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2008年11月 3日 (月)

『Im Stahlnetz des Dr. Mabuse』(『The Return of Dr. Mabuse』 1961)

 

Im Stahlnetz des Dr. Mabuse』(『The Return of Dr. Mabuse 1961

フリッツ・ラングの『ドクトル・マブゼ』の続編的作品。稀代の大悪党マブゼ博士が復活し、様々な悪事を働くという映画であります。

走る蒸気機関車。コンパートメントにはブリーフケースを鎖で手首に繋いだ紳士がおりました。このコンパートメントを覗いた男、「すいません、ここ空いてますか」どうやらブリーフケースで大事なものを運んでいるらしい紳士は他人に入ってこられちゃかなわないと一度は邪険に断るのですが、男が義足であることに気付いて不承不承承知します。男はシートに足を投げ出して、「ふいー、助かった。このような足だとすぐに疲れてしまうので困ります」

 列車はトンネルに入ります。そして暗闇がコンパートメントを包み込んだとき、突然恐怖の表情を見せる紳士。列車は駅に到着します。あの義足の男は窓から姿を消しており、残されていたのは紳士の死体だけでした。ブリーフケースも奪われてしまったようです。この事件で呼び出しを食らったのがローマン警部(ガート・フローべ)。休暇で「さあ、釣りに行くぞ」と張り切っていたところを呼び出されたので大変に不機嫌であります。彼と部下のボス(ヨアヒム・モック)、そして地方検事の会話で殺されたのがインターポールの捜査官であること。その捜査官はシカゴマフィアの一味と偽ってヨーロッパの犯罪組織にコンタクトしようとしていたこと、盗まれたブリーフケースに入っていたのはそのシカゴマフィアの資料だったことが明らかにされます。

 ローマンは「きっと、彼は組織の秘密を守ろうとしたものに殺されたのに違いない」

 さらにFBIより情報提供あり。シカゴマフィアが連絡員としてピサロ(ローラ・ソラーリ)という女性を派遣することが分かったというのです。しかも写真つき。さすがはFBIです(笑)。ローマンはその足で刑務所に赴き所長のワーデン・ウルフ(ファッツォ・トッツィ)に面会。かって犯罪組織のメンバーで現在は殺人の罪で終身刑に服しているサンドロー(アディ・バーバー)という男を呼び出して貰います。「すぐに所長室に来るのココロ!」と命令するウルフでしたが、何者かが彼に注射をします。むむっ、これは怪しい。その後所長室に連れてこられたサンドローにローマンはピサロの写真を見せて、「おい、君はこの女を知っているかね」ぼーっとしているサンドロー。

 場面はぱっと夜の町に変わりまして、こつこつと早足で歩く女、ピサロが登場。ローマン以下、警察の面々が彼女を尾行中。近くでは盲目のアコーディオン弾きが悲しい調べを奏でておりました。そして聞こえてくる奇妙な足音。どうやらこの足音は義足のようです。

 ピサロはビンボーバーという飲み屋に入りまして電話ボックスへ。そして電話を掛けますと「うむ、ハガートだ」という声が聞こえてきたではありませんか。ハガートと名乗った声は「お前のパートナーは来ていないのか、二人揃わなければ話はご破算だぞ」びっくりしたピサロは「私たちはお互いのパートナーが誰か知らされていないんです」と言い訳するのですが、駄目。電話を切られてしまいました。悄然として店を出るピサロ。と、その時がーっとトラックが走ってきて、その車体から火炎放射器の先端がにゅっ。炎が噴出してピサロをこんがり焼いてしまったのであります。これはいくらなんでもヒデー(大笑い)。

 びっくりして警察官達が駆けつけたのですがトラックはすでに逃走した後。ローマンは大変に悔しがりますが、もうどうにもなりません。とりあえず「何かヘンな足音を聞きました」と証言したアコーディオン弾きを確保。留置場に泊まらせることになります。その時新たな登場人物。記者兼カメラマンのマリア・サブラハム嬢(ダリア・ラビ)です。彼女はローマンに話を聞こうとするのですが、「21歳の女性記者さんに扱えるような事件じゃないよ」と言われてしまいます。彼女は遺体の写真を撮影しただけで体よく追い払われてしまったのです。

 その時彼女に近づいてきた長身の若い男(レックス・バーカー)。彼はマリアに「取材を手伝ってあげまよう」と申し出ます。マリアは胡散臭いこの男を到底信用できなかったのですが、とにかく今は猫の手でも孫の手でも借りたい時。彼と一緒になってローマンを追いかけることになりました。

