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2007年9月28日 (金)

『ゾンビの秘宝』(『La Tumba de los muertos vivientes』 『OASIS OF ZOMBIES』 1983年)

 

『ゾンビの秘宝』(『La Tumba de los muertos vivientes』 『OASIS OF ZOMBIES』 1983年)

よせばいいのに砂漠にお宝隠したナチスドイツ。その兵士たちがゾンビになってお宝探しに来る奴を食べちゃうという映画です。こんな映画に何も期待しちゃいけません。期待するだけ馬鹿を見ます。嘘だと思ったらあなたも見て御覧なさい。本当にしょうもないんですから。

砂漠を走るジープ。なにやら椰子の木の森のようなところへ到着します。このジープに乗っていたのが金髪のねーちゃん二人。タンクトップのTシャツでノーブラ、乳首ぽっちりという服装のこの二人、どうやら観光にきた様子。「これがグアダレストオアシスよ、素敵じゃない」車を降りてオアシスにつきものの泉を探し始めます。しかし、そんなものはいっこうに見つからない。見つかるのは頭蓋骨だの、ぞんざいなスワスチカが描かれた箱とか、チンケな大砲とかつまらないものばかり。おまけに時々がりごり不気味な音がしております。あっという間に飽きた二人、車に戻ろうとするのですが、出たァ、ゾンビが。一人は地面から飛び出した手に足をつかまれ、もう一人は追っかけられて悲鳴を上げます。そしてオープニングクレジット。

 この時点でまだゾンビはその姿をはっきりと現してはおりません。まあ、どうせテキトーな特殊メイクだと思うのでちっとも惜しくないです。

 オープニングクレジットが終わって出てきたのがカート元大佐(エドアルド・ファラージョ)とその奥さん(リナ・ロメイ)。ジープに乗った彼らはロバートなる人物の家を訪ねます。カート、奥さんに「わしがロバートを呼びに行って来る。お前はここで待っておれ」あ、カート、なにやら注射器みたいなものを用意しているぞ、怪しいぞ、こいつ。

 カートは注射器を隠し持ったままロバートに会って「600万ドルの金塊の場所を教えるのだ」と迫るのです。どういうことかと申しますとカートは実はナチスドイツの元大佐で19431116日、金塊輸送の任務を受けたのです。その輸送隊を襲撃して、全滅させたのがイギリス軍のロバートだったという訳。だから金のある場所を知っているという理屈なのです。ロバートはカートの唐突な要請に嫌がりもせず、地図を取り出して、「うん、エル・クースール村の近くのグアダレストオアシスだ」と教えるのでした。「ははは、ひょっとしたら兵士の霊が金を守っていたりしてな」こういうロバートにカートはにやっと笑って「みんな、わしの部下だったのだ。上官のことは覚えているだろうさ」

 なぜロバートは金の隠し場所を知っているのに40年間もほったらかしにしていたのでしょうか。何か金を探せない理由でもあるのでしょうか。でも、それにしてはカートにあっさり場所を教えてしまうのはいかにもヘン・・・、でもまあ、いいか、こんな映画だし。

 さあ、これでロバートも加わって宝探しと思いきや、カート、懐から注射器を取り出しロバートに襲い掛かって中の液体をたっぷり注入してしまうのでした。ロバート、ばったり倒れて頓死します。「ふふふ、これで宝は独り占めじゃ」ということですね。

 ここでいきなり場面が飛んでロンドンに。ロバートの息子、ロバート(マニュエル・ゲリン)はロンドンで大学生活を送っていたのです。その彼に届けられた電報、読んだロバートは愕然とします。「ええ、なんてことだ、パパが死んじゃった」すぐにアフリカへ飛ばなくちゃということになるのですが、何を考えたかロバート、実家に置いてあった父の大戦中の日記を読み始めたのでした。

 ここから回想シーンの始まり。これがまた長いんだ(笑)。ドイツ軍の輸送部隊を襲撃し、何を運んでいるのか確かめよという命令を受けたロバート、部下達と共にドイツ軍部隊を急襲します。戦車や装甲車が何台も出てきてこりゃ、凄いと思わされたのですがこの戦闘シーン、丸ごとイタリア映画『バトル・コマンド/熱砂の大作戦』の流用なのです。そうか道理でロバート、一度たりとも部下達と同じ画面に映らなかったはずだ。

 この場面、一人だけ違う服でうろちょろするロバート。椰子の木陰に隠れてみたり、ピストルを撃つ振りをして見せたり大奮闘。でもこの一人芝居、物凄く悲しいよう(大爆笑)。しかし、ドイツ軍に反撃されて部隊は全滅、ロバートだけが助かったのであります。その彼も重傷を負っていて砂漠でばたり。このままだと死んでからからのミイラになってしまう。その彼を助けたのがエル・クースール村の人々でした。族長のアル・カヒア(アントニオ・マヤナス)は娘のアイーシャ(ドリス・レジーナ)に彼の看護を命じます。彼女のおかげでみるみるうちに回復したロバートでしたが、同時にアイーシャともデキてしまったのです(笑)。

