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2008年8月24日 (日)

『スペースエイリアン』(『The Aliens Are Coming』  1980)

 

『スペースエイリアン』(『The Aliens Are Coming  1980

 でっかい宇宙船に乗ってきたのに地球侵略のために地球人のダムのエネルギーを使おうというセコな宇宙人の物語。なんでこんな貧乏くさい侵略するかなあ。

冒頭、大宇宙を静々と進む巨大な宇宙船。二つの円盤が重なったような形をしたその宇宙船の目指す先はもちろん地球。ナレーターが「これが悪夢の始まりだ」と宣言してオープニングクレジット。

 これを追跡していたのがレオナルド・ネロ率いるネロ・インターナショナル社。研究員のスコットは「ついに空飛ぶ円盤が飛来した」と大喜びでネロとその娘、グエドリンを呼び出します。この間もどんどん降下を続ける円盤。スコットはついに見失ってしまうのですが、ネロは慌てず騒がず、「よし、スコット、これを調査せよ。ただし、このことは絶対に秘密だぞ」

 円盤はラスベガス近くに出現します。この時荒野でキャンプしていた男がこの円盤を目撃。怪光に照らされて夜だというのに真っ赤に日焼けしてしまいます。男は慌てて保安官事務所に行くのですが、当然ながらまったく信じてもらえず、そのまま病院送りになってしまいました。

 スコットは翌日、ヘリを使って円盤を捜索するのですが見つかりません。しかもこの男、いささか高所恐怖症気味らしくヘリの上で「ヒー、怖いよう、気持ち悪いよう」と言いっ放し。一方円盤はフーバーダム近くに着陸。そして乗っていた宇宙人?は「よし、目標を表示せよ」大ビュースクリーンにフーバーダムが映ります。「おお、水力発電所だ、極めて原始的だがこのエネルギーは我々の地球侵略に使えるぞ」そのくらいのエネルギーは自前で持ってこい(笑)。宇宙人はさらに「そのためには作業員を確保せねばならぬ」作業員の顔がぱっと映ります。「この男を調べるのだ、個人情報、名前、血液型、星座・・・・」

こういっちゃなんですが、ダムを使おうというなら一介の作業員ではなくもっと上の方の人を調べたほうがいいんじゃないですかあ。

 この調べられた作業員、ラス・ガーナー(マックス・ゲイル)、そんなこととは露知らず、台所で夜食のチキンを頬張っていますとドアから強い緑の光が。そして現れた緑色に光る宇宙人、恐怖に立ち竦むラスに覆いかぶさったのです。そして二人の体が溶け合って、おお、ラスの体は宇宙人に乗っ取られてしまいました。立ち上がったラス、眼を緑色に光らせます。そして騒ぎを聞きつけてきた奥さんにややたどたどしい口ぶりで「ナンデモナイ、ダイジョウブダ、サア、ネヨウ」奥さんは不審に思いながらも寝室に戻るのでした。

 さて、スコット、彼は円盤クラブの調査員、ティムと名乗って病院に入院させられたハイカーの男に面会。男はその円盤は非常に大きく、また自分の腕時計が947分で止まってしまったと話します。スコットはその腕時計を預りネロ社で調べることにしました。この時、スコットを見つけたのが新聞記者のジョイス・カミング。彼女は二年ほど前「宇宙からの声」という記事を書いたときにスコットに電話インタビューをしていたのです。彼女はスコットに「私は円盤が目撃されたという話できたの、あなたは?」「いやー、僕はそんなものに興味はないな。僕は全国的な地熱エネルギーの調査をやっているんだ」これはいくらなんでもウソくさいのではないですかな。


 スコットはネリス空軍基地に行き基地司令からレーダーがUFOらしきものをミード湖の近くで見失ったこと、ボルダーシティでパトカーが不意に停止し、警官から何か秘密の実験をやっているのかという問い合わせが来たことを聞き出します。スコットは首を捻って「奴らはボルダーシティに興味があるんだ。一体、そこに何があるのだろう」

 翌朝、ラスは朝食もまともにとらずに出勤。しかも普段は砂糖たっぷり、ミルクタップリが好みのコーヒーをブラックで飲んだり、車の運転がめちゃくちゃだったりしてますます疑惑を深める奥さん。フーバーダムの仕事場でも上司フォウラー(ローレンス・ハドン)との約束をすっぽかして彼を激怒させてしまいます。フォウラーは彼の態度に疑念を持ち「面倒を起こさないうちに首にしちゃえ」と考えて人事部長への面会を求めるのですが、ここでラスの眼が緑色に光った!フォウラーはたちまち彼に操られてしまいます。そして立ち上がった彼はふらふらと高圧操作盤に両腕を突っ込み、感電死してしまったのでした。

