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2008年4月 7日 (月)

『All the Kind Strangers』 1974年

 

All the Kind Strangers』 1974

子供だけの家に誘い込まれた青年が味わう恐怖の体験。あー、こういう小難しい単語が出てこない映画の英語ヒアリングは本当にラクだなあ。特に身構えなくても向こうからぽんぽん頭の中に飛び込んでくるものなあ。まったく私の英語ヒアリング力というのは内弁慶だよ(笑)。

 冒頭カッコいいオープンカーを走らせる男。彼の名前はジミー・ウィラー(ステーシー・キーチ)と言いましてこうして全米各地を回って写真を撮影しているフォトジャーナリストであります。彼があー、どっか良い景色はないかなとフリーウェイを外れて田舎道に入り込みますととぼとぼ重たそうな荷物を持って歩いている男の子がいる。不憫に思った彼が車を止めて「どこまで行くの」と尋ねますと男の子は「家に帰るの、あと1マイルくらい先かな」これを聞いたジミー、根が親切な性質でありますから男の子を送ってやることにしたのです。

 男の子の名前はギルバート(ティム・パーキンソン)。「君を一人で歩かせるなんて君のママはどうかしているよ」と言ったジミー、「ママは死んじゃったの」というギルバートの言葉に慌てて「あー、ごめん」ちょっと気まずい雰囲気に(笑)。彼の案内にしたがって車を走らせますとあれあれ、道がどんどん狭くなる。もちろん舗装なんかされておらず、左右から木の枝が張り出していてほとんどケモノ道状態です(笑)。ジミーはうっかり親切心起こしたばっかりにこんな羽目になったと後悔しながら引き返すこともできず進むばかり。そしてあろうことか道が消失、先にあるのは小さな沼だったという。ジミー、さすがに呆れて「道がなくなっちゃったぞ」と叫んだのですがギルバートは「いや、大丈夫だよ、この沼は浅いから車で渡れるよ」ってお前、なんということを言うのか。またジミーもこの子供の言葉を信じて沼に自慢の車を乗り入れるのです。何度かスタックしそうになりながらなんとか沼を突破、ジミーは「讃岐うどんの店だってこんな道の先にはないぞ」とぼやくのでした。しかも雨まで降り出して踏んだりけったりとはまさにこういう状況のことを言うのでしょう。

 ここからしばらく走りましてようやく民家に到着。ギルバートは「お礼をしたいから是非家に寄って行って」と言い出します。先を急がなければならないジミーはためらいますが彼の家族にちゃんとした道(笑)を教えて貰わなければならないのでしぶしぶ家の中に入ることになります。しかしこの家様子がおかしい。玄関ポーチには三頭の馬鹿でっかい犬がいてジミーにううううと唸っている。ちょっと引くジミー。そして家の中に入ってギルバートの家族に対面した時彼はそれ以上の驚きを味わうことになります。なんと長兄のピーター(ジョン・サヴェージ)を頭に7人の子供しかいなかったからです。末っ子のベイビー(ジョン・コネル)、ギルバート、11歳のジェームズ(ブレント・キャンベル)、リタ(パティ・パーキンソン)、マーサ(アレーナ・ファーバー)の二人の女の子。マーサは口がきけません(笑)。そして15歳のジョン(ロビー・ベンソン)。もうジミー、ドン引き。

 こんなヘンなところに長居はできない、ジミーはピーターから帰り道を聞いて車に乗り込むのですがなんとしたことかエンジンが掛からない。ボンネットを開いて点検したけどやっぱり駄目。仕方なしに今夜はこの怪しい家に泊まることになってしまいました。

 そしてさらに不可解なことが起こります。子供たちがママは台所で夕食の用意をしているというのです。「あれ、ギルバートはママが死んだと言ってたけど」首を傾げながら台所へ行ってみますとどうみても7人の子供のママとは思えない若い女性が小麦粉捏ねているではありませんか。「あれ、そうすると君は後妻さんかな、彼らの本当のママが死んだか別れるかした後パパと再婚したのかい」こんな間抜けなことをいうジミーに彼女は小麦粉を使って「助けて」という文字を書いて見せたのです。彼女はすぐにその文字を消してしまいます。驚くジミー、そう言えばこの台所の窓は全部木の板で塞いであるではありませんか。一体全体何が起こっているのだ、ジミーの疑問はいやますばかりであります。