 負傷も癒えた、ドイツ軍をやっつけるために部隊へ復帰しなければならない。ロバートとアイーシャは別れを惜しんで砂漠の真ん中でデザート・ファック!「あ、砂が入った!いてててて」ロバート、再びドイツ軍に挑みます。また流用フッテージの戦闘が長々と繰り広げた挙句、ついにドイツ軍を殲滅させることに成功したのです。戦争が終わってアイーシャと会うためにエル・クースール村を訪ねたロバート。しかし彼は遅かったのです。彼を迎えた族長は「君の息子を出産しようとして彼女は死んでしまったのだ」

 これに激しいショックを受けたロバート。そのまま本国に帰ることなくトリポリに残ることになったのでした。ようやく長い長い回想場面の終了です。しかし、ドイツ軍を全滅させてから金塊はどうなったんでしょうねえ。よく分かりませんねえ。

 ロバート、この日記から600万ドルの金塊があるということを知って仲間4人と大盛り上がり。みんなでアフリカに行って宝探ししようということになります。この友達と言う奴らがまたボンクラで「来週試験だけど、どうせ、落第だ、だったら600万ドルの方がいいじゃんかなあ」とか言っている。これじゃ若者じゃなくて馬鹿者でさあ。

 さて、グアダレストオアシスに到着したカートたち。いつの間にかジープに屈強の若者二人が増えています。どうやらこの二人、どこぞで雇ったお手伝いらしい。この二人はちゃんと金塊のことを知っていて、二人で「なあ、このまま金塊見つけたって俺たちもらえるのアルバイト代だけじゃん、じゃあ、俺たちだけで見つけてがめちゃおうよ」と相談。カートと奥さんがテントで寝るのを見計らって金の捜索を開始します。まあ、捜索ったって、「あ、椰子の葉っぱが積み重なっているぞ、だいたいこんなところにお宝があるものなんだ」と言って掘りはじめるという極めて原始的なものなのでありますが(笑)。

 当然ながらここでゾンビが登場。ようやくその全貌を現したゾンビたち、目玉が飛び出ているのやら、腐った顔面にミミズ沸かせている奴やら、いろいろ。こいつらが二人に襲い掛かってはい、むしゃがりぺちょ食べてしまいましとさ。ゾンビ達はさらにカートたちをも襲います。テントから飛び出したカート、「おい、お前達、忘れたのか、わしゃ、お前達の上官だった、大佐だったんだぞ」って、そんなこと言ってもゾンビに分かる訳が無い。たちまち奥さん、数人のゾンビにのしかかられて内臓引きずり出されてしまいます。カートもゾンビに抱きつかれたのですが、これをなんとか振り払ってジープへ。命からがら逃げ出したのであります。

 一方、空路アフリカへ到着した馬鹿者じゃなかった、若者達。そんな惨劇が起こっているとは夢にも思わない彼らは暢気に市場を冷やかしております。「うわあ、何でもあるぞ」とはしゃぐ彼ら。ふん、今のうち楽しんでおくがいいさ、どうせ、後で酷い目に会うのだから。

市場ではしゃぐ若者達。ここでようやくみんなの名前が判明したのでお知らせしておきます(笑)。まずは主人公格のロバートはもう皆さん、御馴染みですね。後は男でロナルド、アハメド(ミゲル・アリツ)、そして紅一点のフランシス。彼らは市場をうろうろしているうちにアフリカに何かの調査にきたらしいデニケン教授(アルビノ・グラジアーニ)、助手のエリカと知り合ったのでした。

 ところがこの時教授に現地の人が耳打ち。「旦那、あのヨーロッパ人が大変です。逃げ出して近くの農家に匿われたそうでがんす」そりゃ、大変だと農家にジープで急行する教授たち。何故か「僕たちも一緒に行っていいですか」とついてくるロバート達。こら、お前らは何でついてくる。この大変なことになったというヨーロッパ人はもちろん、あのオアシスから命からがら逃げ出したカート。彼はショックで完全に発狂しており教授たちに向って、「来るな、寄るな、俺が分からないのか、ギャーッ!」と叫ぶという・・・。ドン引きの教授たち、しかしここでいきなりロバートが進み出て「僕はブラバート元大尉の息子だ、あなたはあのオアシスに行ってきたんでしょう、オアシスはどこです、教えてください」なんでお前がそんなこと知ってるんだ(大笑い)。パパの日記にカート出てきたのか、俺は出て来てないと思うぞ。

 また、このロバートは父親の死がきっかけでアフリカくんだりまでやってきたのに、父親の墓参りすらしようとはしません。いかに600万ドルの話に惑わされたとはいえ、これは酷いでしょう。

 カート、ロバートの質問に答えることなくそのまま死んでしまいます。がっかりするロバートたちですがまだ手はあります。「族長に会ってオアシスの場所を聞けばいいんだ」だったらさっさと行け(笑)。それでもこれですぐ出かければまだ救いがあるのですが、唐突にロナルドとエリカが出来ちゃう。二人で話をする場面もないのに、いきなり二人で川で泳いでるんですよ。エリカなんかトップレスのビキニで、まあ、なんとつつしみのないことでしょう。川から上がってきた二人、キスなんかしやがります。

