« 『宇宙快速船』1961年 | トップページ | 6月22日(月) マイミク、マイミク、僕らは鉄板の上で焼かれていやになっちゃうよ »

2009年6月23日 (火)

『怪獣ゴルゴ』(『GORGO』 1960年)

 

『怪獣ゴルゴ』(『GORGO』 1960年)

 20年ぐらい前に買った輸入LDを引っ張り出してきました。やれ、LDは古くなるとノイズが入る、カビが生えるなど言われておりましたが、何、そんなことはぜんぜんなくってそれなりの画質(笑)で楽しませて貰いましたよ。

舞台はアイルランド近海、ラナという島の近く。夜の海がぱっと映りましてタイトルがどーんと出ます。そしてエンドクレジットが続きます。これが終わったかと思うとすぐに海からごごごごっとせり出してきた火山の噴火に襲われる海底探査船。噴火で恐ろしい波が起こりまして探査船は翻弄されます。危うく転覆しかかったのですが乗組員の必死の努力でなんとかそれだけは回避することができました。しかし、そのあまりの波の力の強さにスクリューが壊れてしまったのです。

 この探検隊の長であるジョー(ビル・トラバース)とサム(ウィリアム・シルベスター)は故障箇所を調べて「思ったよりは酷くないが修理に3日間ほど掛かるな」と結論します。ならば水の補給が必要だということで二人はボートでラナ島へ向かったのでした。ところがラナ島の方も昨晩の津波にやられていて港など大変な被害を受けております。サムは忙しく立ち働く島民に「港の責任者はどこかね」と聞いて「あー、忙しいだに、何のようだ、責任者?あ、ほれ、あっちじゃ、あっち」と邪険に扱われてムッとしております(笑)。

 まあ、それでもとにかく島民が指差した方へ歩いていきますと家があった。ははあ、ここだなとノックをしますと出てきたのは幼い子供。彼に「パパはおいでかね」と聞くと子供は首を振って「ううん、おいらにはパパはいないんだ。うん、ここは港の親分の家だけど今いないよ、おいら、その人のことを手伝っているんだ」

 この子供、ショーン(ヴィンセント・ウィンター)は「親分は考古学者なんだ」と言い出します。そして二人に家の裏手の倉庫を見せてくれるのでした。そこにはバイキング時代の剣や槍など貴重な品物がたくさん。蛇のような頭を持った怪物の船首飾りもあります。「この怪物はね、オグラっていうんだ、本当だよ」得意げに話すショーン。いわゆる伝説の怪物ということなのでしょう。すっかり圧倒されてほうほうと頷くばかりの二人であります。

 と、ここで港の親分(笑)、マッカーティン教授(クリストファー・ローデス)が登場。ジョーとサムは「あ、お邪魔してるっす、あの、船の修理をしたいんで、23日停泊させて欲しいのですが」と丁寧に頼むのですが、あにはからんや烈火のごとく怒り出す教授です。「ばかもーん!何者であれ、この島で24時間以上滞在しようとするならば政府の許可が必要なのだ、すぐ出て行きたまえ。何、水、水はやるから、さあ、さあ、早く早く」

 びっくりしてボートに戻る二人です。教授のあまりに性急な態度を怪しんだ二人、「あいつはきっと何か隠しているのに違いないぞ」 それでボートに乗って島の周辺をうろうろ(笑)。そうこうするうちに島民のボートがたくさん集まっているのに出くわします。何をしているのか聞いてみると、何でもダイバーが二人行方不明になったのを探しているらしい。と、いきなりジョーとサムのボートの近くにそのダイバーの一人が浮上。急いで助けあげてみると、彼が握っていたのは金貨ではありませんか。「なるほど、あの親分はこれを隠そうとしていたのだ」と頷きあう二人。

 この後ダイバーはふっと死んでしまいます。目だった外傷も潜水病に掛かった風でもないのにどうして死んでしまったのか。ジョーとサムはダイバーの怯えたような死に顔から「彼は海底で何かを見て、恐ろしさのあまり死んだのではないか」と考えるのでした。

 そんなことがあったのにも関わらず金貨に目がくらんで海へもぐる二人。ダイバー一人が行方不明でもう一人は謎の死を遂げたというのにようやりますな。そして案の定、海中で二人は巨大な生物を発見、泡を食って海上へ逃げ戻ったのです。

 その怪物は早くもその夜ラナ島へ上陸してきます。ダイバーを探していた島民の皆さんが突如現れた怪物に銛を打ち込むのですが効果なし。怪物は港に上がりこんで漁船をぶっ壊すなどやりたい放題です。そしてこの怪獣をみて何故か喜んでいるのがショーン。「うわー、あれがオグラだ、凄いなあ」たまたま居合わせたジョーとサムは焚き火から燃える板を取り出して怪物に投げつけます。これがどうやら効いたようで明らかな苦痛の声を上げる怪獣。これに勇気付けられた島民の皆さんも同じ攻撃を仕掛けて、怪獣、ついに夜の海へ退却していったのでした。