 そのローマン、ピサロのハンドバックを調べて一冊の本を見つけ出しました。そのタイトルが「悪魔の解剖学」 興味を引かれたローマンが目次を開きますと「第一章 犯罪と罪」「第二章 吸血鬼伝説」「第三章 人狼伝説」「第四章 マブゼ博士伝説」とあります。これではっとなったローマンは警察署に著者のブリテンシュタイン博士(ルドルフ・ファーナウ)の住所を問い合わせます。神父でもある博士の教会の場所を聞いたローマンはさっそく急行。マリアと若い男もその後を追ったのです。

 夜中だというのに快くローマンと面会してくれるブリテンシュタイン。マブゼ伝説について質問するローマンですが、「マブゼは犯罪の代名詞のようなもの」と分かったような分からないようなことを言われただけです(笑)。ローマンはピサロの写真を見せるのですがこれにもはかばかしい反応はありませんでした。落胆するローマン。この時用事があって部屋を中座するブリテンシュタイン。彼が出て行った後、現れたのはあの義足の男でした。と、ローマンはいつの間にか自分が部屋に閉じ込められていることに気がつきます。しかも何かが投げ込まれた、こ、これは爆弾だ!「ひーっ」物陰に隠れるローマン。どかんとバクハツします。この音を聞いて教会に駆けつけるマリアと男。二人の前にぼろぼろになったローマンが出て来ました。まるでドリフのコントのようです(笑)。

 ローマンはじろっと二人を見て「あー、あの女性記者さんか、それでそっちの若いのは誰かね」 男はローマンを脇に引っ張っていって、「警部、実はおれ、FBIのエージェントなんすよ」えっ、そうなんですか(笑)。「あのピサロの情報を送ったジョー・コモっていいます」

 と、その時頭上から不気味な声が聞こえてきました。「警告するぞ、私の後を追うものは死ぬ定めになっているのだ!」これはブリテンシュタインかと思ったローマンは彼を探しに飛び出していきます。そして一人になったのを見計らって奇妙な行動に出たのがジョー・コモ。彼はその声に向って話しかけたのです。「私はニック・スコーピオ、シカゴマフィアからの使いです。組織はあなた方との協力関係締結を前向きに考えています。しかし、決定するためにはもう一つ条件があります。あなた方の力を見せて欲しい」

 ジョー・コモはやっぱり組織の使いなのか、それともそうと偽って組織へ潜入しようとしているのか、今の段階では良く分かりません。

 翌日、警察署へ出勤したローマン。ロスから「あのアコーディオン弾きは帰しましたよ」と聞かされてかんかんになります。「このバカモーン!簡単に帰したりして組織の手のものに口封じされたらどうするんだ」「大丈夫っすよ、行き先は聞いてますから、ブリテンシュタインの教会へ行くそうですから」教会へ急行するローマン。しかし、時既に遅し。アコーディオン弾きが教会から出てきたところにトラックがツッコンで彼をぐしゃぐしゃにしてしまったのです。ローマンは丁度現場に居合わせたジョー・コモを車に乗せてトラックを追います。カーチェイスが続いてついにカーブを守りきれず転倒するトラック。ローマンは乗っていた犯人を見て驚愕します。「なんだ、これは刑務所にいるはずのサンドローじゃないか、一体全体どうなっているんだ」

 さっそく刑務所に行って所長と共に昨夜から病気で寝ているというサンドローの監房を確認するのですが、そこにあったのは強盗で服役中のディミトリアスの死体でした。ローマンは死体を調べて「やややっ、首に絞めた後がある、彼は殺されたのだ」付け加えておけばこのディミトリアスは義足。そう、義足の男は彼だったのです。そしてディミトリアスが刑務所のクリーニング工場で働いていたことからローマンは彼やサンドローが洗濯物配達のトラックを使って刑務所を出入りしていたのではないかと推測します。

 こうなりゃ残る手がかりはサンドローだけ。ローマンはサブラハム教授(ルドルフ・フォスター)、マリアのお父さん?にサンドローを尋問して貰うのですが、サンドローの精神と肉体はある種の薬物投与によって分離されているのが確認されたのです。「彼は誰かの命令を受けて動くだけのゾンビです」というジョー・コモ。教授はびっくりして「そんな技術があれば奴らは地球を支配できますよ!そう言えば数年前に患者を大人しくさせてコントロールできるという薬物が記事になったことがあった。」でも、教授、その人の名前を忘れていたのですな

 そして命令をどうやって受け取っていたのかというと、サンドローの耳に超小型受信機がついていたという・・・。ローマンがこれを外して自分の耳に当ててみると、本当に命令が聞こえてきたのです。「サンドロー、やれ!」と叫ぶ謎の人物。サンドローはとたんにぱっと立ち上がって窓に突進。外に飛び出してはるか下の道路にぐしゃ。

