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2008年7月 4日 (金)

 『Shadow of Chinatown』

 『Shadow of Chinatown』

これは1936年のベラ・ルゴシ主演の同タイトルシリアル 300分を71分の映画に再編集したもの。何時もながらにムチャな編集で話の飛び方が凄いですが、何、そこは我輩の腕でなんとかしますのでご安心を。

 冒頭 本作品の舞台となるサンフランシスコ、チャイナタウンが映ります。次に登場したのは怪しげなる美女 ソニア・ロコフ(ルアナ・ウォルターズ) これまた怪しげなる手紙を読んでおります。何と書いてあるのかというと・・・これが画質が酷くて読めないのであります(笑)。かろうじて「競争相手をぶっつぶせ」と書いてあるのがわかるくらい。彼女は手紙を読み終わるとどこぞの研究室にいるルゴシ(役名 ヴィクター・ポーテン)に電話して、「すぐ私の家に来てくださらない」

 駆けつけてきたルゴシにソニアは「チャイナタウンの商売を我々が独占したいの。成功報酬は一万ドルよ」頷いたルゴシ、「ではさっそくに取り掛かりましょう」彼は中国人の手下をチャイナタウンに派遣、ブティック兼レストランで拳銃を乱射、お客をさんざんに驚かせるのでした。んー、これは単なる嫌がらせですか、コレを繰り返してチャイナタウンから追い出そうというのでしょうか。なんだかセコイ手口です(笑)。

 この事件に飛びついたのが女性記者のジョアン・ホワイティング(ジョアン・バークレイ)、まったくこの手のシリアルに女性記者は欠かせません(笑)。彼女はさっそくに作家で素人探偵のマーティン・アンドリュース(ブルース・ベネット)に助けを求めます。警察に彼を協力させて事件を解決、これで特ダネ記事の一丁出来上がりという計画だったのですが、肝心のマーティンはそっけなく「駄目だね、僕は作家で探偵じゃないんだ、そんなのは筋違いというものだ。君、一つ接骨院にでも行ってくれたまえ」「筋違いだから接骨院に行けって、また古いギャグね。いいわ、そんなこと言うのなら私一人で調べます!」ぷんすかのジョアン、チャイナタウンへ急行します。

 ところがそうは問屋が許さないじゃなかった卸さない、警察に行って話しを聞こうとしても門前払いを食らってしまうし、どこかへ行こうとしているウォーターズ警部(フォレスト・テイラー)を見つけてインタビューしようとしても「何も話せないよ」と追っ払われてしまう始末。途方に暮れるジョアンです。ところがその時彼女の目前で拉致事件が起こりました。ルゴシの偽電話で呼び出されたチャイナタウン 商工会の大物、ヒューズが彼の部下に攫われてしまったのです。ヒューズはあっという間にルゴシのアジトに連れ込まれ部屋に押し込まれてしまいます。この中で待ち構えていたのが奇妙な人形。この人形の腕ががっとヒューズを抱え込み動けなくしてしまいました。そのままぐるりと回転してぱっと放すと、おお、ヒューズは床の穴に吸い込まれてしまったのです。ぎゃあああと響く悲鳴。

 後をつけてきていたジョアンはこの恐ろしい光景を立ちすくんでしまいます。ようやく気を取り直して逃げようとしたのですが壁がクルリと回転して別の部屋に引きずりこまれてしまったのでありました。

 さて、行方不明の彼女を心配した新聞社の編集長ハリソン(ロジャー・ウィリアムス)はウォーターズ警部へ捜索を依頼。警部はマーティンが絡んでいるのに違いないという見当違いのカンで彼を訪ねて「彼女はどこだ、何か知っているだろう」閉口したマーティン、「彼女はチャイナタウンの騒動を調べると言ってましたよ、探すならチャイナタウンですな。」彼はついに自ら彼女を探す羽目になったのです。

