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2007年12月27日 (木)

『Robot Pilot』 1941年

 

Robot Pilot』 1941

 新発明の飛行機遠隔操縦装置の実用化に取り組む科学者とパイロットの航空アクション映画かと思ったらさにあらず、ツンデレお嬢さんがからんでどたばたと珍騒動が繰り広げられるお気楽コメディなのでありました。ま、私はこういうのも嫌いではないですけどね。

ランバート航空会社社長 ジョージ・B・ランバート(ウィリアム・ハリガン)は陸軍から大量の爆撃機の注文を受けて大忙し。秘書のジョーンズ(ジョージ・シェアウッド)と共に各地を飛び回り生産調整に明け暮れております。そんなランバートに近づこうとしているのがテストパイロットのジェリー(フォレスト・タッカー)。実は彼は友人のドック・ウィリアムスと共に飛行機のリモートコントロール化を実験していたのです。この技術をランバートに売り込んでアメリカの航空技術発展に貢献したいと願っていたのでした。

 しかしジョーンズ氏、ジェリーに冷たい、冷たい。「社長さんに会いたいんすけど」とやってきたジェリーに「社長は忙しいですからお引取りください」とにべもありません。それでもジェリー「そこをなんとかお願いしますよ」としつこく頼んだら「じゃあ、暇になったらお知らせします。まあ、23週間待って貰いましょうか」ということになったのでした。喜んだジェリー、人里離れた航空管制出張所で働きつつ飛行機の実験に取り組むドックに電報を打って呼び寄せるのです。

 ちなみにドックが作っていたのは模型の小さな飛行機。これをちょっとしたテレビくらいの大きさがある操縦装置で操るのであります。ここでドックが無線連絡をしている最中、電報を運んできたギャグ担当のメキシコ人ペドロ(ソーントン・エドワーズ)が操縦装置にうっかり触ってしまい、飛行機が部屋の中を飛び回るという騒ぎになるのでした。ドックはこの管制所をペドロにまかせてっておいおい、大丈夫か(笑)デモンストレーションのために模型飛行機と操縦装置を持って飛行機で出発します。

 さて、ドックもデモンストレーションの機材も来た、準備はOK、いつでもやれますという状態になったジェリーたちでありますがいっかなランバート社長の予定が空きません。いつですか、いつですかとジョーンズに聞くと彼は決まって「うーん、あと二週間ぐらいかな」と言うばかり。「いつまでたってもあと二週間じゃん」ついに我慢しきれなくなったジェリーたち、ランバート社長が日曜にゴルフに出かけることを調べて、ゴルフ場でゲリラデモをすることになったのです。ゴルフ場で社長たちが来るのを待ち構えていて、いきなりも軽飛行機を離陸させる荒業です。

 しかし、これが大成功。ぶんぶんと自由自在に飛び回る模型飛行機と操縦装置を見せられたランバート社長、「よっしゃ、すぐにフルスケールの実験機を作ってくれたまえ。テストして結果が良ければ採用するぞ」大喜びのジェリーとドック。しかし着陸でちょっとした失敗をしてしまいました。操縦を誤まったドック、飛行機を水溜りにばちゃりと落としてしまったのです。この水しぶきを被ってしまったのがランバート社長の娘ベティ(キャロル・ヒューガス)だったからさあ大変、飛行機を取りに来たジェリー、ベティから「モー、なんてことすんのよ、あたしを誰だと思っているの、ランバート社社長令嬢なのよ」と散々怒られてしまったのでした。

 ええ、映画と言うのは便利なものであっという間に実験機が完成、ランバートはもとより陸軍高官の立会いの下にテストが行われることになりました。まずジェリーが飛行機を離陸させ高度3000フィートにまで上昇します。そこで遠隔操縦に切り替わるという段取り。予定通りドックが遠隔操縦を開始します。「ほら、旋回も宙返りも思うままですよ、凄いでしょう」しかしこれで納得しないのが陸軍高官。「そんなこと言って本当はあのパイロットがこっそり操縦しているんじゃないの」だって。これを無線で聞いたジェリー憤慨して「では間違いのない証拠をお見せしましょう」なんと、ジェリー、落下傘で飛行機から飛び降りてしまったのです。「おお、凄い、本当に遠隔操縦だ」と驚くみんな。しかし調子の良かったのはここまで。この後実験機はコントロールを失い錐揉み状態になって、そのまま地上にどかーん、墜落してしまったのでした。

 はい、実験は大失敗ということ当然ながら採用云々の話はパア。ジェリーも可愛そうにテストパイロットを首になってしまいます(笑)。しかしあきらめきれない彼は管制出張所に戻るドックに同行、そこで仕事を手伝いながらリモートコントロールの実用化を目指すことになりました。

