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2009年6月16日 (火)

8月15日(月) 『日本以外全部ちんつぶ』

 日本を除く全世界で男性性器が呟きだしたというSFパニック超大作。プロレスラー 三沢光晴、試合中の事故で死亡。享年46。ニュースでは事故直後の映像がたびたび流されており、ぴくりとも動かない三沢を取り囲んでおろおろしているレスラーたち、懸命に心臓マッサージを続けるリングドクター、救急隊員たちの姿に胸を打たれる。経過を見守っていたファンたちはちょっと場違いだけれども、いかにもプロレス試合会場らしく、「三沢、三沢」の大コール。ほろりときてしまった。

 ご冥福をお祈りします。

 仕事はまあ、いろいろあった。物件の一つで壁に血痕があってびっくり。すわ殺人事件かと思ったのだが、よく見てみるとどうも鼻血のようである。乾いて壁にこびりついた状態になっていたので落ちないかもと思ったけれども、濡れ雑巾でこすったら案外簡単に綺麗になりましたよ。昼飯はソーメン二把、夕食は鯵の南蛮漬け二尾、生野菜、鯛の刺身、生卵でゴハン一膳、玉ねぎ・わかめ・もやしの味噌汁。ビール一缶、〆のコーヒーは如例。

 それからハイビジョン録画の『百万円と苦虫女』を見る。蒼井優、やっぱり上手い。非常に抑えた地味な役どころながら、要所要所で存在感を発揮。鈴子という人間にはっきりとした血肉を与えている。そして人間関係から逃げ回る鈴子、逆にいじめっ子たちへ立ち向かう決意をした弟の対比が鮮やかで、さわやかな感動を与えてくれる映画であった。

 良くできた映画であると思うけれども、ちょっと演出のミスとしか思えない事象あり。鈴子は森山未來演じる中島という大学生と恋に落ちる。しかしその雲行きは新入りの女の子の出現によって危うくなり、ついに中島は鈴子から金を借りるようになる。この時の中島の卑屈さはうしろめたさに満ちており、彼はこの時点で新入りの女の子と浮気、そのために金を借りているという風に見えるのだ。さらに中島の借金は続いてついにはセックスの後、「一万円貸してくんない」これに鈴子がOKすると、くるりと背を向けて寝てしまうようになる。普通、こんな描写されたら「ああ、もう愛情がないのだなあ、こいつは、蒼井優相手に何、贅沢こいとんねん」って思いますよねえ(笑)。

 だから、本当は鈴子は100万円貯金したら他のところへ行ってしまうような女なので、金を貯めさせないために借金を続けていたという中島の本心にまったくリアリティが感じられないのである。そのために、退職の日に今まで借りた金を返す中島。ぼうっと落ち込む中島、新入りの女の子に「いいんですか、誤解させたままで、100万円ためると行っちゃうから、それをさせないためにお金を借りていたんでしょ」と言われて立ち上がる中島、駅へ自転車を飛ばす中島・・・が鈴子の都合の良い妄想ではなかったのかとさえ思ってしまう。

 いや、いっそ本当に妄想にして、ラストに新入りの女の子とよろしくやっている中島の姿をだしたら、よほどすっきりしたのではないかって、それじゃ、感動が台無しっすよ(笑)。

 ハイビジョン画質は秀麗。若干黒の引き込みが早く黒つぶれも出ていたけれども、欠点はそのくらい。音声はステレオ、BGMの品位が高く、またサラウンド音場もなかなか充実していた。

 シャワーを浴びて午後11時半から『未知空間の恐怖/光る眼』(『village of the damned』 1960年)を見る。3年後、立派な少年少女に成長した子供たち。しかし彼らの存在はいまやミドウィッチ村にとって悩みの種でした。彼らにちょっかいを出したほかの子供が奇妙な事故に会うようになっていたのであります。しかも彼らはどうやら人間の心が読めるらしく、それでますます嫌われていたのでした。

 これをたいそう心配しているのがバーナード少佐で、彼はゴードン博士に「あの子達には高い知能があるわ、でも底意地悪いでー、何するかわからへんし、危険や」ゴードン博士はもう反論。「そんなアホなこといいないな、あれも人間や、真心で接すればそのうち心を開いてくれるわ」

 二人の意見は平行線をたどるばかり。そのまま二人はロンドンで行われた防衛会議に参加します。そこで報告されたのはこの不気味な失神、妊娠事件はミドウィッチ村だけではなかったということ。オーストラリア北部の町では同じく失神事件は発生し30人の子供が誕生したというのです。そして不可解なことにみんな誕生から10時間以内に死亡していたのでした。あるイヌイットの村では10人の子供たちが誕生。しかし、黒髪の親から金髪の子が生まれるのはタブーだということで全員殺されます。そしてソ連では二件が発生していました。そのうちの一件は他と同じように死亡したのですが、残る一件の子供たちは生存。政府機関によって高い教育を受けているそうであります。

 会議に出席していたカーライル博士(キース・ピオット)この子供たちは突然変異ではないかと主張します。またスミス教授(ジョン・スチュワート)は別の天体から特殊なエネルギーが放射されたのだという説を提示。感官諤々の議論となるのでありました。

 この種の議論に決着がつくわけもなく、業を煮やしたバーナード少佐、「あの子達は早急に隔離せえへんとあきませんな」しかし、やはりゴードン博士が反対して、「あんた、そんなことしたら科学上の重大なチャンスを失ってしまうがな。子供たちの脳は集団知能ですねん、一人が知ればその知識は残り全部の子のものとなる。これを上手く利用すれば戦争や飢饉・疫病をなくすことだって夢じゃおまへんのや」