 建物から飛び出してサンドローを調べたローマン。死んでいることを知って「チクショー、またやられた」この時教授が「そうだ、思い出した、その薬を作ったのはアーっ!」教授、肝心の名前を言う直前にサイレンサー付のライフルで射殺されてしまったのです。ではサンドローの死体を解剖して薬を特定しようということになったのですが、この死体さえも何者かの手によって強酸をかけられ骨だけになってしまったのでした。ちなみにこのモルグの洗濯物を担当していたのがやっぱり刑務所の洗濯工場だったという・・・。

 ローマンは最後の手段として刑務所の電話を盗聴することにします。ローマンが服役していたD棟の管理責任者ボーマー(ワーナー・ピータース)が怪しいのではないかと考えたからです。ローマンはウルフを警察署へ呼び出して盗聴の件を伝えます。そしてついでに「あんたの命は狙われている、ボーマーに気をつけろ」と注意するのですが、ウルフが警察署を出て自分の車に乗り込んだとたんにドカーン!仕掛けられていた爆弾が爆発、ウルフは粉々になってしまったのです。

 さらにロスからジョー・コモについて重大なる情報がもたらされます。彼の指紋がFBI職員登録のリストとあわないというのです。ローマンはロスに彼の見張りを命じるのでした。

 ウルフの後釜になったのはもちろん、ボーマー。こいつは所長に就任するなり、所長室に怪しい装置を持ち込んでおります。このダイヤルをくりくりと調整しますと、壁に備え付けのテレビ受像機に人影が映って「ボーマー、いよいよアメリカに例の薬を持ち込んで世界を征服するぞ」とやけに景気の良いことを言い出します。「義挙の日時は13日の金曜日だ」ボーマー、びっくりして「13日の金曜日ってそんなああた、縁起の悪い」「ふはははは、その縁起の悪さこそが我らに似合っているのだ。13日の金曜日の夜に原子炉を破壊して、我らの世界征服が始まるのだ」

 なんだかえらいことになってきました。

 ジョー・コモも例のスピーカーに向って「えー、スコルピオですが、うちの条件はどうなりましたでしょうか」すると返ってきた答が「シカゴの組織には13日の金曜日まで待てと伝えろ。その日に我が力の凄さをお目にかけるとな」

 一方ローマン、八方塞の状況の中で教授の台詞を思い出しております。「そう言えばメディカルジャーナルという雑誌に数年前に患者を大人しくさせてコントロールできるという薬物という記事が載っていたな」 そうだ、この雑誌を調べて記事を見つけるのだ。ローマン、図書館へ急行します。ところが図書館のお姉さんは「あ、その雑誌のバックナンバーは借りられてますわ、ほんの20分前に。でもへんね、こんな雑誌誰も借りる人がいなかったのに、今日に限って二人も」ローマンあせって図書館の中を歩き回りほんの20分前に雑誌を借り出した人物を見つけようとします。

 はい、いました。それも旧知の人物、マリアです。しかも彼女はハサミ片手にその記事を切り抜こうとしていたのです。「ちょっと待ったァ!」あわてて彼女の手をつかむローマン。「一体全体どういうつもりなんだ」彼は問題の記事を読んでみます。「意思と神経システムに影響を与えうる合成麻酔薬」 著者の名前はジュリアス・サブラハム。ローマンはびっくりしてマリアの顔を見ます。彼女は頷いて、「そうよ、私の父よ」なんでも彼女のお父さん、サブラハム博士はスパイの罪で刑務所に収監されているそうで、彼女は父の使いという人からこの記事を切り抜くよう命令されたというのです。ちなみに彼女は父親は無実で何者かに陥れられたのだと思っております。

 さっそくマリアを連れて刑務所へ赴くローマン。「いや、あの囚人は一切の面会を許されていないのでありまして」と渋るボーマーに許可書を突き出したローマン、サブラハム博士の牢獄へ案内させるのでした。と、ここで意外な人物が登場。ブリテンシュタインです。彼は自分がサブラハムのスピリチュアルアドバイザーであるといい、ボーマーの代わりに案内すると申し出たのです。彼に従って牢獄へ入るローマンとマリア。この牢獄、なぜか実験室になっていてブリテンシュタインによれば「博士は自分が刑務所に入れられているとは思ってない。どこかの研究機関で研究を続けていると思っている」のだとか。どうやら刑務所に入れられたショックで頭がおかしくなってしまっているらしいのです。

