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2010年6月 1日 (火)

5月31日(月) 「アクメの証明」

 アクメの証明とは「性交の際にオルガスムスに達したかどうか」というような、それを証明することが非常に困難な命題を証明しようとすること。これは本人にしか分らぬ命題であり、他人がそれを証明することはほぼ不可能である。吾妻ひでおの「逃亡日記読了」 いやー、人がむちゃくちゃに飲んでいるという話は読んでいてキモチがいいなあ。吾妻ひでお氏は自宅の他に事務所を構えていたので仕事がなかったのにも関わらず「アイデアやる」と言って出かけて行き昼間っからぐいぐい飲んでいた。それから昼寝して酔いを醒ましてから帰宅。また夕飯を食って夜中まで飲むという状況を2年も続けていたというのである。事務所に行くときはスーパーに寄って魚やおでんの材料を仕入れて料理、酒の肴にしていたそうな。読んでいて思わずのどがごくり。羨ましいったらありゃしない(笑)。まさに酒飲みのパラダイスである。

 もっとも酒によって現出したパラダイスは容易に地獄に変貌する。まもなく氏はアルコール依存症となり幻覚や幻聴に苦しめられることになるのだった。「失踪日記」で紹介された「となりの家に少女が監禁されていて助けを求める声が聞こえてくる」という幻聴は実際は漫画よりもっと悲惨なことに子供達もいる夕食の席で言い出したのだそうな。一瞬、食卓が「シーン」となったというが、これはちょっと洒落にならん(笑)。私も大いに気をつけなければならんなと改めて思ったことであった。

 日本映画専門チャンネル 7月の番組 残念なことにというか、やっぱりというか「恐怖劇場アンバランス」の放映はアップコンバートによるものだった。まあ、それでも全編録画保存しますけどな。後は「加東大介特集」の『南の島に雪が降る』、『鬼火』 植木等の『ホラ吹き太閤記』、社長シリーズの『社長漫遊記』ぐらいか。『いけちゃんとぼく』も面白そうである。

 あ、日本映画専門チャンネルでは引き続き「生誕100年監督 黒澤明の仕事~12ヶ月連続29作品完全ハイビジョン放送~」をやっていて今月も『静かなる決闘』、『野良犬』などの作品を放映するのだが、まあ、あんまり私は興味がないので、気が向いたら観るかもしれないけどね。ああ、いけない、こんなことではいつまでたっても本物の映画マニアになれないぞ。

 仕事はまあ、いろいろあったlこれでオシマイ(笑)。食ったもの、昼飯にマルタイ棒ラーメン一食分、夕食はカレイの煮付け、ゴーヤと豚肉の炒め物、カツオの叩き、生野菜。ビール一缶飲んでゴハン一膳を納豆と生卵で食べる。〆のコーヒーは如例。

 その後WOWOWハイビジョン録画の『ハゲタカ』を見る。全体的に冗漫な語り口で、何をやっているのか話が良く見えない。私が経済についてとんと疎いということを差し引いてもこの分らなさは映画としていかがなものかと思う。特にラスト近くの玉山鉄二,の死に様は単なる強盗なのか、彼のことを恨みに思っている人間の犯行なのか、それすら語られないのである。おそらく演出の意図は金を操ることで人々に君臨してきた男がわずかな金のために殺されてしまう皮肉を描くことにあったのだと思うが、きちんと強盗を強盗として描いていないためにこれがあいまいになってしまっているのだ。

 役者陣の重厚な演技で一応、もっともらしい映画にはなっているけれども、ところどころ見え隠れするこの稚拙さを誤魔化すことはついにできなかったようだ。

 ハイビジョン画質は日本映画専門チャンネルHDとしては高画質な方。カメラのフラッシュで場面がたやすく破綻してしまうけれども(笑)他の映画に比べると随分マシ。AAC5.1チャンネルは重厚なBGMを聞かせるが台詞の通りが極悪。ヴォリュームを上げ気味にしても聞き取れないことがあった。

