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2007年12月25日 (火)

『デビルズ・トラップ/密室ホテル 女子学生の恐怖』(『Terror at the Red Wolf Inn』 1972)

 

『デビルズ・トラップ/密室ホテル 女子学生の恐怖』(『Terror at the Red Wolf Inn』 1972

 いくらお金がないからと言って怪しい誘いにうかうか乗ると酷い目に会うよという教訓に満ちた物語。皆さんも振り込め詐欺なんかに引っかからないようにこの映画を見て学びましょう(笑)。多少映画がつまらなくったって詐欺に会わないための勉強なのですから仕方ありません。我慢してください。

ヒロインの女子大生レジーナ・マッケィ(リンダ・ギレン)はチョー貧乏。せっかくの夏休みだというのにどこにも行けません。ましてやリゾートでのバカンスなど夢のまた夢。そんな彼女に思わぬ幸運が舞い込んできました。届いた封筒を開けてみると「あなたは当選しました。つきましてはこれこれの番号に電話してください」急いで電話してみるとなんと「あなたに一流リゾートの一流ホテルでのバカンスが当選しました。すぐ用意して私どもがチャーターした飛行機に乗ってください」これでレジーナ、すっかり大喜びしてしまいましてこの怪しい話をまったく信じ込んでしまいます。それどころか学生寮の中をばたばた走り回りながら「みんな、チョー聞いて、あたしにバカンスが当たったのよ、チョーウレシー!」

 こういう人のために「振込め詐欺」があるのだと思います(笑)。

 そして指示されたとおり急いで荷造りして指定の空港へ向ったレジーナ。パイロットがやたらに彼女を急かしてママに電話もさせてくれないのがちょっと気に掛かりますが、何しろ生まれて初めてチャーターの飛行機に乗るのです。レジーナは浮かれあがって「まー、チョー飛行機、チョー飛んでる、チョー飛行機って凄い」飛行機が飛ぶのは当たり前だっての。ここでちらほら姿を見せるのが彼女が滞在する予定になっているホテル、Red Wolf Inn、赤狼館とでも訳しておきましょうか、の人々。ヘンリー・スミス(アーサー・スペース)、その妻エブリン・スミス(マリー・ジャクソン)、そして孫のベビー・ジョン・スミス(ジョン・ネルソン)の三人であります。みんな、「新しい女の子が来るわよ」とその準備に大忙し。

 さて、夜になりました。レジーナの乗った飛行機は無事に着陸。彼女はそこでジョンに迎えられるのです。レジーナはハンサムなジョーを見て「うわー、チョーラッキー」と思いつつ(笑)車に乗り込みます。ボーっとなっていたので、ジョーが「車飛ばすのは好きかい」と呟いていきなり車を猛スピードで走らせたり、それでパトカーに追いかけられたら「いや、点数がヤバイんだ」散々パトカーから逃げ回った挙句物陰に隠れてやり過ごしたりするとんだイカレポンチだと分かっても気になりません(笑)。

 赤狼館に到着してヘンリー、エブリン、そして滞在中の二人の女の子、パメラ(ジャネット・ウッド)、エドウィナ(マーガレット・アベレィ)に迎えられるレジーナ。ママに電話しようとしたらここの電話が壊れていて駄目というのが気に掛かりますが、とにかく意匠を凝らした建物にうっとりとなるレジーナ。そしてさすがは若い女の子同士、レジーナはモデルというパメラ、美しいスタイルの黒人女性エドウィナとすぐ打ち解けるのであります。三人はディナーの前にちょっとしたおしゃべり。明日帰る予定のパメラは「うーん、こんなこと言っちゃ悪いけど退屈なところよ。食事だけは凄く美味しいけどね」皆様、この食事だけはというところを良く覚えていて下さいね。