 だから博士はマリアのことさえ覚えていません。ローマンが薬のことを聞いても「神は我らに落花生を与えり、しかしながら落花生を割っては下さらず」という訳の分からないことを言うばかり。ローマン、マリアはがっかりして帰るのでした。ところが、この謎の言葉についてマリアに聞いてみると「父が昔、よく言っていた諺だったわ」と言うではありませんか。これでローマンは博士の狂気が演技であることを確信したのです。「彼は今、悪の手の中に囚われている。君に危険が及ばぬように知らぬふりをしていたのだ」知らぬ振りをしていたって、親子であることは間違いないのですから、あんまり効果ないんじゃないかと思います(笑)。

 一刻も早く博士を刑務所から助け出さなくてはならない。そこでローマンが取った行動と言うのがジョー・コモの逮捕。「お前の正体は知っているぞ、お前はシカゴの組織のスパイ、スコルピオだな、でもそれは知らぬふりをしてやるから、その代わりに我々のスパイとなって刑務所に潜入しろ」という計画だったのです。さんざん嫌がったジョー・コモですが、こんなことを言われては同意するより他になし。

 でもこの後またロスより彼についての新情報がもたらされます。「あ、警部 FBIから連絡がきました。あの指紋の持ち主はFBIきっての敏腕エージェントだそうで」これを聞いたローマン、にやっとして「ふふふ、そんなことは分かっていたさ」おい、本当に分かっていたんか、おっさん(笑)。

 さあ、後はコモの情報を待つばかりと思ったローマンでしたが、なんとマリアが攫われてしまったのです。あのトラックが近づいてきて荷台の窓から黒い筒がニューッ!あ、あれはピサロをやっつけた火炎放射器だ、わあ、マリアもこんがりと、と思ったのですが、今度は発射されたのが粉末の麻酔薬。悪漢どもは意識を失ったマリアをトラックへ放り込んで遁走します。

 また、ローマンに怪しい電話。「ローマン、お前は手を引け、これが最後のチャンスだぞ」ローマン、この電話のバックに流れるピアノの音に「は、これはビンボーバーのピアノ」と気付いて急行。ボスのオフィスがあるという二階の部屋に飛び込みます。ここには影をまとった人物がおりまして、「ふふふ、さすがはローマン、よくココが分かったな」

 謎の人影はローマンに買収を持ちかけます。「1,000万でどうだ」これはドイツマルクですかね。ローマンはふんと鼻を鳴らして「あいにくとそんな大金の使い方を知らないのでね」と断ります。カッとなった人影は「バカめ、私の与えた最後のチャンスを無駄にしおって」と叫びローマンを射殺しようとしたのですが、ローマンがいち早く反撃、撃ち殺してしまいます。「よし、マブゼをやっつけた」ガッツポーズのローマンでしたが、そうは問屋が許さないじゃなかった卸さない。どこからか聞こえてくるマブゼの声。「ふふふ、ローマン、そいつは単なる影武者だ。私の部下だったのだがいらんことを知りすぎてしまったので、君の力を借りて始末したのだよ。どうもありがとう、ローマン君」悔しがることしきりのローマンであります。

 さて、刑務所に潜入したジョー・コモ=スコルピオ。さっそくマブゼに薬品室に呼び出され「お前は一体全体何をしておるのだ」と声による尋問を受けるのです。スコルピオは涼しい声で「いや、ローマンにスパイやれって言われちゃって。でも安心してください。私はマブゼさまのお味方ですよ」調子の良い奴だ(笑)。それでもボーマーあたりはまだ彼に対する疑いを捨てず、所長室に常駐するようになったマブゼに「奴はやっぱり怪しいと思いますよ、放っておくんですか」「大丈夫だ、薬を注射すれば奴がどんな目的でここに来ていようとも我々の操り人形となる」

 ジョー・コモはその後、サブラハム博士と会うことに成功します。「ぬぬ、誰だお前は」と身構える博士の前で例の諺、「神様が落花生をくれてどうかした」を唱えてみると博士はみるみる顔を明るくして「そうか、君はマリアからその諺を教わったのだな。君はマリアの味方なのだな」博士、これですっかりジョー・コモに心を許し、いずれ彼に特性麻酔薬の注射がされるであろうこと、注射されたが最後彼は意思を奪われてしまうこと等々をアドヴァイス。そして博士は懐から薬を取り出して、「さ、注射の時にこれを服用しなさい。これは解毒薬だ。でも注射の効果があったようなフリをしなくてはいけないよ。そして一刻でも早く警察にマブゼのことを知らせるのだ」