 シャワーを浴びて午後11時より『顔のない悪魔』(『Fiend Without a Face』 1958年)の続き。案の上、単独行動を取ったギボンズは行方不明になってしまいます。町民達の懸命の捜索でもまったく彼の足取りは掴めませんでした。「うわー、また事件が起こった」というので副町長のメルビル(ラウンス・マーシャル)が関係者を教会に集めて善後策を話し合うことになります。この事件には基地が関係しているに違いないと思い込んだ彼らはカニングスを呼び出してさっそく詰問するのでした。「基地が出来る前はこの町は平和だった」「放射能だ、放射能がとにかくいかんのだ」「牛のミルクも質が悪くなったぞ」「軍人が犯人じゃないのか」カニングス、矢継ぎ早にこんなことを言われて実に渋い顔をしております(笑)。

 ミルクの質についてはバーバラが「あれはジェット機の騒音のせいよ」と庇ってくれましたが、そのほかはまるでダメ。みんないきりたってカニングスを責め立てます。しまいには「基地さえなければ全てが解決するのだ!」なんだか、どっかで聞いたような話しですな(笑)。

 この会合を中断させたのはどこからともなく聞こえてきた唸り声。みんなが「ん?なんだ、なんだ」と騒いでいると突如バーンとドアが開きまして顔に酷い傷を負ったギボンズが現れます。そして彼は悲惨なことに正気を失っており、ただ、うおーうおーと喚くだけだったのであります。

 さて、カニングスはバーバラに「この事件には教授が関係しているのかも知れない。彼の研究内容が事件と奇妙に重なるのだ」もちろん、バーバラは信じません。カニングスは彼女から懐中電灯を借りると「今から墓地に行ってみる。死体を調べれば何か分るかも知れない」丁度タイミング良く墓地で何者かがうろうろしているんですなあ(笑)。彼の立てる物音に気付いたカニングス、廟堂の扉が少し開いていることに気がつきます。中に入り込んだカニングスは安置された町長の棺おけのそばで教授のパイプを発見したのです。ということは、あの怪しい人物は教授だったのか、ああ、意外だ、全然気がつかなかった、びっくりしたなあ、モウ。

 教授、何を考えたのか廟堂の扉を外から閉めてしまったのです。カニングスは自分が閉じ込められたことを知って愕然となります。蝋燭の蜀台を使って何とか扉をこじ開けようとするのですがどうにもなりません。このままでは数時間で酸欠死です。カニングス、絶対のピンチ。このまま窒息してしまえば話が早く済んでいいのですが(笑)、さすがにそんなことはなく、部下のチェスター大尉(テリー・キルバーン)とバーバラによって辛くも救出されたのであります。

 救出されたカニングスはすぐに教授の家へ向かいます。彼は「私は先生の本を読みましたよ、『思考の物質化』を。先生は思考の力でものを動かすことが出来ると考えておいでになるのですね」「いやいや、不可能だ、そんなことは」あせって首を振る教授。この態度からしてもうバレバレです(笑)。カニングスはさらにツッコミます。「では原子力の力を使ったらどうですか!」教授は「大変だ、原子炉を止めろ、止めないと大変なことに、フハッ!」気を失ってしまいました。

 カニングスは教授の世話をバーバラに頼み急いで基地に戻ります。彼はバトラー大佐を説得して原子炉を止めようとしたのですが、ああ、なんということでしょう、原子炉の制御棒が何者かによって破壊されていたのです。「くそー、これでは原子炉をストップさせることはできない」と呻くカニングス。いや、それだけじゃなくって、もっともっとヤバいことになるのではないでしょうか(笑)。そこへバーバラから連絡が入ります。ドクター・ブラッドレーの治療の結果、教授が意識を取り戻したというのです。

 カニングス、バトラー大佐、チェスターたち、及び兵士一名(笑)は急いで教授の家へ向かうのでした。教授の家には副町長のメルビルも来ておりまして、この物語の主要な登場人物が勢ぞろい。そして彼らはここで教授から恐るべき告白を聞くことになるのでした。

 「私は思考の物質化を研究していた。そして自分の脳を電気で刺激して思考を切り離す装置を開発することができたのだ。そしてある夜ついに思考の力で本のページをめくることに成功したのだ」これ、息吹きかけたんじゃないの?ジェームズ・ランディだったらきっと教授と本の間にプラスチックの壁を立てたと思います(笑)。

