1月25日(木) 「バットマンと丁稚どん」
1月25日(木) 「バットマンと丁稚どん」
ティム・バートンの映画でジャック・ニコルソンのジョーカーに「こら、早くワシの傷を治さんかい!」と迫られた医者が「すいません、道具がこれしかないんですう」 並べられた道具がおよそ医療器具とは思えないノコギリとかハンマーみたいなものばっかりという場面(記憶違いの可能性あり)で大笑いしたものだったが。最近のバットマンは変に真面目でどうもついていけない。
さて、昨日の予告通りスティーヴン・キングの「イット」に関する思い出話である。私は「イット」を原書で読んだ。それまで「ペットセメタリ―」や「デッドゾーン」を英語で読んでいたのだが、どちらもだいたい400ページ程度。対する「イット」は700ページオーヴァーの大長編。さすがに読み切れるか不安だった。読み始めたらいきなりスタンの人生を長々読まされて異様に退屈だったし(笑)。このとっつきにくさはキングの小説の中でも屈指だと思う。これでスタンがいきなり自殺していなきゃそこで放り投げていた可能性もあった。
私にとってスティーヴン・キングの小説、ことに「イット」は公に語られることのない些末なアメリカ文化のカタログでもあった。リッチーであったか、でぶのベンに向かって「おい、ヘイスタック」と呼びかけてママを狼狽させる場面があったけど、この「ヘイスタック」というのはもちろん、1960年代に活躍した身長183センチ、体重270キロという超デブレスラーのこと。体重300キロオーヴァーのハッピー・ハンフリーとのデブ対決では二人のあまりの重さにリングが崩壊、ノーコンテストとなったという逸話を持つ(本当かどうか知らんが)男である。
そのベン、デブの割にロマンチックであり、恋焦がれていたベバリーに自作のポエム(俳句 ベンは授業で習った日本の俳句を大層気に入っていたのである)を送ったりする。ベバリーはポエムを読んでぼうっとなるが、彼女はそのポエムを好きだったビルから送られたものと都合よく考えてしまう。その誤解が解けるのは原作ではなんと27年後。報われないベンと思いきや事件後、ベバリーとベンは共に生きていくことを選ぶ。良かったね、ベン。
そのベバリーの人物造形で唸らされたのが父親との関係。彼女の父親は愛情の裏返しでひどく抑圧的な人間であった。最悪なのはベバリーがそれでも父親を愛し多大な影響を受けていたこと。27年後、彼女が選んだ男は父親に良く似た暴力男であった。同じような境遇にいたのがエディである。彼は過保護すぎる母親に育てられたのだが、奥さんも母親とそっくりなタイプだった。私は人間関係の依存性という概念をこの「イット」で初めて学んだ。
仕事はまあ、いろいろあった。これでオシマイ(笑)。食ったもの、朝飯にコンビニのサンドウィッチとコーヒー。400キロカロリー。昼飯はお歳暮で頂いた10割ソバ。あまりソバの香りは感じられなかったけれども茹で4分、蒸らし2分の麺をザルに上げて水洗いした時、ゆるゆるだったソバがみるみるうちに締まっていくのにびっくり。蕎麦湯も上手かった。後は茹でホウレンソウとキュウリ。300キロカロリー。夕食は出来合いのエビ天、アナゴ天ぷら。500キロカロリー。豚汁。400キロカロリー。ゴハンは食べず。
本日の摂取カロリー量は1,600キロカロリーなり。
その後米国盤UHDブルーレイの『ブレードランナー 2049』を見る。悪評ばかり聞いていたけど、これはもう無茶苦茶に面白いやんけ(笑)。時間の都合で途中で視聴中止せざるを得なかったのが凄く残念ですよ。いや、このディスク(ドルビーアトモス)はものすごい重低音が入っていたのでさすがに午後9時過ぎの視聴は憚られたんです。
明日続きをしっかり見ますので怒らないでやってください。
午後9時すぎにシャワーを浴びてそれからだらだらとテレヴィ。午後11時半に入眠剤を服用して午前1時過ぎに就寝。
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