 ルゴシのアジト 二階に監禁されているジョアン。一計を案じまして鏡台の鏡を外します。これに口紅で文字 HELPと書いて窓を通して外の壁に反射させ助けを呼ぼうという算段。一度映してみて、「アラ、文字があべこべだわ」急いでやり直すというギャグあり(笑)。直したのを壁へ反射させますと丁度通りかかったマーティンが気づくという・・・。ここまで堂々とやられるといっそすがすがしいくらいのご都合主義であります。「彼女はあそこだ」と確信したマーティン、道路の反対側の電柱によじ登り電線を伝ってその光の出所と思われる二階の窓へ行こうとしたのですが、途中で電線が切れちゃった。マーティン、二階ではなく一階の窓に飛び込んだというオソマツ。

 もうこうなりゃやけだ、マーティン、見張りの中国人と大格闘。ついにこれを失神させ二階のジョアンを救出したのです。さあ、この建物から逃げ出そう、出口を探す二人ですが、また悪漢がやってきた、それっとばかりにマーティンが飛び掛るとそれはウォーターズ警部というオチ。カンカンになった警部にマーティン、「すみません、すみません、でも彼女は中国人に捕らえられていたのですよ。二階で失神していますからごらんになってください」ところが警部が二階に行く前に意識を取り戻した中国人はさっさと逃げ出していたのです。警部、「なんだ、誰もおらんじゃないか、やっぱり君の仕業じゃないか。いつか必ず逮捕してやる」

 これですっかり頭に来たマーティン、編集長のところへジョアンを引っ張って行き「この馬鹿女をしっかり管理してください。もう僕の側に近づけないで下さい」と叫ぶのでした。

 この事件がきっかけとなってソニアは一時サンフランシスコを離れることになります。この時部下のグローガン(チャールス・キング)が「出て行く前に一つ、ええやろ、させんかい」とソニアに襲い掛かるのですが、ルゴシの催眠術で操られてしまうという場面。このグローガンはこれが初登場で、出てくるなりいきなり「させんかい!」ですからね、かなり彼に関する話が切られてしまったようで。

 この後、話はさらに飛んでどうやらグローガンが裏切ったらしい。彼はいつの間にか乗っている客船の上でルゴシから「お前の命も今夜真夜中まで」なんて脅迫状を送りつけられたのであります。いつの間にかマーティンもこの船に乗っておりまして(笑)、船長と二人で彼を守ろうということになります。船長室に匿って真夜中を待ちます。すると杖をついた老人に変装したルゴシが船長室の隣の船室に入った!そして壁の穴からマーティンたちの様子を覗くのであります。丁度真夜中となりました。グローガン、「もう一切合財話してしまいましょう。この事件の黒幕は」ルゴシが吹き矢をぷっ。ばったり倒れるグローガン、しまったとうろたえるマーティンと船長ですが時既に遅し。ルゴシは悠々と逃走していたのです。

 しかし、グローガンは死んでいませんでした。この吹き矢に塗られていた薬は彼を仮死状態にするものだったのです。それでルゴシが用意した別の薬液を舌に三滴垂らすと自分の意思は持たないまま起き上がり手を引いてやればフツーに歩いてついてくるという、まあ、なんという便利な薬でしょう。ルゴシはこの薬を使って船の治療室からグローガンを誘拐するのです。

 一方、ジョアンから重大な情報がマーティンにもたらされます。彼女が持ってきたこの事件の黒幕だという写真、これを見てマーティンはのけぞります。「これはミス・ソニアじゃないか。彼女はチャイナタウンの商工会で働いているんだぞ」

 この後画面には映りませんがどうやらグローガン死体が盗まれたことがマーティンと船長に伝えられたらしい。二人は「よし、明日乗客が下船する時を見張りましょう」ところがその裏をかくのがルゴシ。彼はぼーっとしているグローガンを老人に変装させてしまうのです。これでまんまとマーティンと船長の目をかいくぐり下船に成功します。

 もっともマーティンはこの直後、車に乗っているソニアを見つけてタクシーを使って尾行するのですから、あんまり意味がなかったのですが(笑)。それにしてもこの時ソニアは金髪の鬘を被っていたのによく見つけたな、マーティン。

