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2008年8月24日 (日)

『魔獣学園 ラスト・シルバーバレット』(『Lone Wolf  1988)

 

『魔獣学園 ラスト・シルバーバレット』(『Lone Wolf  1988

 学園ものと狼男をミックスさせた映画。まあ、大方、ホラー見に来る奴なんてのは高校生と相場が決まっている。だから高校を舞台にすれば親近感でもっと見に来てくれて大ヒット間違いなし。大儲けしてこれで故郷に錦が飾れるぞという企画だったのでしょう。

オープニングクレジットの後、いきなり夜空の月に向かって突き出される鉤爪。そしてウォーでがんすという叫び。おお、のっけからなかなかいいムードでありますなあ。

 夜の深い雪に覆われた森の中に一台の車。乗っているのは地元フェアビュー高校のフットボール選手、スキップとガールフレンドのジュリー(ダイアン・ブラウン)であります。夜の夜中に年頃の男女が車の中で二人きり、そしたらやることは決まってます。二人はぶちゅぶちゅぶちゅちゅちゅーと激しいキス。しかし、ジュリー、ビールをぐびぐび飲みながら自分のオッパイをまさぐるスキップがイヤになって、彼と大ゲンカになってしまいました。「なんでオッパイ触りながらビール飲むのさ、オッパイならオッパイ、ビールなら、ビールに集中しなさいよ」「いいじゃん、いいじゃん、オッパイがビールのつまみになるんだから、げぇーっぷ」「人のオッパイをそんな枝豆みたいに!」ついに車から降りてと叫ぶジュリー。これでスキップ、激怒して飛び出してしまいました。ジュリー、しばらく彼が戻ってくるのを待っていたのですが、ついに諦めて車をスタート、帰宅します。

 スキップ、彼女が帰ってしまったことを知って「げぇーっぷ、ふん、あんな女、こっちから願い下げですよってんだ」ふらふらと道を歩き始めます。酷く酔っ払っていると見えて絵に描いたような千鳥足。これで折り詰め持たせたら完全無欠の酔っ払いですよ。ついでに歌も歌わせましょうか。「ちょいと一杯のつもりで飲んで何時の間にやらはしご酒」いい気分のスキップでしたが、突然彼の前に躍り出てきた黒い影!「ウォーでがんす」「ギャーッ!」鮮血に染まって倒れるスキップ。

 さて次に登場したのは町の酒場に出演している高校生バンドのヴォーカル、エディ(ジェミー・ニューコブ)であります。彼はバンド仲間や酒場の経営者ヴィンスとあまり上手く行っていないのですが、その歌の上手さは折り紙つき。ヴィンス、「君たちが出演してくれるおかげでいつも満員だよ」とほくほく。高校生美女のディードラ(アン・ダグラス)も彼にほれ込んでおりまして、「私はあなたのグルーピー第一号よん」みたいなメモを送ったりしております。しかし、いくらアメリカで、戦争に勝った国の人とは言え、高校生のバンドが酒場に出演し、しかもその酒場で高校生が毎晩のように飲んでいるというのは道徳的にいかがなものでしょうかねえ。

 そしてこのエディ、シカゴで暴力沙汰を起こして今や叔父夫婦に引き取られておまけに保護監察官の監視下に置かれているという身の上。だからおじさん、おばさんは毎日バンドで酒場へ入り浸るエディにいつもいつも説教かましております。「ちゃんと学校行って勉強しなきゃ駄目だよ」まあ、この叔父さんというのがまた途方もない酔っ払いでへたすりゃ昼間っから酒場でクダ巻いているような人なので説得力がこれっぽっちもないのですが(笑)。

 ここでようやくスキップの死体が発見されました。あまりにもずたずたのギッタンタンにされていたので検視官が青くなって「しまった、今日、朝飯抜いてくりゃ良かった」とつぶやいたくらい(笑)。地元警察の警部は部下のカミンスキーに「新聞に報道させるな、こんな酷い死体が発見されたと分かったら町民が怯えてしまう」どーしてこんなすぐ分かってしまうようなことを隠そうと思うかなあ。

