« 『The Deadly Mantis』 1957年 | トップページ | 『The Leech Woman』 1960年 »

2008年4月 7日 (月)

『The Land Unknown』 1957年

 

The Land Unknown』 1957

 

 舞台設定やストーリーは実に面白いのに投げやりなTレックスの着ぐるみで全てが台無しになってしまったという悲劇の映画。是非、1970年代くらいの映画技術でリメイクして欲しいと思います。何故1970年代なのかって?そりゃ、こんな映画CGで作っても仕方ないからですよ!

 警告、警告、このDVDのリージョンは1です。したがって日本国内のDVDプレーヤーでは再生できません。警告、警告。

アメリカ海軍により計画されている南極探検。それはバード少将が発見したといわれる南極の温暖地域を調査しようというものでした。バード少将と言えば1928年に南極のロス氷棚に今日のリトルアメリカ基地の基礎をつくりあげ、以後、1950年代まで数回にわたってアメリカ海軍の南極調査の指揮をとった、いわば南極探検史上の大物中の大物なのですが、何故か地球内部の空洞世界を発見したなどとトンチキな逸話が伝えられておりまして、それがこの映画の元ネタになっているのであります。

 バード少将と言えば子供の頃に読んだ伝記で肺炎にかかった親友を救うために苦労して血清を取ってきたのはいいがなんと肺炎にはAB二つのタイプがあり彼が取ってきたのは役に立たない方だった、これで親友は死んでしまったという話があって、子供心にもなんてウカツな人だと呆れたことがありますが、これは映画には何の関係もありません(笑)。

 この探検行に参加する主人公グループを紹介しておきましょう。実際の探検の指揮を取るハロルド・ロバーツ中佐(ジャック・マホニー)、この探検行紅一点の大洋新聞記者マーガレット・ハサウェイ(シャーリー・パターソン)、ヘリコプターのパイロット カーメン中尉(ウィリアム・レイノルズ)、エンジニアのスティーブ(フィル・ハーベイ)。今回の探検計画全体の指揮官バーンハム大佐(ダグラス・ケネディ)はマーガレットに向って「この探検はなかなかに危険ですぞ、何しろ男800人の中に女はあなた一人ですからな、ガハハハハハ」とオヤヂ臭いことを言って嫌がられております(笑)。

 そんなこんなで出発する探検隊。分厚い氷のために遅れがちのスケジュールでしたがなんとか目標地点へ到着します。ここからハロルド達の乗るヘリコプターを発進させて例の温暖地域を調査しようと言う算段です。飛び立ったヘリコプター、順調に飛行を続けあっという間に温暖地域へ到着。あははは、本当に氷がなくって海面が見えるぞとはしゃぐ探検隊一行。しかしなんとしたことでしょう、嵐が近づいていたのです。母船から連絡を受けたヘリコプター、踵を返して帰還しようとしたのですが燃料の問題で迂回コースをとれず嵐に突っ込んでしまうことになります。真っ青になったパイロットのカーメン、避難できる空域を探して周囲を捜索。見つけたのがわずかな雲の切れ目でした。「よし、あそこから嵐を抜けるぞ」ぼーんと突っ込みます。

 ところがこれがまずかった。たちまち濃い霧に取り巻かれ右も左も分からないという上京したての田舎者みたいになってしまいます。おまけに何か巨大な飛行物体が飛来、ヘリコプターに接触したのです。これでローターがおかしくなり高度を維持できなくなったヘリコプター、徐々に降下します。無線のアンテナも損傷したらしく通信も不可能。「やばい、やばい、雪原に不時着だ」とうろたえまくるみんなですが、なぜかヘリコプターの高度計がゼロをさしたのにまだ降下を続けている。おまけにやたらに暑くなってきた。最終的にヘリコプターが着陸した時には高度計は水面下2500フィート、温度は華氏91度(摂氏33度くらい)にもなっていたのです。そして周囲には何万年も前に絶滅した筈の怪奇な植物が生い茂っているという・・・。