 教授は装置を改良し、より強力な思考の力を得ようとします。その彼が考え付いたのが基地の原子力エネルギーを流用することでした。「基地のパラボラアンテナからレーダー機へ送られる放射線エネルギーをこちらで頂いたのだ」そう、レーダー実験の際のパワーサージはこの教授が原因だったのです。そしてその結果、あの目に見えない生物が生まれたのでした。

 教授は苦悩に顔をゆがめます。「奴らは装置や実験記録を破壊して研究室から逃げ出しよった。そして人間を襲い始めたのだ。奴らは人間の脳を吸って増える悪魔になったのだ」

 この告白と同時に教授の家を襲う脳生物たち。兵士があっという間にやられてしまいました。カニングスたちは慌てて研究室から板を持ってきて窓をふさぎますって、こんな木の板を何の研究に使うつもりだったんだろう(笑)。しかし、その頃基地の原子炉ではもっと恐ろしいことが起こっていました。原子炉の係員を皆殺しにした脳生物たちが原子炉の出力を上げて暴走させたのです。そして放出される放射線量が増えたため脳生物たちが見えるようになったという・・・。これは逆に不利になりませんかね(笑)。

 教授は脳生物たちが見えるようになったことに気付いて「ああ、放射能の量が増えたのだ。大変だ、原子炉をすぐストップしないと奴らは手に負えなくなるぞ」脳生物たちはモデルアニメーションで動いて(笑)教授の執務室に侵入を開始します。バトラーやチェスターは拳銃で応戦。撃たれた脳生物が「びじゅるぶじゅるびびびびー」と血というか、脳漿というか、とにかくどろどろしたものを垂れ流しにして死ぬのが大変にキモチ悪いです。

 しかし、脳生物は怯みません。一匹が暖炉から侵入、メルビルに取り付きます。カニングスが斧で殺したのですが時すでに遅くメルビルは死んでしまいました。カニングスは決意します。「このままではやられるのを待つばかり。私が外へ出て原子炉をダイナマイトで破壊します」っておいおい(笑)。バーバラにチュッとキスをして外へ飛び出すカニングス。教授も「彼を援護する。それがせめてもの罪滅ぼしだ」と叫んで彼の後を追ったのですがまあ、10秒で殺されてしまいましたとさ(笑)。

 カニングス、迫ってくる脳生物をピストルで射殺しながら武器弾薬庫へ。ここから本当にダイナマイトを持ち出して原子炉の制御室に仕掛けます。そして導火線に火をつけて脱出。どかーん、大爆発が起こって原子炉制御室はもうめちゃくちゃ。脳生物たちは原子炉からのエネルギーを失って一匹、一匹と溶けていくのでありました。ジープで基地から戻ってきたカニングス、バーバラを抱きしめて「ぶちゅぶちゅぶちゅちゅちゅー」暑苦しいキスを交わしたところでエンドマーク。

 モノクロ、スクイーズのワイド。モノラル音声。画質は非常に良くノイズ感のないすっきりとした画調に驚かされます。モノラル音声も良好。画質・音質・映画の内容と三拍子揃った(ほ、本当か)好事家必携のDVDであります。

 終了後、今までちびちび見ていたWOWOWハイビジョン録画の『if もしも・・・』を最後まで。権威によって抑圧されるものの象徴であるイギリス・パブリックスクールの寮生活。そうした抑圧に対してついに青少年達の無軌道な怒りが爆発するという映画であるが、後半の演習場面、ラストの大銃撃場面は明らかに一種の妄想として描かれている。めまぐるしく変わるカラーとモノクロ場面、大きな引き出しの中に寝ている牧師、ガラクタの中から発見される大量の武器弾薬、無人の寮をうろつく裸の女、突如現れるダイナーの少女、これらの要素が非常に上手く使われており、観客は知らず知らずのうちに妄想の世界へ引き込まれてしまうのだ。

 これはもう管理社会に対する風刺とか古臭いことは言わずに(笑)素直にこの映像テクニックを楽しむべき映画ではないかと思ってしまった。

 ハイビジョン画質は良好。カラー場面では鮮烈な発色に驚かされるし、モノクロ場面では巧みなグレインの扱い方に唸らされてしまう。AACステレオ音声は歪みっぽく、あまり高音質とは言えないのが残念。

 その後だらだらとテレビ。就寝、ちょっと早めの午前1時半。

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