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2009年7月24日 (金)

『デビルズ・ビレッジ 魔神のいけにえ』(『The Devil's Men』 1976年)

 

『デビルズ・ビレッジ 魔神のいけにえ』(『The Devil's Men』 1976年)

 ピーター・カッシングの優しげな言葉にだまされてはいけないという教訓を孕んだ映画。実際、この人に関わるってぇと人造人間作りを手伝わされたり悪魔召還の儀式に巻き込まれたり、ロクなことにならないですからな(笑)。

朧月夜の中、KKKのような頭巾とローブを見につけた人々が洞窟へ急ぎます。その洞窟の中には鼻から炎を吹き出すミノタウロスの像や円形の祭壇などがあって、どうにも怪しい雰囲気。そして頭巾を被った人々のリーダー格 コーファックス男爵(ピーター・カッシング)が高らかに唱えます。「我ら、主の前で素顔を隠す」これをみんなで唱和して、その言葉どおりに頭巾を頭まで引き揚げます。

 そして一人だけ素顔をさらしたままの少女が進み出てカッシングから恐ろしげなナイフを受け取りました。少女はそのナイフで石の椅子に縛り付けられている男女を無造作にぐさ、ぐさ。またミノタウロスの像の鼻から炎が噴出してタイトルでます。

 さて、その後村の警察へ電話が掛かってきます。どうやら、行方不明の若者を心配した神父様(ドナルド・プレザンス)が問い合わせてきたもよう。電話に出たベンドリス巡査部長(ディミトリス・ビスラニス)はいかにも面倒くさそうに「はあ、行方不明、人聞きの悪いこと言わないで下さい、若者が村に来て、帰っていった、それだけのことです。その後のことは知りませんよ、何、これで二件目だ、殺されたのではないか、ええ、仕事をサボるな、この税金泥棒?大きなお世話だ」電話を叩ききってしまいました。

 憮然とした神父様、思い余って旧知の私立探偵マイロ(コスタス・カラギオルギス)に助けてくれという手紙を出すのですが、マイロは女とやっている真っ最中。あ、ヘアとオッパイが見えた(笑)、「ああ、また行方不明がどうのという話だな。来てくれって書いてあるけど、そこまですることはないな」女の方も「変な儀式に巻き込まれたのかも知れないって、もうキチガイじゃないの」とか酷いことを言ってます。

 そうこうするうちに新たな登場人物。村の遺跡を調査に来た若者三人グループであります。イアン(ニコス・ヴェラキス)・トム(ロバート・ビーリング)・ベス(バナ・リバイル)の三人組。このうち、イアンとベスは恋人同士で、そのいちゃつきぶりにあてられたトムは寂しくなって(下半身の鬱血がこらえきれなくなって)手紙を書いてガールフレンドのローリー(ルアン・ピータース)を呼び寄せるという・・・(笑)。彼らは旧知の神父の家に世話になるのですが、夕食の席で「調査しようと思っていた遺跡で他の若者が行方不明になっている」という話を聞かされて逆に興味百倍。

 神父に止められないよう夜中にこっそり遺跡へ出発するのでありました。車の音で彼らの行動に気がついた神父、呆れながらも無事を祈ります。

 この祈りが神に通じて何事もなく遺跡の調査が終了、三人組が帰っちゃったということになると映画が終わってしまいますから(笑)、翌朝、さっそく事件が起こります。村へ朝食のために買い物に行くベス、その間に男二人は遺跡を調べ始めたのです。割合、あっさりと謎の墓穴が見つかりまして、二人は「おー、すげえ、すげえ」と中に潜り込んじゃった。これが冒頭のいけにえの儀式が行われていた洞窟に繋がっていたわけで、すぐに男女二人の死体を発見します。「神父さんの言ったことが正しかったんだ」と息を呑むトムとイアン。その直後、「ミノタウロスの部屋を侵せしものは死ななければならぬ」という声が響いたのでした。二人はどうやら捕まってしまったようです。