 さてその後の夕食の時間、みんなでテーブルを囲んで豪華な夕食を頂きます。ママが人参を嫌がるリタを説教したりして見かけは極普通の家族なのですが、やっぱりどこかオカシイ。ほら、ジョンがどさくさに紛れてジミーを「パパ」なんて呼びやがったぞ。マーサがねっとりした目つきで見ているのも気に入らない。とうとう気分が悪くなったジミー、「じゃあ、明日牽引車が来たら即帰るからね、みんなお休み!」と叫んであてがわれた寝室に引っ込んだのですが、あ、外から鍵を掛けられちゃった。思わず「昔てんぷくトリオが地方のキャバレーに営業に行った時に、しょっちゅう芸人に逃げられて頭にきていた支配人から部屋の鍵を掛けられたというが、まさか俺が同じ目にあうとは思わなかったな」とつぶやくジミーであります。この後部屋の戸棚を漁ってみると違うイニシャルがついたヘアブラシが何本も出てくるのが恐ろしい。

 しかしジミー、こんなことではくじけない。針金使って鍵をこじ開けるのです。部屋から出てさあ、逃げようとしたのですが、ふと目に留まったのが対面の部屋。このドアにもやっぱり鍵が掛けられています。これを開けて中に入ってみると中にいたのが当然ながらママ。彼女は自分はキャロル・アン(サマンサ・イーガー)と名乗りジミーに「私たちは囚人なのよ」と真実を告白するのでした。何でも彼女も車で旅行中ギルバートを拾ったのだそうな。そのままジミーと同じくこの屋敷に連れ込まれ今日まで監禁されていたのです。「それも私たちが最初じゃないの。他にも何人もやられているのよ」ははあ、あの違うイニシャルのついたヘアブラシはそういうことだったのですな。

 ジミーはキャロルを連れて逃げようとしたのですが、その二人を靴箱抱えたマーサが見ていました。また玄関には犬が頑張っていてこれを突破するのは無理。やむを得ず部屋に戻ることになったのですがキャロルの部屋のベッドの上ではガラガラ蛇が!彼女の悲鳴で駆けつけてきたピーターがやおらピストルを取り出して蛇の頭を吹き飛ばしますって、これあきらかに本物を殺っているだろ(大笑い)。なんでもこのガラガラ蛇、ジェームズが靴箱で飼っていたのを誰かが持ち出したらしい。そう言えばマーサが靴箱抱えていました。どうやらこれは彼女の仕業のようです。

そう言えば食事の時マーサがジミーをねっとりした目つきで見ていたな、ひょっとしたらジミーとキャロルに嫉妬してこんあことをしたのかなと思ったのですが、この後の展開には特に関係ないという…(笑)。

 波乱の夜が過ぎまして翌朝となりました。今日こそ逃げようと決意して起き出してきたジミーですが外へ出てびっくり。車がなくなっているのです。憤然となった彼はキャロルが止めるのも聞かず牛小屋で乳搾りをしていたジョンを捕まえ「ピーターはどこだ」「他のみんなと湖へ泳ぎに行ってるよ」その場所を聞き出して早足で向うジミー。その後から犬が二頭ぴたりとつけており、絶対逃さないようにしております。また途中のとうもろこし畑の中には空き缶を使った警報装置、とがった木の枝で作った罠などが仕掛けてあるのです。

 湖へ到着したジミー、きゃあきゃあと水遊びをしている子供たちに向って「お、お、俺の車をどこにやったぁ、あれは7,000ドルもした新車なんだぞ、車、かえせええ」

 目を三角にして「車を返せ、車はどこだ、7,000ドルもしたんだぞ」と喚き散らすジミーに肩をすくめたピーター、彼にボートに乗るように頼みます。そして川を下っていくのですが、どうもこのボートがぼろで途中でどんどん浸水してくる始末。ジミー、靴を水に浸さないように足を持ち上げて「まったくもー、なんてボートなんだ、この俺の60ドルもした靴が濡れちゃうじゃないか」と、ここでピーターはボートを漕ぐのをやめて「ジミーさん、ここがこの川で一番深いところです。下を見てみてください」その通りにしたジミーはびっくり。川底に7,000ドルの新車が沈んでいたからです(笑)。しかも他にも赤だの緑だの青だの車が何台も沈んでいるではありませんか。おまけに子供たちが悪戯してボートひっくり返しちゃった。彼は溺れかかって子供たちに家まで運ばれるのでした。