 そして博士の言葉どおりにジョー・コモに注射が行われます。そして原子力発電所襲撃のためのケーブル切断に借り出されるジョー・コモ。えー、これは一般の道路工事を装って地下埋設の電線を切っちゃおうというもの。この時隙をみてランプにメモを挟むジョー・コモです。彼の目論見どおりメモは警察に回収されローマン警部に原子炉襲撃計画が知らされたのでした。ローマンは襲撃計画に対処するために緊急会議を開きます。これがスパイの手によってマブゼたちに知らされた!マブゼとボーマーはすぐに「スコルピオの奴が怪しい。本当に薬が聞いているのかテストしよう」ということになります。

 夜中に寝ているジョー・コモを叩き起こして「さあ、すぐにランドリールームへ行け」彼が行ってみるとそこにいたのはなんと縛られたマリア。びっくりしたジョー・コモ、思わず「わあ、マリアじゃないか、一体どうしたんだ!」はい、これで薬の効果がないことが分かってしまいました。「テメー、この裏切り者め、そこで死ね」怒りの声を上げるマブゼ。同時にランドリールームの扉がロックされ壁から水がどばーっ。こんなややこしいことをしないで、撃ち殺せば簡単じゃないかと思うのですが(笑)。

 マブゼはついに大号令を発します。「こうなったら13日の金曜日まで待っておれぬ。今すぐ原発を襲撃するのだ!」続々と出撃する囚人達。マブゼ・ボーマーも車で同行します。この車からはメガホンで洗脳効果を高めるために「私の唯一にして絶対のマスターはマブゼ博士」という文句が繰り返し流されているという・・・。近所の住人はきっと、この夜中にうるさいことだと思っていたのに違いありません。原発に殺到する囚人達。しかしそこにはすでに万全の迎撃準備を整えたローマンたちがいました。彼らに銃撃され総崩れとなる囚人達。マブゼとボーマーはこら、いかんと車で逃走します。

 一方水攻めにあっているジョー・コモとマリア。壁を崩そうとしたのですが、鉄板が入っていて無理。あ、天井にパイプがあるぞ、これはなんだ、ガス管だ。ジョー・コモはこのパイプを折ってガスを充満させます。そしてマリアと水中にもぐり、伸ばした手でライターを点火。どっかんと爆発が起こってドアを吹き飛ばしてしまいました。九死に一生を得た二人は所内でブリテンシュタインを発見します。彼は「サブラハム博士はマブゼに誘拐された」と二人に教えるのでした。

 ジョー・コモはローマンと合流。車でマブゼとボーマーを追いかけます。カーチェイスが続いてついにマブゼの車が運転を誤り横転してしまったのです。今度は走って逃げるマブゼとボーマー。博士は救出され、またジョー・コモによってボーマーが捕らえられます。残るはマブゼのみ。駅の引込み線でようやく追いついたローマンは彼の顔をはっきり見て「お、お前はウルフじゃないか」あの死んだと思われていたウルフは実は身代わりだったという・・・。マブゼは笑いながら、「ワハハハ、我輩はウルフに化けて刑務所を支配していたのだ」マブゼは顔面から特殊なマスクをばりばり剥がして、「ワハハハ、我輩の素顔を拝ませてやろう」マブゼはさっと列車に飛び乗り、動かして逃げようとします。「ワハハハハ、さらばだ、また会おう、ローマン君!」えー、しかし、マブゼ、うっかりと列車を逆方向に動かしてしまったので、他の列車と正面衝突してしまったという・・・(大笑い)。マブゼが使った貨車にはガソリンが満載してあったらしく大爆発が起こります。呆然として見つめるローマン。

 事件は解決しました。しかし、遺体が見つからなかったため、マブゼが死んだとは信じきれないローマンは警察署の窓から街を見下ろして物思いに耽っております。ナレーションが「街を行きかう人々の誰もがマブゼになりうるのだ」と言ったところでエンドマーク。

 いやあ、古臭い映画だけど実に面白い。全体のテンポが良く、次々と事件が起こって飽きる暇がありません。展開に多少の無理がありますが(笑)そこは気持ちよくゆるしてあげようではありませんか。

 モノクロ・スタンダード モノラル音声 画質はそれなりに良し。黒浮きが目立ちますが、それも許容範囲内です。音質はクリア。台詞が非常に聞き取りやすい。12枚のディスクに50本の映画を収めたNightmare Worlds 50 Movie Pack CollectionMill Creek EntertainmentのDVD。

           エロの冒険者 
       HOMEPAGE http://homepage3.nifty.com/housei/ 
      SFシネクラシックス 輸入DVDでみるSF黄金時代(笑)

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