 無線を修理して通信を試みるのですがまったく届きません。またエンジニアのスティーブが曲がったローターの部品を修理しようとしてトンカチでかんかん叩いてみたら、あ、折れちゃった(大爆笑)。これで自力での脱出は不可能になりました。探検隊は助けを待つしかないという状況に追い込まれてしまったのです。一応23週間分の携行食料があるのですが、艦隊は氷に閉じ込められないよう南極の冬が来る前に帰ることになっています。それに間に合わなければ哀れ、彼らは取り残されてしまうのであります。この時湖の水面がぽこぽこ波立ってあ、プレシオサウルスの登場かと心ときめかせたのですが、結局何も出てこなかったという・・・。

 翌朝、濃い霧が晴れてようやく周囲の状況が分かるようになりました。そして上空からは彼らを探す飛行機のエンジン音が!慌てて無線連絡を試みますが上空を覆っている霧のせいかやっぱり届きません。おまけに真水を探しにいったスティーブが巨大な鳥のような生物の死体を発見します。そうこれはプテラノドン、上空で彼らのヘリコプターに激突してきたのはこいつだったのです。ハロルドは「やばい、はやくこの死体の側から離れるんだ。これを食いに来る奴とでくわすぞ」その途端、登場したのが二匹の巨大トカゲ恐竜というか、ただのトカゲ(笑)。本気で噛み付きあって、しまいには一方がどうみても死んでいるようにぐったりしてしまうのでそれなりの迫力はあるのですが、だったらせめて他のトカゲ恐竜映画みたいに余計なトゲや角つけたりしましょうよ。

 続いて今度はぶっさいくな着ぐるみのティラノサウルスが登場です。その大迫力に「どひゃー」と悲鳴を上げてヘリコプターへ戻る一行。どうするのかと思いきやローターをぶんぶん回転させはじめます。不用意に近づいたティラノサウルス、このローターでバシッと胸を切られてぎゃあああ。それでもまたしょうこりもなくヘリを襲おうとするのですがその時突然響き渡るラッパのような音。ティラノサウルス、この音を聞くなり何故か逃げてしまったのでした。やれやれと胸をなでおろした一行、これからはヘリコプターの中で暮らさなきゃということで外に置いていた食料を取りに行くのですがなんと何者かに荒らされているではありませんか。しかも缶詰の開け方がまるで缶きり使ったよう(大笑い)。「さっきのラッパ音といいこの缶詰の開け方といいひょっとしたら知性のある人類がいるんじゃないか」こう呟くハロルド。

 その危惧はすぐに現実のものとなりました。再び襲来したトカゲ恐竜というかただのトカゲに怯えたマーガレットが逃げて離れ離れになってしまったのです。その彼女を背後から襲ったのはまぎれもなく人間。そいつは失神したマーガレットをカヌーに乗せてどこへともなく消えてしまったのです。

マーガレットがいなくなったことに気がついた三人、慌てて彼女を探します。すると砂地に足跡発見。びっくりしたスティーブ、「うわ、マギーの足跡でけー」「馬鹿、これは裸足の足跡だ、マギーのじゃないよ」とすかさず突っ込むハロルドです。この足跡が川に向っていることから三人は「何者かは知らないがとにかく人間みたいな生物がマギーを背負ってボートで逃げた」と結論づけたのでした。ならば後を追わねばならぬ。彼らは早速ボートを用意して乗り込むのでした。


 さて、その頃謎の人物に背負われたマギー、隠れ家であるところの洞窟に連れ込まれてしまいます。顔に水を掛けられて失神から目覚めたマギー、怪人物を見てびっくり。しかも彼が食っているのは盗まれた缶詰でこれまたびっくり。おまけに怪人物「この谷のものはみんな俺のもの」英語を喋るではありませんか。そしてマギーをねちっこい目で見るなり「だから、お前も俺のもの、ええやろ、させんかい!」マギー、絶対のピンチですがここでタイミングよくボートで川を渡ってきたハロルド達が到着。「こら、やめろ、ケイブマン!」ピストルで脅してマギーを救出したのであります。もう5分も遅かったらマギー、完全にヤラれているところでした(笑)。