 さて、デニケン教授たちは先にどこかへ調査旅行に出かけてしまいました。エリカが行ってしまったのでがっかりするロナルド。いい気味であります。彼らもまたエル・クースール村目指してジープで出発するのでした。そしてあっという間に村について族長とご対面。族長はロバートを見て、「おお、君は我が娘アイーシャの忘れ形見。娘の死後、父上は君をすぐロンドンに連れ帰ってしまったのだ」ロバートがオアシスの場所を教えてくださいと言い出すと、フツー、「あんなところへ言ってはいけない。恐ろしいことになる」とかなりそうなものですが、あっさりと「ウム、オアシスはここから南だ。ジープで1日くらいの距離かな」と言う族長。実の孫なんだからゾンビのいるオアシスなんかに行かせるなよ。

 しかし、なんですなあ、一応グアダレストオアシスの場所は秘密になっているのですな。だったら冒頭の二人の女は何で簡単にオアシスを見つけたんだという話になるんですよ、実際。

 オアシスに到着した若者達は愕然とします。デニケン教授のグループの車が放置されていたからです。驚いて周辺を捜索すると彼らのグループの大半は見るも無残な死体に成り果てていました。生き残っていたのは教授とエリカだけ。若者達に助けられて意識を取り戻した教授とエリカ、当然ながら「私たちはゾンビに襲われた」と言うかと思ったら、何にも言わないの(大笑い)。ただ、漫然とテントに寝ているだけ。エリカなんか、再会したロナルドとデザート・ファックですよ。「あ、砂が入った、いてててて」ですよ。

 この意味の分からぬ珍展開に呆然としているうちにようやくゾンビどもが登場。がりごりと音をたてたり、砂の中から手を突き出したりさんざん私らをじらした挙句に出てきたゾンビ軍団、一人外に出て夜空を眺めていたアハメドをぼりぼりがりぼりくちゃ、ぺっと食べちゃった。人間一人で彼らの腹が満たされるわけもなく、ゾンビ軍団はロバートたちのテントに迫ります。ん?これは教授の仲間たちのゾンビかな。埋葬されたのが生き返ったのかな、あまりにも画質が悪いので良く分かりません。まあ、いいですか、そんなことどうでも。

 ロバートたちはようやくゾンビ軍団に気がついてテントから飛び出してきます。そして周囲を見回して「大変だ、僕たちは包囲されたぞ、わあ、どうしよう、どうしよう」ここでデニケン教授、「火だ、火を使え、奴らは火に弱いのだ」だから、そんなこと知っているのならどうして助けられた時に「ゾンビに襲われた、ここは危ないぞ」と言わなかったのか。その教授のアドヴァイスに従って車からガソリンを抜くロバートたち。これをテントの周囲に撒いて火をつけます。さらにガソリンを抜いて火炎瓶を造りゾンビを攻撃です。

 この時みんなジープに走っていって、チューブでガソリン抜くのですが、これが結構時間が掛かっている。そんなことする暇があったらみんなでジープに乗って逃げちゃえばいいじゃないか(笑)。

 しかし、ゾンビ軍団強い。彼らはついに火の障壁を突破、エリカを捕まえます。「ヒーッ、ロナルド、助けて、助けて」「今行くぞ、待ってろエリカ」この辺また最悪画質のせいで何が起こっているのかさっぱり分からないのですが、どうやら二人とも食われちゃったらしい。ザマーミロですな。

 その後もゾンビ軍団の戦いがえんえんと続きます。火炎瓶でゾンビを焼くロバート。ああ、いつの間にか太陽があんなに高く上っているぞ、一体何時間戦っているんだ。そしていつの間にか分からないうちに教授も食われてしまいます。ゾンビをなんとか撃退したのですが、結局生き残ったのはロバートとフランシスのみ。

 砂漠に倒れている二人のところに駱駝でやってきたのが族長さん。彼は目を覚ましたロバートに「探し物は見つかったかね」ロバートは首をふります。「いや、自分と向き合えただけだったよ」意味のない台詞だよ、まったく(笑)。族長は頷いて「では帰ろう」ということでエンドマーク。

 ええ?結局600万ドルの金はどうなったの?デニケン教授たちは何がしたかったの?矛盾が集まって出来ているような酷い脚本です。間延びした演出も私には耐えられません。いや、実際、これ、『プラン9・フロム・アウタースペース』あたりとタメを張る最低映画ですよ。こんなに酷いのも珍しいくらいです。

カラー・スタンダード モノラル音声。画質は最低。ノイズの嵐でしかも暗い場面は何が何だか分からない。音質もじーじーびーびー始終ノイズが入って五月蝿いったらありゃしません。国内盤 日本語字幕付。レトロムービーコレクション 有限会社フォワードのDVD

 エロの冒険者
       HOMEPAGE http://homepage3.nifty.com/housei/
      SFシネクラシックス 輸入DVDでみるSF黄金時代(笑)

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