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2008年1月29日 (火)

『バイオモンスター』(『Bakterion』  『Panic』1976)

 

『バイオモンスター』(『Bakterion』  Panic1976

生物兵器のバクテリアにやられて怪物と化した科学者が人々を襲う。おまけに汚染拡大を恐れた国は暴れ回る科学者を町ごと爆弾で焼き払おうとします。このあらすじだけ見ると本当に面白そうなのですが、まあ、実際は大したことありませんでしたな(笑)。

英国ケントの町ニュートンで政府から依頼されて生物兵器を開発していた製薬会社ケミカル。この実験室で開発中のバクテリアが外部へ流出という事故が起こります。まあ、事故と言ったって二匹のマウスが喧嘩しているだけなんですけどね(笑)。おまけに駆けつけてくる緊急処理部隊の皆さんが何故か消火器を持っていたりなんかして冒頭からトホホ感たっぷり。これは期待できます。

 この事故で行方不明になったのがアダムス教授とモルモット。ケミカル社社長のミルトン(フランコ・レセル)はアダムス教授の同僚である女性科学者ジェーン(ジャネット・アグレン)に博士を探すよう命令します。この頃恋人同士であるベティとルーカスが倉庫らしき場所に止めた車の中でヤッていました(笑)。そこにひたひたと近づいてきた謎の人物、いきなり車の窓ガラスを破り怪力をもってルーカスを引きずり出します。どて、ぽき、ぐしゃ、殺された!ベティは「ヒーッ!」と悲鳴を上げながら半裸で逃げ出したのですが、怪人物に捕まってやっぱり殺されてしまいます。

 さて、ジェーンと共にアダムス教授を捜索することになった大尉カーク(デヴィッド・ワーベック)が登場。彼はケミカル社の実験室でジェーンたちからバクテリアについて説明を受けるのです。「いやあ、アダムス教授は釣りにでも行ったんじゃないですかね。それよりも問題なのは逃げたモルモットですよ。実験中のバクテリアは彼らを巨大化させるんですから。犬くらいの大きさ、いや、ひょっとしたらライオンほどにもなっているかも知れない」釣りに行ってるとか、ライオンくらいに大きくなるだとか、一体何がしたいんだ、この映画は。

 ベティの死体が発見されました。捜査主任のオブライエン警視(ホセ・リファンテ)が現場に到着しますと検死をしていたドクターが「いや、もうこんなの見たことがないわ、警視、ぐちゃぐちゃですよ」だって(笑)。警視が死体を見てみますとなるほどぐちゃぐちゃ。警視、顔をしかめて「一体どんな武器を使ったらこんな風になるんだ」

 ジェーンとカークは車でアダムス教授の別荘へ。本当に釣りに行ったのかどうか確かめようというのです。しかし彼の姿はありません。それどころか天井からボディガードであるマイルスの死体がぶらーん。勿論、こっちもぐちゃぐちゃです。カークはこれをミルトンに報告し、住民に警告しましょうと提言するのですがミルトンは「いや、秘密は守らなければならないのだ」と応じません。この後、家でシャワーを浴びていた女が怪人物に殺されます。また検死したドクターは「あー、これは前の女性と同じですな、血が吸い取られている。それに放射能が検出されたから、やったのはミュータントに間違いありませんな」放射能=ミュータントという発想が嬉しいではないですか(笑)。

 ここで新たな登場人物、軍関係のお偉いさんと思しき人で名前をチャールズと申します。彼は呼びつけた軍の大佐に「うん、バクテリアが拡散したらやばいから三分前にニュートンに対してQ計画を発動するよう指示した」大佐は仰天します。「Q計画ってあれですか、町を丸ごと破壊するって奴じゃないですか、みんな死んじゃうんですよ、止めてください」しかしチャールズは冷たく「命令はすでに下されたのだ、さっさと取り掛かってくれ」と言うばかりです。

 この後ニュートンの町に軍隊がやってきて町を封鎖してしまいます。電話交換所を占拠して外部との連絡をシャットアウト、電源を切ってテレビ放送の受信も不可能なようにしてしまいました。

 カークも別の大佐(笑)に「こりゃ、Q計画の出番ですよ」なんて進言しております。なんだか良く分からない状況です。

 そのカーク、廃工場で部下と共にアダムス教授を探しております。なんでそんなところを探すのか一切説明はありません。不親切です。この時マンホールの蓋がぐらっと動いた!銃を構えたカーク、部下に蓋を開けさせたのですが、中にいたのが巨大モルモットだったという・・・(大爆笑)。しかもこのモルモット、出番はここだけ。な、なんじゃこりゃ。

 えー、アダムス教授、下水を移動して今度は映画館に忍び込みます。この映画館にやたらいちゃついているカップルがいて女の方が「ねえーん、映画館の向かいの店でアイスクリーム買ってきてぇ」「やだよ、映画みたいよ」「買ってきてくれたら、今夜お礼に特別なプレイさせたげるわよ」とか会話していて非常にうっとおしい(笑)。アダムス教授は劇場の大音響で暴れ始めスクリーンを破って客席に飛び込みます。たちまち起こる大パニック。暗闇の中で逃げ惑う観客、えー、ここのところ本当に真っ暗闇なので何がどうなっているのかさっぱり分かりません。いや、酷いね、これは。

 アダムス教授はアイスクリーム女を攫ってチューチュー血を吸ってしまったのです。通報により駆けつけてきた警官隊。先頭にたっていたカークとオブライエンは観客から「電話は使えない、テレビは見られない、仕方ないから映画でも見て暇を潰そうと思ったら怪物がでてくる、一体何が起こっているのだ」という罵声を浴びせられるのでした。勿論、何も説明することはできません。