だからやっぱりもっとエライ人に乗り移るべきだったのです(笑)。

 スコットはパトカーが止まってしまったという警官にインタビュー。「もう大変でしたよ、ライトもラジオもエンジンも止まってしまったんです。そして地面が震えだして雷のような音も聞こえてきました。怖かったですよう」興奮気味に話す警官。スコットは彼にその場所へ連れて行って貰います。そしたら、あった、あった、荒野の草原が巨大な円形に焼け焦げていたのです。「うわあ、円盤の着陸跡だ。ほら、見たまえ、草ばかりでなく虫も死んでいるぞ」おまわりさん、思いっきり引いてます。「うわ、円盤オタクだよ、本当にいるんだ、こんな奴」と思ってます(笑)。「いや、虫が死んでいるって、そりゃ、誰かが殺虫剤のテストでもしたんでしょ」 そんな訳あるかい。

 ここで飛びこんできたのがフーバーダムで従業員感電自殺の知らせ。今の職場に転任してきてたった一ヶ月で、特に家庭上・仕事上の悩みがなさそうな男がなぜ自殺する、ひょっとしたらこれは奴らの仕業ではないか。そう考えたスコットは内部保証会社の調査員に成りすまして調査をします。すると、ファウラーは自殺直前、ラスのことで人事部長と会おうとしていたことが分かりました。むむ、怪しいのはこのラスと言う奴か。スコットはラスと仲のよい同僚のハーブから「確かに奴は最近ヘンだ」という証言を聞きだします。続いてショッピングセンターの駐車場で奥さんに直撃インタビューを敢行するのですが「え、何、うちの旦那がファウラーさんの自殺に関係しているっていうの、そんなことある訳ないでしょ!」怒らせてしまいました。

 この様子をじっと見ていたラス。眼を緑色に光らせます。

 その晩、ジョイスと食事をすることになったスコット。もう浮かれておりまして、仕事のことなどそっちのけ。夢中でジョイスに自分の好きなハンバーガーの話をして彼女を呆れさせております。と、ここに現れたのがラス。

スコットはよせばいいのにラスを彼らのテーブルに誘うのでした。するとたちまちラスは眼をぴかぴか光らせてスコットを操り始めます。「うう、何だか気持ちわるいや、ちょっと外の空気を吸ってくる」心配そうな顔のジョイスが立ち上がろうとするのをラスが抑えて「私が見てこよう、君はここにいたまえ」と、ラス、そのままスコットを操って外へ。彼を車に乗り込ませます。ラス自身もピックアップトラックに乗り込んで後を追いながら彼を操り続けるのでした。ラスの目が再びぴかぴかと光ってスコットの車は対向してきた大型トラックの正面に飛び出した!この時ようやく催眠状態から開放されたスコット、必死にハンドルを切ってトラックから逃れたのですが道路から飛び出した車が大炎上。スコットはかろうじて助かりますがそのまま病院へ担ぎ込まれてしまったのです。

 スコットは駆けつけてきたグエドリンに驚くべきことを話します。「この辺一体はエイリアンの影響下にある。小型船の着陸跡という物的証拠を見つけたんだ。それにフーバーダムで働いているラスという男も怪しい。僕は彼が現れた時から訳が分からなくなった。はっと気がついたらトラックが正面にいたんだ。それに彼の上司が理由もなく自殺している」半信半疑のグエドリン。この後病院へやってきたのがジョイス。彼女はスコットに「あのラスという男が原因なんじゃないの」と鋭い質問を投げかけます。マズイっと思ったスコット、隙をみて病院を逃げ出してしまうのでした。

 そのラスの家では彼の知らぬうちに息子のティミーが本棚に隠してあったラスのエネルギー補給用クリスタルを見つけてしまったのです。それをラジオと勘違いしたティミー、母親とのラスベガス旅行に持って行ってしまいましたとさ。それを知ったラスはもう半狂乱。二人が滞在しているホテルに電話を掛けますとティミーが「パパ、ごめんなさい、ラジオと思ったの」すでに激しく体調が悪くなっているラス、ぜいぜい言いながら「いいか、絶対それを開けるなよ、パパが取りに行くからな」車に飛び乗るラス。

 しかし、この時既にティミーは箱を開けてしまっていたのでした。中から放たれる緑の光で彼は手に酷い火傷を負っていたのです。一方、ラスの家に侵入し調べるスコットとグエドリン。彼らはラスの奥さんが残したホテルのアドレスのメモを見て「ラスはここに行ったんだ、我々も急ごう」

 ホテルの部屋へ飛び込んできたラス。彼の顔はぞっとするほど青白くなり唇の端から白い液体が洩れています。「パパ、どうしたの、病気なの」と怯えるティミーに「あの箱はどこだ!」彼が震えながら寝室を指差すと、ラス、突進します。そして箱を見つけたラス、喜び勇んで開けたのですが、「わあ、もう中のクリスタルが光ってない、エネルギー全然ない」宇宙船の方もこれで大慌てになりまして「いかん、非常事態だ、小型円盤を発進させて彼を回収せよ!」びゃーっと発進する小型円盤。これが飛来するとラスベガスのネオンが一瞬の電圧低下で暗くなるのがカッコいい。車でラスベガスのホテルを目指していたスコット、これを見てグエドリンに「円盤が飛来したのに違いない」と叫びます。