 ランバート社長は会社に戻ってまた大忙しの毎日。陸軍からやいのやいのと爆撃機の納期を催促されております。しかも彼の悩みはこれだけではありません。社長の妹モウデ(エヴェリン・ブレント)と一緒にオフィスへやってきたベティ。なんと「あたし、ハリウッドに行きたいの」と言い出したのであります。「そんなとこ行ってどうするんだ」「ただの観光よ」社長はカッとなって「ウソつけ、どうせ、女優になりたいとかそんなことを思っているんだろう、いかん、いかん、行ってはいかーん!」

 しかし何しろベティというのは我儘娘でありますからそんなことでハリウッド行きを止めるはずがありません。モウデと一緒に車に乗り込み一路ハリウッドを目指したのであります。ところが・・・、いきなりパンク。ぶつぶつ言いながら何とかタイヤ交換を終えたベティ、車をスタートさせるとその後にジャッキやタイヤカバーなどがいっぱい残っているというギャグ(笑)。さらにいくらも走らないうちに今度はガソリンが怪しくなってきたのです。「もー、どうして走り出す前にガソリン点検しておかないのよ、どうするのこんな荒野の真ん中でガス欠なんて」もうモウデ叔母さんが怒る、怒る。とそこにやってきたのがペドロ。ガソリンを補給できるところはないかと尋ねられたペドロ、ちょっと考えて「えー、この先をずーっと行ってですな、右に曲がって左に曲がって三番目の角をまた左に曲がって今度は橋を渡ります。それから大きなサボテンを目印にまた右折してください。そしたら、わたしの家がある」ずっこける二人(笑)。「いや、だからあなたの家じゃなくってガソリンが欲しいのよ」再び、「じゃあ、この先をずーっと行ってですな」とまた延々道案内を続けるペドロ。「その先を右に曲がったら倉庫が見えます。そこにガソリンがある、あ、いや、タンクの底にちょっぴりしかなかったかな。あなたたちに分ける分はないかも知れない」再びずっこける二人。

 がっかりしている二人にペドロにやっとして「だったらちょっぴりしかないガソリンをこっそり給油しちゃえばいいじゃないですか」

 この言葉に従ってガソリン泥棒となるベティとモウデです(笑)。しかしこの時ジェリーに見つかってしまった。泥棒がベティであることを知った彼は「良いカモ来たれり」にやーっとします。彼はベティに「このガソリン泥棒め」驚いた彼女は「お金を払うから」と財布を取り出すのですが、「このガソリンは政府の所有物だ。非売品なのだ。とにかく管制出張所に連行する」という訳でまんまと二人を捕まえてしまったのです。「巡回判事が来週の火曜日にくる。それで裁判して縛り首だぞ」1941年ってそんな野蛮な時代だったのですか(大笑い)。

 二人をさんざんに脅かしたジェリー、ランバートに電報を打ちます。その内容は「ガソリン窃盗で娘さんを預っております。しかし小生のみるところこのお嬢さんにはちょっとした教育が必要でありましょう。良かったら私の方でその教育をしてさしあげようと思います」これを読んだランバート、大笑いして、「こりゃ、最近でもっとも嬉しいニュースだ。これで我儘娘が大人しくなってくれるなら言うことはない」すぐに電報の返事を返すランバート。「結構です、ひとつ大いに教育してやって下さい」

二度ぐらいしか会ってない男に娘と妹を預けるというのも軽率だと思いますが(笑)。

 さてジェリー、早速ベティに教育を施します。二人に「私たちは大切な仕事がある。そこで君たちには掃除・洗濯・料理をお願いしたい。きちんとやらないと縛り首だぞ」もう憤懣やるかたなしのベティですが、これじゃやらないわけにはいきません。ぶつぶつ言いながらも結局ジェリーの命令に従うのでした。この生活が2日・3日と続いてジェリーとベティは段々仲良くなっていくように思えたのですが、そうは問屋が許さないじゃなかった卸さない。ある夜、ジェリーから大量の洗濯物を渡されたベティ、ついに切れてしまいます。「きいい、もうなんなのよ、私、こんなのいや」洗濯物を片端から破り始めるという・・・。とその時シャツのポケットからはらりと落ちたのは、ああ、ランバートの電報ではないですか。これを読んだベティ、「そうか、そういうことだったのね」

 怒り狂ったベティ、台所の皿を取ってぶんぶんジェリーに投げつけます。なんだ、なんだとドアを開けたドック、皿が頭を掠めたのに仰天してドアをパッと閉めてしまうギャグあり。ベティはジェリーの言い分にまったく耳を貸さず「もう私でていくわ、ええ?車は使わせないですって、いいわ、歩いていくから!」ついに女二人で夜の夜中に出て行くことになったのであります。しかしちっとも慌てないジェリー、「大丈夫かね」と心配するドックに「なあに、どうせすぐ戻ってくるさ」はい、その通り、女二人、響いてくるコヨーテの鳴き声に怯えてあっという間に戻ってきてしまいましたとさ。