 この頃ロンドン某所で会議中のチャールズ、首相?に電話しております。「はい、Q計画は明日午前5時に実施されます。1,000人の犠牲で何十万もの人間が救えるのです」

 暴徒と化したニュートンの住民、警察署に投石したりなんかします。オブライエン、苦渋の表情で「なんてことだ、みんな狂ってしまった」ってそりゃ、町を封鎖して何も情報与えないあんたらのせいだよ(笑)。一方ミルトンはどこかへ電話中。「とにかく私の家族をニュートンから避難させてくれ。それが駄目だというなら報道機関に真実をばらしちゃうぞ」この脅しはまったく効かず町をでることができない家族。しぶしぶと家に戻ります。

 アダムスは次にブラウン神父(ユジーノ・ベニート)の教会を襲います。神父は蝋燭を彼の顔に押し付けたりして戦い、子供たちを逃すのですが彼自身は結局やられてしまいました。可哀想に彼の死体はほったらかし。警察も来やしません(笑)。いかに町が混乱の極みにあるとはいえ、これはひどいでしょう。

 暴徒と化した住民は車に乗り込んで封鎖線へ殺到。カークとオブライエンは止めようとするのですが逆にライフルで脅されしまう始末。一台の車が封鎖を突破しようとしてスピードをあげて突っ込もうとします。これを見た軍隊の指揮官「よっしゃ、撃て、当てても構わん」火を吹く機関銃!車はフロントガラスを撃ち抜かれて道路を外れ炎上します。カークによって背中に火がついたかちかち山状態の運転手は助けられるのですが、その直後車は大爆発。こらかなわんと住民達は慌てて車に乗り込み町へ戻るのです。

 カーク、この現場からの帰る車内でオブライエンにQ計画のことを説明します。「信じられん、そんなひどいことを」と呻くオブライエンですが、カーク、あんた、「これはQ計画の出番ですよ」とか言ってなかったか(大笑い)。

 アダムスは下水を使ってミルトンの自宅へ侵入します。ミルトン、ライフルをずどんずどんと発射するのですが彼を止めることはできません。結局彼は家族の目の前で無残に殺されてしまうのでしたってこれ、趣味悪いよ。一方、ケミカル社ではジェーンが解毒薬の抽出に成功します。「よし、あとはアダムスを捕まえればいいんだ」と張り切って車で出かけたカークとオブライエン、ウォー、ウォーとという唸り声を聞いて「アダムスか」と緊張するのですが、これがなんとただの酔っ払いだったという・・・。

 この後ミルトン殺害の連絡を受けて急行する二人。アダムスが地下室から下水に逃げたことが判明したので、無謀にもあとをおうカーク。下水に点々と落ちている血の後をたどるとなぜか劇場に出た。そこで死体を発見するカークですが、しかし、この死体は一体誰のものなんでしょうかねえ(笑)。アダムスがいきなり現れてカークを襲います。上手いタイミングでオブライエン率いる警官隊も到着してピストルを乱射。たまらず下水に逃げ込むアダムスです。

 カークとオブライエン、下水道を封鎖、彼を追い詰めてガスを使ってやっつけようと考えます。ガスの調達はケミカル社から。ジェーン、解毒薬を使えばアダムスを治療できるというのですが、カークはきっぱり首を振って「もう手遅れだ、彼を殺すしかない」

 ついにQ計画が実行に移され離陸する空軍機。これには核ミサイルが積み込まれています。パイロットはこの飛行機をニュートンの近くまで飛ばして脱出、後はオートパイロットで飛行機を墜落させニュートンの町を吹き飛ばすという手はずになっております。「これで問題は解決だ。飛行機の墜落も事故だと言ってしまえば誰も疑わないだろう」ワッハッハと笑うサー・チャールズ。まったく持って悪いやっちゃのう。

 カークとオブライエン、それぞれ部下を伴って下水に入ります。ガスを放出するガス銃でアダムスをやっつけようというのですが、それにしてはガスマスクのひとつも持っていないのは不味いのではないか(笑)。彼らはアダムスを追いかけます。アダムス、追い詰められてついにあの廃工場へ。そうそう、巨大モルモットがいたところですよ!そこのマンホールを上げて外へ出るのです。あの、すいません、マンホール上げてって下水道の出口封鎖したんじゃなかったですか。

 そしてこの廃工場にやってきたのがジェーン。何でこの廃工場にアダムスが来ることを知っていたのかは永遠の謎であります(笑)。彼女は「ジェーンです、教授、解毒薬をもってきました」その声に答えるように現れたアダムス。ぐちゃぐちゃの顔がやっと全部見えた。アダムスはしゃがれ声で「ジェーン、頼む、殺してくれ・・・」と懇願するのです。おお、意外と良い場面じゃないかと思った瞬間、カークとオブライエンがマンホールから出てきて「いつまでもお前の好き勝手にはさせん、正義は必ず勝つ!」と叫んでガス銃放射。アダムス、白煙を上げて倒れ死んでしまいましたとさ。

 カークは急いで軍へ危機が去ったことを連絡します。実にパイロット脱出二分前の時点で命令が変更され、ニュートンの町は救われたのでした。おしまい。

 イタリア・スペイン製作映画の英語吹き替え版。ですから舞台がイギリスなのに英語にまったく訛りがありません(笑)。

 カラー・スタンダード モノラル音声。画質は今ひとつ。暗い場面で何が起こっているのかまったく分かりません。音質は標準レベル。12枚のディスクに50本の映画を収めたNightmare Worlds 50 Movie Pack CollectionMill Creek EntertainmentのDVD。

           エロの冒険者
       HOMEPAGE http://homepage3.nifty.com/housei/
      SFシネクラシックス 輸入DVDでみるSF黄金時代(笑)

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