 ちなみにショーンはみんなが火のついた板を投げつけ始めますとベソをかいて「やめて、やめて、そんなことしちゃ駄目だ」だって。

 さて、この怪物がいては海底に眠っているお宝を見つけることはできないということで、ジョーとサムは早速にゴルゴ捕獲作戦を開始。ジョーが小さな潜水球に乗って海中を捜索します。と、いきなり怪獣出現。怪獣は何のためらいもなくジョーの潜水球を抱きかかえ押しつぶそうとします。ジョーは船上のサムに「ヒーッ、出た、出た、出たァ!」サムは船員に指示してエンジンを停止させると、「よーし、この下にネットを下ろせ」このネットを怪獣に被せて捉え、ウィンチで引き揚げようという作戦のようです。

 そんな卑しくも怪獣たるものがそんな網とウィンチで捕まってたまるかいと思ったのですが、怪獣、意外とあっさり揚がってきちゃった。

 「太古の怪獣捕わる!」のニュースが全世界を駆け巡ります。この時点でお宝発見作戦はなかったことになってしまいましたけど(笑)。

 火山の爆発で目覚めた太古の怪獣が捕獲されたというのでもう世界中大騒ぎ。早速イギリス政府はダブリン大学のヘンドリックス教授(ジョセフ・オコーナー)とフラハーティ教授(ブルース・シートン)を派遣、ジョーとサムに怪獣の徹底的な調査を申し入れさせます。ジョーとサムは「あ、いいっすよ、これからイギリスへ運びますから、到着時にお願いします」でもその時丁度、サーカス興行主のドルキン(マーティン・ベンソン)から「コウギョウノケンリョウカイ、カイジュウユソウイソゲ」という電報を受け取っていたのですが(笑)。

 さて、怪獣をロープと網で拘束し、船の甲板に乗っけます。これでロンドンまで運んでいこうという算段。ところが夜になったら物陰から子供が出てきた。あ、あれはラナ島のショーンだ、どうやら、密航したようです。彼は怪獣に近づくと「僕が海に返してあげるからね」と囁くと網を切り始めます。これを見つけたジョーとサム、「なんてことするんだ、このガキが!」二人掛りでショーンをボコボコにして船室へ放り込んだのです・・・というのはウソ。さすがに子供に手を出すわけにはいきませんから船室へ入れただけ。この時ショーン、「あれを返さないと大変なことになるよ」と叫んでおります。

 さて、程なく船はロンドンへ到着。これからすぐに展示会場の公園へ運ばれることになります。これで怒ったのが二人の教授、「あの世界的な大発見を見世物にするのか」「検疫もしないでロンドンに持ち込むなんて何考えているんだ、未知のバクテリアがついていたりしたらどうするんだ」もっともな話でございます(笑)。ドルキンは慌てて「まあ、まあ、展示会場で研究をしていただきますから、ここはどうか、勘弁を」と言って二人をなだめます。

 この後展開される怪獣輸送作戦。トレーラーに麻酔剤たっぷりブチこんだ怪獣乗っけて「GORGO」と書いたシートを被せます。そして先導車に導かれてロンドン市街をパレード。動物にたっぷり麻酔剤をブチ込んで市中引き回しってのは動物愛護の意識が強いイギリス人には受けないような気がするのですがねえ(笑)。

 そして展示会場へ到着。ジョーとサム、おまけにショーンも来ています。この会場で記者会見をするドルキン。「ゴルゴという名前はどうしてつけたのですか」「何しろ怪獣ですからな、迫力がありますからな、ゴーっと襲ってきてルーと唸ってまたゴーっと襲ってくる。だからゴルゴなのです」ってこれはウソですからね(笑)。ドルキンはちゃんと「古代の怪物ゴルゴンからとりました」って言ってますからね。

 その夜いよいよゴルゴを巨大な檻の中に移す作業が行われます。まだ意識のないゴルゴをクレーンでトレーラーから下ろし網とロープを取り外します。と、この時血気にはやった記者が一人飛び出してきて、写真撮影。このバカ、ストロボを使ったものですから、その光でゴルゴが目を覚ましちゃった。ゴルゴ、がおーっと唸ると立ち上がり大暴れです。トラックは蹴飛ばすわ、象に尻尾アタックかますわ、もう大変。

 しかし、ジョーたちはこんな場合の対処法も考えていました。ラナ島でゴルゴを追い払ったのは火、これを応用すればゴルゴもコントロール可能ということで、火炎放射器を持った二人の男が登場。ぼーぼー火を噴きつけてゴルゴを下がらせます。そのまま檻の中へ追い込んではい、扉を閉めちゃった。ようやくゴルゴは檻の中に落ち着いたのです。もっともこの時尻尾アタックを食らって一人死んでしまいましたが。