 翌日、もう一人の主要人物、ジョエル(ケヴィン・ハート)が登場します。彼は所謂コンピューターオタクで、高校のフットボール部の連中からはバカにされいじめられているという設定。そのフットボール部はエディを初めとするバンドメンバーと対立していて、まあ、パンクとフットボールとコンピューターオタクが三つ巴でいがみあっているという状況のようです。登校中、フットボール部のバカ二人から「テストを見せろ」と嫌がらせを受けたジュエル、その彼を助けたのがジュリーとエディ。三人はこの事件をきっかけにお互いを意識するようになったのでした。

 その後、このコンピューターのテストを巡ってフットボールとパンクが大ゲンカ。エディとフットボールの一人が殴り合いとなり、クラス担任のシモンズ先生(ジェフ・ハリス)に呼ばれてこってり説教されてしまいます。一方、その間、町では不可解な野犬の襲撃事件が発生。飼い犬がかみ殺されるという事件が多発したのです。そしてその夜、エディと殴り合いをしたフットボール男、学校から帰るディードラに声を掛けようとしたのですが、その時路地でがさごそという不審な音が!よせばいいのにわざわざ覗きに行くフットボール男。当然ながら「ウォーでがんす」「ウギャーッ」殺されてしまいました。

 死体を調べた警部とカミンスキー顔をしかめて「こりゃ、前の奴より酷いですな」「首の骨を叩き折られている、凄い怪力の持ち主だぞ」

 その後もう一人が「ウォーでがんす」「うぎゃあああ」と殺されます。今度の奴はディードラに森でかくれんぼうしようと誘い出された奴(笑)。ということはこれはディードラが怪しいということなのかなあ。でもこれは一応狼男の映画だと思うんだけれども。

 しかし、これらの殺人事件は警部の意向により報道されておりません。一人ならともかく小さな町で三人殺されたのですから、いかになんでもこれはムチャ。警部は町民会に出席するのですが、ここで話したのは警察は野犬を追っております、野犬の被害が続いておりますが、かならず根絶しますので安心してくださいということであり、殺人事件にはまったく触れないのです。しかし、ここで会場に乱入してきたのがスキップのパパ。「なぜあんたたちは息子の死を秘密にする!野犬よりそっちの方が大変じゃないか」と号泣。そして他の二人の殺人も暴露したのでもう町はパニックとなります。

 そして何よりこの事件にショックを受けたのがジュリー。ジュエルに慰められたジュリー、「私が彼を森に置き去りにしなければ死ななくて済んだ、私が彼を殺したようなものよ」と大泣き。はい、その通りですな(笑)。

 ここでいきなり一ヵ月後というテロップが出てびっくり。その後犠牲者が出なくなって、そのままうやむやになってしまったということらしいのですが、いくらなんでもそんなことあるかい(大笑い)。町はいつもの平穏を取り戻しております。しかし、この現状に満足できなかったのがジュエル。彼はジュリーに「野犬なんか実はいなかった。警察は何かを隠している。警察のデーターバンクをハッキングして情報を集めよう」と協力を頼みます。ジュリー、思わず「なんだか『ウォーゲーム』みたいね」

時代が分かりますな。

 そしてまたまた起こる殺人事件。例によって酒場で飲んだくれていたエディの叔父さん、ルービンスキー、看板で酒場から追い出されます。「ウィー、ひっく、の、飲み過ぎたなあ」彼は路地に入ると派手に「オエーッ、オエーッ」この時出現した狼男、「ウォーでがんす!」ルービンスキーの内臓を掴みだしてしまったのです。しかし狼男も今しがたゲロしたばかりの男を襲うことないじゃないかなあ(笑)。この時、エディ、調子が悪くなったといって演奏中の舞台から降りて外へ行っていました。つまり、今度はエディが怪しいということなのでしょうか。