 この怪人物、実は1945年の南極探検の折に行方不明になっていたカール・ハンター博士でした。「私は三人の仲間と共に飛行機でここに不時着してしまったのだ。私を残して後はみんな死んだ。私は恐竜の卵を見つけ次第片っ端から潰したり、ホラ貝を使って脅かしたりして彼らから生き延びてきたのだよ」さらにこんなトンデモないことを言い出す博士。「不時着した飛行機の部品を使って君たちのヘリコプターを修理しろ。それでここから脱出すれば良い。しかし、女は置いていけ!」当然ながら断るハロルド。するとハンター博士、にやりと笑って「じゃあ、飛行機の残骸の場所、教えないもんね」

 ならば自力でその残骸とやらを見つけるべし。張り切る4人ですがこれがなかなか見つからない。探検隊の帰還のタイムリミットが迫ってきているのでみんないらいらしております。そんな中、ハロルドとマギーがティラノサウルスに襲われたのです。ハロルドが囮となってティラノサウルスをマギーから引き離して事なきを得たのですが、この時そのどさくさでマギーが食虫植物の蔦に絡め取られてしまったという…。「ひぎゃー、うぎゃー」物凄い悲鳴を上げるマギー。彼女を助けたのは誰あろうハンターでした。これを恩に思ったマギー、息せき切って駆けつけてきたハロルドに「私、ハンターのところへ行くわ、あなたたち三人だけでも助かって」「そんなことはさせない、マギー」二人はひしと抱き合いぶちゅぶちゅぶちゅちゅちゅー。

 しかしこれで事態が好転する訳もなくついにタイムリミットまであと2日となります。思い余ったマギー、ついにハロルド達の目を盗んでハンターの洞窟へ向うのでした。川をえっこらやっこらボートで進んでおりますと彼女の背後の水面でなにやらあわ立つものが。これを洞窟の窓(笑)から見ていたハンター、長い棒を使った松明を2本用意、これに火をつけてカヌーでマギーの救出に向います。そしてついにプレシオサウルスが出現。どうでもいいけど、このプレシオサウルス、前鰭を左右交互に動かしています。クロールで泳いでいます(笑)。ようやくこの怪物の存在に気がついたマギー、「ひぎゃー、うぎゃー」物凄い悲鳴を上げますって、この人ァこればっかりだな。

 ハンターはカヌーをこいでプレシオサウルスとマギーのボートの間に割り込みます。そして例の長い松明を取り上げてプレシオサウルスの口に容赦なく突っ込むのです(笑)。たまらず水面下に逃げるプレシオサウルス、潜る時に松明の火がじゅっと消えるのが面白い。そして再び浮上して攻撃をかけてくるのですが、またハンターに松明口に突っ込まれて「あんぎゃー」と苦悶。君、同じことしてないでもうちょっと考えて人間襲いなさい(笑)。ハンター、ついにプレシオサウルスを撃退します。彼は失神したマギーをまた洞窟に連れて行くのです。

 これを見ていたのがスティーブ。彼は洞窟に押しかけるとハンターに襲い掛かります。そして激しい戦いが繰り広げられるのですが、ついにスティーブはハンターを投げ飛ばして失神させることに成功します。彼は凄惨な笑みを浮かべると燃えている松明で「こら、飛行機の残骸の場所おしえんかい」とマギーが止めるのを無視して拷問を始めたのです。「おらおら、顔面炙ったるぞ」と松明をハンターの顔面に近づけるスティーブ。しかしその彼をピストルで止めたのは追いかけてきたハロルドだったのです。「いくら助かりたいからと言って拷問などするな!」スティーブは反抗するのですが何しろ相手がピストルを持っているのでどうすることもできません。しぶしぶ彼の命令に従って松明を放り投げるのであります。