 ホテルでラスの奥さん、ティミーに話を聞くスコット達。ティミーはもう半泣きで「パパのラジオかと思って持ってきちゃったんだ、中にはぴかぴか光るものが入っていてそれで僕、火傷しちゃったんだよ。パパはとっても具合悪そうだった、ねえ、パパは大丈夫なの」

 当のラス、シャトルに収容されてエネルギー補給兼上司よりの聴取を受けております。「我々には敵がいます。私は敵の排除に失敗しました」ビュースクリーンに映しだされたのはスコットの顔。上司、「ようし、こいつに取り付いてしまおう」

 スコットとティミーは警察からスプリング山の小屋から酔っ払いがロケットが飛んできたと通報したという情報を掴み、その場所へ急行。そして彼らはついに飛び去る小型円盤を目撃したのです。「おお、本当に円盤だ、実在したんだ、わーい、わーい」と無邪気に喜ぶスコット。彼はその感激を胸にモーテルへ戻るのですが、ここでまたまた出てきたのがジョイス。何でこの女はスコットの行く先々に現れるのだ。彼女はスコットを自分の部屋に誘い込みいきなりのキス。驚いたスコットが思わず「マタハリかい」と呟くとジョイスは不条理なことに怒り出して「あたしがこんなこと情報を取るためにやってると思ってんの、ンマー、失礼な人ね、出て行って」もう訳が分かりません。

 しぶしぶ自分の部屋に引っ込んだスコット、ベッドで眠りに入るのですが、はい、ドアの隙間から緑色の光。宇宙人が彼を支配化に置かんとしてやってきたのです。目を覚ましたスコット、緑に光る不気味な宇宙人を見てウワー!宇宙人、彼に覆いかぶさってラスと同じく取り付こうとしたのですが、スコット、割れたスタンドの電球に手を突っ込んで自ら感電したのです。びびびび、びびび、これで宇宙人たまらず逃げてしまいます。でもまあ、フツー、こんな感電の仕方したらスコットもただではすまないと思いますけどね(笑)。

 翌日、スコットはフーバーダムに行きましてこっそりとラスの車を調べ例の小箱を発見します。しかし彼は不運なことにガードマンに見つかってしまいました。ハーブ、この知らせを聞いて傍らにいたラスに「失敗したからな、可哀想だが殺すしかない」なんと、このハーブもすでに宇宙人に取り付かれていたのです。ハーブはガードマンにスコットを彼のオフィスへ連れてくるよう命令します。連行されてきたスコット、「ファウラーの自殺はラスの仕業です、彼に操られていたんです。私はその証拠を探していました」とぶちまけるのですが、にやにやしながらラスが現れたことで全てを悟ったのでした。スコット、箱を持って脱兎のごとく逃げ出します。

 スコットを追っかけるハーブとラス。でもこの二人がだらしなくてハーブはスコットと争った際にキャットウォークから落下して即死(笑)。ラスの方もスコットが「いつまでもお前の好き勝手にはさせん、正義は必ず勝つ」と叫んでダム湖に例の小箱を投げ込んだら昏倒しちゃった。これで中の宇宙人逃げ出したみたいで、数日後意識を取り戻したラスは取り付かれていた間の記憶を失ってはいたもののまったく普通の人間に戻っていたのでした。

 スコット、グエドリン、ネロは今後のことを話し合います。「これが最後の宇宙人とは思えない。奴らを監視しなければならない」この言葉を裏付けるように今だ地球に滞在し続ける宇宙船の中では宇宙人どもが「7年後に移民船団がやってくる。その時までにわれわれはやり遂げなければならないのだ。新たな目標を表示せよ」と張り切っております。

 「悪夢はまだ始まったばかり」とナレーションが流れて映ったのはアメリカのある高校。宇宙人に取り付かれた女子高生(大笑い)が目を光らせて教師をあやつり「いいか、人間のことを説明するのだ、放課後に」だって。女子高生なんかに取り付いたって地球征服は難しいと思うぞ、大丈夫か、宇宙人。地球侵略にフーバーダムのエネルギーを利用するという話ももう忘れてしまったのかな。はい、おしまい。

スコットにしつこく絡んでいたジョイスもへん。最後には「あなたにくっついていたら特ダネがとれるかと思ってたけれども、もう上司から時間の無駄だから帰ってこいといわれちゃった」で姿を消してしまいます。

 こんなやたらに出てきたのにまったく何の役に立たないキャラクターというのも珍しい。

カラー・スタンダード。モノラル音声 レンタル落ちVHSソフトなので画質・音質とも評価外。日本語字幕付。 

 エロの冒険者 
       HOMEPAGE http://homepage3.nifty.com/housei/ 
      SFシネクラシックス 輸入DVDでみるSF黄金時代(笑)

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