 そしてマーティンやジョアンは彼らが滞在しているホテルの部屋へ踏み込んだのです。彼らを見たソニア、「あいつよ、みんなあいつにやらされたのよ、グローガンも隣にいるわ」これでソニアやその部下を部屋に残して隣へ行ってしまうマーティン。どうして彼女から目を離しますかね。そしてベッドに寝かされているグローガンを見つけたその時、ルゴシが部屋に入ってきました。

 ルゴシ、ソニアに催眠術をかけてしまいます。そして次にアンドリュースたちの隙をついてグローガンにも催眠術。声を出したら気づかれてしまうので、手りゅう弾を渡して身振りで「こうやってピンを抜いて彼奴らに投げつけるのだ」と命令するルゴシの大仰なこと(笑)。グローガン、彼の命令どおり手りゅう弾を投げるのですが、アンドリュース、これをキャッチ、窓の外へ放り投げるのでした。激しい爆発が起こって悲鳴を上げるジョアン。ルゴシはこの間にさっさと逃げてしまったとさ。

そんなホテルの窓からいきなり手りゅう弾投げたらアブナイだろ(笑)。

 さて、この騒動の後ソニアが催眠術にかかっていることを知ったアンドリュースたちは彼女とグローガンを病院へ運び込みます。そこで催眠術を解いて貰おうとしたのですが、治療に当たった医者は「コレは何しろ術者がルゴシですからな。強力な催眠術で私などの手には負えません。精神科医のザンダー博士(ヘンリー・ホール)ならばあるいはなんとかなるかも知れません」

 場面はそのザンダー博士の病院に移ります。治療の部分をすっとばしてぱっと元に戻るソニア。いきなりルゴシのことを喋りだしました。「彼は中国人を憎んでいます。中国人を絶滅させたいと思っています。彼は小型テレビカメラを開発してチャイナタウンのあちこちに仕掛けました。彼はチャイナタウンで起こることをみんな知っているのです」その通り、テレビカメラでルゴシがこの様子を覗いているという・・・。「私はフランケンシュタインのモンスターを雇ってしまった。彼は私を滅ぼすと脅迫してきました。あなた方みんなもアブナイのです」

 ルゴシ、ここでテレビカメラを通じて催眠術。再びソニアを操ろうと試みるのですが彼女の様子がおかしくなったことに気がついたザンダー博士が「君は自分の意思をしっかり持つのだ、操られてはいけない、抵抗しなさい」と励ましたのであえなく失敗してしまいます。

 ウォルターズ警部はソニアにルゴシの研究室を案内してくれと頼みます。「私を守ってくださるのなら」と頷くソニア。一同、彼女の案内にしたがってルゴシのアジトに踏み込むのでした。しかしさすがはルゴシ、罠を仕掛けていたのです。ビーカーにある液体を満たしアルコールランプで加熱。実はこの液体、摂氏120度に達すると蒸発し毒ガスになるという恐ろしいもの。でもだからといってビーカーにデカイ水温計差しっ放しというのはいかがなものでしょうか。研究室に突入した一同、この罠に気がつきません。と、ジョアンが胸につけていた花が見る見るうちに萎れていくではありませんか。これに気がついたアンドリュース、「いかん、毒ガスだ、みんな逃げろ」ふらふらと倒れ掛かったジョアンを抱きとめ外へ飛び出します。

 失神したジョアンを必死に介抱するアンドリュース。「ジョアン、ジョアン、目を開けてくれ、君にもしものことがあったら僕はもう・・・」そのとたんにパチリと目を開けるジョアン(笑)。「え、アンドリュース、今、何言ったの、え、何、何」「い、いや、なんでもないったら」こんな時にいちゃつくんじゃないよ。