 助けられたハンター、恩義を感じたという訳ではないのでしょうがとにかくハロルド達に残骸の場所を記してある地図を渡します。「よし、これで残骸見つけてすぐ修理だ。助かるぞ」と盛り上がるハロルド達男三人。マギーはハンターの介護のためにあとに残ることになりました。

 地図に従って残骸を隠してある洞窟を見つけます。残骸の側にハンターの仲間だった三人の墓が拵えてあるのが物悲しい。スティーブ、残骸からやっと使える部品を調達。さっそくヘリコプターの修理に取り掛かるのです。ところがその修理の最終調整中にタイミングを見計らったごとくにティラノサウルスが襲ってきた!一生懸命ローターをいじるスティーブ、迫り来るティラノサウルス、はらはらするハロルドとカーメン。スリルとサスペンスとはこのことなり。ようやく調整完了、直ちにエンジンをスタートさせます。ローターの回転が次第に速度を増していきついにヘリコプター、ティラノサウルスの眼前で空中に舞い上がったのです。

 この騒ぎを聞きつけたマギー、みんなのところへ戻ろうとして洞窟を飛び出しボートを漕ぎ出すのですがまたプレシオサウルスの出現!この女も学習しませんなあ(笑)。しかし今度はヘリコプターがいる。彼女を見つけたハロルドはカーメンに命令してウィンチで彼女を吊り下げ救出します。しかしこれだけでは終わりませんでした。マギーを追ってきたハンターがプレシオサウルスに襲われたのです。ばーんと鰭の一撃を食らって失神するハンター。川にぷかーっと浮いてます(大笑い)。ハロルドはヘリを降下させて信号弾を構えると「いつまでもお前の好き勝手にはさせん!正義は必ず勝つ!」と叫んでプレシオサウルスの口中に叩き込んだのです。たまらず退散するプレシオサウルス。ハロルドは自ら川へ飛び込みハンターを救出するのでした。

 ヘリコプターはそのまま上昇、無事艦隊へ帰還を果たすのですって、ヘリコプターに5人乗れるなら、ハンターに「みんなで逃げよう」と言えば良かったじゃんねえ(笑)。なお、ヘリコプター、母艦の寸前で燃料切れで着水。みんなは無事救出されるのですが、どうみてもこの場面は必要なかった。どうやら実際のヘリコプター墜落事故のフッテージを使いたかっただけみたいですね。

 ラスト、航行中の船上で語り合うハロルドとマギー、「ねえ、来年の探検にもこないかい、ハネムーン代わりにさ」ハロルドの言葉に頷いたマギー、彼にひしとだきついてまたキス。ぶちゅぶちゅぶちゅちゅちゅー。おしまい。

 モノクロ、スクイーズのワイドシネスコ モノラル音声。画質は今ひとつ。解像度がたりずいささかぼんやりした印象であります。音質には不満なし。「クラシック・サイファイ・アルティメイト・セットVolume 2」(『The Deadly Mantis』『Dr. Cyclops』『Cult of the Cobra』『The Land Unknown』『The Leech Woman』を収録したボックスセット)。Volume1と同じくお洒落なアウターケースがついた豪華なボックスセット。こんなDVDセットならわたしゃ10兆万枚欲しい。英語字幕つき。ユニバーサルのDVD

 エロの冒険者 

       HOMEPAGE http://homepage3.nifty.com/housei/

      SFシネクラシックス 輸入DVDでみるSF黄金時代(笑)

|

« 『The Deadly Mantis』 1957年 | トップページ | 『The Leech Woman』 1960年 »

コメント

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)




トラックバック


この記事へのトラックバック一覧です: 『The Land Unknown』 1957年:

« 『The Deadly Mantis』 1957年 | トップページ | 『The Leech Woman』 1960年 »