 そんなこととは露知らず村の雑貨屋で買い物をするベス。「あのね、パンとベーコンを下さらない」なんて言っている彼女の後ろにああ、あれは冒頭でいけにえにナイフを突き立てた少女ではありませんか。彼女は雑貨屋の主人にパパと呼びかけます。なんと彼女はこの雑貨屋の娘だったのです。

 さらにピーター・カッシングとその運転手マックス(ジョージ・ヴェイルス)が登場。彼はベスが落としたパンを拾ってあげると、「あー、君たちは遺跡の調査に来たのだね、あそこの土地は私のものだが、勝手に調査してくれてかまわんよ。それに何か困ったことでも起きたら遠慮なしにおっしゃいなさい」と優しい言葉をかけるのでした。嬉しそうに頷くベスです。その後、すぐに「何か起こったら」という言葉が現実のものになるとは神ならぬ身の知る由もありません。

 車で戻ったベスは愕然とします。張っていたテントが影も形もなかったからです。もちろん、トムもイアンも見当たりません。途方に暮れたベスは思い余ってカッシングの居城を訪ねます。カッシングは優しく「彼らはすぐに見つかりますよ、宿で休んでおいでなさい」でもベス、歩いて帰る途中、黒頭巾の男たちに拉致されてしまいましたとさ(笑)。

 さて、この後トムに手紙で呼び出されたローリーが空港に到着。彼女はトムたちと合流しようとしたのですが、もちろん駄目。それで神父のところへやってきます。神父はこれで、「ウワー、連続三件の行方不明事件だ、これはもう放っておけん!」彼は今度は手紙ではなく直接長距離電話でマイロに出動を依頼したのであります。今度は無視するわけにもいかずしぶしぶ腰を上げるマイロ。

 マイロの到着を待って村へ向かう三人。村へつくなりお葬式。なんでも宿屋のご主人が亡くなったそうであります。彼らは警察へ行って詳しい事情を聞きだそうとするのですがベンドリス巡査部長にはぐらかされるだけ。三人は宿屋の主人が死んだために、巡査部長の世話で雑貨屋に滞在することになりました。

 この時警察署でミョーに焦った女がいまして、三人に「お話したいことがある」なんていいます。でもその直後戻ってきた巡査部長に気がついて「ここでは駄目、後で私の家へ来て」と言い残すなり慌てて逃げ出してしまったのです。むむっ、これは怪しい。

 その後雑貨屋に落ち着いた三人。神父さんは十字架、聖水などの悪魔祓いグッズの整理(笑)、ローリーはシャワー。でもこのシャワーを黒頭巾の男達が覗いていたってそれは単なる出歯亀だろ(大笑い)。ローリー、恐怖で失神してしまいました。

 翌朝、オープンカーで遺跡の調査に出かけます。ローリー、どうやら昨夜の体験をマイロ、神父に信じて貰えなかったらしくてカンカン。「もう信じないのなら信じないでいいわよ!」とか叫んだりしております。そして程なく遺跡に到着。そしてトムとイアンの時と同じく割合あっさりとあの洞窟への入り口を見つけたのであります。ミノタウロスの部屋へ入って周囲を調べる三人。と、その時頭上のシャンデリアが突如落下。とっさにマイロが二人を突き飛ばして難を逃れます。その後シャンデリアのワイヤーを調べてみると、明らかに何者かによって切断されていたことが分かって戦慄する三人です。

 「誰かがいる。私たちを見張っている」と呟く神父。

 その後雑貨屋へ戻ります。ローリーは疲れちゃったからということでシャワー。その時マックスがやってきました。主人であるピーター・カッシングが彼らを城へ招待したいというのです。神父とマロイはシャワー中のローリーを放っておいて、酷い(笑)、マックスの運転する車でカッシングの城へ向かったのでした。