 一方、ついに進発したランバートの新型爆撃機。しかし飛行中、パイロットが二人のスパイ?に殺され爆撃機が奪われてしまったのです。爆撃機は行方を眩ましてしまいました。そしてどこへ行ったのかというと偶然にもジェリーたちの管制出張所の近くだったという・・・(笑)。しかし何しろ夜中でありますからスパイは操縦を誤り爆撃機を墜落させてしまいました。スパイの内一人だけがなんとか脱出に成功します。墜落して大爆発した爆撃機を目撃したのがペドロ。彼はパジャマのまま、「こりゃ、えらいこっちゃ。助けに行かなくちゃ」と墜落現場に向います。

 翌朝、ベティは今度こそ出て行くわと張り切っております。一方ジェリーたちは爆撃機の事件を無線で知らされてびっくり。この時出張所のドアがノックされて現れたのがぼろぼろの背広の男。「私、この先で車を壊してしまいまして、すいませんが近くの駅まで送って頂けませんか」これを聞いたベティたちはじゃあ、ついでに私たちも送っていってと言い出すのですがジェリーにあえなく却下されてしまいます。彼女達が次に目をつけたのがドックの飛行機、二人はドックに「私たちを乗せていってよ」と言い出しますが、これまた却下。じゃあ、仕方ないってんでこっそり飛行機の前席に二人してもぐりこむのであります。

 ここで現れたのがペドロ。「ドック、ジェリー、大変だ、大変だ、飛行機が墜落したよ、尾翼にこのナンバーが書かれていたよ」 彼が差し出したメモをみたジェリーは驚愕します。「こ、これは盗まれた爆撃機じゃん、すると、車を壊したというのはウソであんたは」「お察しの通りスパイだよ!」スパイはぱっと拳銃を取り出します。「ばれたとあっちゃ仕方ねえ、お前らみんな外に出な!」最初スパイはみんなをジェリーのステーションワゴンに押し込めて運転させようとしたのですが、たまたまドックの飛行機を発見。「あ、車よりあっちの方がいいや」計画をがらりと変えて飛行機に乗っちゃいました。前席にベティとモウデが潜んでいるとは知らずに。

 スパイに操縦されてびゅーんと飛び上がる飛行機。仰天した女二人は前席から顔を出して、「ひー、助けてー、ジェリー」 ジェリーとドックはこの飛行機にセットしておいたリモートコントロール装置を使って飛行機を呼び戻そうとします。ところがこの前のデモと同じく操縦が効きません。うわあ、大変だ、逃げられる、ベティたちが攫われてしまう、大慌てで操縦装置をいじるジェリー。配線をちょっと入れ替えたら、あ、装置が直った。コントロール可能だ。ジェリーとドッグは飛行機を旋回させそして見事着陸させることに成功したのです。そして飛行機を取り囲んでライフルつきつけてスパイを捕らえたのでした。前席からジェリーに飛びついたベティ。今までのいさかいはどこへやら、ぶちゅぶちゅぶちゅちゅーと激しいキスを贈るのでありました。

 知らせを聞いたランバート社長も駆けつけてきて管制出張所の中は明るい笑いで満たされます。「いやいや、どうも娘がお世話になりました」と挨拶するランバート、照れるジェリーとベティ。なんとドックはモウデ叔母さんと仲良くなったようで「そろそろわしも身を固めるか」なんて言ってます。このままエンドマークかと思いきや出張所のドアが激しくノックされます。入ってきたのは小人ですが、じつに図々しい態度で「わしゃギルズリー判事じゃ」、判事(ビル・カーティス)はベティとモウデをじろりと見ると「お前さん方がガソリン盗人かね。よし、裁判の開始じゃ。お前たちは自分を有罪と認めるか」小人の勢いに思わず「はい、有罪です」と言ってしまう二人。「それで何ガロン盗んだ」「20ガロンです」「ならば罰金として20ドル支払いなさい。さあ、裁判は終わりだ。また来週の火曜日に来る」来たときと同じくどたばた立ち去る判事。モウデ叔母さんは非常に納得の行かない顔をしております。その顔を観客のほうへ向けて「ねえ、みなさん、私の考えていること分かります?」と聞いたところで映画はおしまい。

こういうのを小人オチというのでしょうか。

 モノクロ・スタンダード、モノラル音声。画質はこの手のDVDでは標準、ああ、標準と言っても決して画質が良い訳ではありませんからね(笑)。音質は極悪。音のブレが酷いし録音レベルも小さくて台詞の聞き取りに大変苦労させられます。12枚のディスクに50本の映画を収めたNightmare Worlds 50 Movie Pack CollectionMill Creek EntertainmentのDVD。

           エロの冒険者 
       HOMEPAGE http://homepage3.nifty.com/housei/ 
      SFシネクラシックス 輸入DVDでみるSF黄金時代(笑)

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