 ベッドで目を覚ましたジミー。もう駄目だ、一刻も早く逃げ出さなきゃ駄目だと決意します。そして子供たちを前にこんなことを言い出したのです。「車を沈めたのはジョンだな。よーし、父親として彼を罰する。他の子供たちはどっかに行ってなさい。あ、ピーター、犬が騒ぐといけないから奴らも連れていっておくれ」子供たちがその通りにしたのでジミーはジョンと二人きりになります。そこで「よーし、ジョン、お前は倉庫に入って自分のしたことを反省するのだ」はい、これで彼一人になりました。「チャーンス」と呟いたジミー、全速力で逃げ出します。

 これで上手く行くかと思われたのですが、ほどなく彼を追いかけてくる犬の鳴き声が聞こえてきます。そして彼の眼前にぱっと現れたピーター、彼はライフルを構えていました。はい、あえなく家へ戻るジミーであります。

 ジミーはもうやけのやんぱち。その日の夕食の席で突然立ち上がった彼は満面の笑みを浮かべて「よーし、今日から俺たちは家族だ。みんな、俺のことをパパと呼べ。キャロルはママだ。みんなで楽しくやっていこう。あはははは、家族はいいなあ、俺も自分の子供たちがずっと欲しいと思っていたんだ」どうにも調子の良いことで(笑)と思っていたらジミー、「あはははは、みんな家族なんだから部屋に鍵を掛けるのはなしな」どうやらこれが言いたかったようですな。

 その夜子供たちは彼の言葉に従って部屋の鍵を掛けませんでした。またまた「チャーンス」と呟いたジミー、キャロルと逃げようとします。その障害となる玄関前の犬たちはパンのクズで中におびき寄せて一頭ずつ部屋に閉じ込めてしまいます。「よし、これで邪魔者はいなくなったぞ」夜の闇の中を走って逃げるジミーとキャロル。でもやっぱり上手く行くわけがありません。またまたライフル持ったピーターに先回りされてはい、連れ戻されてしまいましたとさ。

 可愛そうにジミー、ベッドに縛り付けられちゃった(笑)。

 子供たちはキャロルを交えて「あんなにのべつ逃げ出してばかりのパパはいかがなものか」という話し合い。いつものように皆で投票してパパを放逐するか(笑)このままで行くかが決められることとなりました。ピーター以外の子供たちは知らないようですが、まあ、放逐ったって、ただ追い出すだけじゃないですからね、ピーターがライフルで・・・ってことですからね。皆さん、分かってますね。ピーター、ジェームス、ジョン、ベイビーが× リタ、ギルバート、マーサが○ということで投票の結果、めでたく放逐が決定したのです。

 翌朝、解き放たれたジミーとキャロル。トランク持ってさあ行こうというところでピストルを持ったピーターが現れた!「分かっているとは思うけど貴方たちをこのまま行かせることはできないんだ」ピストルで二人を狙います。ジミー、落ち着いた口調で「もう他の兄妹たちも分かってしまうぞ、こんなことはやめるんだ。今ならまだ間に合う」いや、間に合ってはいないと思うけれども(笑)。僅かなためらいを見せるピーター。ここでさらに他の子供たちが姿を見せます。彼らは口々に「昨日投票で決まったじゃないか、そのまま二人をいかせようよ」「それは駄目だ」と絶叫するピーターです。「これはみんなのためにやっている。みんなのためなんだ」「いや、そんなことはない、君は自分のためだけにやっているのさ。このまま一生過ごすつもりか、ぞんなことは絶対無理だろう、私は君たちを助けてやりたいんだよ」懸命なジミーの説得についにピストルをおろすピーター。

 「よし、このまま町へ行って助けを呼んでこよう」こうしてジミーとピーターは歩き出すのです。この後、ジョン役のロビー・ベンソンが歌う主題歌「All the Kind Strangers」が流れる中エンドクレジット。

 最初のサスペンスは非常に良かったのですが、最後は実につまらない展開になってしまいましたねえ(笑)。

 カラー・スタンダード 色のにじみが酷いのはいつもと同じ。音質は台詞が聞き取りやすかったのでよしとしましょうか。12枚のディスクに50本の映画を収めたNightmare Worlds 50 Movie Pack CollectionMill Creek EntertainmentのDVD。

           エロの冒険者 
       HOMEPAGE http://homepage3.nifty.com/housei/ 
      SFシネクラシックス 輸入DVDでみるSF黄金時代(笑)

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