何故か電話が掛けられない。ここでちょっとオカシイと気づけレジーナ。

 はい、ディナーの始まりです。このディナーは「パメラのサヨナラパーティ、レジーナの歓迎パーティ」を兼ねているというだけあってご馳走が後から後から山のようにどんどん出てくる。特に凄いのが骨付き肉のローストでこれをみんなが手づかみでばくばくやります。ばくばくばくばく美味しそうにいつまでも食べております。いつもより余計に食べております。この場面でさらにオチが読めてきました(笑)。またお手伝いをしようと思ったレジーナが台所へ行くと、なんだか妙にうろたえるエブリン。特に食料貯蔵庫の中はなんとしても見て欲しくないようなそぶりです。もう間違いない、これはアレに違いありませんよ、アレに。その後、ディナーはさらに続いてデザートにでっかいケーキまで出てきます。とんだ大食い大会でみんなベルトを緩めてふーふー言ってます。

 さすがに食いつかれたみんな、ブランデーで「パメラさようなら」と乾杯した後、それぞれの寝室に引き上げたのでした。この時レジーナ、「チョー美味しかったけど、これじゃ、チョー太っちゃうわ、学校に戻る時はもうチョー豚ね」と思ったとか思わなかったとか。

 そしてその夜、レジーナは奇妙な夢を見ます。早くもジョーと仲良くなってあのう、そのう手っ取り早く言えばヤッちゃった夢ですね。思わず「はっ、あたしってばチョー恥ずかしい」と飛び起きるレジーナ。その後食べ過ぎた夕食のせいでお腹が張って眠れなくなってしまったので、台所へ行き胃薬を飲んだのです。この時、思わず気になって食料貯蔵庫を開けてみたら、ばーん、大きなナイフを持ったジョーが飛び出してきた!あまりの驚きに「チョー怖い、ぎゃあああ」と悲鳴を上げるレジーナ。駆けつけてきたエブリン、レジーナを抱きしめると「大丈夫よ、大丈夫よ、ジョンはとても良い子なんだけど時々おかしくなるの、何でもないからもう寝なさい」

 ウウーム、夜中にナイフ持って食料貯蔵庫に篭るのを「時々おかしくなるの」で片付けられちゃたまりませんよねえ(笑)。「大丈夫よ、大丈夫よ」って絶対大丈夫じゃねえっての。ちなみにこの騒動、エドウィナはレジーナとジョンが夜中に何かやっていたのだと思っているようです。

 さて、翌日になりました。近くの森を散歩するレジーナです。彼女は小さな家を見つけて「誰かいるの?」って中に入っちゃった。いくら鍵がかかってなかったからと言ってこれはリッパな不法侵入ですぞ(笑)。彼女はそこで飛行機とパイロットの写真を見つけます。これはひょっとしてレジーナを乗せたチャーター機とパイロットなのかしら。

 とりあえずその疑問は脇においといて(笑)海岸でサンドウィッチを食べるレジーナとジョンです。お互いを見つめあいながらサンドウィッチを食べている間に、はい、たまらんごとなってキス。ぶちゅぶちゅぶちゅちゅちゅー。

 ジョーの投げ竿に魚信が!素早くリールを巻き上げるジョー。魚が見えた、鮫だ、鮫だ、鮫だ、このやろう。ジョーは異様に興奮して釣り上げた鮫を砂浜に何度も何度も叩きつけます。それでも飽き足りないのかしまいには「鮫だ、鮫だ、うきいいい」パンチの嵐ですよ。ようやく収まったジョー、レジーナの方を向くと「僕は君を愛していると思うのだ」と呟いて立ち去るのでした。残されたレジーナ、哀れに思ってか鮫の死体を砂浜に埋めるのでした。