 さて、いよいよゴルゴの展示が開始されます。夜の会場で呼び込みをするドーキン。「よってらっしゃい見てらっしゃい、世紀の大怪獣ゴルゴだよ、一人5シリング、たった5シリングで世界の八番目の謎が見放題、坊っちゃん、嬢ちゃん、おいでなさい、おいでなさい」うん、確かに5シリングは安いと思います。

 会場は円形となっておりまして、中央の広場でゴルゴがうおーうおーと吼えております。その周囲を擂り鉢状の観客席が取り囲んでおりまして、もう超満員。売り子もこの盛況に興奮して「えー、おせんにキャラメル、いかがッスかぁ!」と声を張り上げております。

 興奮しているのはジョーも同じ。「このまま順調に行けば俺たちあっという間に大金持ちだよ」とほくほくしております。しかし、相棒のサムは浮かぬ顔。「フランクがやられたんだぞ」フランクとは檻に入れる際の騒動でゴルゴの尻尾アタックにやられた人でしょうか。「奴には奥さんと二人の子供がいたんだ。かわいそうで仕方ないよ」「じゃ、その分お金を弾めばいいじゃん」「そんな問題じゃないだろう」二人がちょっと険悪になりかけたその時、二人が住んでいるトレーラーハウスの電話がなります。

 これがヘンドリックス教授とフラハーティ教授からで「大変なことが分かったからすぐ来て欲しい」というのです。二人はちょっと飲んでいたのにも関わらず(笑)車でダブリン大学へ駆けつけるのでした。

 フラハーティとヘンドリックスの言う大変なこというのはもちろんゴルゴ。彼らが捕らえて公開しているゴルゴは子供であるということが判明したというのです。驚くジョーとサム、「す、するとどっかにもっとでっかい奴がいるってんで?」フラハーティとヘンドリックスは頷いて「体長200フィートぐらいかな」「それも最低限だ」

 早速次の場面で親ゴルゴ登場。ゴルゴは夜のラナ島を急襲、村を全滅させてしまったのです。あのマッカーティン教授も家もろとも踏み潰されてしまいました。

 ジョーたちはラナ島壊滅すという知らせを海軍将軍のブルックス将軍(バジル・ディグナム)から受けて呆然とします。サム、思わず、「おい、ゴルゴを今のうちに返しちゃおう、でないと大変なことになるぞ」と言ったのですがジョーはまったく取り合いませんでした。「何を馬鹿なことを言うのだ、みすみす金持ちになるチャンスを逃そうっていうのか」という理屈ですね。

 さて、イギリス海軍はアメリカ空母の協力を受けて・・・というか、要するに流用フッテージなのですが(笑)ゴルゴ探索を開始。F-9Fパンサーやハンター戦闘機が大空を飛び交います。飛行艇、コルベット艦まで動員した捜査でついにゴルゴを発見。すぐさま艦砲、機関砲、魚雷の対水上戦闘フルコースで攻撃を開始したのですが効果なし。逆にコルベット艦がゴルゴによって轟沈させられてしまう始末。

 責任を感じたサム、べろんべろんに酔っ払ってショーン少年が「危ないよ、ゴルゴに殺されちゃうよ」と止めるのにも関わらずゴルゴの檻の扉を開けようとします。ここで丁度良くジョーが戻ってきまして、「何をするんだ」とサムのあごにパンチ。ジョーは危ういところで檻の扉を閉めることができました。

 こんな騒動の中、ゴルゴは着実にイギリスはロンドンへと近づいてきております。海軍は潜水艦による魚雷攻撃を敢行しますが効果なし。防潜ネットを張ってみたのですが、やっぱり駄目。ゴルゴはこれを簡単に破ってテムズ川河口に姿を現したのです。

 軍隊が出動し、ガソリンをテムズ河に撒き散らします。これに火をつけてゴルゴを追っ払おうとしたのですが、ゴルゴはひるみません。逆に見物に来ていた若者が火に巻かれて死んでしまいましたとさ。

 ついにロンドン市街に非常警報が発令されます。

 兵士や戦車が出動。テムズ河河口に陣を敷いてゴルゴを待ち受けます。そして照明弾が発射され、ゴルゴの姿が確認されるやいなや射撃開始!しかしゴルゴにはまったく通用しません。逆にロンドン橋を破壊され、落ちてきた瓦礫が兵士達を押しつぶしてしまったのです。