 城に入るなり態度を豹変させたマックスがピストルを取り出して二人を脅迫、そのままミノタウロスの部屋に連れ込んでみんなでよってたかって石の椅子に縛りつけ、あの少女がナイフでぐさ、ぐさっなんてことになると映画が終わってしまいます(笑)。何気ない態度で二人を迎えるピーター・カッシング。彼の城にはもう一組のお客様がいました。あの葬式をやっていた宿の主人の未亡人ミカエラ(アナ・マンツォラニ)と彼女の赤ん坊です。神父は赤ん坊のガラガラに目を留めます。彼はその表面に施された飾りを見て「これは古代ミノア人の儀式に使われていたものだ」たかがガラガラでえらいこと持ち出しますなー(笑)。

 カッシングは「わはは、凝っているでしょ」と神父とマイロを送り出します。帰り道、そっとマイロに囁く神父。「ありゃ、ミノア人のいけにえの象徴なのだ」だんだん、面白くなってまいりました。二人はそれから例の怪しい女の家を訪ねます。

 女の家へ行ってみると玄関には鍵が掛かっており呼び鈴を幾ら鳴らしても応答なし。仕方なしに窓から中を覗き込んでみますと、はい、女がテーブルに突っ伏しております。慌ててガラスを割って侵入し、女を抱き起こしてみたのですが、もちろん、死んでいました。

 その時ローリーの悲鳴が!散歩に出たローリー、黒頭巾の男達に追いかけられたのであります。彼女は駆けつけたマロイに助けられるのですが、その時すでに黒頭巾たちは姿を消していました。マロイはローリーに「悪魔に追いかけられたって、あんた、夢でも見ていたんじゃないの」と銀河系一余計なことを言って彼女をカンカンに怒らせてしまいました。

 三人は宿に戻ります。ところが主人もあの少女もいません。おまけに電気までつかないのです。神父、「この村は悪魔に支配されているのだ」と青ざめるのですがマロイ・ローリーは信じません。マロイは仕方ないけれども、ローリーはさっきまで「悪魔に追いかけられた!」と騒いでいたのですから、まったく信じないのもおかしいのですが(笑)。この後ローリーは寝室に引っ込み、男達は食堂で一杯やることになります。

 場面はあのミノタウロスの部屋に移って、ああ、トム・イアン・ベスが石の椅子に縛り付けられておりますな。この周囲を村人たちが囲んでいて、カッシングが「よーし、ひとつだけ助かる方法を教えてやろう、ロッシュ神父を殺すのだ、そうすれば命だけは助けてやる」これを聞いたベスが「いやー、そんなの、超いやー」と絶叫します。ふはははははと高らかに笑うカッシング。

 場面は再び雑貨屋に戻って神父、窓の外を通り過ぎる黒頭巾の一団を目撃。マロイはやっぱり信じなくって「もう酔っ払ったんスか」とか言ってます(笑)。しかし、そのマロイも次にカッシングの車が通り過ぎるのを見て、「怪しいぞ、後を追いましょう」神父とマロイは車に飛び乗るのですが、いつの間にか車がガス欠になっていたという・・・。二人は仕方なしに走って!カッシングの車を追いかけるのです。ところがいきなり車が反転、二人をひき殺そうとします。マロイと神父は危うく交わして難を逃れたのですが、今度は黒頭巾たちが襲ってきた。多勢に無勢で納屋の中に追い詰められてしまう二人。

 えー、納屋と言っておりますが実は画面が暗すぎてどんな建物だか判然としないのであくまでも便宜上納屋としているのであります。だから実は他の建物だったりしても責任は取れないのであります。

 さて、次なる儀式の準備に余念のない村人たち。生贄たちを森の中に運び込んでおります。大きな焚き火を中心に集った村人たち、カッシングに続いて「古き慣わしは残り、古き神も生き残る」と唱和。その後例によって頭巾で顔を隠し、ナイフでベスとイアンをぐさぐさっ!トムだけ残されたのはいけにえはカップルじゃないといけないということでしょうか(笑)。

 神父は干草の中に隠されていたトムたちの車を発見、二人はこれに乗り込んでエンジン始動。扉を突き破って外に飛び出すのです。そして黒頭巾の一人を引き倒しながら儀式の現場に突入。しかし、カッシングやそのほかの村人たちはすでに逃げ去っており、残されていたのはベスとイアンの死体だけでした。おまけにひき殺した筈の黒頭巾の男が復活。ふふふと笑いながら闇の中へ消えていきます。驚いた神父が「奴らは車で轢いたぐらいじゃ死なないらしい」