 ちなみにこの鮫、釣り上げられた時からぴくりとも動きません。まあ、この手の映画では良くあることですから、あんまり気にしないようにしましょう。

 さて、その夜また開かれるパーティ。今夜のパーティは明日帰宅予定のエドウィナ、サヨナラパーティであります。また運び込まれる料理の数々、リボンで飾り付けられたダイニング、みんな三角帽子被ってクラッカー、ぱんぱん鳴らしてシャンパンをがぶがぶ。すると酔っ払ったヘンリーが立ち上がって「はい、私、一発芸やります」いきなり逆立ちして足をがっと広げて「通天閣!」 立ち上がって両腕を頭上で合わせ、口を四角にして「東京タワー!」このまま足をぐいっと広げて「エッフェル塔!」足と両腕を元に戻して体をぐいっと傾け「ピサの斜塔!」そしてオシマイに上からふにゃふにゃと床に崩れて「ワールド・トレード・センター!」こらこら、そんな不謹慎な一発芸はやめなさい。ヘンリーはこの後も歌を歌ったりタップダンスを披露してすっかり「長屋の寝床」状態。そんな旦那をエブリンは「ヘンリーは芸達者だから」とうっとりと眺めているという・・・。

 このパーティがようやく終わって自室へ引き上げたエドウィナ。荷造りしてベッドに入ります。そしてシャンパンの酔いで心地よい眠りに入ったのでした。えー、このままぐっすりと寝て朝を迎えて「じゃあ、私帰ります、どうもお世話になりました、さようならー」じゃ映画になりません。夜中過ぎに突然、ヘンリー、エブリン、ジョーの愉快な三人組が彼女の部屋に侵入。クロロフォルムをしみこませたハンカチで、エドウィナをクロロフォルムアタック!そして彼女を台所の食物貯蔵庫、そう、ジョンが夜中に潜んでいたあそこですよ、に連れ込むのです。バタンと閉まったドアの向こうから聞こえてくるのはナイフを研ぎ合わせる音、「ヒヒヒ」という笑い声、「こら、美味そうだ」とか言っている奴もいる。そして明らかに肉を切断していると思われるドスン、ドタンという音。そうです、この家族は無料バカンスだと言っちゃ女の子をおびき寄せて片っ端から殺害、その肉を食う食人一家だったのです。パーティで出てきたおいしそうなステーキもみーんな人間の肉だったのです。ああ、なんということでしょう。

 え、そんなことはもうとっくに分かっていたですって。まあ、分からないほうがおかしいですけど(笑)。

 翌朝、上機嫌で起きてきたレジーナはエブリンに「ああ、もうエドウィナは出発したわよ」と言われてびっくり仰天。そんなあたしにさよならも言わないで行っちゃうなんて!ここでレジーナは何かおかしいと直感。電話に飛びつきます。すると来た時は故障で使えなかった筈の電話がなぜか通じるではありませんか。レジーナは急いでママに電話して、「あの、あたし、赤狼館というホテルにいるの、ママ、何かチョーヘンなのよ」しかしここまで喋ったところでエブリンが彼女の手から受話器を取り上げパンと切ってしまいます。「ああら、そんなこと言っちゃいけないわ、みんな余計な心配するじゃない」にっこりとするエブリン。戦慄するレジーナであります。

 この後画面にパトカーが登場。サイレンを鳴らしながら猛スピードで走っています。これはきっと電話をうけたレジーナのママが通報したのに違いないと思いきや、このパトカーのおまわりさんったら赤狼館でやったことと言えば朝飯食っただけ。涙目でレジーナが「女の子が二人いなくなったんです。チョー怖いんです。チョー助けて下さい」と訴えているのに知らん顔。それでいてヘンリーたちの仲間でもないという、訳の分からない存在です。だいたい、サイレン鳴らしてきたのに飯食うだけというのがオカシイ。そんなに腹が減っていたのか。

 おまわりさんは飯食っている場面からそのままいなくなってしまいます。このテキトーな映画作りには感心せざるを得ません(笑)。

 さあ、電話も駄目、おまわりさんもアテにならない、自分でなんとかしなきゃと決心したレジーナです。彼女はヘンリーとエブリンが車で出かけたのを幸い、赤狼館の中を調べ始めます。鍵を見つけた彼女、これはあの台所の食料貯蔵庫の鍵に違いないというのでよせばいいのにさっそく開けてみた。中には冷蔵庫がしつらえてあって、開けてみたら、ばーん、エドウィナとパメラの首が並んでいるではないですか。「チョー首、チョー人肉、チョー内臓!」ぎょええええと悲鳴を上げた彼女、砂浜に逃げ出すのでした。彼女はそこで無人のボートを発見、乗り込んで逃げようとします。