 この後、ルゴシはグローガン、もう一人の手下ヒーリー(ウィリアム・ブキャナン)を連れてソニアのアパートメントに潜伏しております。どうせ隠れるなら全然関係のないところに行けばいいじゃないか。ほら、アンドリュースが「ひょっとしたらルゴシはあそこに隠れているかもしれない」と言ってソニアからアパートメントの住所聞き出しているじゃないか。アンドリュース、ソニアのアパートメントに向います。これをグローガンに迎え撃たせるルゴシ。彼とイーリーはアパートメント屋上から隣のビルへ逃げだします。グローガンを一端振り切ったアンドリュース、屋上に上がって後を追おうとするのですが、グローガンはしつこい。彼の後ろから襲い掛かってくんずほぐれつの大格闘。

 屋上で格闘するものですからいつ落ちるか下で野次馬がはらはらしているのがおかしい。ついに二人はもつれ合って屋上から転落します。しかしアンドリュースは幸運にも非常階段に引っかかって命びろい。グローガンの方はそうもいかずに地面に落下してぐしゃりとなってしまいました。

 ルゴシとイーリー、「ならばアンドリュースの家に隠れよう。灯台下暗しというやつで、意外なところが安全なのだ」だから全然関係ないところへ逃げろっての(大笑い)。彼らは車でアンドリュースの自宅へ向かいます。同じころ、アンドリュースもジョアンと助手のウィリー・フー(モーリス・リュー)に「ソニアを僕の家に匿ってくれ」と頼んでおります。

 はい、これでアンドリュースの家でルゴシ、イーリーとジョアン、フー、ソニアが鉢合わせするという・・・。ルゴシはジョアン、フーを二階に縛り上げて監禁します。でもその時今のソファーで眠っていたソニアは放ったらしなのです。この女も一緒に縛らんかいと思うのですが(笑)。この後ルゴシとイーリーはどこからか梯子を持ってきて丁度玄関のすぐ上という便利な場所に釣り下がっている中国風のシャンデリアに細工。根元に爆弾しかけてアンドリュースが入ってきたときに落下させようというのですな。

 そしてアンドリュースが帰ってきた。二階のテラスから見張っていたルゴシとイーリーは大喜び。「むししし、あれが飛んで火にいる夏の虫てぇやつですな」二人はアンドリュースが玄関のドアを開けるタイミングと合わせてシャンデリアを落下させるのですが、ほら、縛っておかないからソニアが「アンドリュース」危ないと飛び出してきて、彼を突き飛ばしてしまったじゃないか。シャンデリアは彼女の頭にぐさーっ!このあまりに酷い彼女の死に様を見よ!

 罠が失敗したことを悟ったルゴシ、イーリーを放ったらかしにして自分ひとりだけ車で逃走します。これを同じく車で追いかけるアンドリュース。自力で縄をほどいたジョアンが警察に連絡したので、パトカーや白バイもこの追跡行に参加します。ルゴシは船で逃走すべく港へ向ったのですが、ああ、運転を誤って海へ転落してしまいました。稀代の悪党、ルゴシはここにその最後を迎えたのであります。

 エピローグ、アンドリュースの家に嬉しげにやってきたジョアン、新聞の一面に自分の記事が載った大喜び。そしてアンドリュースに更なるインタビューを申し込むのですが、アンドリュース、「それはもうできないよ。だって、僕がハリソン編集長に頼んで君を首にしてもらったから」愕然とするジョアン、「えー、何ー、それ、超ひどーい」アンドリュースはにこりと笑って「だって、君は僕の奥さんになるんだ、新聞記者なんてやっている暇はないだろ」「あなたの奥さんですって、ンマー、嬉しい」抱き合う二人、キスをして、はい、エンドマーク。

いくらなんでもちょっとはしょりすぎ。よっぽど注意深く見てないと話が分からなくなってしまいます。まあ、だからといって元のシリアルを全部見ようと言う気にはならないんですけどね(笑)。

 モノクロ・スタンダード。とにかく解像度がなくって細かい部分がつぶれちゃってます。音もバックグラウンドノイズが酷くヒアリングがもー大変。12枚のディスクに50本の映画を収めたNightmare Worlds 50 Movie Pack Collection。Mill Creek EntertainmentのDVD。

           エロの冒険者
       HOMEPAGE http://homepage3.nifty.com/housei/
      SFシネクラシックス 輸入DVDでみるSF黄金時代(笑)

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