 一方、ジュエルとジュリー、学校のコンピューターを借用して警察のみならず近隣の報道機関からもデーターを集めております。「日 犬の首が切られた」「日 リスの首が切られた」「○○町で三人の子供が行方不明になっている」「ある女性が二本足で歩く大きな狼を見た」そして「三人の高校生が殺される」これを見たジュリー、またショックを受けて黙り込んでしまいます。彼女を慰めるジュエル、二人は見つめあいます。その唇が徐々に接近し・・・「こらあ、お前たちはこんな遅くに何やっているんだ」世界一悪いタイミングで入ってきたのがシモンズ先生ですよ(笑)。

シモンズ先生、「放課後の学校で生徒に勝手にコンピューター弄らせないぞ、さあ、出て行け」ジュリー、がっかりしてそっとジュエルに「ねえ、どうする」と問いかけます。するとジュエル、彼女に素早くキスして「僕がなんとかするから」ってコンピューター・オタクがエライ出世ですな!

 二人が出て行ったのを確認したシモンズ先生、やにわに電話を取り上げて警察へ匿名通報。「あ、もしもし、警察でっか、わし、名前は言えへんのですが、殺人事件の犯人知っとります。あのエディの奴ですがな、間違いあらへん。はよ捕まえて死刑にでもしてつかあさい」はて、この先生、何故急にこんなことをしたのでしょうか。確かに不良の出来の悪い生徒とは思っているようだけれども、そこまでエディとの関係がこじれているようには見えなかったのですが。

 さて、ジュリーに胸張って「僕がなんとかするから」と言ったジュエルですが、その「なんとかする」が夜中に学校にこっそり忍び込むだったという・・・(大笑い)。一方デートの最中にボーイフレンドと喧嘩したディードラの友達コーリーンは彼女の家を訪ねるのですが留守。諦めて帰ろうとしたところで、ぐるると唸る怪しい動物に追っかけられたのです。「ひいい」と逃げ込んだのが学校。ジュエルとジュリーは彼女の悲鳴を聞きつけて外へ。そしてそこで二本足の狼のような影を目撃したのでした。げ、げえ!あれは狼男だ、アメリカンだ。コーリーンが危ない。ジュエルは彼女を助けるべく倉庫からガソリンのタンクと小瓶と布切れを持ってきて火炎瓶を作ろうとしますって、そんなの間に合うか!彼がもたもたと火炎瓶を作っている間に二人に気がついた狼男は勝手に逃げてしまったのであります。

 三人は翌朝、狼男の件を警察に話したのですがもちろん相手にされる筈もなし。そしてよせばいいのに「僕達で狼男を捕まえなくちゃ」と張り切るジュリー、ジュエルはその夜も学校に侵入しようとするのです。というか、この高校、セキュリティとかどうなってんの?見回りの警備員とかいないの?先についたジュエル、裏口の鍵を開けようとします。上手く行かないので四苦八苦するうちに、背後に人影が。「わあ」「ウォーでがんす、ウォーでがんす」ジュエル、ダイチョー引きずり出された!と思いきや、それはエディだったのです。エディ、手馴れた手つきで鍵を開けてくれました。

 この時警察署に市民からの通報あり。「毛深くってうおーうおー唸っている男」を目撃したというのです。カミンスキーはげらげら笑っていたのですが、パトリクソン警部(ようやく名前が出て来ました)は「目撃された場所は高校の近くだな、よし、カミンスキー、その下卑た笑いを引っ込めろ、出動するぞ」

 学校へ入ろうとするエディ、ジュエル、後からやってきたジュリーとコーリーンは女の悲鳴を聞きつけて慌てて駆けつけます。するとそこにいたのはディードラでした。ジュエルは狼男らしい影を目撃しますが、それはすぐに逃げ去ってしまいました。ジュエルはトロフィーを使って作ったという銀の弾丸を取り出し、「これでしか奴を倒すことはできないのだ」

 ところが、この時警部たちが到着。ジュエルを除いた4人は捕まってしまいます。パトカーに監禁されたのですがエディの機転で何とか脱出に成功。森でジュエルとも合流できたのですが、その頃学校では用務員のランドルフが肉塊になって発見されていたという・・・。5人はあっという間に容疑者にされてしまったのです。

 彼らは一端両親が留守であったディードラの家に隠れます。そしてこれからどうするかを話し合った結果「これまでのパターンから見て狼男が学校周辺にいることは間違いない」との結論が出まして、じゃあ、明日やっぱり学校へ行こうということになります。この人たち、本当に学校が好きなんですね(笑)。

