシネクラシックス 輸入DVDでみるSF黄金時代(笑)

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