 ゴードンは村の一軒家に子供たちを集めて集団生活をさせることを提案します。そして彼自身が子供たちの教育にあたると言い出したのでした。バーナード少佐はなおも反対したのですが、このゴードン博士の案が採用されることになったのであります。

 懸命に子供たちを教育するゴードン。しかし、その努力は報われませんでした。彼らのパワーは日に日に増大し、デヴィッドは「前は駄目だったけど、今なら飛行機まで力を届かせることができますよ、お父さん」と非常に不気味なことを言い出します。

 そして決定的な事件が起こりました。村人 エドワード・ポールの運転する車が子供たちの一人を危うく轢きそうになったのです。何も怪我は無かったのですが、子供たちの怒りが爆発。光る目でエドワードを睨みつけると、操られた彼は車に再び乗り込んで発進。そのままレンガ塀に激突してしまうのです。車が爆発してもちろん、エドワード死亡。

 村でこの事故に関する裁判が開かれます。一部始終を目撃してアンシアが証言台に立つのですが、どうやら子供たちに操られたらしく、肝心の部分の記憶がありません。結局、この裁判は子供を轢きそうになったショックで錯乱したエドワードがレンガ塀に激突したということで決着します。しかし、これに納得いかなかったのがエドワードの兄、ポールでした。彼は立ち上がって叫びます。「弟はこのくそ餓鬼どもにやられたのや、この人殺しめ」

 ポールの怒りは収まらず、家からライフル持ち出してきたのであります。彼らは歩いている子供たちにライフルの狙いを定めます。これを見て仰天したゴードン博士は彼に走りより、「あかん、銃やら持ってきて何するつもりやねん、やめなはれ、やめなはれ」ポール、しぶしぶと銃を降ろしてその場を立ち去ろうとしたのですが、子供たちがそうは問屋が許さないじゃなかった卸さない。彼らの目がぴかーっと光ります。そして操られたポール、自らライフルの銃口を喉もとに当ててズドン。頭が吹っ飛ばされてしまいました。

 さらにバーナード少佐にロンドンのレイトン将軍から恐ろしい知らせがもたらされます。ソ連が核砲弾であっちの子供たちが暮らしていた村を攻撃したというのです。村はすっかり子供たちに操られ、軍隊で鎮圧しようとしても同士討ちをさせられる。ならば遠距離から警告なしで村ごと消滅させるしかないというソ連の苦渋の選択だったのです。

 そしてパブで飲んでいた村人たち、その中の一人が酔ってメートルを上げ、「あいつらの思い通りにさせたらあかん、みんな殺されるで、やられる前にいてもうたれ!」「おお、いてもうたれ、いてもうたれ」10数人がたいまつを手に子供たちが住んでいる屋敷へ向かいます。しかしソ連の軍隊さえころりとやられてしまった相手に暴徒が敵うすべもなし。先頭に立っていた一人がデヴィッドの光る目にやられ硬直します。この時落とした松明の炎が彼の体に燃え移ってしまいました。熱さに目を白黒させるこの男、しかしデヴィッドの力で動けません。とうとう生きたまま丸こげになってしまいました。

 この光景を目撃したバーナード、あまりの凄惨さに息を呑みます。そして我慢できなくなった彼は子供たちの家に突入、今の行為を問いただすのです。「あれは人殺しじゃ、おまえら、なにしてけつかる!」デヴィッドは涼しい顔で答えます。「法律は我々を守ってくれません。外国の仲間が殺されたことを知っています。我々はなんとしても生き延びなければなりません。どんな犠牲を払ってでも、あなたにも邪魔はさせませんよ」子供たちの目がぴかーっ。バーナード、硬直してしまいます。

 もっともこれは子供たちの警告でした。まもなく元に戻るバーナード。その時、ゴードンの家にふいにデヴィッドが現れました。彼は驚くゴードンに「お父さん、攻撃を避けるため我々は出発します。繁殖可能になるまで隠れるのです。ですから、お父さん、脱出と隠れ家の手配をお願いします。だまそうとしても無駄ですよ」

 ゴードン、これで決意を固めた様子。彼らが怪物になるのを放っておいたのは自分だ、もうこれ以上彼らの好き勝手にはさせん。ゴードンはアンシアとバーナードをロンドンに行かせるのでした。そして彼はダイナマイトを使った時限爆弾を用意、これで子供たちを吹き飛ばそうというのです。

 子供たちの屋敷へ赴きます。でも普通なら考えを読まれて爆弾の存在を察知される筈ですが、そうはなりません。何故ならゴードンは「レンガの壁」という言葉を一心不乱に考えることで心を読まれることを防いでいたのです。彼が何かを隠していることに気がついた子供たち、目をぴかぴか一斉に光らせて思考を探ろうとします。この攻撃にゴードンが考えているレンガの壁がぐらぐらとゆれ、ヒビが入り始めました。心理障壁の揺らぎを崩壊するレンガの壁にたとえた秀逸なヴィジュアルイメージです。

 車でロンドンへ向かっていたアンシア。言いようのない不安を覚えて車をUターンさせます。

 耐えるゴードン、あと一分だ。さらに激しく揺れるレンガの壁、ああ、ついに崩れて爆弾が見えた。はっとする子供たち、その瞬間、セットしておいた時刻になってダイナマイトがよー、ダイナマイトがよー、大爆発。その炎を見たアンシア、全てを悟って絶叫するのでした。

 燃える屋敷。その中から怪奇な目が子供たちの数だけ飛び出してきて・・・エンドマーク。

 その後だらだら読書。「ミッドナイトイーグル」を読む。あー、面白くねえ。就寝は午前3時。しかしうつらうつらするばかりで本格的な睡眠は2時間も取れなかったのではないか。

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