 翌朝、学校の駐車場へ現れた5人、車の陰に隠れながら様子を伺っております。うーん、この人たち、ディードラの家からここまでどうやって来たんでしょう(笑)。学校は今夜の仮装ダンスパーティの準備で大わらわ。言いたくないけれども、この高校、前の晩に用務員さんがばらばらにされているんですよ。その犯人も捕まっていないのに、よくダンスパーティなんか開くよなあ。そしてあっという間に夜になりまして、ダンスパーティの開幕です。実行委員長の女先生が壇上に上がって「さあ、ダンスパーティの開幕です。仮装優勝者には500ドルの奨学金が与えられますのでみなさん、頑張ってくださいね。それから警察の人が警備に来てくれています。だから帰る時は必ず警察の人に車まで送って貰ってください。それではバンドの皆さん、演奏をお願いします!」

だからどうしてそこまでしてダンスパーティやりたがるの(笑)。

 この後校内の見回りをするシモンズ先生。5人は首尾よく学内へ入り込み、ディードラ・コーリーン、ジュリー・ジュエル、エディの三手に分かれて学内を調べ始めます。どうやらいっぱい来ている警察の人たちはまったく校内に関心がない様で5人が自由自在に行き来できるのが凄い(笑)。

 ここで画面に映る満月。そして「ウォーでがんす、ウォーでがんす」そう、満月の光を浴びて何者かが狼男に変身したのであります。

 狼男はジュエル・ジュリーを襲います。ジュエル、慌てて銀の弾丸込めたピストルを探したのですが、どこへ置いたか分からなくなってしまっていたという・・・。狼男は彼らの前から姿を消しあろうことかダンスパーティ会場の舞台に躍り出たのです。折りしも舞台では実行委員長の先生が仮装の優勝者を発表したところ。そこに狼男が出てきたものですから、生徒達は「おお、流石に優勝する奴の仮装はすげえ」と感心するというギャグ。このつまらなさに激怒した狼男、「ウォーでがんす、ウォーでがんす」と叫んで腕を一振りすると鋭い爪が女先生の顔面をそぎ落としてしまいました。狼男はさらに一人の生徒を引っつかみ、うわあ、首をもぎとっちゃったよ。

 これで大混乱に陥った会場、生徒達は我先にと逃げ出します。警官隊は狼男を挟み撃ちにして両側からピストル、ライフル、散弾銃で撃ちまくるのですが狼男にはまったく効果がありません。だいたい挟み撃ちにして両側から撃ちまくったら絶対同士討ちになると思うのですが(笑)。ジュエル、警部に「あれは銀の弾丸じゃないと倒せないんです」と叫びますが、やっぱり相手にされません。と、ここでジュエルのピストルを拾ったエディが飛び出してきた。彼はピストルを構えると「いつまでも貴様の思い通りにはさせん、正義は必ず勝つ!」と叫んで銀の弾丸を全弾撃ち込んだのです。ばったり倒れる狼男。

 その顔がだんだん人間に戻っていって、おお、狼男の正体はなんとシモンズ先生だったという・・・。いかにも唐突な展開です。エディをことさら怪しく見せた演出が何の役にも立っていません(笑)。

 ついにフェアビューの町を震撼させた連続殺人事件は幕を降ろしたのです。事件は解決、ジュエルはジュリーと恋仲になり、レコード会社からスカウトが来てエディのバンドもメジャーデビュー目前、めでたし、めでたしと思われたのですが・・・。

 狼男に襲われて負傷した警官が手当てを受けています。と、その体がどんどん毛深くなり、指は鉤爪となって「ウォーでがんす、ウォーでがんす」エンドクレジット。

カラー・スタンダード。モノラル音声 レンタル落ちVHSソフトなので画質・音質とも評価外。日本語字幕付。 

 エロの冒険者 
       HOMEPAGE http://homepage3.nifty.com/housei/ 
      SFシネクラシックス 輸入DVDでみるSF黄金時代(笑)

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