 彼女がいなくなったことに気がついておっかけるジョン。ボートで逃げるレジーナ、おっかけるジョン、ボートを砂浜につけて近くの人家に助けを求めるレジーナ、当然ながら誰もいません。まだおっかけるジョン、えんえん単調なおっかけが続いた後、道路に出たレジーナ、偶然通りかかったピックアップトラックに「助けて下さい、チョーヘンな人たちに・・・」このトラックにヘンリーとエブリンが乗っているというのはもう定石中の定石であります。ほどなくジョンも駆けつけてあえなく連れ戻されるレジーナです。

 その夜またも開かれるパーティ。この席でようやく今までここで食べさせられていた肉が人肉であったことに気がついてオエー。しかもその夜には彼女も解体される運命にあるというまさに踏んだり蹴ったりです。しかし、神は彼女を見捨てず、彼女を愛してしまったジョーがエブリン、ヘンリーに反抗し始めるのでした。「僕は彼女が欲しい、うきいい」と荒れ狂うジョー。エブリンはそんな孫を見てもにこにこしながら「ほほほ、ジョーったら何言っているの、彼女は間違いなくお前のものになりますよ」「そういうことじゃないんだよ、うきいいい」

 ついにレジーナに「一緒に逃げよう」と持ちかけるジョン。車で逃げようとするのですが、エンジンが掛かりません。あっという間にヘンリーとエブリンに捕まってしまいます。エブリンは烈火のごとく起こりまして、「ジョン、お仕置きよ、ズボンを脱ぎなさい」彼の尻をベルトでぺっちんぺっちん叩き出すという・・・、な、なんじゃこりゃ(大笑い)。しかしジョンはひるみません。鞭打ちの罰が終わったところで隙をみてまた逃げ出すのです。画面が暗くてで良く分かりませんが、おそらく下半身丸出しのままだと思われます。

 ヘンリーの温室へ逃げ込んだ二人。エブリンは飼い犬に二人を追いかけさせたのですが、うわあ、ジョンがスコップで犬を滅多打ち!続いてヘンリーがナイフを片手に二人に迫ります。どしゅっびしゅっと音が響いて植物の葉に垂れ落ちる血。死体を引きずる音が聞こえてきて・・・・。

 翌朝、歌を歌いながら料理をしている女。それはなんとレジーナでした。ジョンと二人で楽しそうにしているその背後で貯蔵庫、冷蔵庫の扉が次々に開きます。冷蔵庫に入っていたのはヘンリーとエブリンの首でしたというオチ。いい加減呆れていたら、ヘンリーの首がぴくっと動いてウィンク。さすが芸達者のヘンリー、見事な二段落ちです。エンドマーク。

あのパイロットの写真とかおまわりさんとか、意味のない伏線が楽しい。普通だったら怒るところですが、私は何しろ似たような代物をたくさん見ておりますからな、これくらい平気なのであります。

 カラー・スタンダード モノラル音声。画質はエッジが腐っておりまるでVHS三倍録画のような印象。発色が鈍くまた夜の場面では例によって何をやっているのか良く分かりません。途中二度ほど画面が崩れました(笑)。音声も歪みが多くとても良好とは言えないコンデション。私も良くこんなDVD見ているなと自分で思いますよ。12枚のディスクに50本の映画を収めたNightmare Worlds 50 Movie Pack CollectionMill Creek EntertainmentのDVD。

           エロの冒険者 
       HOMEPAGE http://homepage3.nifty.com/housei/ 
      SFシネクラシックス 輸入DVDでみるSF黄金時代(笑)

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