 これを実況しているレポーター「わあ、ロンドンの名物がまるでマッチ棒のように潰された!」と叫ぶのがおかしい(笑)。

 戦車砲や銃弾が通用しないのならば今度はミサイルでということになって、自走ミサイル部隊が登場。ゴルゴに向かって一斉に発射するのですが、これもやっぱり効果なし。今度はロンドン塔をぶっこわすゴルゴ。先ほどと同じように崩れてきた瓦礫がミサイル部隊を押しつぶしてしまいました。

 えー、瓦礫に押しつぶされているのは何も兵隊ばかりではありません。逃げ惑う人々を同じように押しつぶしております。

 そんな中、ジョーとサムが目を離した隙に兵隊を運んでいるトラックに潜り込んだショーン。どうやらゴルゴを見に行こうというつもりらしい。これに気がついたジョーとサム、慌てて車で追いかけます。そして避難民でごった返す市街でゴルゴを眺めているショーンをやっと発見。ジョーは彼を連れて目の前に迫るゴルゴから逃げ出します。

 そして他の避難民と同じく地下鉄構内へ逃げ込みます。もう中は人でいっぱい。「押すな、バカヤロー」「キャー、どこさわってんのよ」「指入れないでー」という怒号が飛び交っております。ショーン、不思議そうな顔で「ジョー、指入れるなってどういうこと」と尋ねたら「バカ、子供は知らなくっていいの」と怒られたという・・・。

えー、これは松本零士先生の「戦場まんがシリーズ」がネタとなっております。

 しかし地下鉄もゴルゴに掛かっては安全ではありませんでした。突進してきたゴルゴが地下鉄を踏み抜いてしまったのです。ジョーとサムはいち早く奥に逃げ込んで助かったのですが、他の群集は瓦礫に押しつぶされたり流れ込んできた水でおぼれたりで全滅ですよ。

 そしてトラファルガースクエアに姿を見せたゴルゴ。禍々しく輝く「GORGO」の電飾看板をぶっ壊します。ブルックス将軍はこの段階にいたってついに航空攻撃を決意。F-100スーパーセイバー部隊に出動を命じるのです。シュバー、シュバーっと放たれるミサイル。やっぱりゴルゴには効果なし。代わりに周囲を火の海にしちゃいました(笑)。

 ブルックス将軍、今度はヘンドリックス教授とフラハーティ教授を呼んで「あの怪物めを感電死させるためにはどれくらいのパワーが必要なのですか」「ふーむ、200万ボルトぐらいですかな」「いやいや300万ボルトは必要でしょう」二人の教授の答えに100万ボルトにも及ぶ差があるのが気になりますが(笑)とにかく「電流作戦」が開始されます。この作戦は子ゴルゴの檻の周囲にクレーン車を使って電線を張り巡らし、ここへやってくるであろうゴルゴをやっつけるというもの。兵隊さんたちは大急ぎで準備に取り掛かります。その中にジョーとサムも混じって働いております。いまさら、こんなことをやっても子ゴルゴを捕まえて見世物にし、結果的にロンドン壊滅を招いた罪は消えないのであります(笑)。

 ようやく準備完了。ほどなくゴルゴがやってきます。ブルックス将軍は「よーし、通電開始!」送電線に触れたゴルゴが苦悶の叫びを上げます。「うむ、効いているぞ、もう少しで奴を倒せる。君、もっと電圧を上げなさい」部下がびっくりして「いや、これでもう一杯ですよ、発電機が焼けきれてしまいます」「いや、かまわん、あげるのだ、責任はわしが取る」「そんな将軍、東宝怪獣映画じゃないんですから駄目ですって」そんなことを言っているうちにゴルゴ、送電線を引きちぎっちゃった(大笑い)。

 ゴルゴの親子の対面です。子ゴルゴを見た親ゴルゴ、急に大人しくなって彼をつれて海へ向かいます。その姿を見たショーン、「ゴルゴが戻っていくよ」と呟きます。

 これでエンドマーク。

 このラストを見てブルックス将軍、憮然として「こんなことなら最初っから子供を返しておけば良かったんだ」と言ったとか言わなかったとか。

カラー、レターボックスのワイド。モノラル音声。画質は暗部にべったりノイズがのっており、あまり高品位とは言えません。モノラル音声は良好。ROAN GROUPLD

 エロの冒険者 
       HOMEPAGE http://homepage3.nifty.com/housei/
      SFシネクラシックス 輸入DVDでみるSF黄金時代(笑)

|

« 『宇宙快速船』1961年 | トップページ | 6月22日(月) マイミク、マイミク、僕らは鉄板の上で焼かれていやになっちゃうよ »

コメント

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)




トラックバック


この記事へのトラックバック一覧です: 『怪獣ゴルゴ』(『GORGO』 1960年):

« 『宇宙快速船』1961年 | トップページ | 6月22日(月) マイミク、マイミク、僕らは鉄板の上で焼かれていやになっちゃうよ »