 さて、宿屋でぐーすか寝ているローリーはどうなったのかというと、それはもちろん黒頭巾の男たちによって攫われてしまった訳で・・・。翌朝、ようやく歩いて戻ってきた神父とマロイはそのことを知って愕然となります。おまけに宿屋にいつの間にかいる新顔の女中が「女が泊まっていたじゃないかって、ほほほ、そんなの私知らないですわよ」と言い出します。おまけにやってきた巡査部長も「夢でも見ていたんじゃないの」これに怒ったマロイ、彼に飛び掛りぼかすが殴り始めたのです。

 この騒ぎに散弾銃持ち出すカッシング、彼はマロイと神父に「さあ、早くこの村を出て行くのだ」と今までの紳士的な態度をかなぐり捨てて脅迫。実際に散弾銃を一発撃って壁の時計を破壊したりします。神父、これにおそれをなして、「マロイ、ここは一旦引き揚げよう」

 車に乗って村を離れる神父とマロイ。マロイは車のダッシュボードからピストルを取り出して、「轢いても駄目なら撃ってみよう」と物騒なことを言い出します。神父はその手を押さえて「そんなもの奴らには通用せんよ」「なぜっスか」「デビルだからさ」とどこかで聞いたような台詞ですな(笑)。その代わり神父は途中で見つけた教会に入り「主よ、ただの水道水ですがこれを聖水に変えたまえ」ってんで聖水を調達。これでデビル撃退の準備ができた、さあ、村に戻ろうということになります。

 一方ミノタウロスの部屋に姿を現したカッシング、「この部屋に入ったものはいかしておけん、あの神父をぶっ殺すのだ」という悪魔の命令を聞いて「はい、おおせのままに」と頷いております。

 さあ、夜になった。村人たちはミノタウロスの部屋に集合していけにえの儀式の準備を進めております。近くに隠れて様子を伺う神父とマロイ。神父は頭上に輝く月を指差して「あの月がミノタウロスの像の真上にきた時、いけにえの儀式が行われるのだ。今夜のいけにえはトムとローリーだぞ」なるほど、やっぱりいけにえはカップルじゃないといけないようで。

 そのトムとローリー、監禁場所から連れ出され、例の椅子に縛り付けられてしまいました。もう大ピンチ!なのですが、その時神父は何をやっていたのかというと、上の窓を塞ぐため壁をよじ登っていたという・・・。窓を塞げば月の光がミノタウロス像に当たらないという理屈のようですが、そんなことする暇があったら、聖水片手に殴りこんだらどうかと思います(笑)。マロイもそう思ったのか単独でミノタウロスの部屋に突入。しかし、神父の予言どおりフードの村人たちには銃弾の効果がありません。彼もたちまち捕まってしまいました。

 ようやく窓を塞いだ神父、よたよたしながら降りてきて、詰め寄るカッシングたちに「もうお前らの好き勝手にはさせん、正義は必ず勝つ!」と叫んで聖水を振り掛けます。すると、カッシングたちは爆発して肉片になってしまいました。うげえ。ミノタウロスの像も砕け散ってついに悪魔は撃退されたのであります。神父は囚われていたマロイやトム・ローリーを救出。

 マロイが爆発もせず生き残った子供たちを見て「なんで、彼らは平気なんスか」と聞いたのに神父さんが「あれは子供だからな、魂が清かったのだ」と分かったような分からないような返事をしたところでエンドマーク。

 カラー スクイーズ・ワイド モノラル音声。画質は発色などはいいのですが、全編に渡って細かなノイズが入ります。フィルム傷も目だって全体的に誉められたものではありません。J.V.D.の国内版DVD

エロの冒険者 
       HOMEPAGE http://homepage3.nifty.com/housei/
      SFシネクラシックス 輸入DVDでみるSF黄金時代(笑)

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